窓まわりはどう選ぶ? カーテンレールの種類とメンテナンス方法
窓まわりの専門家に取材してご紹介するシリーズ第4弾は、カーテンレール、カーテンランナー、カーテンフックについてです。レールまわりを見直すとコーディネートの幅がさらにひろがります。
永井理恵子
2018年6月18日
カーテンを取り付けるために不可欠なカーテンレール。カーテンの機能を活かしながらインテリアを美しく演出する、とても重要なパーツです。今回は、カーテンレール、カーテンランナー、カーテンフックの3つのパーツについて解説します。
カーテンレール
カーテンレールには、開閉のしやすさに重きを置いた「機能性レール」と、カーテンレールそのものを装飾品のひとつと考え、デザインを重視した「装飾レール」があります。
カーテンレールには、開閉のしやすさに重きを置いた「機能性レール」と、カーテンレールそのものを装飾品のひとつと考え、デザインを重視した「装飾レール」があります。
機能性レール
機能性レールは、開け閉めのしやすさに重きをおいています。ステンレスやアルミニウム製のものが多く、断面の形状がアルファベットのCのようになっている「C型」、角ばった「角形」、アルファベットのIのような「I型」があります。C型は最も一般的な形。角形はC型に比べ、ランナーの滑りがいいという特徴があります。
機能性レールは、開け閉めのしやすさに重きをおいています。ステンレスやアルミニウム製のものが多く、断面の形状がアルファベットのCのようになっている「C型」、角ばった「角形」、アルファベットのIのような「I型」があります。C型は最も一般的な形。角形はC型に比べ、ランナーの滑りがいいという特徴があります。
I型は容易に曲げられるため、L字型の窓や出窓のようなクランクが生じる場所に適しています。ほかにも半円形の窓や、写真のようにアールをつけて空間の間仕切りとしても使えます。
そのほか伸縮吊棒式のレールがあり、ホテルや病院、店舗でよく使われています。
そのほか伸縮吊棒式のレールがあり、ホテルや病院、店舗でよく使われています。
機能を重視して作られている機能性レールは、目立たないように取り付けるのが基本。白やシルバーのほか、茶系のものや木のものがあり、壁や窓枠の色と同じか、似た色を選ぶと、カーテンレールの存在が目立たず、美しく仕上がります。
装飾レール
クラシック、エレガント、カジュアル、シンプルなものまで、デザインやカラーが豊富です。装飾レールは、真鍮やアイアン、天然木、樹脂など、さまざまな素材から選べます。
クラシック、エレガント、カジュアル、シンプルなものまで、デザインやカラーが豊富です。装飾レールは、真鍮やアイアン、天然木、樹脂など、さまざまな素材から選べます。
写真は〈トーソー〉の《レガートスクエア》というレールで、装飾レールに分類されます。アルミニウム合金を木目のシートで仕上げたもの。このように一見木製に見えるレールもあります。キャップデザインを選んだり、カーテンレール上部を覆うことで省エネ効果のあるカバートップを取り付けたりできます。
写真は同じく〈トーソー〉の《コルーナⅡ》という装飾レール。ワイヤーにカーテンを走らせるタイプです。レースカーテンを軽やかに見せ、まるで浮いているのではないかと錯覚するほど、レールの存在感を抑えたデザインです。
キャップ
レールの端にある装飾を、キャップと呼びます。装飾レール同様、アイアンや真鍮、天然木など、豊富な素材やデザイン、色から選べます。
レールの端にある装飾を、キャップと呼びます。装飾レール同様、アイアンや真鍮、天然木など、豊富な素材やデザイン、色から選べます。
なかには、クリスタルガラスのものも。ドレープカーテンの色や柄、素材感、インテリアのテイストに合わせてコーディネートしましょう。
カーテンランナー
カーテンランナーとは、レールについているフックを取り付けるパーツです。
カーテンランナーとは、レールについているフックを取り付けるパーツです。
機能性カーテンレールではカーテンランナーにフックを使ってカーテンを取り付けるのが一般的ですが、装飾レールのポールタイプでは、リングランナーやクリップランナーをポールに通してカーテンを取り付けます。
レール、ランナー、キャップ。装飾レールには、細かなところまで自分好みのテイストを演出する楽しみがあります。
ポールタイプの装飾レールにカーテンを取り付けるのに、はとめスタイルやタブスタイルという、リングランナーを使わない方法もあります。
はとめスタイル
はとめとは、布にあけた穴を補強するパーツのこと。カーテン生地にあけてはとめで補強した穴にカーテンレールを通し、カーテンを取り付けます。
はとめスタイル
はとめとは、布にあけた穴を補強するパーツのこと。カーテン生地にあけてはとめで補強した穴にカーテンレールを通し、カーテンを取り付けます。
タブスタイル
