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ダイニング照明の選び方:シンプルな1灯から遊び心のある多灯まで
ダイニングのインテリアやテーブルと、照明の組み合わせ方を、さまざまなバランスの事例写真を見ながら考えてみましょう。
ブラッキン・ヘザー
2019年6月4日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
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テーブルの演出や料理をおいしく見せ、快適な明るさで食事を楽しむために大切な役割を果たすダイニングの照明。灯りとしてはもちろんのこと、ダイニングのインテリアとの相性も重要です。
ダイニングテーブルの形や大きさや形によってバランスのよいスタイルや数も異なってきますが、よいとされるバランスをあえてくずして、遊び心を表現する方法もあります。今回は1灯から多灯使いまで、さまざまなダイニングのシーンに合わせた、照明器具のスタイリング例をご紹介。みなさんのお好みのバランスを見つけてみてください。
ダイニングテーブルの形や大きさや形によってバランスのよいスタイルや数も異なってきますが、よいとされるバランスをあえてくずして、遊び心を表現する方法もあります。今回は1灯から多灯使いまで、さまざまなダイニングのシーンに合わせた、照明器具のスタイリング例をご紹介。みなさんのお好みのバランスを見つけてみてください。
大きさやデザインも多彩。1灯でシンプルにインパクトを
丸テーブルに半球形シェードの照明を合わせたダイニング。テーブルの形を反映させるとおさまりがよくなり、落ち着いた雰囲気になります。円型のテーブルの場合、基本的には中央にペンダントライトを1本、または数個使う場合でも真ん中にまとめたアレンジが合います。
丸テーブルに半球形シェードの照明を合わせたダイニング。テーブルの形を反映させるとおさまりがよくなり、落ち着いた雰囲気になります。円型のテーブルの場合、基本的には中央にペンダントライトを1本、または数個使う場合でも真ん中にまとめたアレンジが合います。
テーブルのサイズに比べるとかなり存在感のあるオーバーサイズのペンダントライト。バランスを崩すことで、ちょっと今風の雰囲気になります。シェードやベンチと同じグレーで統一し、インパクトをもたせながら全体のインテリアとなじむよう考慮しています。
照明専門店・照明デザイナーを探す
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高さのある天井から下げたシンプルな照明。最近人気のある、ソフトなインダストリアルスタイルのペンダントライトです。高めの位置に吊るすことで光がテーブルの広範囲を照らします。
シェードを選ぶとき、テーブルの大きさとのバランスや、部屋の中でどれだけ存在感をもたせたいかも考慮するとよいでしょう。たとえば上の2枚の写真では大きめのシェードがダイニングのフォーカルポイントになっていますが、この写真では存在感は控えめで、さりげなく部屋になじんでいます。
シェードを選ぶとき、テーブルの大きさとのバランスや、部屋の中でどれだけ存在感をもたせたいかも考慮するとよいでしょう。たとえば上の2枚の写真では大きめのシェードがダイニングのフォーカルポイントになっていますが、この写真では存在感は控えめで、さりげなく部屋になじんでいます。
ラスティックなイメージの木のテーブルに、黒で統一したさまざまなデザインのダイニングチェアが印象的なダイニング。一見キャンドルのような目を惹くデザインのモダンなシャンデリアがぴったり似合っています。
シャンデリアは一般にトラッドスタイルややロマンチックテイストのインテリアで使うイメージが強いですが、最近ではこういったコンテンポラリーな空間のアクセントとして使うのが人気です。また、シャンデリア自体にもモダンなデザインのものが増えています。シンプルで現代的な家具に合わせることで、シャンデリアの繊細なデザインがより引き立ちます。
ダイニングルームのペンダントライト選び
シャンデリアは一般にトラッドスタイルややロマンチックテイストのインテリアで使うイメージが強いですが、最近ではこういったコンテンポラリーな空間のアクセントとして使うのが人気です。また、シャンデリア自体にもモダンなデザインのものが増えています。シンプルで現代的な家具に合わせることで、シャンデリアの繊細なデザインがより引き立ちます。
ダイニングルームのペンダントライト選び
シンプルなソケットと電球だけのデザインが人気の、デンマーク、ムートの「E27 ソケット ペンダント ランプ」。シンプルデザインを色で遊ぶところに、北欧らしさが感じられます。こちらもテーブルとの大きさのバランスをあえて崩していますが、赤いソケットとコードを椅子とマッチさせ、色で上手にコーディネートのバランスを取っています。このような小さなペンダントライトでは明るさが足りないこともあるので、ダウンライトも併用するとよいでしょう。
ダイニング・キッチンでセンスよく機能的にダウンライトを配灯するコツは?
ダイニング・キッチンでセンスよく機能的にダウンライトを配灯するコツは?
