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トレンドカラーや流行色の決め方は?
毎年発表される「今年の色」は誰がどのようにして決めているのでしょうか? Houzzロシア編集部がトレンドが生まれるプロセスを取材しました。
Елена Игумнова
2016年5月20日
毎年、どんな色や配色が人気になるのかは、大きな注目を集めます。トレンドカラーはいったい誰が、どのような方法で決めているのでしょう?そして、私たちはその予測を信頼するべきなのでしょうか?それとも自分の直感を信じて色選びをするべきなのでしょうか?この記事ではトレンドカラーの裏にある理論やリサーチについてご説明します。
パントンとデュラックスの影響力
その年の流行色やカラートレンドは、複数の機関から発表される。その中でも中心的な存在が、パントン・カラー研究所とアクゾノーベル・グローバル・エステティック・センター(デュラックス)、そしてスタイル・エージェンシーと呼ばれる数社です。これに加えて、大手の塗料メーカーでは、毎年自分たちのメインカラーを発表しているところもあります。
「色彩に関してもっとも権威ある機関が、パントン・カラー研究所です」と言うのは、個人でデザイナー兼カラリストとして活躍するクセニア・チュピナさん。「印刷、デジタルテクノロジー、ファッション、インテリアデザインなど、色を使うさまざまな業界では、この写真のような何千色もあるパントンの色見本帳が必須です。パントンが作っている色彩の共通言語のおかげで、デザインの世界で仕事をする人たちがお互いに簡単にコミュニケーションを取ることができるんです」
「パントンは、膨大な色に番号を振って名前をつけるというだけではなく、かなり高度な分析も行っています」とチュピナさんはいいます。「色彩に関する実験を行ったり、権威ある機関として、業界に影響を与える決定も下します。毎年、世界各地のトレンドやムードを考慮して、その年のメインカラーと、そのシーズンの色合いをいくつか選び出すのです」
その年の流行色やカラートレンドは、複数の機関から発表される。その中でも中心的な存在が、パントン・カラー研究所とアクゾノーベル・グローバル・エステティック・センター(デュラックス)、そしてスタイル・エージェンシーと呼ばれる数社です。これに加えて、大手の塗料メーカーでは、毎年自分たちのメインカラーを発表しているところもあります。
「色彩に関してもっとも権威ある機関が、パントン・カラー研究所です」と言うのは、個人でデザイナー兼カラリストとして活躍するクセニア・チュピナさん。「印刷、デジタルテクノロジー、ファッション、インテリアデザインなど、色を使うさまざまな業界では、この写真のような何千色もあるパントンの色見本帳が必須です。パントンが作っている色彩の共通言語のおかげで、デザインの世界で仕事をする人たちがお互いに簡単にコミュニケーションを取ることができるんです」
「パントンは、膨大な色に番号を振って名前をつけるというだけではなく、かなり高度な分析も行っています」とチュピナさんはいいます。「色彩に関する実験を行ったり、権威ある機関として、業界に影響を与える決定も下します。毎年、世界各地のトレンドやムードを考慮して、その年のメインカラーと、そのシーズンの色合いをいくつか選び出すのです」
「パントン・カラー研究所は、パントン社の1部門です」と、パントン・ロシアのプロダクトマネージャー、ワシリー・ドズダレフさんは言う。「社内の専門家たちと、世界各地にいる大勢の駐在員からなる緊密なグループです。駐在員は世界中からカラートレンドに関連する情報を収集していますが、それは最先端のファッション情報とは限りません。どんな理由であれ色彩に関係したり、影響を与えそうなことなら、生活の中のあらゆるものごとに注目しています」
「その情報は研究所の中枢部、つまり最終的に来年のカギとなる色を決める専門家たちのもとへ集められます。その年の流行色(カラー・オブ・ザ・イヤー)というのがいちばん注目されますが、実はそれ単体で意味をなすものではありません。カラートレンドを予測するために研究所で進んでいく膨大な作業の核となるのが、その色なのです」
2016年に選ばれたのは、「ローズ・クオーツ」と淡いブルーの「セレニティ」。いわゆる女性的、男性的とされる色の融合が強調されています。「世界的に、ファッションにおいてジェンダーの区別は曖昧になっています。そこから、ファッション以外でもあらゆるデザイン分野のカラートレンドに影響が広がってきています」と言うのは、パントン・カラー研究所のエグゼクティブ・ディレクター、リアトリス・アイズマンさんだ。「このようなファッションから始まる一方向的な色の流れと同時に、ジェンダー間の平等や、ジェンダーの流動化といった社会的な動きが起こっています。消費者も、ステレオタイプや人にどう思われるかを気にしない世代が増えて、自己表現方法としてより自由に色彩を使うようになっています。また、デジタルでのオープンな情報交換が可能になったことで、さまざまな色の使い方に触れられるようになりました」
「その情報は研究所の中枢部、つまり最終的に来年のカギとなる色を決める専門家たちのもとへ集められます。その年の流行色(カラー・オブ・ザ・イヤー)というのがいちばん注目されますが、実はそれ単体で意味をなすものではありません。カラートレンドを予測するために研究所で進んでいく膨大な作業の核となるのが、その色なのです」
