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エコなシンプルライフ「ごみゼロ生活」を始めよう:食まわり編
話題のライフスタイル「zero waste life(ゼロ・ウェイスト・ライフ)」の心がけに触発された筆者の実践レポート。たとえば食品の買い物まわりで、エコバッグの持参のほかに、今日からできることはなんでしょう?
Motoko Sasaki
2017年4月8日
Houzzコントリビューター。フリーランスの編集&ライター。10才頃からインテリア雑誌の定期購読をはじめる。1999〜2007年、出版社にて雑貨&インテリア誌編集部に在籍。旅好きが嵩じ、2008年に旅するライターユニット「auk」を立ち上げ、毎年オランダとベルギーに滞在。2015年現在までに3冊のガイドブックを出版。菓子研究家いがらしろみ主宰、romi-uni booksの編集も担当。
Houzz contributor, Editor and Writer of Books and Magazine in JAPAN.Specialty is Interior,Lifestyle,Cooking,Handmade,Travel,Fasion.....and more.and,I'm staying in Netherlands and Belgium every year.I published the Netherlands and Belgium guide book.
【Book】2015/『Holland Short Trip オランダ・ショート・トリップ』(スペースシャワーブックス) 2011 /『Belgium Bruxelles Promnade Classique ベルギー・ブリュッセル クラシックな街歩き』(産業編集センター) 2009 /『Holland Travel Book オランダ・トラベル・ブック』(現マイナビ、元東京地図出版)
Houzzコントリビューター。フリーランスの編集&ライター。10才頃からインテリア雑誌の定期購読をはじめる。1999〜2007年、出版社にて雑貨&インテリア誌編集部に在籍。旅好きが嵩じ、2008年に旅するライターユニット「auk」を立ち上げ、毎年オランダとベルギーに滞在。2015年現在までに3冊のガイドブックを出版。菓子研究家いがらしろみ主宰、romi-uni... もっと見る
ごみを出さないシンプルな暮らしって?
ベア・ジョンソンさんの著書『ゼロ・ウェイスト・ホーム ごみを出さないシンプルな暮らし』(アノニマ・スタジオ)を読み、世界でごみゼロ生活を実践している人の動画やブログをチェックして、私にもできることがあるのではないかと思ったのが、ごみゼロ生活に興味を持ったきっかけでした。
ベアさんによると、ごみゼロ生活の基本は、1. Refuse(断る)、2. Reduce(減らす)、3. Reuse(繰り返し使う)、4. Recycle(再資源化する)、5. Rot(腐敗させる)という「5つのR」だそう。
ベア・ジョンソンさんの著書『ゼロ・ウェイスト・ホーム ごみを出さないシンプルな暮らし』(アノニマ・スタジオ)を読み、世界でごみゼロ生活を実践している人の動画やブログをチェックして、私にもできることがあるのではないかと思ったのが、ごみゼロ生活に興味を持ったきっかけでした。
ベアさんによると、ごみゼロ生活の基本は、1. Refuse(断る)、2. Reduce(減らす)、3. Reuse(繰り返し使う)、4. Recycle(再資源化する)、5. Rot(腐敗させる)という「5つのR」だそう。
食まわりのごみを減らすことから
手始めに、自分のごみの現状を知るために、一週間どんなごみを出しているかをチェックしてみました。結果、資源ごみを含めてほとんどが食品にまつわるごみでした。ならばそれを減らすことが、ごみゼロ生活への第一歩。生ごみや食品パッケージを減らすことができれば、生活ごみは大幅に減少します。まずは食まわりで、ごみゼロ生活の「5つのR」を実践することにしました。
手始めに、自分のごみの現状を知るために、一週間どんなごみを出しているかをチェックしてみました。結果、資源ごみを含めてほとんどが食品にまつわるごみでした。ならばそれを減らすことが、ごみゼロ生活への第一歩。生ごみや食品パッケージを減らすことができれば、生活ごみは大幅に減少します。まずは食まわりで、ごみゼロ生活の「5つのR」を実践することにしました。
ごみになるものを持ち込まない買い物方法
エコバッグ持参を徹底すれば、買い物時に出るごみは確実に減ります。でも、日本のほとんどの食品は包装されていて、ファーマーズマーケットや量り売りのお店はあまり多くありません。それでも、選んで買い物をすれば、最小限の包装だけですみます。
