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お父さんのための椅子、「ダディーズチェア」の条件とは?
座り心地のよいアームチェアやイージーチェアがあれば、部屋の小さな一角が極上のくつろぎ空間に。お父さんの指定席「ダディーズチェア」のポイントはそのまま、くつろげるパーソナルチェアの条件にもなりそうです。
ブラッキン・ヘザー
2016年6月17日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
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「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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私がまだ子供の頃、実家のリビングルームには父専用の大きなアームチェアがありました。父いわく、そのアームチェアの名は「ダディーズチェア」(パパの椅子)。小さい頃の私たち3姉妹が3人で座れるぐらいのゆったりした椅子でしたが、それはNG。おやつを食べてクッキーのくずをボロボロ落としたり、汚れた手で触ったりする子供達にとっては「ダディーズチェア」は立ち入り禁止ゾーンでした。
ダディーズチェアは父が、仕事から帰宅後に食事前のジントニックを飲んだり、新聞や本を読んだり、音楽を聴いたりするくつろぎの場所。体を包み込むような、ふわっとやわらかいグリーンのアームチェアでした。いまだにどうしてなのかわからないのですが、留守中に私たちがその椅子にこっそり座ると、父は帰宅後に「誰がダディーズチェアに座ったんだ?」と、すっかりわかっていたんですよね。クッションの微妙な凹みに気づいていたのでしょうか? まるで「3びきのくま」の物語のお父さんぐまのようですね(笑)。
さて、理想的な「ダディーズチェア」とはどのような椅子なのでしょう。父の日を機に、ダディーズチェア選びのために考えたいポイントと、素敵なチェアの数々をご紹介したいと思います。
ダディーズチェアは父が、仕事から帰宅後に食事前のジントニックを飲んだり、新聞や本を読んだり、音楽を聴いたりするくつろぎの場所。体を包み込むような、ふわっとやわらかいグリーンのアームチェアでした。いまだにどうしてなのかわからないのですが、留守中に私たちがその椅子にこっそり座ると、父は帰宅後に「誰がダディーズチェアに座ったんだ?」と、すっかりわかっていたんですよね。クッションの微妙な凹みに気づいていたのでしょうか? まるで「3びきのくま」の物語のお父さんぐまのようですね(笑)。
さて、理想的な「ダディーズチェア」とはどのような椅子なのでしょう。父の日を機に、ダディーズチェア選びのために考えたいポイントと、素敵なチェアの数々をご紹介したいと思います。
ゆったり大きめなアームチェア
「パパの椅子」の第一条件は力強さを感じるゆったりとした大きめの椅子。お父さんの存在感をアピールするのにぴったりです。
こちらのトラディショナルな形のアームチェアはまさに、私の父が愛用していた「ダディーズチェア」のタイプ。ふわっと座り心地がよいのと同時に、しっかりとしたアームが本や新聞を読むときの肘のサポートになります。
「パパの椅子」の第一条件は力強さを感じるゆったりとした大きめの椅子。お父さんの存在感をアピールするのにぴったりです。
こちらのトラディショナルな形のアームチェアはまさに、私の父が愛用していた「ダディーズチェア」のタイプ。ふわっと座り心地がよいのと同時に、しっかりとしたアームが本や新聞を読むときの肘のサポートになります。
深く座れるサイズ、場所も大切
くつろぐためのチェアに座るときは、浅めに腰掛けるのではなく、深く座ってリラックスしたいもの。リビングの少し入り組んだ窓辺のスペースがこのアームチェアのコーナー。大きな窓をバックに、古い木箱の上に本を積んで、グリーンを置くなど、ちょっとした演出で素敵な空間ができあがっています。
くつろぐためのチェアに座るときは、浅めに腰掛けるのではなく、深く座ってリラックスしたいもの。リビングの少し入り組んだ窓辺のスペースがこのアームチェアのコーナー。大きな窓をバックに、古い木箱の上に本を積んで、グリーンを置くなど、ちょっとした演出で素敵な空間ができあがっています。
首まで支えてくれるハイバック
仕事で疲れて帰宅した後は、思いっきりリクライニングしてくつろぎたいですね。そんなときによいのがハイバックの椅子。首まで支えてくれるので昼寝にも最適です。
都会派のお父さんにはイームズのラウンジチェア&オットマンがお似合いかもしれません。アイコニックなこの椅子は、フォルムも美しく、座り心地も抜群です。
仕事で疲れて帰宅した後は、思いっきりリクライニングしてくつろぎたいですね。そんなときによいのがハイバックの椅子。首まで支えてくれるので昼寝にも最適です。
都会派のお父さんにはイームズのラウンジチェア&オットマンがお似合いかもしれません。アイコニックなこの椅子は、フォルムも美しく、座り心地も抜群です。
長く使えて味わいの増すレザー張り
私の実家の「ダディーズチェア」は布張りでしたが、メンズらしい椅子といえばまず思い浮かぶのがレザー張りの椅子かもしれません。どこか男っぽい上質のレザーは、時間が経つにつれ、よい味わいが出るので、長年使い続けられるのも魅力です。
私の実家の「ダディーズチェア」は布張りでしたが、メンズらしい椅子といえばまず思い浮かぶのがレザー張りの椅子かもしれません。どこか男っぽい上質のレザーは、時間が経つにつれ、よい味わいが出るので、長年使い続けられるのも魅力です。
ヘッドレストがうれしいウィングチェア
ウィングチェアとは、椅子の背の上部の頭が来る位置の両サイドに、翼のような突き出ている部分のある椅子。背もたれも高く、この「翼」の部分が頭の支えになるので、お昼寝も快適にできそうな椅子です。
このウィングチェアは、座り心地だけではなく、肌触りもよいベルベット調のカバー。時間が経つうちに風合いがよくなってきます。エレガントでありながら存在感と力強さのある、まるで王座のような椅子です。
