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名作家具: イームズハウスバード
イームズに見出されて、民芸品から名品になった、かわいい鳥の置物。
Becky Harris
2016年5月7日
この小さなかわいらしい鳥が有名になったのは偶然のこと。チャールズ&レイ・イームズ夫妻は、二人のすばらしい自邸のインテリアにいつも手を入れていて、オリジナルの鳥の置物は、撮影用にスタイリングしていたときに使ったアメリカの民芸品でした。その後、鳥がたくさんのイームズのファンの心をとらえ、ぜひ手に入れたいという声があがったのです。
現在では、イームズ家の協力を得て、〈ヴィトラ〉社が3Dスキャンによる《イームズハウスバード》のリプロダクトを製造。おかげで、ファンもこの鳥を手元に置けるようになりました。
現在では、イームズ家の協力を得て、〈ヴィトラ〉社が3Dスキャンによる《イームズハウスバード》のリプロダクトを製造。おかげで、ファンもこの鳥を手元に置けるようになりました。
棚の上に、他のアイテムと並べておいても素敵。写真のデコレーションには《ネルソン・サンフラワー・クロック》も写っています。
オリジナルの鳥の置物はアパラチア地方の民芸品でしたが、現在手に入るレプリカは、ドイツ製で、素材はハンノキです。
この猫ちゃんは、《イームズハウスバード》を本物の鳥だと思ってしまったのでしょうか? これ、私のお気に入りの写真です。でも、この製品を屋外に置くのはおすすめしません。
建築家のローレン&カイル・ザービーさん夫妻の家の棚。《イームズハウスバード》がアクセントになっています。イームズのプライウッドチェアも描かれている《ホーム・スイート・ホーム》というタイトルのアートは、アーティストのジェン・スキーさんが描いたもの。
自然の中では、鳥と一緒に食事、というわけにはいきませんが、こちらのコンテンポラリーなキッチンでは、それが実現しています。まさにこのキッチンのアイキャッチになっています。
高い位置にあるコーナーは、《イームズハウスバード》が似合う置き場所。本物の鳥かと思ってしまいますね。
ヴィンテージのコレクターで人気ブログ「ケイはヴィンテージが大好き」を運営するブロガーケイさん。ほかの人には真似できないセンスのケイさんの部屋には、私も憧れます。ミッドセンチュリーの家具がたくさんある空間ですが、《イームズハウスバード》はインテリアの仕上げの品になっています。
高さと幅は約30センチ。隣かその隣の部屋にあるのを見通したときこそ、素敵に見えるアイテムだと思います。
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