大きなフロアスタンドをテーブルの脇に置き、長いアームを伸ばしてテーブルを照らす、インパクトのある照明方法。テーブルと一緒に位置の調整ができるのも便利ですね。
シンメトリーで整然とした印象をつくる2灯使い
長方形のテーブルでバランスが取りやすいのは、複数のペンダントライトを吊るすスタイルです。まずは2つ使っている実例からご紹介しましょう。
テーブルがそれほど長くなければ、小さめのペンダントライト2つで十分です。配置をきっちり左右対称にすることでトラディショナルな雰囲気になり、落ち着いたテイストのシーンによく似合います。写真の例は透明なガラスシェードですが、テーブルや床にダークな色を使う場合、このように軽さのある素材や透明感のあるペンダントライトを使うことでバランスがとれ、シックでエレガントな仕上がりになります。
長方形のテーブルでバランスが取りやすいのは、複数のペンダントライトを吊るすスタイルです。まずは2つ使っている実例からご紹介しましょう。
テーブルがそれほど長くなければ、小さめのペンダントライト2つで十分です。配置をきっちり左右対称にすることでトラディショナルな雰囲気になり、落ち着いたテイストのシーンによく似合います。写真の例は透明なガラスシェードですが、テーブルや床にダークな色を使う場合、このように軽さのある素材や透明感のあるペンダントライトを使うことでバランスがとれ、シックでエレガントな仕上がりになります。
こちらは反対に、ハードな存在感のあるインダストリアルスタイルのペンダントライトを使い、アートや家具もダークな色調で揃えた、男性的な力強さのあるコーディネートです。壁を白にすることで全体が暗くなりすぎず、それぞれのアイテムが映えるよう考えられています。
壁からテーブルの上を照らすスタイルの、ちょっと珍しいウォールライト。長いアームをフレキシブルに動かせるのも便利そうです。重厚感のある大きなテーブルとシンプルモダンな照明はやや意外な組み合わせですが、絶妙のバランスで共存しています。
エレガントなダイニングを照らすのは、NYの照明デザイナー、リンゼイ・アデルマンのコンテンポラリーなシャンデリア『アグネス』。直線的でいて複雑な形が特徴的なライトですが、これを2灯並べて使っています。テーブルや椅子、壁などインテリアに使われている白やダークブラウンを照明にも繰り返すことで、ユニークな形を空間になじませています。
こちらも2灯ですが、キッチンカウンターとひと続きになったレイアウトのダイニングでぜひ参考にしたい、スマートなアイデア。天井にレールを取り付けて、キッチンでの作業用の照明とダイニングの食事用のペンダント照明を組み合わせています。このようなレールがあれば、取り付ける器具や位置も必要に応じてフレキシブルに選べます。
長方形のテーブルに似合う、3灯のベストバランス
インテリアの基本的なルールとして、奇数のアイテムを並べるとビジュアルのバランスがとりやすくなるのはよく知られていますが、なかでも「マジックナンバー」といわれるのが「3」です。
インテリアの基本的なルールとして、奇数のアイテムを並べるとビジュアルのバランスがとりやすくなるのはよく知られていますが、なかでも「マジックナンバー」といわれるのが「3」です。
長いテーブルを照らす照明や、小さめのペンダントライトを複数使いたいときなど、まずは3つ並べて使ってみましょう。バランスがよく見え、テーブル全体を均等に照らすのにも効果的です。
インテリアディスプレイが必ずセンスよく決まる「3」の法則
インテリアディスプレイが必ずセンスよく決まる「3」の法則
天井から吊るしたバーに長いコードを巻きつけてペンダントライトを吊るした、遊び心のあるアイデア。天井にレールが取り付けられないときに活用できるおしゃれな方法です。
こちらは長いテーブルに、スリムなライトが3灯。配光(光の広がり方)が狭いため、部屋全体は暗めになりますが、テーブルの上をピンポイントに照らし、大人っぽいムードのある雰囲気をつくり上げています。
遊び心を表現できる多灯使い
小さなペンダントライトなら、少し多めの数を並べるとインパクトが出せます。写真のような素朴でシンプルな電球型ライトも、5つ並べることで目を惹くスタイリングになり、照明のインパクトが強まります。ソケットとコードの色をを窓枠やドアの取っ手の黒とコーディネートしているのもポイントです。
小さなペンダントライトなら、少し多めの数を並べるとインパクトが出せます。写真のような素朴でシンプルな電球型ライトも、5つ並べることで目を惹くスタイリングになり、照明のインパクトが強まります。ソケットとコードの色をを窓枠やドアの取っ手の黒とコーディネートしているのもポイントです。
白で統一したトム・ディクソンの「ピート ペンダント ライト」を、形違いで6灯使って個性的に。シンプルなダイニング空間に浮かぶモビールのようにひとつひとつの形が映えていて、食卓のカンバセーションピースとしても活躍しそうなインパクトです。
現代の名作デザイン:トム・ディクソンの「ビート ペンダント ライト」
現代の名作デザイン:トム・ディクソンの「ビート ペンダント ライト」
同じ形とデザインのガラスボールの照明ですが、大きさや高さを変えてランダムに下げたことで動きが感じられます。こちらもまるで宙に浮いているオブジェのように見え、照明そのものがアートのように見えます。
アートとしても楽しめるペンダントライトの演出をもうひとつ。色とりどり、さまざまな素材のペンダントシェードを、まるでお祭りのように集めています。真っ白な空間を背景に、カラフルなコードが天井に交錯した、にぎやかで楽しいダイニングの風景です。
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