自然な質感が魅力。テラコッタタイルを取り入れた住まい
素焼きの優しい色合いが魅力的なテラコッタタイル。庭やバルコニーなどの室外はもちろん、室内にとりいれるのもおすすめです。
杉田真理子
2019年6月3日
スペイン、イタリア、フランスなどの南欧が起源のテラコッタタイル。天然の土を焼いた独特の色合いが魅力的なタイルで、丈夫で通気性が良く、ヨーロッパでは一般的な住宅資材として人気です。Houzzの事例から、テラコッタタイルを取り入れた住まいのインスピレーションを集めてみました。
テラコッタタイルとは?
「テラコッタ」は、イタリア語で「焼いた(cotta)土(tera)」という意味。その名の通り、温暖で湿度が低い地中海沿岸で採取される土を成型し、乾燥させたものを焼いて作られています。焼成温度や湿度、土の性質によって、大きく色味が変化するため、さまざまな表情が味わえます。住宅資材としては、床材への使用が一般的。最近では、日本の新築でも玄関やキッチン、テラスなどで使われるようになってきました。
「テラコッタ」は、イタリア語で「焼いた(cotta)土(tera)」という意味。その名の通り、温暖で湿度が低い地中海沿岸で採取される土を成型し、乾燥させたものを焼いて作られています。焼成温度や湿度、土の性質によって、大きく色味が変化するため、さまざまな表情が味わえます。住宅資材としては、床材への使用が一般的。最近では、日本の新築でも玄関やキッチン、テラスなどで使われるようになってきました。
テラコッタタイルのメリット、デメリット
テラコッタタイルの一番の魅力は、天然の土を焼いた素朴で暖かみのある色合いと質感です。厚みがあり丈夫で、通気性にも優れ、速乾性が高いこともメリットに挙げられます。デメリットは、吸収性が高いため、シミや汚れが付きやすいこと。シーラー処理をしたり、ワックスを表面に使用することで汚れを防ぎます。しかし、シミや汚れがつくのも、自然の素材だからこそ。ゆっくりと手入れをしながら長い間使い込み、深い味わいを楽しむのも素敵です。汚れや傷も、年月と共に愛着のある独特な風合いに変化していきます。
テラコッタタイルを模し、人工的にテラコッタの風合いを出したのがテラコッタ調タイルです。セラミックやビニールシートなどを使用したものが一般的で、自然素材を素焼きして作ったものではありませんが、テラコッタの風合いを上手く再現しているものも多くあります。表面にコーティングが施してあるため、吸水性を抑えて汚れにくく、メンテナンスが楽なのがポイント。メンテナンスの手間を出来るだけ抑えつつ、テラコッタの風合いを楽しみたい方におすすめです。防滑性のある商品もあり、屋外だけでなく、玄関や室内での使用にも抵抗なく使用できます。使用環境に合わせて、テラコッタタイルとテラコッタ調タイルを上手く使い分けましょう。
テラコッタタイルの一番の魅力は、天然の土を焼いた素朴で暖かみのある色合いと質感です。厚みがあり丈夫で、通気性にも優れ、速乾性が高いこともメリットに挙げられます。デメリットは、吸収性が高いため、シミや汚れが付きやすいこと。シーラー処理をしたり、ワックスを表面に使用することで汚れを防ぎます。しかし、シミや汚れがつくのも、自然の素材だからこそ。ゆっくりと手入れをしながら長い間使い込み、深い味わいを楽しむのも素敵です。汚れや傷も、年月と共に愛着のある独特な風合いに変化していきます。
テラコッタタイルを模し、人工的にテラコッタの風合いを出したのがテラコッタ調タイルです。セラミックやビニールシートなどを使用したものが一般的で、自然素材を素焼きして作ったものではありませんが、テラコッタの風合いを上手く再現しているものも多くあります。表面にコーティングが施してあるため、吸水性を抑えて汚れにくく、メンテナンスが楽なのがポイント。メンテナンスの手間を出来るだけ抑えつつ、テラコッタの風合いを楽しみたい方におすすめです。防滑性のある商品もあり、屋外だけでなく、玄関や室内での使用にも抵抗なく使用できます。使用環境に合わせて、テラコッタタイルとテラコッタ調タイルを上手く使い分けましょう。
テラコッタタイルを使用した庭
