夏の切り花を長く楽しむ方法
真夏は切り花が長くもたないから……とあきらめていませんか? 正しく水切りをして水を清潔に保つ基本と、花をきれいなまま最後まで長く楽しむヒントが、きっと役に立ちます。
Rie Yoshihara
2016年7月31日
フレンチ&ナチュラルなインテリア雑貨のオンラインショップ。白いインテリアとシャビー、ジャンクな古びた風合いの似合うインテリアを提案。
DIYでリフォームした自宅ですべての撮影を行っています。
個人では、著書あり。
「手作りで楽しむナチュラルインテリア」「小さな手作りとナチュラルインテリア」(以上主婦の友社)「私の手仕事」(毎日コミュニケーションズ)
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暑い夏は、人間と同じように植物にとっても過酷な季節です。せっかく買ったりいただいたりした素敵な花や、お盆の季節に欠かせない切り花を、部屋でできるだけ長く楽しむための方法をご紹介します。
庭で育つ植物は、暑さへの耐性があり、水さえあれば長く生きる力がありますが、花屋さんで買って来た切り花は暑さに弱く、すぐにしおれてしまいます。それでも、生花をいただいたり、これからお盆を迎える時期でもあるので、切り花をなるべく長く楽しめる方法を知っていると便利です。今回は、そのヒントのいろいろをご紹介したいと思います。
では、まずは花をなるべく長持ちさせる方法から。
では、まずは花をなるべく長持ちさせる方法から。
清潔な花瓶を用意する
花を活ける器は、必ずきれいに洗ったものを用意します。中が汚れていると、その時点でばい菌が繁殖していて、水や花がすぐに傷んでしまうためです。
手を差し入れることができる広口の花瓶なら、中性洗剤できれいに洗いましょう。手が入らない形の花瓶の場合は、ハンドルつきの細長いスポンジを使ったり、漂白剤で清潔にする方法もあります。ただし漂白剤は、花瓶の素材によっては使用できない場合もあるので、注意しましょう。
花を活ける器は、必ずきれいに洗ったものを用意します。中が汚れていると、その時点でばい菌が繁殖していて、水や花がすぐに傷んでしまうためです。
手を差し入れることができる広口の花瓶なら、中性洗剤できれいに洗いましょう。手が入らない形の花瓶の場合は、ハンドルつきの細長いスポンジを使ったり、漂白剤で清潔にする方法もあります。ただし漂白剤は、花瓶の素材によっては使用できない場合もあるので、注意しましょう。
正しい方法で水切りをする
よく切れるハサミを用意してください。そして、水の浸かる部分の葉は取り除き、茎の先を斜めにカットします。水切りをする際には、バケツのような少し深めの容器に水を張り、なるべく底の方の水の中にハサミを入れて茎をカットするようにします。これは、水圧を利用してなるべく多くの水を茎から上げるためです。また、花瓶の大きさや花の大きさ、長さにもよりますが、水の量はやや少なめに。水に浸かる部分の葉は必ず取り除きましょう。
また、大きな花瓶に花束をそのままドボン、と入れるのではなく、ある程度花を分けて飾るようにします。密集した部分の茎は蒸れやすく、傷みやすいので、いくつかの花瓶に分けて飾りましょう。
よく切れるハサミを用意してください。そして、水の浸かる部分の葉は取り除き、茎の先を斜めにカットします。水切りをする際には、バケツのような少し深めの容器に水を張り、なるべく底の方の水の中にハサミを入れて茎をカットするようにします。これは、水圧を利用してなるべく多くの水を茎から上げるためです。また、花瓶の大きさや花の大きさ、長さにもよりますが、水の量はやや少なめに。水に浸かる部分の葉は必ず取り除きましょう。
また、大きな花瓶に花束をそのままドボン、と入れるのではなく、ある程度花を分けて飾るようにします。密集した部分の茎は蒸れやすく、傷みやすいので、いくつかの花瓶に分けて飾りましょう。
水の管理に気をつける
水を常に清潔に新鮮なものにすることが、花を長くもたせるためには最も大事なことです。
花屋さんでもらえる延命剤を使ったり、キッチン用の漂白剤を使ったりして、水のばい菌の繁殖を抑える方法もあります。漂白剤の場合は、水1リットルにつき、5~6滴ほど入れます。延命剤や漂白剤を入れた場合は、毎日の水の交換はしなくても大丈夫だとも言われますが、暑い時期はそれでも水が傷む場合がありますので、水の様子を見ながら水の交換をしましょう。また水を取り替えるとき、茎を触ってみて、ヌメリがある場合は、きれいに洗っておきます。毎日水を取り替える、茎を洗う、水切りをする、この3点に気をつけてください。
水を常に清潔に新鮮なものにすることが、花を長くもたせるためには最も大事なことです。
花屋さんでもらえる延命剤を使ったり、キッチン用の漂白剤を使ったりして、水のばい菌の繁殖を抑える方法もあります。漂白剤の場合は、水1リットルにつき、5~6滴ほど入れます。延命剤や漂白剤を入れた場合は、毎日の水の交換はしなくても大丈夫だとも言われますが、暑い時期はそれでも水が傷む場合がありますので、水の様子を見ながら水の交換をしましょう。また水を取り替えるとき、茎を触ってみて、ヌメリがある場合は、きれいに洗っておきます。毎日水を取り替える、茎を洗う、水切りをする、この3点に気をつけてください。
