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料理好きの台所に学ぶ、長く使えるキッチンの育て方
自分らしさをベースに、その時々の使いやすさに合わせて、少しずつアップデートしながら育てていくキッチン。長く愛着を持って使える、理想のキッチンをつくるには?
Motoko Sasaki
2017年8月14日
Houzzコントリビューター。フリーランスの編集&ライター。10才頃からインテリア雑誌の定期購読をはじめる。1999〜2007年、出版社にて雑貨&インテリア誌編集部に在籍。旅好きが嵩じ、2008年に旅するライターユニット「auk」を立ち上げ、毎年オランダとベルギーに滞在。2015年現在までに3冊のガイドブックを出版。菓子研究家いがらしろみ主宰、romi-uni booksの編集も担当。
Houzz contributor, Editor and Writer of Books and Magazine in JAPAN.Specialty is Interior,Lifestyle,Cooking,Handmade,Travel,Fasion.....and more.and,I'm staying in Netherlands and Belgium every year.I published the Netherlands and Belgium guide book.
【Book】2015/『Holland Short Trip オランダ・ショート・トリップ』(スペースシャワーブックス) 2011 /『Belgium Bruxelles Promnade Classique ベルギー・ブリュッセル クラシックな街歩き』(産業編集センター) 2009 /『Holland Travel Book オランダ・トラベル・ブック』(現マイナビ、元東京地図出版)
Houzzコントリビューター。フリーランスの編集&ライター。10才頃からインテリア雑誌の定期購読をはじめる。1999〜2007年、出版社にて雑貨&インテリア誌編集部に在籍。旅好きが嵩じ、2008年に旅するライターユニット「auk」を立ち上げ、毎年オランダとベルギーに滞在。2015年現在までに3冊のガイドブックを出版。菓子研究家いがらしろみ主宰、romi-uni... もっと見る
使いやすく、見た目も素敵なキッチンが理想です。私は料理も好きですが、キッチンという場所がとにかく好きなので、キッチンの配置変えや整理をすることは、もはや趣味と言ってもいいかもしれません。常に、どうしたら使いやすくなるかを考えて、あちこちに手を加えながら、自分の暮らしに合った理想のキッチンを整えていくのが楽しいのです。
キッチンづくりで参考にしているのは、料理好きの人たちのキッチンです。料理好きの誰もが「家のなかでいちばんキッチンが好き」「キッチンを見ているだけで癒される」と言います。生きるうえで大切な「食」を司り、長い人生を一緒に歩んでいくキッチンは、そんな最愛の場所であってほしいもの。料理好きのキッチンをお手本に、工夫しながら自分だけのキッチンを育てていきましょう。
キッチンづくりで参考にしているのは、料理好きの人たちのキッチンです。料理好きの誰もが「家のなかでいちばんキッチンが好き」「キッチンを見ているだけで癒される」と言います。生きるうえで大切な「食」を司り、長い人生を一緒に歩んでいくキッチンは、そんな最愛の場所であってほしいもの。料理好きのキッチンをお手本に、工夫しながら自分だけのキッチンを育てていきましょう。
自分のキッチンを見つめ直す
料理や片付けをしているとき、使いづらいと感じたことはありませんか? 調味料がワンアクションで取れない、掃除に手間がかかる、引き出しが何度整理してもごちゃごちゃするなど、ストレスを感じる場所を、ひとつひとつ改善していきましょう。まずは、毎日キッチンを使いながら、どこが使いづらいのかチェックしてみてください。
料理や片付けをしているとき、使いづらいと感じたことはありませんか? 調味料がワンアクションで取れない、掃除に手間がかかる、引き出しが何度整理してもごちゃごちゃするなど、ストレスを感じる場所を、ひとつひとつ改善していきましょう。まずは、毎日キッチンを使いながら、どこが使いづらいのかチェックしてみてください。
居心地のいいキッチンの効用
キッチンが居心地のいい空間になれば、自然とキッチンにいる時間が長くなります。そして、休日にはちょっと凝った料理を作りたくなったり、コーヒーグッズにこだわりたくなったり、これまで以上に家族が集まる場所になったりするでしょう。暮らしに彩りをプラスしてくれるキッチンがいちばんのお気に入りの場所なら、暮らし全般がとても快適になるはずです。