2016年に選ばれたのは、「ローズ・クオーツ」と淡いブルーの「セレニティ」。いわゆる女性的、男性的とされる色の融合が強調されています。「世界的に、ファッションにおいてジェンダーの区別は曖昧になっています。そこから、ファッション以外でもあらゆるデザイン分野のカラートレンドに影響が広がってきています」と言うのは、パントン・カラー研究所のエグゼクティブ・ディレクター、リアトリス・アイズマンさんだ。「このようなファッションから始まる一方向的な色の流れと同時に、ジェンダー間の平等や、ジェンダーの流動化といった社会的な動きが起こっています。消費者も、ステレオタイプや人にどう思われるかを気にしない世代が増えて、自己表現方法としてより自由に色彩を使うようになっています。また、デジタルでのオープンな情報交換が可能になったことで、さまざまな色の使い方に触れられるようになりました」
デュラックスが発表した「2016年のカラー・オブ・ザ・イヤー」は、ニュアンスのあるソフトな黄土色、「チェリッシュト・ゴールド」
デュラックスとアクゾノーベル社のグローバル・エステティック・センターでは、毎年、今後12か月のカラートレンド予測『カラー・フューチャーズ』を発表しています。これは、世界各地のさまざまなデザイン分野から専門家やトレンドウォッチャーを集めてリサーチを行った結果をまとめたもの。専門家たちは世界規模で見た社会やデザインのトレンドに基づき、今後の数年で起こるであろう、グローバルな動きを協議しています。このプロセスから、アクゾノーベル社はいくつかのトレンドを選び出し、その中で時勢をもっともよく捉えるものを1つ決定し、その動きが消費者にどのような影響を与えるかを考察してきます。
最新の『カラー・フューチャーズ』では、2016年の代表色として「チェリッシュト・ゴールド」が選ばれました。ソフトで温かみのある色合いで、ゴールドやナチュラルな大地の色を連想させ、過去と未来のどちらともつながる色だと専門家はいいます。アクゾノーベルの担当者によれば、2015年の代表色であったコッパーオレンジからのスムーズな変化といえます。
デュラックスとアクゾノーベル社のグローバル・エステティック・センターでは、毎年、今後12か月のカラートレンド予測『カラー・フューチャーズ』を発表しています。これは、世界各地のさまざまなデザイン分野から専門家やトレンドウォッチャーを集めてリサーチを行った結果をまとめたもの。専門家たちは世界規模で見た社会やデザインのトレンドに基づき、今後の数年で起こるであろう、グローバルな動きを協議しています。このプロセスから、アクゾノーベル社はいくつかのトレンドを選び出し、その中で時勢をもっともよく捉えるものを1つ決定し、その動きが消費者にどのような影響を与えるかを考察してきます。
最新の『カラー・フューチャーズ』では、2016年の代表色として「チェリッシュト・ゴールド」が選ばれました。ソフトで温かみのある色合いで、ゴールドやナチュラルな大地の色を連想させ、過去と未来のどちらともつながる色だと専門家はいいます。アクゾノーベルの担当者によれば、2015年の代表色であったコッパーオレンジからのスムーズな変化といえます。
パントンが2016年の色として発表した2色のうち1つが「ローズ・クオーツ」
プロダクトの製造会社は、流行色を一般の人たちよりも早く知っているのでしょうか? パントン社のプロダクトマネージャー、ドスダレフさんによればそのようです。「予告発表会はあるはずです。そうでなければ、何十社とあるパントン社のパートナー企業が、公式発表から数週間、ときには数日間という短期間で、さまざまな製品をいっせいに来年のトレンドカラーで売り出し始めるなんて不可能ですから」
「パントン社は今年の流行色を『ファッション、ホーム&インテリア』シリーズの配色パレットから選び出しています」とドスダレフさんはいいます。「それぞれの色は、測色パラメータの数値で厳密に規定されていますから、基本的にどんな素材や媒体でも再現することが可能です。パントンのウェブサイトでは、広く使われている『パントン・プラス』パレット内にあるいちばん近い色や、プロの使うRGB値、CMYK値に対応した数値も公開しています」
プロダクトの製造会社は、流行色を一般の人たちよりも早く知っているのでしょうか? パントン社のプロダクトマネージャー、ドスダレフさんによればそのようです。「予告発表会はあるはずです。そうでなければ、何十社とあるパントン社のパートナー企業が、公式発表から数週間、ときには数日間という短期間で、さまざまな製品をいっせいに来年のトレンドカラーで売り出し始めるなんて不可能ですから」
「パントン社は今年の流行色を『ファッション、ホーム&インテリア』シリーズの配色パレットから選び出しています」とドスダレフさんはいいます。「それぞれの色は、測色パラメータの数値で厳密に規定されていますから、基本的にどんな素材や媒体でも再現することが可能です。パントンのウェブサイトでは、広く使われている『パントン・プラス』パレット内にあるいちばん近い色や、プロの使うRGB値、CMYK値に対応した数値も公開しています」
