コメント
My Houzz:クリエイティビティがあふれだす、ニューハンプシャー州のコテージ
まわりの自然からインスピレーションを得てアート作品を制作する、女性アーティストのシンプルで美しい森の暮らし。
Rikki Snyder
2015年5月3日
画家兼フェルトアーティストのローレン・ディケーター(Lauren Decatur)さんが住まいを探していたときに出会ったのが、ニューハンプシャー州の森にひっそりと佇むこのコテージ。静寂と自然環境とプライバシーのバランスが絶妙な、まさに夢に描いていたとおりの家だった。庭と収納とワークテーブルに多少手を加えた以外はそのままの状態で暮らしている。仕事の場としても生活の場としても、この家は彼女にとって小さなオアシスのような場所。「アーティストとして、これまでになく創造的になれて、作品もたくさんつくれるようになりました」とディケーターさん。
どんなHouzz?
居住者:アーティストのローレン・ディケーターさん
所在地:ニューハンプシャー州フランシスタウン
間取り:79平方メートル ベッドルーム×1、バスルーム(トイレ含む)×1
どんなHouzz?
居住者:アーティストのローレン・ディケーターさん
所在地:ニューハンプシャー州フランシスタウン
間取り:79平方メートル ベッドルーム×1、バスルーム(トイレ含む)×1
「このベッドがとても気に入っているんです」とディケーターさんは嬉しそうに話す。
ベッドルームの壁は引っ越してきたときにはすでに、海泡石のようソフトなグリーンに塗られていて、彼女の持ち物にぴったりだった。ヴィンテージのベッドリネン、羽毛枕、掛け布団を贅沢に使って心地よいベッドルームをつくり、冷え込みの厳しいニューハンプシャーの夜も暖かく過ごしている。枕元の窓の外の美しい月の光を楽しみ、飛び交う野鳥たちの姿を眺めながら、ゆったりと過ごすお気に入りの場所だ。
ナイトテーブルの上には、息子の写真やの母親の古い肖像写真を並べている。古い写真は、以前は母親のナイトテーブルにあったものを、最近父親が贈ってくれた。
ベッドの上に飾った絵は、数年前にディケーターさんが描いた絵のシリーズの一部だ。少年の3つの成長段階をテーマにしている。成人された二人の息子がいるディケーターさんにとって、母親としての穏やかな日々を思い出させる作品だ。隣の壁に額縁に入れて飾った赤ちゃん用のセーターは、両親の友人からが贈ってくれたもの。ディケーターさん自身が産まれた病院を退院して家に行くときに身につけたという思い出がある品だ。その下のパステル画は彼女の作品で、以前彼女がベビーシッターをしていたエズベン(Esben)という男の子を描いている。
ベッドルームの壁は引っ越してきたときにはすでに、海泡石のようソフトなグリーンに塗られていて、彼女の持ち物にぴったりだった。ヴィンテージのベッドリネン、羽毛枕、掛け布団を贅沢に使って心地よいベッドルームをつくり、冷え込みの厳しいニューハンプシャーの夜も暖かく過ごしている。枕元の窓の外の美しい月の光を楽しみ、飛び交う野鳥たちの姿を眺めながら、ゆったりと過ごすお気に入りの場所だ。
ナイトテーブルの上には、息子の写真やの母親の古い肖像写真を並べている。古い写真は、以前は母親のナイトテーブルにあったものを、最近父親が贈ってくれた。
ベッドの上に飾った絵は、数年前にディケーターさんが描いた絵のシリーズの一部だ。少年の3つの成長段階をテーマにしている。成人された二人の息子がいるディケーターさんにとって、母親としての穏やかな日々を思い出させる作品だ。隣の壁に額縁に入れて飾った赤ちゃん用のセーターは、両親の友人からが贈ってくれたもの。ディケーターさん自身が産まれた病院を退院して家に行くときに身につけたという思い出がある品だ。その下のパステル画は彼女の作品で、以前彼女がベビーシッターをしていたエズベン(Esben)という男の子を描いている。
ドレッサーの上にも、息子や兄弟を飾っている。チューリップの絵は大切な友人からのプレゼントだ。
石造りの大きな暖炉と窓から射し込むたっぷりの自然光が、リビングでのお気に入りの場所だ。暖炉を囲むのは彼女の作品の数々。額縁や飾り方は、イタリアのルネッサンス美術や何度も繰り返し訪れたフィレンツェの美術館を参考に思いついたもの。暖炉の周りの絵の展示方法を充実させるため、ディケーターさんはいつも18〜19世紀の額縁を探している。
暖炉脇に造作したテーブルは、ディケーターさんがフェルトアートに没頭できるスペースだ。時おり裏庭の眺めを楽しみながら制作に勤しんでいる。
暖炉脇に造作したテーブルは、ディケーターさんがフェルトアートに没頭できるスペースだ。時おり裏庭の眺めを楽しみながら制作に勤しんでいる。