キッチンが居心地のいい空間になれば、自然とキッチンにいる時間が長くなります。そして、休日にはちょっと凝った料理を作りたくなったり、コーヒーグッズにこだわりたくなったり、これまで以上に家族が集まる場所になったりするでしょう。暮らしに彩りをプラスしてくれるキッチンがいちばんのお気に入りの場所なら、暮らし全般がとても快適になるはずです。
自分らしい心地よさを育てる
自分にとって「どんなキッチンが居心地がいいのか?」を考えてみましょう。たとえば、私にとっての居心地のいいポイントは、いつもきれいに片付いていること、厳選された好きなものが置かれていることの2つです。リビングもそうですが、ごちゃごちゃして汚れているキッチンではくつろげません。
自分にとって「どんなキッチンが居心地がいいのか?」を考えてみましょう。たとえば、私にとっての居心地のいいポイントは、いつもきれいに片付いていること、厳選された好きなものが置かれていることの2つです。リビングもそうですが、ごちゃごちゃして汚れているキッチンではくつろげません。
ただすっきりと片付いているだけではなく、好きなキッチン雑貨がディスプレイされた、インテリアとして目を楽しませてくれる空間であることも大切です。
お気に入りのヴィンテージのケトルやキャニスターは、キッチンのディスプレイにぴったり。さらに愛着を増すシーンをつくってくれます。
お気に入りのヴィンテージのケトルやキャニスターは、キッチンのディスプレイにぴったり。さらに愛着を増すシーンをつくってくれます。
キッチン家電と道具はこだわってセレクト
デザインと機能を兼ね備えたキッチンツールや家電は、キッチンのインテリアづくりにも一役買います。ひとつひとつ吟味したお気に入りだけを揃えれば、料理も掃除も気持ちよくできます。壁とスマートに調和するビルトイン家電もいいですね。
私が日頃つけている「欲しいものリスト」には、キッチンアイテムがたくさん書いてあります。〈フィリップス〉のノンフライヤー、〈辻和金網〉の手編みかご、〈有次〉の雪平鍋、〈柴田慶信商店〉のバターケース、南部鉄のやかんなど。リストに載っているものは、今使っているものが壊れたときや、買い替えのタイミングで買う予定です。
デザインと機能を兼ね備えたキッチンツールや家電は、キッチンのインテリアづくりにも一役買います。ひとつひとつ吟味したお気に入りだけを揃えれば、料理も掃除も気持ちよくできます。壁とスマートに調和するビルトイン家電もいいですね。
私が日頃つけている「欲しいものリスト」には、キッチンアイテムがたくさん書いてあります。〈フィリップス〉のノンフライヤー、〈辻和金網〉の手編みかご、〈有次〉の雪平鍋、〈柴田慶信商店〉のバターケース、南部鉄のやかんなど。リストに載っているものは、今使っているものが壊れたときや、買い替えのタイミングで買う予定です。
人気の〈バルミューダ〉のトースターは、インテリアとしてもおしゃれなデザインはもちろん、機能性も抜群。パンはもちろん、グラタンやぎゅうぎゅう焼き(耐熱容器に肉や野菜をぎゅうぎゅうに詰めたオーブン料理)も作れるので、朝ごはんにも夜ごはんにも活躍します。オーブン料理など、放置することができる料理は、その間に別の料理が作れるので、時短にもつながります。
食器は定番+トレンドをミックス
食器は「長く飽きのこないもの」「シンプルなデザイン」を心がけていますが、それだけではおもしろみがないことも確か。料理が好きになると、シンプルな白い食器だけでは物足りなくなり、柄ものやカラーの食器、アンティークや日本の作家の一点もの、アジアのチープなホーロー食器など、料理やトレンドに合わせた食器が欲しくなります。それならいっそ、食器は消耗品と割り切って、めいっぱい楽しむのも一案です。
食器棚に入る分だけと決めて買いすぎないようにしながら、定期的に断捨離をしたり、新しいものを1つ買ったら1つ手放すなど、ルールを作れば増えすぎることもありません。新しい食器は、料理のテンションを上げてくれますし、テーブルコーディネートに凝ったりと暮らしに変化を与えてくれます。こんなふうに、我慢しすぎないことも、ロングライフ・キッチンのポイント。楽しいこと、好きなものは、失敗を恐れずどんどん取り入れましょう。
食器は「長く飽きのこないもの」「シンプルなデザイン」を心がけていますが、それだけではおもしろみがないことも確か。料理が好きになると、シンプルな白い食器だけでは物足りなくなり、柄ものやカラーの食器、アンティークや日本の作家の一点もの、アジアのチープなホーロー食器など、料理やトレンドに合わせた食器が欲しくなります。それならいっそ、食器は消耗品と割り切って、めいっぱい楽しむのも一案です。