2015年のメゾン・エ・オブジェ(フランスの家具見本市)におけるハンドメイド品のトレンドに着目した、エリザベス・レリッチュの『ヒューマン・メイド』
スタイル・エージェンシーの役割とは
私たちの暮らしのなかにあるモノは、実にさまざまな企業によって生産されています。それらの企業としては、トレンディで需要あるモノを作り続けるためにはどういった方向に進めばよいのか、ある程度の目安となるものが必要になります。そこで、企業コンセプトを作り出すスタイル・エージェンシー(スタイル代理店)の出番となるわけです」と、話すのはロシアのスタイルアナリスト、アンナ・エフスティグニーワさん。「スタイル・エージェンシーは50年以上前から存在していて、最初にビジネスにしたのはフランス人でした」
「スタイル・エージェンシーの先駆者と言えるのが、マイメ・アルノダンです。彼女はファッション誌『ジャルダン・デ・モード』で、次のシーズンにファッショナブルになると感じたアイテムを紹介するコラムを始めました」とエフスティグニーワさんは言う。「それから一般の人向けにファッションのアドバイスをするようになり、あるときからこの仕事がトレンドブックへと進化し、それがスタイル・エージェンシーで使われ始めたんです。マイメ・アルノダンが1963年に初めて書籍として出版した『L’Alphabet des Couleurs(色彩のアルファベット)』は、色だけに特化した内容でした」
1970年代以降、スタイル・エージェンシーは生活関連のデザインもトレンドブックの中で取り上げてきた。トレンドブックでは、カラースキームを提案したり、いま最もファッショナブルなインテリアモチーフや、ファブリックのサンプル、デザイン画などを紹介するほか、さまざまなトレンドのキーワードを取り上げた文章を掲載しています。
スタイル・エージェンシーの役割とは
私たちの暮らしのなかにあるモノは、実にさまざまな企業によって生産されています。それらの企業としては、トレンディで需要あるモノを作り続けるためにはどういった方向に進めばよいのか、ある程度の目安となるものが必要になります。そこで、企業コンセプトを作り出すスタイル・エージェンシー(スタイル代理店)の出番となるわけです」と、話すのはロシアのスタイルアナリスト、アンナ・エフスティグニーワさん。「スタイル・エージェンシーは50年以上前から存在していて、最初にビジネスにしたのはフランス人でした」
「スタイル・エージェンシーの先駆者と言えるのが、マイメ・アルノダンです。彼女はファッション誌『ジャルダン・デ・モード』で、次のシーズンにファッショナブルになると感じたアイテムを紹介するコラムを始めました」とエフスティグニーワさんは言う。「それから一般の人向けにファッションのアドバイスをするようになり、あるときからこの仕事がトレンドブックへと進化し、それがスタイル・エージェンシーで使われ始めたんです。マイメ・アルノダンが1963年に初めて書籍として出版した『L’Alphabet des Couleurs(色彩のアルファベット)』は、色だけに特化した内容でした」
1970年代以降、スタイル・エージェンシーは生活関連のデザインもトレンドブックの中で取り上げてきた。トレンドブックでは、カラースキームを提案したり、いま最もファッショナブルなインテリアモチーフや、ファブリックのサンプル、デザイン画などを紹介するほか、さまざまなトレンドのキーワードを取り上げた文章を掲載しています。
トレンドの木とブルーを組み合わせた、エンジョイ・ホームのナディア・ゾトヴァのデザイン
現在、業界に大きな影響力を持つトレンドブックを発行しているエージェンシーがいくつかあり、フランスのネリーロディもそのうちの1つです。ネリーロディでは、大企業向けのデザインを担当しているほか、「メゾン・エ・オブジェ」での仕事にも大きく関わっている。メゾン・エ・オブジェは、年に2度開催され、20年以上続いている世界有数のライフスタイル見本市で、インテリアの最新トレンドを発信するイベントだ。
ほかにも、ペクレール、プロモスティル、カルラン・インターナショナルといったエージェンシーのトレンド予測がもっとも影響力を持つとされています。また、トレンド予測の第一人者、リドヴィッジ・エデルコートの運営する会社は、ブランドストラテジストやデザイナー、マーケターを顧客としてアドバイスを提供し、メーカーのためのトレンドブックも作成しています。
「ファッションブログ、ウェブサイト、雑誌などでは来シーズンに流行るトレンドを紹介していますが、エージェンシーでは今後数年間の予測を出しています」と、スタイルアナリストのエフスティグニーワさん。「トレンドを、短期(6~8か月)、中期(~3年)、長期(5~10年)に分け、消費者文化の発展や、未来学の考えに基づいて分析しています。未来学はどちらかというと哲学的な考え方になりますね」
「トレンドブックというのは、かなり高価なものなんです」とエフスティグニーワさんはいいます。「もし一般の人がちょっと興味があって、2~3年後の流行はどんなものか調べてみよう、と思っても、インターネットで簡単に閲覧できるものではありません。一般アクセス可能になっているのは、たいてい来シーズンなど直近のトレンドだけでしょう」
