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インテリア好きが猫と暮らすなら
ずっと犬と暮らしてきた筆者が、“擬似同居” をきっかけにすっかり猫好きに。猫と暮らすなら、こんなインテリアの工夫をしたい……というアイデアを楽しく語ります。
上野朝子|Asako Ueno
2016年6月5日
ニューヨーカーには犬好き、猫好きな人が多いです。私が暮らすブルックリンでは、朝は9時までドッグランとして開放される公園が多く、犬好きの私は、朝の散歩がてら犬たちをよく見に行っていたのですが、近頃は、なぜか猫ばかりに縁があるのです。
たとえば近所で暮らす友人から、よく猫シッターを頼まれるようになったり、私のアパートの階下で暮らす女性が飼っている猫のブリッツィーは、住人みんなの合意のうえでアパート内を自由にうろうろできることもあり、毎朝、私の階にやってきては「ドアを開けてよ〜」とニャーニャーとうるさい(笑)。飼い主がいる猫とあって、最初はどうしたものかと思いましたが、ブリッツィーのおかげで、今ではおやつと爪研ぎを用意するほどまで、私の「猫好き」は進化してしまいました。
まだまだ猫の飼い主としては初心者の私ですが、今回は、犬とはまったく違う猫の生態を観察しながら「猫と暮らす素敵なインテリアとは?」を考えてみました。
たとえば近所で暮らす友人から、よく猫シッターを頼まれるようになったり、私のアパートの階下で暮らす女性が飼っている猫のブリッツィーは、住人みんなの合意のうえでアパート内を自由にうろうろできることもあり、毎朝、私の階にやってきては「ドアを開けてよ〜」とニャーニャーとうるさい(笑)。飼い主がいる猫とあって、最初はどうしたものかと思いましたが、ブリッツィーのおかげで、今ではおやつと爪研ぎを用意するほどまで、私の「猫好き」は進化してしまいました。
まだまだ猫の飼い主としては初心者の私ですが、今回は、犬とはまったく違う猫の生態を観察しながら「猫と暮らす素敵なインテリアとは?」を考えてみました。
猫は神出鬼没、ならばインテリアも
犬と違って、声をかけてもスタスタと目の前を横切る猫。その様子に最初は戸惑いましたが、今ではこのマイペースさにも魅力を感じます。自由奔放な住人が1人増えたという感覚。なのでインテリアも、媚びずにクールでありたいと考えました。毛の掃除がしやすいフローリングは必須で、床面にはできるだけ細かいものは置かずに、できるだけすっきりと暮らす。イエローのスツールと壁面のアートをアクセントに、あとはモノトーンでまとめていて、この家は、私にとっては理想的な「猫のいる風景」です。
犬と違って、声をかけてもスタスタと目の前を横切る猫。その様子に最初は戸惑いましたが、今ではこのマイペースさにも魅力を感じます。自由奔放な住人が1人増えたという感覚。なのでインテリアも、媚びずにクールでありたいと考えました。毛の掃除がしやすいフローリングは必須で、床面にはできるだけ細かいものは置かずに、できるだけすっきりと暮らす。イエローのスツールと壁面のアートをアクセントに、あとはモノトーンでまとめていて、この家は、私にとっては理想的な「猫のいる風景」です。
人間がルールを決めにくい、猫との暮らし。棚のこんなところで居眠り!という風景にも、最初はちょっと驚きましたが、猫が好きなスポットってあるんですね。それでは、と猫のお気に入りに合わせて?棚の上もすっきり整理整頓してみる気に。小物の置く場所にメリハリが出てきます。
これは困ったなぁ。テーブルの上はやめてよと言っても、最後にはその愛らしい仕草に降参してしまうことが多いのでは。猫がテーブルの上にいるにもかかわらず、この風景に清潔な雰囲気があるのは、白の面積が多いからでしょうか。壁面も白、小物にも白が多く使われていて、猫に勝っています(笑)。
眺めのよいふかふかの心地よい場所
ブリッツィーを観察していてわかったのは、猫というのは、外の景色が観察できる、ふかふかな場所が好きなのだということ。人間が心地よいと思う場所は、猫も(犬もそうですが)好き、ということなのでしょう。このベッドルームはまさにその両方の快適さをもっていますね。「どきなさい!」というより、隣で一緒にマッタリしながら本でも読んでみたい、というのが飼い主の本心なのでは? ブリッツィーは、お気に入りのベッドのスポットに専用の布をかけてみたら、我が物顔でその上におさまってくれました。