食器棚に入る分だけと決めて買いすぎないようにしながら、定期的に断捨離をしたり、新しいものを1つ買ったら1つ手放すなど、ルールを作れば増えすぎることもありません。新しい食器は、料理のテンションを上げてくれますし、テーブルコーディネートに凝ったりと暮らしに変化を与えてくれます。こんなふうに、我慢しすぎないことも、ロングライフ・キッチンのポイント。楽しいこと、好きなものは、失敗を恐れずどんどん取り入れましょう。
広い作業スペースは作業効率と味に直結する
さまざまな料理好きのキッチンを見て気づいたのは、広い作業スペースがあるということです。広い作業スペースがあれば、下ごしらえした食材を余裕を持って置くことができ、料理も盛りつけもスムーズにできます。
さまざまな料理好きのキッチンを見て気づいたのは、広い作業スペースがあるということです。広い作業スペースがあれば、下ごしらえした食材を余裕を持って置くことができ、料理も盛りつけもスムーズにできます。
もしも、キッチンの作業スペースに普段から物を置いているなら、今日から何も置かないことを心がけてみましょう。それだけでも作業スペースが広くなります。また、物を置かないことで、掃除もラクにできるようになります。
既存のキッチンの作業スペースが狭い場合は、カウンターやテーブルを作業スペースとして使ってもいいですね。キッチン横にぴたりとダイニングテーブルをつければ、動線もスムーズです。
年を重ねると使い勝手のポイントも変わる
今は使いやすいと思っても、何年か経つと使いづらくなることもあります。広すぎるキッチンが手に余るようになったり、吊り戸棚が不要に思えてきたり、キッチンツールをいちいち片付けるよりも吊るしたほうがラクになったり、重い鋳物鍋よりも軽いホーロー鍋が使いやすくなったりもするでしょう。そのときのベストなキッチンを探りながら、合うものに変えていきましょう。
今は使いやすいと思っても、何年か経つと使いづらくなることもあります。広すぎるキッチンが手に余るようになったり、吊り戸棚が不要に思えてきたり、キッチンツールをいちいち片付けるよりも吊るしたほうがラクになったり、重い鋳物鍋よりも軽いホーロー鍋が使いやすくなったりもするでしょう。そのときのベストなキッチンを探りながら、合うものに変えていきましょう。
模様替えなら、壁紙の貼り替えもおすすめ
キッチンは、置いてあるものがだいたい決まっているうえ、買い替えられるものが少ないので、配置換えはできても模様替えはなかなか難しい場所。そんなキッチンの模様替えでおすすめなのは、壁紙を替えることです。色柄の壁にするだけで、キッチンの雰囲気もがらりと変わります。壁一面を自分で貼り替えるだけならリーズナブルなので、気軽にできます。キッチンの壁は、水蒸気と油によって汚れがちなので、きれいにする意味も含めて、数年ごとに貼り替えてもいいですね。
キッチンは、置いてあるものがだいたい決まっているうえ、買い替えられるものが少ないので、配置換えはできても模様替えはなかなか難しい場所。そんなキッチンの模様替えでおすすめなのは、壁紙を替えることです。色柄の壁にするだけで、キッチンの雰囲気もがらりと変わります。壁一面を自分で貼り替えるだけならリーズナブルなので、気軽にできます。キッチンの壁は、水蒸気と油によって汚れがちなので、きれいにする意味も含めて、数年ごとに貼り替えてもいいですね。
いつか手に入れたいキッチンを思い浮かべる
既存のキッチンでも、自分が使いやすいように工夫して使うことはできますが、キッチン本体がどうしても使いづらいという場合は、リフォームを視野に入れてもいいでしょう。私の実家のキッチンは、背が低かった祖母のサイズに合わせて作られたため、帰省時に料理や食器洗いをしているだけで腰が痛くなってしまいます。このように、キッチン自体が自分に合わないときはリフォームで解決したいもの。いつか手に入れる理想のキッチンのために、欲しい要素の入ったキッチンや、好きなタイプのキッチンの写真をアイデアブックにまとめておくのもおすすめです。
リフォーム会社を探す
キッチン設備の専門家を探す
教えてHouzz
みなさんにとって、長く愛着の持てるキッチンのポイントは何ですか?
既存のキッチンでも、自分が使いやすいように工夫して使うことはできますが、キッチン本体がどうしても使いづらいという場合は、リフォームを視野に入れてもいいでしょう。私の実家のキッチンは、背が低かった祖母のサイズに合わせて作られたため、帰省時に料理や食器洗いをしているだけで腰が痛くなってしまいます。このように、キッチン自体が自分に合わないときはリフォームで解決したいもの。いつか手に入れる理想のキッチンのために、欲しい要素の入ったキッチンや、好きなタイプのキッチンの写真をアイデアブックにまとめておくのもおすすめです。
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