現在、業界に大きな影響力を持つトレンドブックを発行しているエージェンシーがいくつかあり、フランスのネリーロディもそのうちの1つです。ネリーロディでは、大企業向けのデザインを担当しているほか、「メゾン・エ・オブジェ」での仕事にも大きく関わっている。メゾン・エ・オブジェは、年に2度開催され、20年以上続いている世界有数のライフスタイル見本市で、インテリアの最新トレンドを発信するイベントだ。
ほかにも、ペクレール、プロモスティル、カルラン・インターナショナルといったエージェンシーのトレンド予測がもっとも影響力を持つとされています。また、トレンド予測の第一人者、リドヴィッジ・エデルコートの運営する会社は、ブランドストラテジストやデザイナー、マーケターを顧客としてアドバイスを提供し、メーカーのためのトレンドブックも作成しています。
「ファッションブログ、ウェブサイト、雑誌などでは来シーズンに流行るトレンドを紹介していますが、エージェンシーでは今後数年間の予測を出しています」と、スタイルアナリストのエフスティグニーワさん。「トレンドを、短期(6~8か月)、中期(~3年)、長期(5~10年)に分け、消費者文化の発展や、未来学の考えに基づいて分析しています。未来学はどちらかというと哲学的な考え方になりますね」
「トレンドブックというのは、かなり高価なものなんです」とエフスティグニーワさんはいいます。「もし一般の人がちょっと興味があって、2~3年後の流行はどんなものか調べてみよう、と思っても、インターネットで簡単に閲覧できるものではありません。一般アクセス可能になっているのは、たいてい来シーズンなど直近のトレンドだけでしょう」
デザイナーのリュドミラ・クリシュタレワが手がけた空間。明るいコントラストカラーを使用している
色が私たちの家に届くまで
スタイル・エージェンシーでは、デザイナー、アーティスト、芸術史学者、言語学者、社会学者といった人たちに依頼し、ありとあらゆるところから、アイデアを探し出してもらうそうです。ほんの些細なことからインスピレーションを受けてデザインやコンセプトを思いつくこともあります。それは、通りすがりの老婦人が巻いていたスカーフだったり、好きなものを着るといって聞かない子どもが身に付けているおかしな服だったりするかもしれません。
多くのメーカーでは、こうしてスタイル・エージェンシーが作ったトレンドブックに頼っているが、そうではない企業もあります。例えば、カルテル、フロス、モローゾといったメーカーでは、自社デザイナーの仕事をヒントに、自分たちでトレンドを形成しています。
市場では、今の空気を読み取り、大衆の動向をとらえ、人々に何が受け入れられるのかを理解することが必要です。「年に2度開催されるパリの『プルミエール・ヴィジョン』展示会では、そのシーズンのトレンドをテーマに、さまざまな面からアプローチします。ファブリックやテクスチャー、カラーパレット、小物、シルエットなど、これからファッショナブルになると思われるものが紹介されます」とエフスティグニーワさん。
「2~3年先までのトレンド予測が提示されます。企業は生産キャパシティを調整するためにそのくらいの時間が必要なんですね。展示会のウェブサイトでは、来シーズンである2016-2017秋冬の最新トレンドも紹介しています。来シーズンはとにかくコントラストがポイントで、はっきりした色味と伝統的なくすんだ色味との取り合わせや、キラキラしたシルバーもトレンドに戻ってくるようです」
色が私たちの家に届くまで
スタイル・エージェンシーでは、デザイナー、アーティスト、芸術史学者、言語学者、社会学者といった人たちに依頼し、ありとあらゆるところから、アイデアを探し出してもらうそうです。ほんの些細なことからインスピレーションを受けてデザインやコンセプトを思いつくこともあります。それは、通りすがりの老婦人が巻いていたスカーフだったり、好きなものを着るといって聞かない子どもが身に付けているおかしな服だったりするかもしれません。
多くのメーカーでは、こうしてスタイル・エージェンシーが作ったトレンドブックに頼っているが、そうではない企業もあります。例えば、カルテル、フロス、モローゾといったメーカーでは、自社デザイナーの仕事をヒントに、自分たちでトレンドを形成しています。
市場では、今の空気を読み取り、大衆の動向をとらえ、人々に何が受け入れられるのかを理解することが必要です。「年に2度開催されるパリの『プルミエール・ヴィジョン』展示会では、そのシーズンのトレンドをテーマに、さまざまな面からアプローチします。ファブリックやテクスチャー、カラーパレット、小物、シルエットなど、これからファッショナブルになると思われるものが紹介されます」とエフスティグニーワさん。
「2~3年先までのトレンド予測が提示されます。企業は生産キャパシティを調整するためにそのくらいの時間が必要なんですね。展示会のウェブサイトでは、来シーズンである2016-2017秋冬の最新トレンドも紹介しています。来シーズンはとにかくコントラストがポイントで、はっきりした色味と伝統的なくすんだ色味との取り合わせや、キラキラしたシルバーもトレンドに戻ってくるようです」
ファロー&ボールのグリーン・ブルーをペイントした壁
大手塗料メーカーも毎年トレンドカラーを発表するが、その色を決定する方法は各社で異なり、それぞれの製造方法に従って独自の配色パレットが出来上がります。具体的にはどのようなプロセスなのでしょうか?
