消費税増税の住宅購入への影響は?
来年から10%になることになった消費税。大きな買い物である家を買うなら、急いだ方がよいのでしょうか?
荒木康史
2018年11月26日
暮らしの総合アドバイザー。ユーザーや建設会社向けにコンサルティングや講演、セミナーを行なっております。
増税についてどう考えるべきか
消費税が2019年10月から増税されることが決まりました。現在の8%から10%に増税されることになります。わずか2%かもしれませんが、金額の大きな住宅取得においてはかなりの差になります。
例えば、2000万円の家を購入する場合、消費税が8%であればその税額は160万円ですが、10%になると200万円と40万円の差が生じます。
消費税が2019年10月から増税されることが決まりました。現在の8%から10%に増税されることになります。わずか2%かもしれませんが、金額の大きな住宅取得においてはかなりの差になります。
例えば、2000万円の家を購入する場合、消費税が8%であればその税額は160万円ですが、10%になると200万円と40万円の差が生じます。
消費税が課税されない土地については変わりませんが、その他にも住宅取得に関して課税されるもの(土地の造成・改良費用、仲介手数料、司法書士に支払う報酬、住宅ローン等の事務手数料、引越し費用、家具・家電など)がありますので、確認が必要です。
こうなると消費税増税前に取得したくなりますが、これから家づくりを考えている人にとっては、スケジュールがタイトすぎます。少なくとも年内には大方の打ち合わせと契約が済んでいる必要がありますので、厳しいですね。
そこで、消費税増税に伴う経過処置として、2019年3月31日までに工事契約したものに限り、2019年10月以降に完成・引き渡しされた建物についても消費税8%が適応されることになっていますので、慌てなくても大丈夫です(しかし、建物以外の費用については10%になりますので注意が必要です)。
こうなると消費税増税前に取得したくなりますが、これから家づくりを考えている人にとっては、スケジュールがタイトすぎます。少なくとも年内には大方の打ち合わせと契約が済んでいる必要がありますので、厳しいですね。
そこで、消費税増税に伴う経過処置として、2019年3月31日までに工事契約したものに限り、2019年10月以降に完成・引き渡しされた建物についても消費税8%が適応されることになっていますので、慌てなくても大丈夫です(しかし、建物以外の費用については10%になりますので注意が必要です)。
増税前と増税後、それぞれのメリットは?
それでは、増税前に住宅を購入したり工事契約をしたほうがいいのかというと、増税に伴う軽減処置やその他の部分の変更点を見た上で決める必要があります。以下に増税前(現在)と増税後のメリットをまとめています。
【現在のメリット】2018/11/11現在
・住宅ローン金利が過去最高の低金利
・住宅ローン減税利用で最大500万円の減税
・フラット35S利用で金利優遇
・住宅取得等資金贈与の特例として最大1310万円まで贈与税が非課税
・ローンを使わない人でも最大65万円の減税
・すまい給付金で最大30万円の給付
と、かなりのメリットがあります。※詳細については、住宅会社または金融機関へお問い合わせください。
次に増税後はどうでしょうか。
【増税後のメリット】
・すまい給付金が最大50万円に増額
・住宅取得等資金贈与の特例として最大3110万円まで贈与税が非課税
・ローン減税は継続
となります。
それでは、増税前に住宅を購入したり工事契約をしたほうがいいのかというと、増税に伴う軽減処置やその他の部分の変更点を見た上で決める必要があります。以下に増税前(現在)と増税後のメリットをまとめています。
【現在のメリット】2018/11/11現在
・住宅ローン金利が過去最高の低金利
・住宅ローン減税利用で最大500万円の減税
・フラット35S利用で金利優遇
・住宅取得等資金贈与の特例として最大1310万円まで贈与税が非課税
・ローンを使わない人でも最大65万円の減税
・すまい給付金で最大30万円の給付
と、かなりのメリットがあります。※詳細については、住宅会社または金融機関へお問い合わせください。
次に増税後はどうでしょうか。
【増税後のメリット】
・すまい給付金が最大50万円に増額
・住宅取得等資金贈与の特例として最大3110万円まで贈与税が非課税
・ローン減税は継続
となります。
最適な住宅購入時期は条件次第
消費税増税前に住宅を手に入れるべきかどうかの判断ですが、一般的には増税前の方がいいと考えられます。ただし、年収や家族の条件により諸条件により変わってきますので、一概にどちらがいいとは言えません。
特に大きく影響してくるのが、親や祖父母から住宅購入のための資金をもらう場合です。増税後は、非課税枠が大幅に増えるので、予定がある方はこの辺りも計算に入れておいてください。
また、住宅ローンの金利はこれまで超低金利で維持されてきましたが、若干ですが上昇しているところもありますので、金利動向にも注目しておいてください。
最後に駆け込み需要によって、色々な弊害も予想されます。住宅会社に相談し、最適な時期を検討することをお勧めします。
建物以外の費用も結構かかる?家づくりの資金計画とは
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消費税増税前に住宅を手に入れるべきかどうかの判断ですが、一般的には増税前の方がいいと考えられます。ただし、年収や家族の条件により諸条件により変わってきますので、一概にどちらがいいとは言えません。
特に大きく影響してくるのが、親や祖父母から住宅購入のための資金をもらう場合です。増税後は、非課税枠が大幅に増えるので、予定がある方はこの辺りも計算に入れておいてください。
また、住宅ローンの金利はこれまで超低金利で維持されてきましたが、若干ですが上昇しているところもありますので、金利動向にも注目しておいてください。
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消費税増税にからんで・・・
新築と中古住宅どちらがお得なんだろう
中古の場合、不動産会社の自己物件と個人所有の仲介物件どちらがお得なんだろう
中古の場合、建物と土地の内訳が調整可能な時どちらのウェイトを重くするとお得なんだろう
考えどころは尽きません・・・
予算の許す範囲で気に入った家を購入するのが一番!のような気がします。
そうですね。おっしゃる通り、予算の許す範囲で購入することが将来的なことも考えると良い選択だと思います。その中に、自分や家族の希望をうまく取り入れ、安心安全を担保するための性能を確保することが必要ですね。