リビングのドアは裏庭に面している。ドア脇のテーブルは、コテージの家主でディケーターさんの友人でもあるダン・テイラー(Dan Taylor)さんが敷地内の小枝を拾い集めて手作りし、引っ越し祝いとしてプレゼントしてくれたもの。20年以上使い続けているラグは、13年間アンティーク販売業に携わっていたころに、ボストンのチャールズ・ストリートの店で購入したものだ。
低い位置にあるリビングに向かう、どこか1920年代風の丸い階段も、ディケーターさんのお気に入りだ。
ディケーターさんは、引っ越してきたときに新しい作業用テーブルを設置した。このテーブルと脇にある書棚は彼女のアトリエ兼収納エリアになっており、キッチンとリビングにある中途半端な空間をうまく活用している。「引っ越してきたときから、このコテージは状態もよく、とても素敵でした。数ヶ月間、手を加えずに暮らしながら、この家の持ち味を活かしつつ収納と作業スペースを設置する方法を練っていきました」と彼女は振り返る。
作業テーブルの周りは、ひらめきを得る場所。すぐ脇の壁にこれからかけるための額縁も置いてある。額縁をさりげなく置くことで、美しく見せつつ収納している。
作業テーブルの周りは、ひらめきを得る場所。すぐ脇の壁にこれからかけるための額縁も置いてある。額縁をさりげなく置くことで、美しく見せつつ収納している。
本棚の上にはディケーターさんが集めた宝物と作品が並んでいる。「毎日一緒に暮らしているアート作品は、私の人生を物語っています。初めて買った油絵もあれば、1960年代初めに母親の友人からもらったフクロウも飾ってあります。初めて描いた肖像画や、母親を描いたスケッチも額縁に入れて机に置いています。幸運なことにたくさんのアーティストと知り合い、彼らからもらった品々は特に大切なものです。家には、もちろん最近の私の作品も飾ってあります。作品は壁を華やかにし、家を訪れるクライアントやゲストの方の目をひきます」
ディケーターさんは財布の紐が固いタイプだが、ベッドリネンだけは別。州内のピーターボロにある〈Grove and Main〉
というショップにはよく足を運んでいる。オーナーのジェーン・ギャラガー(Jane Gallagher)さんはヴィンテージのシーツ、ナプキン、エプロン、ナイトガウンを買い付けている。他には、毎日の森の散歩中に見つけたものをインテリアに活用している。だから、鳥の巣や羽根を使った作品も多い。
ディケーターさんは財布の紐が固いタイプだが、ベッドリネンだけは別。州内のピーターボロにある〈Grove and Main〉
というショップにはよく足を運んでいる。オーナーのジェーン・ギャラガー(Jane Gallagher)さんはヴィンテージのシーツ、ナプキン、エプロン、ナイトガウンを買い付けている。他には、毎日の森の散歩中に見つけたものをインテリアに活用している。だから、鳥の巣や羽根を使った作品も多い。
以前は洗濯室だったスペースをクローゼットにし、フェルトアートや絵の材料はすべてここに収納。生活用品や食べ物は扉のない棚に収納しているが、カーテンですべて目隠しできるようになっている。
ディケーターさんがフェルトアートでつくったうさぎ。フェルトの動物は家中に飾られていて、周囲の森の雰囲気を家の中でも楽しめる。
「このシンプルで明るいキッチンは、本当に居心地いいんですよ」とディケーターさんは言う。引っ越してきたときに奥のオープン棚を追加し、本当に必要なキッチンツールや陶器だけを飾っている。少しだけ贅沢をして手に入れたパリッとした真っ白なテーブルクロスが、ダイニングテーブルの魅力を引き立てている。
小さなコテージに引っ越すにあたり、食器洗い機などの電化製品の多くを処分した。代わりに手に入れたヴィンテージの手動の道具は、この家の雰囲気によく似合っている。
カウンターのスペースも小さく電化製品も最小限しか持っていないが、ディケーターさんは大の料理好きで、裏庭で育てたハーブや地元の食材を使った料理を楽しんでいる。快適かつ効率的につかえる空間のつくり方を日々学んでいるとも言える。
バスルームのビードボード(腰板)には、〈Benjamin Moore〉のディル・ピックル(Benjamin Moore’s Dill Pickle)という明るい色を塗った。猫足のバスタブもこのコテージはこのコテージに元からあったもの。仕上げとして、1920年代の写真に手で着色した作品を飾っている。写真はディケーターさんが何年んもかけて集めたもの。イタリアのヴェネチアの風景を見ていると、憧れの時代にタイムスリップできる。
森に面した裏庭には美しい花が咲き、小さな池にはビーバーの一家が棲んでいる。ディケーターさんは、タチアオイ、ハウチワマメ、ジギタリス、紫陽花など多年生の植物や、バジル、タラゴン、パセリ、コリアンダー、セージなどのハーブを大事に育てている。ニューハンプシャー州の気候では、ハーブが収穫できる期間が短いため、ペーストにして冷凍保存し、冬も風味を楽しんでいる。
ディケーターさんが引っ越してきたとき、庭にはかなりの手入れが必要だった。彼女はまず裏庭の石壁をつくるため、石工を雇った。秋と春に植物を植えながら、一年をかけて石壁を完成した。