私が食材を買い出すのは、週に1~2回。魚屋、肉屋、豆腐屋、スーパーと八百屋数軒をはしごするのが定番コースです。愛用のベジタブルバッグに、エコバッグと巾着袋が入ったポーチ、保存容器、保存瓶、保冷バッグを入れて持ち歩くようになりました。ここに入り切らずに袋をもらっては本末転倒なので、入るだけの量しか買わないようにしています。
エコバッグ持参を徹底すれば、買い物時に出るごみは確実に減ります。でも、日本のほとんどの食品は包装されていて、ファーマーズマーケットや量り売りのお店はあまり多くありません。それでも、選んで買い物をすれば、最小限の包装だけですみます。
私が食材を買い出すのは、週に1~2回。魚屋、肉屋、豆腐屋、スーパーと八百屋数軒をはしごするのが定番コースです。愛用のベジタブルバッグに、エコバッグと巾着袋が入ったポーチ、保存容器、保存瓶、保冷バッグを入れて持ち歩くようになりました。ここに入り切らずに袋をもらっては本末転倒なので、入るだけの量しか買わないようにしています。
何度も洗って使えるエコバッグと巾着袋
ポーチには、パラシュート素材のレジ袋形エコバッグと、メッシュ素材の巾着袋を入れています。パラシュート素材やナイロン素材のバッグは、キャベツや葉もの野菜をそのまま入れられ、汚れても水で洗えばきれいになるので、使い勝手抜群です。
ポーチには、パラシュート素材のレジ袋形エコバッグと、メッシュ素材の巾着袋を入れています。パラシュート素材やナイロン素材のバッグは、キャベツや葉もの野菜をそのまま入れられ、汚れても水で洗えばきれいになるので、使い勝手抜群です。
メッシュ素材の巾着袋は、売り場にあるビニール袋の代わりになります。野菜やフルーツを仕分けて入れるため、ポーチに6~7枚常備しておきます。
海外では、こういった用途のオーガニックコットンのメッシュバッグを売っているそうですが、日本では見つからなかったので手作りしました。オーガンジーの布地と市販の蒸し布を巾着に仕立てるだけなので、簡単です。
なるべく未包装の個数売りや量り売りを
スーパーや八百屋で買い物をする際は、なるべく包装されたものではなく、1個ずつ買える野菜を選びます。その際、店頭にあるビニール袋は使わず、この巾着袋に入れます。中身が透けて見えるので、レジでの会計もスムーズ。
スーパーや八百屋で買い物をする際は、なるべく包装されたものではなく、1個ずつ買える野菜を選びます。その際、店頭にあるビニール袋は使わず、この巾着袋に入れます。中身が透けて見えるので、レジでの会計もスムーズ。
保存瓶や保存容器を持ち込めるか尋ねる
自家焙煎のコーヒー豆を量り売りしている近所のカフェに、買った豆を持参したガラス瓶に入れてもらえるか聞いてみたところ、快くOKしてくれました。ほかにも、味噌屋さん、乾物屋さんなど、量り売りをしているお店で瓶を使えるか聞いてみるつもりです。海外では、買った肉や魚を持参した瓶に入れてくれる店もあると聞いたので、それもできるかどうか、今度試してみようと思っています。
自家焙煎のコーヒー豆を量り売りしている近所のカフェに、買った豆を持参したガラス瓶に入れてもらえるか聞いてみたところ、快くOKしてくれました。ほかにも、味噌屋さん、乾物屋さんなど、量り売りをしているお店で瓶を使えるか聞いてみるつもりです。海外では、買った肉や魚を持参した瓶に入れてくれる店もあると聞いたので、それもできるかどうか、今度試してみようと思っています。
次に、密閉プラスチック容器を持参して、買ったものを入れてもらえるか聞いてみたところ、豆腐屋、肉屋、魚屋などで使えるところがありました。より丈夫なステンレス製やホーロー製容器でもいいですね。お店によっては、衛生面で持ち込み容器NGのところもあるので、事前に聞いてみましょう。私がよく行くお豆腐屋さんのおばあちゃんは、いつも「容器代おまけね」と数十円安くしてくれます。
ちなみに、ごみゼロ生活ではプラスチックを使わないという考え方もあります。プラスチックが分解されるには何十年、何百年もかかるというのが理由です。日本ではプラスチックを資源ごみに出すと、約8割がリサイクルや再生エネルギーとして使われますが、2割程度は廃棄されるそう。簡単に捨てるのをためらう数字です。そのため、今持っているプラスチック容器は安易に捨てるのではなく、できるだけ繰り返して使おうと思っています。
ちなみに、ごみゼロ生活ではプラスチックを使わないという考え方もあります。プラスチックが分解されるには何十年、何百年もかかるというのが理由です。日本ではプラスチックを資源ごみに出すと、約8割がリサイクルや再生エネルギーとして使われますが、2割程度は廃棄されるそう。簡単に捨てるのをためらう数字です。そのため、今持っているプラスチック容器は安易に捨てるのではなく、できるだけ繰り返して使おうと思っています。
家事の手間や食品の無駄も減る
