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Houzzツアー:生活機能を「ワンダーボックス」に集約して、効率的&快適に暮らす
バス・トイレや収納、TVコンソールなど、生活に必要な「機能」をマンションの中心につくった「ワンダーボックス」に集約して、効率的かつ快適な暮らしを実現。シンガポールのデザイン賞を受賞した作品です。
Evangeline Leong
2016年4月25日
国土が極めて小さい都市国家であるシンガポールでは、住宅開発庁(HDB)が高層住宅を提供している。この3LDKもその1つ。限られた空間でも充分な収納を確保したい、というオーナーの希望に応え、〈スペースエッジ・デザインズ〉のウィリアム・チェンさんが考案したのが、こちらの「ワンダーボックス」。アートギャラリーからインスピレーションを得てつくったシステムだ。空間の使い方にイノベーションを起こしたとして、2012年にシンガポール・デザイン・オブ・ザ・イヤーの会長賞を受賞した作品だ。
どんなHouzz?
居住者:40代の夫妻。夫のディーンさんはエンジニア、妻は金融機関勤務
所在地:シンガポール
規模:住宅開発庁(HDB)が開発した4LDKを3LDKにリノベーション
マンションの文字通り中央にあるのが「ワンダーボックス」と呼ばれるサービスコア。サイドにはTVを収納するコンソールや空調設置スペースがある他、内側にはバスルーム(2ヵ所)、キッチン、収納、空爆シェルターを配置している。(注:シンガポールの住宅開発庁が提供する最近の住宅では、空爆シェルターは標準設備となっている。)
「あらゆるものを1つの箱の中に収めてしまうというアイデアは素敵でしょう? ドラえもんのポケットみたいに、何でも取り出せるんですからね」と設計を手がけたウィリアム・チェンさんは話す。
居住者:40代の夫妻。夫のディーンさんはエンジニア、妻は金融機関勤務
所在地:シンガポール
規模:住宅開発庁(HDB)が開発した4LDKを3LDKにリノベーション
マンションの文字通り中央にあるのが「ワンダーボックス」と呼ばれるサービスコア。サイドにはTVを収納するコンソールや空調設置スペースがある他、内側にはバスルーム(2ヵ所)、キッチン、収納、空爆シェルターを配置している。(注:シンガポールの住宅開発庁が提供する最近の住宅では、空爆シェルターは標準設備となっている。)
「あらゆるものを1つの箱の中に収めてしまうというアイデアは素敵でしょう? ドラえもんのポケットみたいに、何でも取り出せるんですからね」と設計を手がけたウィリアム・チェンさんは話す。
奥行き9メートル、幅2.4メートル、高さ1.9メートルの箱を作るため、部屋を3つに仕切っていた内壁を撤去した。つやのあるラミネートパネルを引戸にしてボックスを構築。足元を取り巻くように照明をつけたおかげで、ワンダーボックスは軽々と中に浮かんでいるかのように見える。
TVを観ないときには、扉を閉めれば完全に隠すことができて、すっきりとミニマリストな空間に!
TVを観ないときには、扉を閉めれば完全に隠すことができて、すっきりとミニマリストな空間に!
ドアはすべてはずし、シングルレールの引戸を設置することで、オープンな空間を実現。家のどこにいても、好きなように空間を仕切ることができるため、光の入り具合やプライバシーも自在にコントロールできる。
ベッドルームは書斎と兼用の空間。カスタムで作った棚で、睡眠用の空間と書斎空間を分けている。書斎側の棚には本やコレクションを置き、反対側はベッドヘッドとして使っている。
ベッドルームは書斎と兼用の空間。カスタムで作った棚で、睡眠用の空間と書斎空間を分けている。書斎側の棚には本やコレクションを置き、反対側はベッドヘッドとして使っている。
家の中の床は同じ仕様とし、家全体に統一感を出している。コンクリートの質感が、空間の雰囲気にマッチしている。
ベッドルームをできるだけ大きくするため、クローゼットはワンダーボックスの中に収めた。クローゼット内部は赤くペイントしてあり、開いたときに居住空間の差し色となる仕掛け。
他の空間と同じく、キッチンもモノクロを基調としている。
マンションのキッチンといえば、線形に配置したものがほとんどだが、こちらはコンロとシンクをアイランドに集約し、何もかもがすぐに手に届くレイアウトとなっている。調理道具やキッチン家電、保存食はアイランドやサイドのキャビネットに収納できるのですっきりと使える。
マンションのキッチンといえば、線形に配置したものがほとんどだが、こちらはコンロとシンクをアイランドに集約し、何もかもがすぐに手に届くレイアウトとなっている。調理道具やキッチン家電、保存食はアイランドやサイドのキャビネットに収納できるのですっきりと使える。
バス・トイレの空間には遊び心を加えるため、シンク周りに赤いモザイクタイルを貼った。また、バス・トイレへの入口に踏み台をつくり、まるで箱の中に入っていくような気分を演出している。
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