ブリッツィーを観察していてわかったのは、猫というのは、外の景色が観察できる、ふかふかな場所が好きなのだということ。人間が心地よいと思う場所は、猫も(犬もそうですが)好き、ということなのでしょう。このベッドルームはまさにその両方の快適さをもっていますね。「どきなさい!」というより、隣で一緒にマッタリしながら本でも読んでみたい、というのが飼い主の本心なのでは? ブリッツィーは、お気に入りのベッドのスポットに専用の布をかけてみたら、我が物顔でその上におさまってくれました。
これがブリッツィーです。昼間はこんなふうに、我が家のテーブルの上に乗っかって窓の外を眺めたり、ソファで昼寝をするのが日課。最近は、階下に住む飼い主か帰ってくる夕刻まで私と一緒に過ごすので、私はすっかりメロメロになっています。
インテリアに溶け込むキャットウォーク
猫グッズをインテリアのアクセントにしてしまうというアイデア。連続して飾ると、アート的要素も加わります。この考え方は参考にしたいですね。
猫グッズをインテリアのアクセントにしてしまうというアイデア。連続して飾ると、アート的要素も加わります。この考え方は参考にしたいですね。
これが上の写真のオブジェの拡大写真です。
猫好きの間で話題になったこのお宅は、オープン棚をロッククライミングの要領で?猫用に設置しています。猫フレンドリーなだけでなく、この家の建築のイメージを崩すことなく、インテリアオブジェとしても素敵です。リビングの壁には、普通ならテレビ台や本棚を置いたり、絵を飾ったりしますが、この風景は、たとえ猫が遊んでいなくても、リビングにゆとりの空間をつくってくれていますね。
この家の記事を読む:
My Houzz:人間と猫が楽しく共存する、豊かな木の香りの家
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こちらも、猫がアクティブに遊べそうなだけでなく、インテリアオブジェとしても “使える” 猫グッズと言えるでしょう。木箱部分は小物のディスプレイにも使っていますね。ここでは玄関のしつらえです。海外のお宅ですが、日本のナチュラルでシンプルなインテリアにも合うのでは?
おしゃれで賢い、猫ダイニングコーナー
そして、ごはんのコーナー。これは絶対にこだわりたい。部屋がせっかくシックなのに、猫用の器だけはパステル色のプラスチック……なんていうのは、まさにインテリアにとってはマイナス(ですよね!)。器の色はインテリアのイメージをふまえて選びましょう。ポイントカラーを使いたい場合は、陶器やステンレスなど少し上質でシンプルなデザインのものを選ぶと、コーナーが映えます。
私が愛犬と暮らしていたときには、アメリカンコレクティブルズの人気アイテム、パイレックスのカラーボウルをごはんコーナーに選びました。ミルクガラスに上からブルーをのせた器で、新しいものにはない枯れた感じが、雰囲気のあるコーナーをつくってくれました。また写真のように、猫目線で(低い位置に)絵も飾ると、ちょっとフォトジェニックなコーナーになりますよ。
そして、ごはんのコーナー。これは絶対にこだわりたい。部屋がせっかくシックなのに、猫用の器だけはパステル色のプラスチック……なんていうのは、まさにインテリアにとってはマイナス(ですよね!)。器の色はインテリアのイメージをふまえて選びましょう。ポイントカラーを使いたい場合は、陶器やステンレスなど少し上質でシンプルなデザインのものを選ぶと、コーナーが映えます。
私が愛犬と暮らしていたときには、アメリカンコレクティブルズの人気アイテム、パイレックスのカラーボウルをごはんコーナーに選びました。ミルクガラスに上からブルーをのせた器で、新しいものにはない枯れた感じが、雰囲気のあるコーナーをつくってくれました。また写真のように、猫目線で(低い位置に)絵も飾ると、ちょっとフォトジェニックなコーナーになりますよ。
ごはんコーナーをどこに置くか、というのは案外迷うもの。こんなふうに、本来は引き戸棚の部分を開放して猫のごはんコーナーにするのは、人が歩く際に邪魔にならず、すっきりした印象にもなって便利です。
テクノロジーを駆使したごはんコーナーも見つけました。猫の健康管理を考えていて、タイマーがついています。外出が多いお宅には特にありがたいのではないでしょうか。インテリアとのなじみ感を考えたデザインもうれしいですね。
