今さら聞けないキッチンレイアウトの基本:L型
キッチンのプランの際に基本となるレイアウト4種類のうち、今回は動線が短く作業効率のいいL型とそのバリエーションをご紹介します。
田村敦子|Atsuko Tamura
2018年3月13日
Freelance Editor
コンロとシンクを90度の角度、つまりL字形に配置することで、横移動や振り返る動作を減らし、家事動線を短くできるL型キッチン。コンパクトなスペースを有効に使え、また広いキッチンに採用しても動線がそれほど長くならず、作業効率のよいレイアウトです。
従来、カウンターは部屋のコーナーに沿わせて壁付けにするのが一般的でしたが、近年はどちらか一方をダイニング側に向けて対面式にした形も人気を集めています。収納面では、コンロとシンクが一直線または平行に配置されるⅠ型やⅡ型と違い、コーナーとなる部分ができるので、デッドスペースが出ないように一部をオープンにする、奥のほうまで物がしまえる収納パーツを組み込むなどの工夫が必要になる場合もあります。
従来、カウンターは部屋のコーナーに沿わせて壁付けにするのが一般的でしたが、近年はどちらか一方をダイニング側に向けて対面式にした形も人気を集めています。収納面では、コンロとシンクが一直線または平行に配置されるⅠ型やⅡ型と違い、コーナーとなる部分ができるので、デッドスペースが出ないように一部をオープンにする、奥のほうまで物がしまえる収納パーツを組み込むなどの工夫が必要になる場合もあります。
L型対面カウンタータイプ
窓のある明るい空間を活かしたシンプルなレイアウトで、すっきりと見晴らしのよいセミオープンキッチン。このように、L型カウンターの一方を壁付けにし、一方をダイニング側に向けて対面式にしたレイアウトも、昨今ポピュラーになってきました。シンク側を対面カウンターにすることの方が多いようです。
窓のある明るい空間を活かしたシンプルなレイアウトで、すっきりと見晴らしのよいセミオープンキッチン。このように、L型カウンターの一方を壁付けにし、一方をダイニング側に向けて対面式にしたレイアウトも、昨今ポピュラーになってきました。シンク側を対面カウンターにすることの方が多いようです。
白いタイルのワークトップにホーローのシンクの上品なカントリースタイル。コンロとシンクの間に広い作業スペースがありますが、L字配置なので動線はスムーズ。ダイニング側につなげた、木のカウンターも使いやすそうです。
コンロ側の壁全体とシンク側の立ち上がり壁、両方のバックスプラッシュにお揃いのモザイクタイルを使ったシックなL型キッチン。畳スペースもある、低い壁でゾーニングしたリビングダイニングともよく似合っています。
カウンターとつながるテーブル
L型キッチンでも、カウンターにダイニングテーブルをつなげたスタイルは大人気です。こちらでは、シンク側の対面式カウンターにテーブルをつなげて配置。ここで食事もできるので、向こう側に見えるリビングは広々と使えます。ヴィンテージマンションのリノベーションでコンパクトな空間を上手に使った、セミオープンのL型キッチンです。
L型キッチンでも、カウンターにダイニングテーブルをつなげたスタイルは大人気です。こちらでは、シンク側の対面式カウンターにテーブルをつなげて配置。ここで食事もできるので、向こう側に見えるリビングは広々と使えます。ヴィンテージマンションのリノベーションでコンパクトな空間を上手に使った、セミオープンのL型キッチンです。
L型に配置したシンク側のカウンタートップをそのまま延長して、ダイニングテーブルに。食器棚や冷蔵庫もすぐ近くにあり、動線が抜群によさそうです。
L型壁付けタイプ
従来のL型といえば、両方が壁付けになっているこのタイプ。写真はかなり広めのキッチンですが、L字レイアウトのメリットで、コンロとシンクの間が離れすぎていないので、それほど忙しく動き回らなくても料理ができます。
従来のL型といえば、両方が壁付けになっているこのタイプ。写真はかなり広めのキッチンですが、L字レイアウトのメリットで、コンロとシンクの間が離れすぎていないので、それほど忙しく動き回らなくても料理ができます。
キッチンとテーブルが絶妙な距離感で配置されたダイニングキッチン。対面カウンターをあえてつくらない、壁付けタイプのL型オープンキッチンにも、実はメリットがたくさんあります。
L型壁付けタイプ+アイランドカウンター
壁付けのL型キッチンの使い勝手をアップするために、作業用のアイランドカウンターをプラスするレイアウトもあります。
壁付けのL型キッチンの使い勝手をアップするために、作業用のアイランドカウンターをプラスするレイアウトもあります。
こちらの例でも、L型キッチンにサブシンク付きアイランドカウンターをプラス。写真では見えませんが、このアイランドカウンターの隣にはダイニングテーブルが配置されています。
遊び心のある変形タイプ
最後の2つは、ちょっとユニークなタイプ。こちらのキッチンカウンターは、L字ではなくゆるやかな角度のV字形をしています。Ⅰ型ペニンシュラタイプの変形とも、L型の変形とも呼べそうなオープンキッチンです。
最後の2つは、ちょっとユニークなタイプ。こちらのキッチンカウンターは、L字ではなくゆるやかな角度のV字形をしています。Ⅰ型ペニンシュラタイプの変形とも、L型の変形とも呼べそうなオープンキッチンです。
フローリングのリビングダイニングと、そこから一段下がったタイル床のキッチンを区切る形でカウンターを設置。くるりと曲線を描くアイランドカウンターの両端に、コンロとシンクが配置されています。L型ではないけれど、角度をつけることで動線を短縮しており、L型の考えを応用したものともいえそう。広いLDKのフォーカルポイントとなる、遊び心と使い勝手を両立させたキッチンです。
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この題目はキッチンが独立しているかダイニング(とリビング)と接するLDKなのかでかなり変わってくると思います。
うちはスペースがLDKなのでII型でカウンターは設けず収納スペースを」造作してもらいました。+食品庫スペースが有るので収納には満足しています。
でも独立キッチンのL字壁付け+作業台カウンターには憧れます。
欧米のキッチンぽいし、機能的ですしね。
今のキッチンでは作業スペースが不足しているのでダイニングテーブルを作業台として使うことが多いです。それはそれで良いのですが粉や水でテーブルがぐちゃぐちゃする事もたまにあるのです。