カーテンレールを通すタブをカーテンの上部に取り付けるのが、タブスタイル。カジュアルでかわいらしいスタイルです。
カーテンレールのランナー機能を使わないため開閉しづらいので、仕切りやプライバシーを守りたい場所に使うといいでしょう。タブ部分は、カーテンの共布はもちろん、この写真のように別布でも仕立てられます。
カーテンレールを通すタブをカーテンの上部に取り付けるのが、タブスタイル。カジュアルでかわいらしいスタイルです。
カーテンレールのランナー機能を使わないため開閉しづらいので、仕切りやプライバシーを守りたい場所に使うといいでしょう。タブ部分は、カーテンの共布はもちろん、この写真のように別布でも仕立てられます。
カーテンフックの選び方
カーテンをカーテンランナーに吊るすために必要なのがカーテンフック。AフックとBフックの2種類あります。
Aフックは、カーテンをレールランナーに吊るすU字型のパーツがフックの上の方についています。Aフックを使ってカーテンを取り付けると、カーテンレールの下からカーテンがぶら下がっているように見えます。カーテンレールが露出しますが、ほぼすべてのカーテンレールに対応しています。
カーテンをカーテンランナーに吊るすために必要なのがカーテンフック。AフックとBフックの2種類あります。
Aフックは、カーテンをレールランナーに吊るすU字型のパーツがフックの上の方についています。Aフックを使ってカーテンを取り付けると、カーテンレールの下からカーテンがぶら下がっているように見えます。カーテンレールが露出しますが、ほぼすべてのカーテンレールに対応しています。
Bフックは、カーテンをレールランナーに吊るすU字型のパーツがフックの下の方についています。Bフックを使ってカーテンを取り付けると、カーテンレールはカーテンの後ろ側に隠れて見えません。カーテンレールの上部からの光漏れを軽減できるというメリットがありますが、カーテンレールが天井付けの場合のように、Bフックが使えないケースがあります。
シアーカーテンとドレープカーテンのように同じ場所に2枚のカーテンを組み合わせて取り付けるなら、窓ガラス側はAフックにしましょう。Bフックを使って取り付けると、開閉しづらく、室内側のカーテンを取り付けづらくなります。
また、最近では、アジャスターがついていてフック部分を上下に動かせるカーテンフックもあります。数センチですが、カーテンの高さを微調整できます。
シアーカーテンとドレープカーテンのように同じ場所に2枚のカーテンを組み合わせて取り付けるなら、窓ガラス側はAフックにしましょう。Bフックを使って取り付けると、開閉しづらく、室内側のカーテンを取り付けづらくなります。
また、最近では、アジャスターがついていてフック部分を上下に動かせるカーテンフックもあります。数センチですが、カーテンの高さを微調整できます。
カーテンレールのメンテナンス
年に1〜2度、カーテンをクリーニングするタイミングで掃除をする程度でOK。
カーテンレールは、上部にホコリが溜まったら、掃除機で吸い取るか、濡らした雑巾で軽く拭き取ってから、住宅用洗剤を吹き付けた雑巾で汚れを拭き取ります。カーテンレールの溝の汚れが気になったら、割り箸に古布やキッチンペーパーを被せてふくといいでしょう。
カーテンランナーの汚れが気になったら、レールから外し、中性洗剤を水で薄めた中にいれて浸け置きするときれいになります。
年に1〜2度、カーテンをクリーニングするタイミングで掃除をする程度でOK。
カーテンレールは、上部にホコリが溜まったら、掃除機で吸い取るか、濡らした雑巾で軽く拭き取ってから、住宅用洗剤を吹き付けた雑巾で汚れを拭き取ります。カーテンレールの溝の汚れが気になったら、割り箸に古布やキッチンペーパーを被せてふくといいでしょう。
カーテンランナーの汚れが気になったら、レールから外し、中性洗剤を水で薄めた中にいれて浸け置きするときれいになります。
装飾レールに使うリングランナーは摩耗面に汚れが付着しやすいので、カーテンを洗うときにポールから外し、掃除を行うのがおすすめ。
また、木製の装飾レールは、使っていくうちに滑りが悪くなることがあります。シリコンスプレーを吹き付けて、布で拭いてからリングランナーを通すと、滑りの良さが復活します。
次回は、タッセルやカーテンボックスなど、窓まわりのインテリアを楽しむための装飾について、ご紹介します。
取材協力:〈川島織物セルコン〉〈トーソー〉〈MANAS〉〈ルドファン〉
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また、木製の装飾レールは、使っていくうちに滑りが悪くなることがあります。シリコンスプレーを吹き付けて、布で拭いてからリングランナーを通すと、滑りの良さが復活します。
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