暖かい季節はなるべく外で時間を過ごすことにしている。
コテージの正面の庭づくりも、できるだけ自然に仕上げている。周りの森にもある植物を選んで植えている。
暖かい季節はなるべく外で時間を過ごすことにしている。
コテージの正面の庭づくりも、できるだけ自然に仕上げている。周りの森にもある植物を選んで植えている。
「いつも周りの自然からインスピレーションを得ているんです」とディケーターさん。「私の作品づくりにとってもいちばんのインスピレーションの源です。例えば、先月だけでも、シカ、アカギツネ、ブラックベア、ヤマネコ、それにアライグマが家にやってきました。喧騒がないから、クリエイティビティが溢れ出すんです」
この美しいコテージを見つけて、美しいオアシスに作り上げたディケーターさん(写真)。地元の野生動物からインスピレーションを得てアート作品を制作している。毎日の散歩で見つけたものを題材にしたり、ペットをモデルにしてほしいというクライアントの要望に応えたりしながら、絵やフェルトアートの作品をつくっている。
この美しいコテージを見つけて、美しいオアシスに作り上げたディケーターさん(写真)。地元の野生動物からインスピレーションを得てアート作品を制作している。毎日の散歩で見つけたものを題材にしたり、ペットをモデルにしてほしいというクライアントの要望に応えたりしながら、絵やフェルトアートの作品をつくっている。
この美しいコテージを見つけて、美しいオアシスに作り上げたディケーターさん(写真)。地元の野生動物からインスピレーションを得てアート作品を制作している。毎日の散歩で見つけたものを題材にしたり、ペットをモデルにしてほしいというクライアントの要望に応えたりしながら、絵やフェルトアートの作品をつくっている。
My Houzzシリーズは、Houzzが個性あふれるお宅とそこに住まうホームオーナーを取材をしています。“My Houzzで自宅を取り上げてほしい”という方にはこちらで詳細をご紹介しています。
My Houzzシリーズは、Houzzが個性あふれるお宅とそこに住まうホームオーナーを取材をしています。“My Houzzで自宅を取り上げてほしい”という方にはこちらで詳細をご紹介しています。
おすすめの記事
Houzzツアー (お宅紹介)
クラシックなパリジャン風デザインを現代風にアレンジ
古典的な優美さと巧妙な仕組みの壁収納ベッドによって、ある女性とその甥のための美しいセカンドハウスが生まれました。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
明るい色使いがポイント。ホームオフィスがあるスペインのリノベーション
ハッピーな雰囲気が魅力的な光あふれる住まい。デザイナーが考えた、予算を抑えるための秘策もご紹介します。
続きを読む
Houzzがきっかけの家(国内)
家族で自然を満喫。極上の浴室と広々としたデッキを備えた軽井沢の別荘
3人の子供たちの成長期に家族で軽井沢ライフを楽しむため、オーナーは時間のかかる土地探し&新築計画を見直し、中古物件を購入。Houzzで見つけた長野県の建築家に改修を依頼して、飛躍的に自然とのつながりが感じられる住まいに変身させました。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
建築家がゲストハウスに再考したガレージ
多目的スペースへと作り替えられた空間とカーポートの追加によって、スタイリッシュにアップデートされた、歴史あるニューイングランド様式の住宅をご紹介します。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
ビルバオのグランビア通りに佇む、1950年代のクラシカルなフラットハウス
既存のモールディングが美しい85平方メートルのリビング、ダイニング、ホームオフィスをもつ、エレガントなフラットをご紹介します。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
開放的な空間に生まれ変わった、クラシックなテラスハウス
ロンドンの歴史ある建物の全面リフォーム。そして大胆に変身した廊下を、ビフォー・アフターの写真とともにご紹介します。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
スペインの街を一望できるペントハウス
息をのむようなバルセロナの眺めを楽しむことができる、素晴らしいテラスをもつペントハウス。しかし改装前、出入り口には狭い引き戸しかありませんでした。
続きを読む
Houzzがきっかけの家(海外)
光に満ちた回廊を再利用して、都市型アパートを開放的に
美しい天井と大きな窓がある、太陽の差し込む明るいロッジアをリビング空間の一部とすることで、住まいを一変させました
続きを読む