studio83一級建築士事務所
6件のレビュー

木の舞台が真ん中にある、生活と制作の住まい

築30年ほどの4階建マンション最上階の一室を、3人家族の住まいと、フリーランスで活動する妻のアトリエを兼ねた空間としてリノベーションしました。

ご主人はブックデザイナー、奥様はアートディレクター。
暮らすことと、つくることが日常の中で自然につながっているご家族です。

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課題:外とつながりにくい、細切れな空間

南側は交通量の多い道路、北側は斜線制限による斜めの壁に囲まれ、外部との接続性はあまり高くありませんでした。
一方で、専有の広い屋上バルコニーと、そこへと続く室内階段と吹抜け空間という、この住戸ならではの魅力も備えていました。

元々の細かな部屋割りや凹凸の多い形状は、不要なラインを増やし、空間に雑多で息苦しい印象を与えていました。

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設計の考え方:一室の中に「舞台」をつくる

お施主様が求めていたのは、
**抜けや明るさがあり、風が通り、日々の生活や居心地の良さを丸ごと受け止める“ストリートのような場所”**
でした。

//木の舞台と、プレーンな余白

そこでまず、吹抜けからの採光を遮っていた室中央の間仕切壁を撤去し、大きな一室空間とすることで、光が住戸全体に行き渡るようにしました。
水回りなどの必要諸室は大きく位置を変えず、室の中心に再配置しています。
それらの機能を、適材適所・適量の収納とともにコンパクトにまとめ、舞台のように立ち上がる木のボリュームとして構成しました。

周囲の斜め壁や梁といった空間の細かな雑音は、棚やカウンターなどの必要な要素の中に取り込み、舞台と対比的な、プレーンで伸びやかな一室空間となることを目指しています。

//暮らしが自然に重なり合う動線
玄関から洗面所、アトリエ、リビングダイニング、個室へと、生活動線を意識して計画することで、一室の中に自然なグラデーションを持った居場所が生まれました。

生活という舞台と、その周囲に点在するそれぞれの居場所を行き来しながら、制作物や本、雑貨がその隙間に散りばめられていきます。
生活と制作が、当たり前につながる場所として、つくることも、暮らすことも、
特別なことではなく自然につながっている。
そんなご家族の健やかな時間を、静かに受け止める土台となる住まいであれば嬉しく思います。

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※アトリエ併設の住まいや暮らしと仕事を緩やかに分けたい方のご相談も多く頂いております。
プロジェクトの竣工年/制作年: 2024
プロジェクトの費用: 1,000万円以上3,000万円未満