ウィングチェアとは、椅子の背の上部の頭が来る位置の両サイドに、翼のような突き出ている部分のある椅子。背もたれも高く、この「翼」の部分が頭の支えになるので、お昼寝も快適にできそうな椅子です。
このウィングチェアは、座り心地だけではなく、肌触りもよいベルベット調のカバー。時間が経つうちに風合いがよくなってきます。エレガントでありながら存在感と力強さのある、まるで王座のような椅子です。
紳士的で男前なクラブチェア
クラブチェアとは、背もたれが低めで肘掛けがしっかりとしたアームチェア。上流階級の紳士の社交場でもあった、ジェントルマンズクラブで使われていたことから、そう名づけられたという説もあります。写真は「フレンチクラブチェア」として知られるタイプ。背もたれが低いことで、それほど大きくは感じないので、小さなスペースのために、圧迫感のない、しっかりした男前のレザーチェアをお探しの方にはぴったりかもしれません。
クラブチェアとは、背もたれが低めで肘掛けがしっかりとしたアームチェア。上流階級の紳士の社交場でもあった、ジェントルマンズクラブで使われていたことから、そう名づけられたという説もあります。写真は「フレンチクラブチェア」として知られるタイプ。背もたれが低いことで、それほど大きくは感じないので、小さなスペースのために、圧迫感のない、しっかりした男前のレザーチェアをお探しの方にはぴったりかもしれません。
ミッドセンチュリースタイルの椅子
日本の男性の間でも、ミッドセンチュリースタイルの椅子は人気が高いですね。
こちらもデザインがシンプルで、どこか男っぽさがありながら上品な椅子です。メインのリビングから外れた土間スペースは、ダディーズチェアを置くには理想な場所。窓からの光もたっぷり降り注ぎ、庭の景色も眺めることができる、特等席になりそうなスペースです。
日本の男性の間でも、ミッドセンチュリースタイルの椅子は人気が高いですね。
こちらもデザインがシンプルで、どこか男っぽさがありながら上品な椅子です。メインのリビングから外れた土間スペースは、ダディーズチェアを置くには理想な場所。窓からの光もたっぷり降り注ぎ、庭の景色も眺めることができる、特等席になりそうなスペースです。
足を伸ばせるチェア&オットマン
長い1日が終わったら、足を伸ばしてゆっくりしたいもの。100%くつろぐためには、オットマンやフットスツールも必需品。ふっくらとしたシートに体が沈み込むようなアームチェアとスツールのセットは、週末にビールを飲みながらテレビでスポーツ観戦など、ゆったりしたオフの時間を過ごせそうです。
長い1日が終わったら、足を伸ばしてゆっくりしたいもの。100%くつろぐためには、オットマンやフットスツールも必需品。ふっくらとしたシートに体が沈み込むようなアームチェアとスツールのセットは、週末にビールを飲みながらテレビでスポーツ観戦など、ゆったりしたオフの時間を過ごせそうです。
コンテンポラリー派に人気があるのがアイコニックチェアのひとつ、《バルセロナチェア》とスツール。黒や白が一般的に見られますが、長年使い込んできたような風合いを持つブラウンのレザーも温かみがあって素敵ですね。このタイプであれば、モダンすぎず、ナチュラルなインテリアにも合います。
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知っておきたい名作家具:バルセロナチェア
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家の中でも外でも楽しめるチェア
軽めの椅子、または折りたたみできる椅子なら、お天気のよい日にはテラスやガーデンへ持ち出し、外の空気も楽しめます。「バタフライチェア」の愛称でも知られている《BKFチェア》のレザータイプであれば、部屋の中でもおしゃれですし、雨さえ降らなければ簡単にテラスに持ち出すことも可能。アウトドア派のお父さんにぜひおすすめです。
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懐かしさあふれるロッキングチェア
最近ではなかなか見ることのなくなってしまったロッキングチェア。映画に出てくるような、パイプを片手に、前後に揺れながら本を読むお父さんの姿は、憧れの情景であり、またどこかホッとさせてくれる幸せなシーンです。本棚の前に置いてあるだけでもノスタルジックなオーラが漂います。
最近ではなかなか見ることのなくなってしまったロッキングチェア。映画に出てくるような、パイプを片手に、前後に揺れながら本を読むお父さんの姿は、憧れの情景であり、またどこかホッとさせてくれる幸せなシーンです。本棚の前に置いてあるだけでもノスタルジックなオーラが漂います。
家族代々受け継がれた古い椅子
こちらの椅子は、両親からまたは祖父母から受け継いだいものかもしれません。クラシックなデザインと落ち着いた色合いのカバーに懐かしさが感じられ、和室にもよく似合っていて、たくさんのストーリーがありそうな椅子に見えます。今はもう使っていないけれど、このような味わいが出ている椅子が、もしかしたらみなさんのご実家にもあるかもしれませんね。
こちらの椅子は、両親からまたは祖父母から受け継いだいものかもしれません。クラシックなデザインと落ち着いた色合いのカバーに懐かしさが感じられ、和室にもよく似合っていて、たくさんのストーリーがありそうな椅子に見えます。今はもう使っていないけれど、このような味わいが出ている椅子が、もしかしたらみなさんのご実家にもあるかもしれませんね。
スペースが限られているのであれば、シンプルで美しいデザインの椅子とサイドテーブルを置くだけでも、素敵なくつろぎのコーナーができ上がります。「ダディーズチェア」とはただ椅子そのものを指すのではなく、居心地のよい、ゆったり過ごせるひとつの空間を含めた意味を持つのだと、私は思っています。
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