丈夫で吸水性・通気性があるテラコッタは、庭やエントリーウェイなど外部での使用が人気です。暑くてカラッと乾いた南欧の気候を彷彿とさせる、茶色の暖かい色合いが魅力的です。
エクステリア・外構工事会社を探す
丈夫で吸水性・通気性があるテラコッタは、庭やエントリーウェイなど外部での使用が人気です。暑くてカラッと乾いた南欧の気候を彷彿とさせる、茶色の暖かい色合いが魅力的です。
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中庭やバルコニーにも
庭と同じく、中庭やバルコニーににもテラコッタタイルは活躍します。空気孔がたくさんあり、吸水性の高いテラコッタタイルは、冬でも冷たくなりすぎず、 夏はサラサラの肌触り。床暖代わりに使用されることもあるほどです。屋外の雰囲気を楽しみつつ、心地よい床を求める方におすすめです。
テラス・中庭の写真を見る
庭と同じく、中庭やバルコニーににもテラコッタタイルは活躍します。空気孔がたくさんあり、吸水性の高いテラコッタタイルは、冬でも冷たくなりすぎず、 夏はサラサラの肌触り。床暖代わりに使用されることもあるほどです。屋外の雰囲気を楽しみつつ、心地よい床を求める方におすすめです。
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寝室に使用して南欧風の仕上がりに
屋外、というイメージの強いテラコッタですが、室内空間でもテラコッタタイルは大活躍します。温かく奥行きのある風合いが、思わずほっとしてしまうようなくつろぎの空間を演出してくれるため、寝室との相性も抜群。フランスやスペインなど、南欧のバケーションハウスのような雰囲気のベットルームが完成します。
屋外、というイメージの強いテラコッタですが、室内空間でもテラコッタタイルは大活躍します。温かく奥行きのある風合いが、思わずほっとしてしまうようなくつろぎの空間を演出してくれるため、寝室との相性も抜群。フランスやスペインなど、南欧のバケーションハウスのような雰囲気のベットルームが完成します。
六角形のデザインをキッチンに
様々なサイズや色合いがあるテラコッタタイル。形も四角形だけではありません。六角形のテラコッタタイルをキッチンに利用したこちらの事例。色合いが一枚一枚異なるタイルを組み合わせることで、シンプルモダンなキッチンに独特な風合いと温かみを加えています。風合いを重視するのであればテラコッタタイルを、汚れやすいキッチンだからこそ、掃除のし易さを考慮したい場合はテラコッタ風タイルと、目的に合わせて使い分けるのも良いでしょう。
様々なサイズや色合いがあるテラコッタタイル。形も四角形だけではありません。六角形のテラコッタタイルをキッチンに利用したこちらの事例。色合いが一枚一枚異なるタイルを組み合わせることで、シンプルモダンなキッチンに独特な風合いと温かみを加えています。風合いを重視するのであればテラコッタタイルを、汚れやすいキッチンだからこそ、掃除のし易さを考慮したい場合はテラコッタ風タイルと、目的に合わせて使い分けるのも良いでしょう。
モダンな仕上げも可能
かつてはヨーロッパのお城などに使われていたテラコッタタイル 。懐かしくノスタルジックなイメージがありますが、デザインを工夫すればモダンでシンプルなスタイルにもマッチします。ボールドカラーの壁紙やシンプルな家具と合わせて、現代風に仕上げるのもおすすめです。
かつてはヨーロッパのお城などに使われていたテラコッタタイル 。懐かしくノスタルジックなイメージがありますが、デザインを工夫すればモダンでシンプルなスタイルにもマッチします。ボールドカラーの壁紙やシンプルな家具と合わせて、現代風に仕上げるのもおすすめです。
手焼きやアンティークも
通常は工場で機械を使用して焼き上げているテラコッタタイル ですが、手焼きのものや、古い建物から採取されたアンティークのテラコッタタイルもあります。これらは、一枚一枚大きく表情が異なるのがポイント。均一的なものよりも、一枚一枚表情の違うタイルを組み合わせ、年月と共に生まれる傷や汚れも含めた温かい表情を求める方におすすめです。