お昼寝する場所もフォトジェニックに
そして寝る場所。結局自分のベッドで一緒に寝ています、というお宅も多いと思いますが、こんなふうに猫専用の昼寝のコーナーをつくってあげるのはどうでしょう。気に入ってくれれば、夜もここで寝てくれるかもしれません。もちろんベッドもインテリアのテイストに合わせて選び、可愛いアイキャッチコーナーにすると素敵なことは、もうおわかりですね。
そして寝る場所。結局自分のベッドで一緒に寝ています、というお宅も多いと思いますが、こんなふうに猫専用の昼寝のコーナーをつくってあげるのはどうでしょう。気に入ってくれれば、夜もここで寝てくれるかもしれません。もちろんベッドもインテリアのテイストに合わせて選び、可愛いアイキャッチコーナーにすると素敵なことは、もうおわかりですね。
こんなおままごとみたいなこと……と思いながら、その情景を想像すると微笑ましい猫用のベッドです。
存分に研げます、猫の「ネイルサロン」
爪研ぎ問題、どうされていますか。「問題」と書いてしまいましたが、これは猫好きのインテリア好きにとっては悩みの種なのではないでしょうか。市販の爪研ぎグッズにはなかなか魅力を感じるデザインがなくて、さて?と思っていたら、こんな工夫をしているお宅の写真を見つけました。猫が気に入ってくれるかは、やってみないとわかりませんが、試してみる価値大です。他にもこの工夫をする候補になりそうなコーナーが、部屋の中に見つかりそうです。
爪研ぎ問題、どうされていますか。「問題」と書いてしまいましたが、これは猫好きのインテリア好きにとっては悩みの種なのではないでしょうか。市販の爪研ぎグッズにはなかなか魅力を感じるデザインがなくて、さて?と思っていたら、こんな工夫をしているお宅の写真を見つけました。猫が気に入ってくれるかは、やってみないとわかりませんが、試してみる価値大です。他にもこの工夫をする候補になりそうなコーナーが、部屋の中に見つかりそうです。
猫も人もハッピー、個室仕様のトイレコーナー
そして最後に猫のトイレのコーナー。これはどうしてもプラスチックになってしまうなぁ、と思いきや、皆さんいろいろ工夫しています。見ていると特に多いのは、こんなふうに収納扉のひとつに猫の入り口をくりぬいて、中にトイレコーナーをつくってしまう方法です。猫もプライバシーが守れて、人も(インテリアにも)うれしいアイデアです。
そして最後に猫のトイレのコーナー。これはどうしてもプラスチックになってしまうなぁ、と思いきや、皆さんいろいろ工夫しています。見ていると特に多いのは、こんなふうに収納扉のひとつに猫の入り口をくりぬいて、中にトイレコーナーをつくってしまう方法です。猫もプライバシーが守れて、人も(インテリアにも)うれしいアイデアです。
入り口を猫の形にカットしている! こんなユーモアもありですね。私の友人宅では、ヴィンテージ家具の扉を丸く切り抜いて、やはりその中に猫のトイレを設置していました。猫にとっては見せたくない、人ももちろん隠したい、そんなトイレのコーナーは、このアイデアに尽きるのかもしれません。
そして、こちらは番外編。ポートランドにあるACE HOTELの客室のひとつに実際にある部屋です。大きな猫のイラストが描かれています。実は私も一度この部屋に泊まったことがあります。最初はドキッとしましたが、馴れると意外に心地よかったのは、すっかり猫好きになってしまった証でしょうか!?
「猫との暮らし」はまだまだ想像の中に過ぎないのですが、もし私が猫と暮らすことになったら、こんなふうにしてみたいというのをまとめてみました。「好きになってもらえるかしら? 使ってもらえるかしら?」と、猫が発想の軸になる「猫との暮らし」も、やはり全体のインテリアの軸は人(自分)でありたいものです。
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「猫との暮らし」はまだまだ想像の中に過ぎないのですが、もし私が猫と暮らすことになったら、こんなふうにしてみたいというのをまとめてみました。「好きになってもらえるかしら? 使ってもらえるかしら?」と、猫が発想の軸になる「猫との暮らし」も、やはり全体のインテリアの軸は人(自分)でありたいものです。
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