イギリスの塗料・壁紙メーカー、ファロー&ボールのシャーロット・コスビーさんはこう語る。「当社の塗料の色は、これまでの中でとくに良かったものの中から選んでいます。トレンドを追うのではなく、自分たちの持つ色の中で組み合わせを変えて、トラディショナルなパレット、現代的なパレットと作り出しています」その年のスタイルを作るときには「カラートレンドブックなど外部の情報を参考にしたり、デザイン界のいまの動きに注目しますね。自分たちのショールームでどれが人気になっているかを見たり、専属の色彩専門家と相談しながら考えます」といいます。
イギリスの塗料・壁紙メーカーリトル・グリーンの ディレクター、デヴィッド・モターズヘッドさんは「私たちのカラーカードには、インテリアデザインとファッションの両方からの影響が強く表れています」と話します。「最新のブルーのカラーカードのインスピレーションとなったのは、ハイエンドファッションでブルーの注目が高まっていること。特にデニムの色味はブルーの基本色で、どんな肌色にも合うので非常にポピュラーですね。ブルーコレクションは、お客様の選ぶ色の変化を反映して新たに発表しました。個性的で目立つ色をインテリアに取り入れることに以前よりも積極的になっていて、とくに力強い現代的な色味が人気です」
大手塗料メーカーも毎年トレンドカラーを発表するが、その色を決定する方法は各社で異なり、それぞれの製造方法に従って独自の配色パレットが出来上がります。具体的にはどのようなプロセスなのでしょうか?
イギリスの塗料・壁紙メーカー、ファロー&ボールのシャーロット・コスビーさんはこう語る。「当社の塗料の色は、これまでの中でとくに良かったものの中から選んでいます。トレンドを追うのではなく、自分たちの持つ色の中で組み合わせを変えて、トラディショナルなパレット、現代的なパレットと作り出しています」その年のスタイルを作るときには「カラートレンドブックなど外部の情報を参考にしたり、デザイン界のいまの動きに注目しますね。自分たちのショールームでどれが人気になっているかを見たり、専属の色彩専門家と相談しながら考えます」といいます。
イギリスの塗料・壁紙メーカーリトル・グリーンの ディレクター、デヴィッド・モターズヘッドさんは「私たちのカラーカードには、インテリアデザインとファッションの両方からの影響が強く表れています」と話します。「最新のブルーのカラーカードのインスピレーションとなったのは、ハイエンドファッションでブルーの注目が高まっていること。特にデニムの色味はブルーの基本色で、どんな肌色にも合うので非常にポピュラーですね。ブルーコレクションは、お客様の選ぶ色の変化を反映して新たに発表しました。個性的で目立つ色をインテリアに取り入れることに以前よりも積極的になっていて、とくに力強い現代的な色味が人気です」
シャーウィン・ウィリアムズのオフホワイトのペイントアラバスターを使用した壁
「2~3年ごとに、人気色の変化に合わせてカラーパレットを更新しています」とファロー&ボールのコスビーさんは言う。「インテリアの長期的なトレンドを考慮し、当社のカラーコンサルタントの意見を聞きながら、時間をかけて開発する色を決定します」
「私たちの色はすべて、少人数のクリエーターチームで開発しています。かなり自信のある色でなければ、カラーカードに入れることはできません。新たに1色が加わるということは、代わりに既存の1色が出ていくということだからです」とコスビーさんは言う。「でも、色が廃止されることは決してありません。アーカイブに保管され、注文に応じて製造可能になっています」
アメリカの塗料会社シャーウィン・ウィリアムズは、2016年の色をオフホワイトのアラバスター(SW 7008)に決定。選考にはアンケート結果も参考にした。「視覚的な刺激から解放され、静かで安らぎを感じられる空間をつくることができます」と、カラー・マーケティング担当のジャッキー・ジョーダンさんはいいます。「アラバスタ―は無機的にならず、温かすぎることもなく、控えめながら魅力的なホワイトです。最近(2015年10月)当社で実施した、全米ホームデザイン&カラー調査では、インテリアにニュートラルな色を選ぶ場合、ほぼ4人に3人(73%)が、プレーンなホワイトよりも、かすかな色味で部屋を引き立たせるアラバスターを選びました」
リトル・グリーンのモターズヘッドさんはこう話します。「最初のインスピレーションとなる色は自然界やファッションから来ているかもしれませんが、それに手を加えて、よりインテリアにふさわしい色合いにする必要があります。住まいの色選びは、ファッションの色選びとはかなり異なります。スカートとブラウスの配色を考えるのとは違いますよね。塗料は、その色に毎日囲まれていて心地よいものでなくてはなりません」