切り花のあとを楽しむ
それでもいよいよ、切り花が元気がなくなってしまう時期は来ます。この時期の切り花は、花が傷むというよりも、茎の部分が腐ったり、水をうまくあげられなくなったりして、やむなく捨ててしまう場合が多いですね。まだ花はなんとかきれいな部分がある、というときは、花の部分、または花びらだけを使って、最後のアレンジをしてみましょう。
それでもいよいよ、切り花が元気がなくなってしまう時期は来ます。この時期の切り花は、花が傷むというよりも、茎の部分が腐ったり、水をうまくあげられなくなったりして、やむなく捨ててしまう場合が多いですね。まだ花はなんとかきれいな部分がある、というときは、花の部分、または花びらだけを使って、最後のアレンジをしてみましょう。
水に浮かべる
いちばん手軽なのは、花首からカットしてダイレクトに水に浮かべること。少し元気がなくなってきたり、首が下がったりしたら、短くカットします。涼しげな青い食器やガラスで、涼感のある花あしらいができます。このとき、庭の蔓ものやグリーンを足してみてもいいと思います。
いちばん手軽なのは、花首からカットしてダイレクトに水に浮かべること。少し元気がなくなってきたり、首が下がったりしたら、短くカットします。涼しげな青い食器やガラスで、涼感のある花あしらいができます。このとき、庭の蔓ものやグリーンを足してみてもいいと思います。
花びらをドライにして楽しむ
バラやカーネーション、いろいろな花びらを、1枚ずつはがします。それを電子レンジで加熱して乾燥させてみましょう。以前の記事「庭の冬支度:庭で育てたハーブを簡単保存」でご紹介したドライハーブと同じく、キッチンペーパーを敷いた耐熱皿に花びらをのせて、550Wで3分ほど加熱します。すると、色は鮮やかなままパリパリに乾燥させることができます。
バラやカーネーション、いろいろな花びらを、1枚ずつはがします。それを電子レンジで加熱して乾燥させてみましょう。以前の記事「庭の冬支度:庭で育てたハーブを簡単保存」でご紹介したドライハーブと同じく、キッチンペーパーを敷いた耐熱皿に花びらをのせて、550Wで3分ほど加熱します。すると、色は鮮やかなままパリパリに乾燥させることができます。
夏らしいさわやかな色合いの花びらが、この方法で乾燥させると鮮やかな色を保ったままドライの花びらになります。ドライフラワーとはまた違った風合いです。いただいたお花に加え、庭の花も一緒に乾燥させてみてもいいですね。
花びらを飾る
ドライにした花びらは、ガラスの器に入れて飾ったり、ディスプレイに使ったりして楽しみます。色合いは徐々に変化していきますが、急速に乾燥させることで、きれいな色合いはわりと長く楽しめます。テーブルに少し華やかさを演出したいときなど、生花がすぐに手に入らない真夏の時期、お花を使いたい場合に便利です。また、手作りキャンドルなどにも使うと、とても素敵なものが作れそうです。
ドライにした花びらは、ガラスの器に入れて飾ったり、ディスプレイに使ったりして楽しみます。色合いは徐々に変化していきますが、急速に乾燥させることで、きれいな色合いはわりと長く楽しめます。テーブルに少し華やかさを演出したいときなど、生花がすぐに手に入らない真夏の時期、お花を使いたい場合に便利です。また、手作りキャンドルなどにも使うと、とても素敵なものが作れそうです。
ポプリやサシェを作る
アロマオイルを垂らして、ポプリとして使うのもおすすめです。花びらをグラスやお皿にのせて、その上からオイルを垂らして玄関などに置けば、香りも楽しめ、視覚的にも素敵な小さなデコレーションに。
アロマオイルを垂らして、ポプリとして使うのもおすすめです。花びらをグラスやお皿にのせて、その上からオイルを垂らして玄関などに置けば、香りも楽しめ、視覚的にも素敵な小さなデコレーションに。
アロマオイルが香らなくなったらまた追加すれば、こちらもわりと長い間楽しめます。もし花びらををきれいなままキープしたい場合は、キッチンペーパーなどにオイルを浸し、その上にお花をのせる方法でもいいでしょう。
ポプリとして香り付けしてから、ハンドメイドのサシェにしてもいいですね。花びらが透けて見えるオーガンジー素材などで作ると、美しい花の色も楽しめます。ちょっとした贈り物に添えても喜ばれそうです。
ポプリとして香り付けしてから、ハンドメイドのサシェにしてもいいですね。花びらが透けて見えるオーガンジー素材などで作ると、美しい花の色も楽しめます。ちょっとした贈り物に添えても喜ばれそうです。
素敵なお花屋さんの前を通っても、長持ちしないからと素通りしてしまうことも多い、真夏の暑い時期。またこれから日本ではお盆を迎えますが、お仏壇に供える切り花も大切にケアしたいものです。上手に水切りをして、なるべく長く、最後の花びらまで愛でてあげてください。仏用の和の花である菊の花も、ドライにすると、とても素敵な風合いになります。捨ててしまう前に、もうワンステップ、楽しんでみてはいかがでしょうか。素敵な花屋さんでお花を買う楽しみも増えるかもしれません。
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