お店で保存瓶に入れてもらった食材は、包装から出す、詰め替えるなどの手間もなく、そのまま棚に並べたり、冷蔵庫に入れたりできます。中身が見えるので残量がわかり、また、瓶に入るだけ買うようになるので無駄な買い物が減るうえ、いつも新鮮なものが使えます。買い物が計画的になり、献立を考えて必要な分だけ買うようになったことで、食材を使い切れずに廃棄することもなくなりました。結果、節約にもつながったと思います。
お店で保存瓶に入れてもらった食材は、包装から出す、詰め替えるなどの手間もなく、そのまま棚に並べたり、冷蔵庫に入れたりできます。中身が見えるので残量がわかり、また、瓶に入るだけ買うようになるので無駄な買い物が減るうえ、いつも新鮮なものが使えます。買い物が計画的になり、献立を考えて必要な分だけ買うようになったことで、食材を使い切れずに廃棄することもなくなりました。結果、節約にもつながったと思います。
出るごみは、せめてしっかり分別
とはいえ今の時代、100%包装なしの食品を買うのは難しいのが現実。野菜に巻かれているテープ、バーコードのシールなど、小さな包装は必ず付いています。また、食材を無駄なく料理し、保存食や自家製を作ってごみを少なくする努力をしても、やはりごみは出ます。ならば、せめて再生資源の分別はきっちりやろうと、今までそのまま捨てていたマヨネーズ容器や納豆のタレの小さな袋までも、しっかり洗って仕分けるようになりました。
生ごみをコンポストで堆肥化する
プラスチックや紙ごみなどの資源ごみを分けると、残りのほとんどは生ごみです。生ごみは、家庭用のコンポストを使えば堆肥にすることが可能なので、我が家でも導入できるか調べようと思っています。エコ大国ドイツでは、街角にコンポスト用のごみ箱が置いてあり、ごみの再利用に大いに活用されているそうです。
とはいえ今の時代、100%包装なしの食品を買うのは難しいのが現実。野菜に巻かれているテープ、バーコードのシールなど、小さな包装は必ず付いています。また、食材を無駄なく料理し、保存食や自家製を作ってごみを少なくする努力をしても、やはりごみは出ます。ならば、せめて再生資源の分別はきっちりやろうと、今までそのまま捨てていたマヨネーズ容器や納豆のタレの小さな袋までも、しっかり洗って仕分けるようになりました。
生ごみをコンポストで堆肥化する
プラスチックや紙ごみなどの資源ごみを分けると、残りのほとんどは生ごみです。生ごみは、家庭用のコンポストを使えば堆肥にすることが可能なので、我が家でも導入できるか調べようと思っています。エコ大国ドイツでは、街角にコンポスト用のごみ箱が置いてあり、ごみの再利用に大いに活用されているそうです。
「自己満足なエコライフ」をあえて楽しむ
以前は、私ひとりがエコに気をつけたところで何も変わらないと思っていました。でも、先にご紹介したベアさんやローレンさんの考え方を知り、自分自身で実践した体験を通して、今はひとりひとりの小さな努力が大切だと思っています。私の周りを見ても、そういった努力をしている人が増えてきているように感じます。このムーブメントが広がっていけば、日本のスーパーに量り売りコーナーが定着したり、毎週町のあちこちでファーマーズマーケットが開かれるようになるかもしれません。そうなることを願っています。
エコな暮らし、ごみを減らす暮らしは面倒で不便だと感じる人もいるでしょう。でも、限りある資源を守り、地球にやさしく、安全に暮らすために、小さなことでも続けていくことが大事なのではないかと思います。初めは「私はこんなにごみが減らせた!」という自己満足もモチベーションになります。実践すること自体を楽しむことも、継続の秘訣なのではと思います。
今回は食まわり、特に買い物の際の注意点を、自分の体験も交えつつまとめてみました。みなさんも、ぜひ一緒にごみゼロ生活を始めてみませんか?
こちらもあわせて
ミニマリストで始めるひとり暮らし
ほうきと雑巾から始める、昔ながらのエコ掃除のすすめ
教えてHouzz
ごみを減らすために、買い物の際に気をつけていることがあれば、コメント欄で教えてください!
以前は、私ひとりがエコに気をつけたところで何も変わらないと思っていました。でも、先にご紹介したベアさんやローレンさんの考え方を知り、自分自身で実践した体験を通して、今はひとりひとりの小さな努力が大切だと思っています。私の周りを見ても、そういった努力をしている人が増えてきているように感じます。このムーブメントが広がっていけば、日本のスーパーに量り売りコーナーが定着したり、毎週町のあちこちでファーマーズマーケットが開かれるようになるかもしれません。そうなることを願っています。
エコな暮らし、ごみを減らす暮らしは面倒で不便だと感じる人もいるでしょう。でも、限りある資源を守り、地球にやさしく、安全に暮らすために、小さなことでも続けていくことが大事なのではないかと思います。初めは「私はこんなにごみが減らせた!」という自己満足もモチベーションになります。実践すること自体を楽しむことも、継続の秘訣なのではと思います。
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