「2~3年ごとに、人気色の変化に合わせてカラーパレットを更新しています」とファロー&ボールのコスビーさんは言う。「インテリアの長期的なトレンドを考慮し、当社のカラーコンサルタントの意見を聞きながら、時間をかけて開発する色を決定します」
「私たちの色はすべて、少人数のクリエーターチームで開発しています。かなり自信のある色でなければ、カラーカードに入れることはできません。新たに1色が加わるということは、代わりに既存の1色が出ていくということだからです」とコスビーさんは言う。「でも、色が廃止されることは決してありません。アーカイブに保管され、注文に応じて製造可能になっています」
アメリカの塗料会社シャーウィン・ウィリアムズは、2016年の色をオフホワイトのアラバスター(SW 7008)に決定。選考にはアンケート結果も参考にした。「視覚的な刺激から解放され、静かで安らぎを感じられる空間をつくることができます」と、カラー・マーケティング担当のジャッキー・ジョーダンさんはいいます。「アラバスタ―は無機的にならず、温かすぎることもなく、控えめながら魅力的なホワイトです。最近(2015年10月)当社で実施した、全米ホームデザイン&カラー調査では、インテリアにニュートラルな色を選ぶ場合、ほぼ4人に3人(73%)が、プレーンなホワイトよりも、かすかな色味で部屋を引き立たせるアラバスターを選びました」
リトル・グリーンのモターズヘッドさんはこう話します。「最初のインスピレーションとなる色は自然界やファッションから来ているかもしれませんが、それに手を加えて、よりインテリアにふさわしい色合いにする必要があります。住まいの色選びは、ファッションの色選びとはかなり異なります。スカートとブラウスの配色を考えるのとは違いますよね。塗料は、その色に毎日囲まれていて心地よいものでなくてはなりません」
2016年、塗料メーカーの色選びに影響を与えたのは?
「社内の色彩専門家が、世界各地のカラーコンサルタントやショールームの担当者と話し合っていますので、その意見を取り入れています。そのほか、社会・経済・人口統計学的なトレンドも消費者の色選びに影響しますので、考慮しています」とファロー&ボールのコスビーさんは言う。「今年の色選びに大きな影響を与えたのは、当社の創立70周年というイベントでした。これまでの歴史を振り返りながら、伝統を感じさせながらも現代的な印象の色を選びました」
モターズヘッドさんは「リトル・グリーンでは、昔のデザイン資料を掘り起こして、それに新たな命を吹き込むというのが伝統になっているんです」と話します。「大きなフローラルと南国の鳥という組み合わせは、伝統的な柄ですが、今またトレンドになっています。アーカイブに残っていた断片を、専門家チームと協力しながら、オリジナルの良さを残しながらもコンテンポラリーな雰囲気に再現し、色とスケールを工夫して現代のインテリアに合うデザインに仕上がりました」
「社内の色彩専門家が、世界各地のカラーコンサルタントやショールームの担当者と話し合っていますので、その意見を取り入れています。そのほか、社会・経済・人口統計学的なトレンドも消費者の色選びに影響しますので、考慮しています」とファロー&ボールのコスビーさんは言う。「今年の色選びに大きな影響を与えたのは、当社の創立70周年というイベントでした。これまでの歴史を振り返りながら、伝統を感じさせながらも現代的な印象の色を選びました」
モターズヘッドさんは「リトル・グリーンでは、昔のデザイン資料を掘り起こして、それに新たな命を吹き込むというのが伝統になっているんです」と話します。「大きなフローラルと南国の鳥という組み合わせは、伝統的な柄ですが、今またトレンドになっています。アーカイブに残っていた断片を、専門家チームと協力しながら、オリジナルの良さを残しながらもコンテンポラリーな雰囲気に再現し、色とスケールを工夫して現代のインテリアに合うデザインに仕上がりました」
「新色を開発するときは、だいたい2年前から計画し始めます」とコスビーさん。「でも、来年の色を選ぶ場合は、ずれが生じないようにするため、計画を始めるのは9か月から12か月前ですね」
モターズヘッドさんは言う。「私たちは今、カラーパレットの調整中で、新バージョンは12か月以内に発表の予定です。現在のカラーカードが作られてから、色の新しい組み合わせも登場していますし、重要度が変化している色もあるので、パレットに新色を導入する余地があるかもしれませんね」
モターズヘッドさんは言う。「私たちは今、カラーパレットの調整中で、新バージョンは12か月以内に発表の予定です。現在のカラーカードが作られてから、色の新しい組み合わせも登場していますし、重要度が変化している色もあるので、パレットに新色を導入する余地があるかもしれませんね」
トレンド予測にしたがうべき?