手間がかかるけれど、自然素材ならではの風合いがある本物テラコッタタイル。安価でメンテナンスが簡単な一方、本物に比べて味わいにはやや劣るテラコッタ調タイル。それぞれの特徴や、スタイルやサイズの違い、メリット・デメリットを十分理解したうえで、使用する環境や用途に応じて最適なタイルを選部のが良いでしょう。
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通常は工場で機械を使用して焼き上げているテラコッタタイル ですが、手焼きのものや、古い建物から採取されたアンティークのテラコッタタイルもあります。これらは、一枚一枚大きく表情が異なるのがポイント。均一的なものよりも、一枚一枚表情の違うタイルを組み合わせ、年月と共に生まれる傷や汚れも含めた温かい表情を求める方におすすめです。
手間がかかるけれど、自然素材ならではの風合いがある本物テラコッタタイル。安価でメンテナンスが簡単な一方、本物に比べて味わいにはやや劣るテラコッタ調タイル。それぞれの特徴や、スタイルやサイズの違い、メリット・デメリットを十分理解したうえで、使用する環境や用途に応じて最適なタイルを選部のが良いでしょう。
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気に入られたテラコッタですが、「滑る」ということですね。私はテラコッタで滑り止めのついたものは見たことがありません。見た目の良さか、安全性か迷うところですね。テラコッタに関わらず、外部床面に使用する建材は「滑る」危険性を伴います。Sugita様がご紹介されていますが、磁器質タイルはかなり進歩しており、一枚ごとに色斑を付けるなどして、テラコッタの雰囲気をリアルに再現されたものが作られています。タイルはテラコッタと違って、生産段階で滑り止めの加工を施すことが可能です。ドイツ工業規格DINでR11、R12といった規格ですと、ある程度の滑り止めが期待できます。ご参考までに、弊社の商品です。「滑る」という問題は、ご使用になられる履物や建材の表面に水や油が着くことによっても影響します。既に施工された床に滑り止めの加工をされるならば、専門の業者様もいらっしゃいますので、ご相談されても良いかもしれません。
コメントありがとうございます。たしかに濡れたところをスリッパなどで歩けば転んでも仕方ないかもしれません。テラコッタはメキシコでもよく使われていてとても素敵です。また滑らないように、きれいにしてからまた滑り止め塗料を塗ろうと考えています。次回は新しい滑らないテラコッタ風タイル探します。ありがとうございました。
Sugita様 テラコッタについて、大変わかりやすく明快な文章と写真を拝見させていただき有難うございます。スペインのバルセロナにて、テラコッタを作っている工場を訪ねた事があります。セラミックタイルの大規模な工場ではなく、こじんまりとした質素で、素朴な工場でした。テラコッタのメーカーは、タイルのようなイノベーションはなく、どちらかというと伝統的な製法を継承することに重きを置いているように感じました。弊社でもテラコッタを取り扱っていますが、購入される数も安定している反面、大きな需要は期待できません。むしろテラコッタ調のタイルは、各メーカーもこぞって新しいデザイン、サイズに取り組んでいます。今タイルで起こっていることはテラコッタに限らず、天然石、木材、メタルなどにおいても同様です。タイルはその可塑性を生かして、様々なマテリアルに変容します。それが悪いとは思わないのですが、こんな記憶があります。東京の郊外に、とある設計事務所兼ショールームを訪ねた事があります。その会社様はプロヴァンス風のスタイルに忠実な建物を作っておられます。ショールームはテラコッタを床に使われていました。オーナーには、お子さんがいらっしゃったのですが、裸足で室内を歩かれていました。これはオーナーの教育方針だと聞きました。良い素材を裸足で踏むことは、健康に良い影響を与えるというような事を覚えています。まとまらない文章で申し訳ありません。