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花粉の季節も心地よく! 四季を通じて快適に暮らせる家づくりの工夫とヒント
これから家を建てる計画のある人は、のちのち後悔しないためにも、ぜひ押さえておきたいポイントです。どれを選ぶべきか迷ったときの指針にもなります。
Rie Horiguchi
2018年2月21日
ご自身やご家族に花粉やハウスダストなどのアレルギー症状のある方は、住まいの空気環境を整えたいと考えていらっしゃると思います。でも、家づくりを考えるとき、立地条件や予算、間取りについて考えることは多くても、たとえば空気清浄機を置く場所をどうするかのような「快適に暮らすために決めておきたい細かなルール」については、イメージが湧かなかったという声をよく聞きます。また、住まいに採用する材料も、住み心地を左右する大切な要素ですから、ひとつひとつ丁寧に選んでいきましょう。
1. 素材の特徴を知る
「家をつくる材料は、すべて自然素材からできている」とイメージする方は多いかもしれませんが、技術の進歩にともなって、新建材やビニールクロス、洗えるカーテン生地など、工業製品が一般的になりました。それらは、色やデザインが豊富で、コストも抑えられるというメリットがありますが、静電気が発生しやすく、花粉やホコリを吸着しやすい素材でもあります。
「家をつくる材料は、すべて自然素材からできている」とイメージする方は多いかもしれませんが、技術の進歩にともなって、新建材やビニールクロス、洗えるカーテン生地など、工業製品が一般的になりました。それらは、色やデザインが豊富で、コストも抑えられるというメリットがありますが、静電気が発生しやすく、花粉やホコリを吸着しやすい素材でもあります。
反対に、丸太から切り出した無垢の床材や、しっくいや珪藻土のような古くからある塗り壁、麻や綿などのカーテン生地などは、静電気が起こりにくく、花粉やホコリを吸着しにくい素材です。つまり、ホコリや花粉のようなアレルゲン物質を取り除きやすいということ。加えて、自然素材の風合いや肌触りが楽しめたり、調湿効果も期待できたりというメリットもあります。安心して暮らせる住まいづくりのためには、「住まいはどんな材料でつくられているのか?」を考えることも重要なポイントです。
遮光タイプや洗えるカーテン生地を選びたい場合には、自然素材は選べません。代わりに上下に昇降するローマンシェードを採用して、生地の分量も少なくするのもいいアイデアです。
2. 物干しはバルコニーを卒業する
花粉症の方にも、共働き世代にも、気候や天気に左右されない室内干しスペースをおすすめしています。洗濯物はバルコニーに干すと決めつけず、室内に広めのランドリースペースやフリースペースを設けておくと、一年通して室内に干せるので安心です。あらかじめ計画に組み入れておくことで、換気計画やコンセントの配置、湿度を調整する内装材を選ぶなど、プロならではのポイントにも配慮してもらえます。
花粉症の方にも、共働き世代にも、気候や天気に左右されない室内干しスペースをおすすめしています。洗濯物はバルコニーに干すと決めつけず、室内に広めのランドリースペースやフリースペースを設けておくと、一年通して室内に干せるので安心です。あらかじめ計画に組み入れておくことで、換気計画やコンセントの配置、湿度を調整する内装材を選ぶなど、プロならではのポイントにも配慮してもらえます。
天気のいい休日には、室内干しスペースにシーツや布団カバー、掛ふとんなど、サイズの大きいものも干すことも、頭の片隅においておくといいでしょう。
3. 玄関のそばにクローゼットを設ける
花粉やホコリが部屋に入り込むのは、玄関や窓からに限られます。また、玄関は住まいのなかで最も人とものの往来が激しい場所ですし、人の動きと、ものの動きを考えると、置きたいものがいちばん多い場所でもあります。
花粉やホコリが部屋に入り込むのは、玄関や窓からに限られます。また、玄関は住まいのなかで最も人とものの往来が激しい場所ですし、人の動きと、ものの動きを考えると、置きたいものがいちばん多い場所でもあります。
そこで、玄関の近くクローゼットを設け、
- 一人一人のスペースを決める
- コートは引っ掛けるだけでOK
- コートの下に靴を置く
4. 動線上に収納を計画する
「収納はたっぷり欲しい」という要望をよくいただきますが、収納はたっぷりあれば片付くわけではありません。
「収納はたっぷり欲しい」という要望をよくいただきますが、収納はたっぷりあれば片付くわけではありません。
- 使うものを使う場所に置く
- 片付けの手順をシンプルにする
- 使う人が苦手なルールは採用しない
5. 家具選びはデザイン&機能性で考える
家具デザインはインテリアの雰囲気と好みで選んでしまいがちですが、機能性の良し悪しも必ずチェックしておきましょう。
家具デザインはインテリアの雰囲気と好みで選んでしまいがちですが、機能性の良し悪しも必ずチェックしておきましょう。
たとえば、ソファやTVボードの下は、ホコリが溜まりやすく、掃除しにくい場所です。脚付きの家具を選んでおけば、お掃除ロボットも家具の下までしっかりホコリを吸い取ります。ロボット掃除機のサイズはメーカーによって異なります。購入を予定しているなら、掃除機の寸法と、家具の脚の高さは必ず確認しておきましょう。
6. 家電の場所は1ヵ所に決めない
新居に引っ越し、暮らしがはじまると、イメージしていた使い方、場所、人の動きと違ったということはよくあります。実際に「家電を移動したいけど、コンセントがなくて、仕方なくあきらめた」という声は、本当によく伺います。間取りを検討する段階で、家電の置き場は1ヵ所に決めずに、いくつか候補をあげておきましょう。将来使ってみたい家電もリストアップしておくのがおすすめです。完成後には工事が難しい場所もありますから、建設中に少し多めに設置しておくといいでしょう。
新居に引っ越し、暮らしがはじまると、イメージしていた使い方、場所、人の動きと違ったということはよくあります。実際に「家電を移動したいけど、コンセントがなくて、仕方なくあきらめた」という声は、本当によく伺います。間取りを検討する段階で、家電の置き場は1ヵ所に決めずに、いくつか候補をあげておきましょう。将来使ってみたい家電もリストアップしておくのがおすすめです。完成後には工事が難しい場所もありますから、建設中に少し多めに設置しておくといいでしょう。
7. 高気密高断熱の工法を採用する
断熱性と気密性の高い家は隙間がほとんどないため、ホコリや花粉の侵入を防ぐことができます。花粉の侵入を最小限に抑え、心地よく暮らすためには抑えておきたいポイントです。
住まいは買って(つくって)終わりではなく、住みはじめてからがスタートです。「あのとき、◯◯しておけば……」と後悔する毎日よりも「◯◯にしておいてよかった」と、思えることが多いほど、住まいの満足度も高まります。暮らしの具体的なイメージをふくらませ、一歩先を見つめた家づくりをしていきましょう。
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