インテリアが新鮮に見えるかどうかは、色使いによって決まる。家具を変えたり、スタイルをミックスするのもいいが、人の目がまず感じ取るのは色の組み合わせなのです。リビングでもキッチンでも、塗料の色で住まいとしての空間に変身する。ペイントで汚れを隠すこともできるし、天井を高く見せたり低く見せたりすることも、部屋の雰囲気を変えることも可能です。
とはいえ、最終的な選択はクラアント次第。プロのカラリストやデザイナーは、クライアントに流行色を提案はできても、選ぶのはクライアント本人なのです。
インテリアが新鮮に見えるかどうかは、色使いによって決まる。家具を変えたり、スタイルをミックスするのもいいが、人の目がまず感じ取るのは色の組み合わせなのです。リビングでもキッチンでも、塗料の色で住まいとしての空間に変身する。ペイントで汚れを隠すこともできるし、天井を高く見せたり低く見せたりすることも、部屋の雰囲気を変えることも可能です。
とはいえ、最終的な選択はクラアント次第。プロのカラリストやデザイナーは、クライアントに流行色を提案はできても、選ぶのはクライアント本人なのです。
デザイナーのエカテリーナ・ウラジミロワが手がけた空間には、コッパーオレンジが使われている
ロシアのHouzzユーザー、freedommm は、普通の消費者にとっても、流行予測は色選びの1つの方法になるという。「家の改修やインテリア作りを始めるとき、何の助けもなしにカラースキームを選ぶというのは、ものすごく難しいです。こういったトレンドカラーの情報があれば、私たちのような一般の人でもすぐに使えるアイデアになります。私は昨年、家をリフォームしたんですが、まさにこの方法で壁の色を選びました。デュラックスが2015年のトレンドカラーとしていたコッパーオレンジを、明るめのトーンで取り入れることにしたんです。こうして、すでに完成された色を使って壁をペイントすることができました」
スタイルアナリストのエフスティグニーワさんは、「信念ではなく、信頼の問題なんです」といいます。「トレンドブックや流行色というのは、ひとつの目安であり、業界内で軸に据えて活用するための理想のイメージなんです。トレンド予測はそのまま形になって表れるものではありません。その年、そのシーズンの流行色がピンクだからといって壁をすべてピンクに塗るわけでもないし、ブルーだからといってこれからは青い服しか着ない、という人はいませんよね。トレンド予測はツールですから、それぞれの人が自分の裁量で、必要に応じて活用すればいいんです」
ロシアのHouzzユーザー、freedommm は、普通の消費者にとっても、流行予測は色選びの1つの方法になるという。「家の改修やインテリア作りを始めるとき、何の助けもなしにカラースキームを選ぶというのは、ものすごく難しいです。こういったトレンドカラーの情報があれば、私たちのような一般の人でもすぐに使えるアイデアになります。私は昨年、家をリフォームしたんですが、まさにこの方法で壁の色を選びました。デュラックスが2015年のトレンドカラーとしていたコッパーオレンジを、明るめのトーンで取り入れることにしたんです。こうして、すでに完成された色を使って壁をペイントすることができました」
スタイルアナリストのエフスティグニーワさんは、「信念ではなく、信頼の問題なんです」といいます。「トレンドブックや流行色というのは、ひとつの目安であり、業界内で軸に据えて活用するための理想のイメージなんです。トレンド予測はそのまま形になって表れるものではありません。その年、そのシーズンの流行色がピンクだからといって壁をすべてピンクに塗るわけでもないし、ブルーだからといってこれからは青い服しか着ない、という人はいませんよね。トレンド予測はツールですから、それぞれの人が自分の裁量で、必要に応じて活用すればいいんです」
ロシアのデザイナー、リュドミラ・クリシュタレワさんは「インテリアデザインは、今もファッションではなくスタイルとして捉えられています」と語る。「流行色やトレンド予測の発表というのは、必要性があるとすれば、主にコミュニケーション上の理由からでしょう。注目を集めて、(共通認識を作り)情報環境を整えるためです。ですから、ファッションのトレンドも、アイデアや感情を仲間とシェアするためのひとつの機会として必要だと言えるでしょうね」
「デザイナーはよく色について考えたり話したりしますが、それは色の持つ力をよく知っているからです」とクリシュタレワさんは言う。「でも、お客様に対して、流行的な見地からの提案はしません。クライアントの中には、色合いや柄の微妙な違いにも非常に敏感な方がいらっしゃいます。あるお客様はピンクライラックを壁の色に選ばれたんですが、満足していただけるまで5回も塗り直さなければなりませんでした。別のクライアントの場合は、オフホワイトの色選びに細心の注意を払いました。このような方たちは、専門の教育を受けていたり、色に関わる仕事をしていなくても、自分の選んだ色を明確に覚えていて、それが再現できているかどうかはっきりわかるんです。雰囲気や表情を記憶するのと同じように、気に入った色のトーンを記憶することができるんですね」
「デザイナーはよく色について考えたり話したりしますが、それは色の持つ力をよく知っているからです」とクリシュタレワさんは言う。「でも、お客様に対して、流行的な見地からの提案はしません。クライアントの中には、色合いや柄の微妙な違いにも非常に敏感な方がいらっしゃいます。あるお客様はピンクライラックを壁の色に選ばれたんですが、満足していただけるまで5回も塗り直さなければなりませんでした。別のクライアントの場合は、オフホワイトの色選びに細心の注意を払いました。このような方たちは、専門の教育を受けていたり、色に関わる仕事をしていなくても、自分の選んだ色を明確に覚えていて、それが再現できているかどうかはっきりわかるんです。雰囲気や表情を記憶するのと同じように、気に入った色のトーンを記憶することができるんですね」
「物づくりは何でも時間がかかるプロセスですが、流行色の予測というのは複雑で、大切な仕事です。場合によってはひとつの工場の存続に関わることもあります」と話すのは、ロシアのインテリアデザイン会社マンダーズのCEO、アレクセイ・エリセーエフさん。「カラーパレットを計画する作業には大きな責任が伴います。ご存じのとおり、カラー予測はNCS、パントン、RALといった専門の研究所で進められていますが、パントンの2015年流行色『マルサラ』がインテリアに取り入れられることはありませんでしたよね。このように、研究所が発表するデザイン製品というのは、すべてガイドラインに過ぎないんです」
「テキスタイルや壁紙のメジャーブランドも塗料メーカーも、トレンドブックのような出版物よりも、昔からファッション界やプロダクトデザイン界の動向に注意を払ってきました」とエリセーエフさん。「良い例としては、この2年ほどで、グレートーンの流行がファッション界からインテリアデザインにも波及してきたこと。ヨーロッパでもロシアでも、すぐにグレーが人気となりました。場合によってはベージュに取って代わったと言えるかもしれません」
「平均的に言って、建築家は1つのプロジェクトに1~3年間をかけますから、家具や装飾品メーカー向けに発表されるカラートレンドの短いスパンを超えてしまいます」とロシアの建築家、ダリア・ハリトノワさんはいう。「一方で、もっとグローバルなトレンドもあります。深紅やゴールドなどの温かみのあるトーンから、より抑制のきいたクールなトーンへと移行していることです。このインテリアにおける『寒冷化』の理由は、照明の進化にあると考えています。エネルギー効率の良いLEDライトが登場したことで、グレーが映えて新たな主役となったのです」
「インテリアでは、これからも寒色系で深みのあるトーンの流行が続くでしょう」とハリトノワさんはいう。「ブルー、ターコイズ、マラカイト、レモン、カーマインといった色味が新たなトレンドになると考えています」
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「テキスタイルや壁紙のメジャーブランドも塗料メーカーも、トレンドブックのような出版物よりも、昔からファッション界やプロダクトデザイン界の動向に注意を払ってきました」とエリセーエフさん。「良い例としては、この2年ほどで、グレートーンの流行がファッション界からインテリアデザインにも波及してきたこと。ヨーロッパでもロシアでも、すぐにグレーが人気となりました。場合によってはベージュに取って代わったと言えるかもしれません」
「平均的に言って、建築家は1つのプロジェクトに1~3年間をかけますから、家具や装飾品メーカー向けに発表されるカラートレンドの短いスパンを超えてしまいます」とロシアの建築家、ダリア・ハリトノワさんはいう。「一方で、もっとグローバルなトレンドもあります。深紅やゴールドなどの温かみのあるトーンから、より抑制のきいたクールなトーンへと移行していることです。このインテリアにおける『寒冷化』の理由は、照明の進化にあると考えています。エネルギー効率の良いLEDライトが登場したことで、グレーが映えて新たな主役となったのです」
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