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Houzzツアー:玄関でボルダリングができる、趣味を楽しむ家
のびのびとした開放的な空間を手に入れたマンションリノベーション。山登りが趣味のご夫婦の楽しいライフスタイルがうかがえます。
Nayo Suzuki
2015年4月20日
ライター&エディター。建築・インテリアを学んだ後、インテリアデコレーターとして働きながら、インテリアのライター業をスタート。現在はライター&エディター業に専念し、雑誌のインテリアページ、カタログ、書籍などを手がける。趣味はインテリアとアート鑑賞。
ライター&エディター。建築・インテリアを学んだ後、インテリアデコレーターとして働きながら、インテリアのライター業をスタート。現在はライター&エディター業に専念し、雑誌のインテリアページ、カタログ、書籍などを手がける... もっと見る
玄関を入ると正面に現れるのがボルダリング練習のためのカラフルな壁。「帰宅すると、夫が玄関の壁を登っている!」という楽しい光景もよく見られるのだとか。そう、Nさんご夫婦の趣味は山登り。リノベーション前提での家探しも、当初は高尾山などに近い京王線沿線の物件ばかりを見ていたといいます。
家探しからリノベーションまでを依頼した会社のHPで、ある日見つけた物件が気になり見に行ったところ、マンションの管理状況や住人の方の雰囲気もとてもよく、思いがけず江東区に暮らすことになりました。暮らしてみたら通勤にも便利で、都心へのアクセスもよく大正解だったとか。
家探しからリノベーションまでを依頼した会社のHPで、ある日見つけた物件が気になり見に行ったところ、マンションの管理状況や住人の方の雰囲気もとてもよく、思いがけず江東区に暮らすことになりました。暮らしてみたら通勤にも便利で、都心へのアクセスもよく大正解だったとか。
Nさんが購入したのは、1981年に建てられた14階建てのマンション。中央に玄関があり、玄関を入ると左右に部屋が配置されています。リノベーションにあたりリクエストしたのは「木、コンクリート、鉄といろいろな素材をバランスよくミックスさせたい。そしてキッチンを大きくしたい」ということでした。構造壁のせいで動かせない洗面・バスルームの位置はそのままに、13畳のLDKと6畳の和室に分かれていた東側を、大きなオープンキッチンのあるLDKに、また西側の2部屋は内装などを変えて、寝室と将来の子ども部屋となる予備室にしました。Nさんの希望通り、キッチンの壁は躯体のままのコンクリート、床はオーク材のフローリング、オーダーでつくったダイニングテーブルの脚や壁の棚のブラケットは鉄と、年月とともに風合いが増す異素材を組み合わせ、味わいとメリハリのある空間を実現しています。
どんなHouzz?
居住者:30代夫婦
所在地:東京都江東区
設計:EcoDeco
面積:71.41平方メートル
間取り:3LDK→2LDKにフルリノベーション
竣工:2013年
どんなHouzz?
居住者:30代夫婦
所在地:東京都江東区
設計:EcoDeco
面積:71.41平方メートル
間取り:3LDK→2LDKにフルリノベーション
竣工:2013年
手や足を掛けるためのホールドの位置を自由に変えられるよう、ボルダリング壁には等間隔に穴が開いています。
Nさん宅の課題のひとつは、趣味である登山にまつわるグッズの収納場所をどこに確保するかという点。そこで提案されたのが玄関を単なる出入りのための空間ではなく、ガレージのようにして楽しめる空間にしてしまうというプランでした。これにNさんご夫婦も賛同。玄関を入った正面にボルダリングができる壁をつくり、有孔ボードの壁や天井の金網に登山グッズを見せながら収納できる、遊び心あふれる楽しい空間が実現しました。
玄関を入り、左の壁には靴の収納棚を設置。横の壁は有孔ボードにし、登山グッズなどを掛けられるようにしています。天井には金網を張り、ここからもグッズを吊るせるようになっているそう。ガレージのように、靴も道具類もあえて見せる収納にしています。
玄関を入り、左の壁には靴の収納棚を設置。横の壁は有孔ボードにし、登山グッズなどを掛けられるようにしています。天井には金網を張り、ここからもグッズを吊るせるようになっているそう。ガレージのように、靴も道具類もあえて見せる収納にしています。
玄関の反対側の壁には扉をつけた収納をつくりました。扉の色はこの家のテーマカラーである深いブルーに。玄関扉、リビングへの扉も同じ色に塗っています。
東向きの窓から差し込む光がさわやかなLDK。もともと2部屋だったところを1部屋にし、のびのびと開放的な空間を手に入れました。
2列型のオープンキッチンで、シンク側はカウンター全体をモルタルで仕上げ、コンロ側は天板をモルタルにし、扉部分は木材をウォールナット色に塗って仕上げています。
ダイニングテーブルとキッチンカウンターを一体にしたいと奥さまがリクエスト。座った時の高さに合わせて、キッチンカウンターより低くデザインしたテーブルは大工さんに作ってもらったとか。テーブルの天板の色ははキッチンの扉と合わせ、脚はスチールにしました。右側の白い壁の奥が洗面・バスルーム。物件探しと設計を同じ会社で頼んだことで、購入前に壊せない構造壁なども把握できたとか。
リノベーションで天井をはがし、むき出しにしたことで天井高が14cmも高くなったそう。キッチン側の壁は、はがしてみたら躯体壁がきれいな状態だったため、塗装せずにそのまま残すことに。
奥のキッチンカウンターの端には、ご主人のワークスペースを設置。ダイニングチェアにしたベンチは、ソファなどと一緒に新たに購入したとか。
リノベーション前とシンクの位置が変わったため、配管を隠す目的で作った壁。上部は好きなものを飾れる掘り込み棚にし、奥の壁には波を打ったような表情の白いタイルを貼りました。
ダイニングの壁につくった棚を支えるブラケットは、華奢なデザインのスチール製にこだわり、オーダーで作ったもの。上には奥さまのセンスが光る愛らしい小物をディスプレイ。
ウォールナット材を用いたソファやコーヒーテーブル、TV台など、Nさんご夫婦がこの家に合わせて購入することになっていた家具に合わせ、床の色や収納扉の色を決めていったそう。
寝室は白を基調としたシンプルな仕上げに。壁はペンキ塗装。ベッドリネンやラグで色を加え、楽しんでいます。
ガレージのような雰囲気を出すために壁はラーチ合板、床はモルタルとラフな素材を選び、見せる収納アイデアはショップのディスプレイを参考にしたとか。入居後はご夫婦で棚を作るなど、DIYも始めたというNさん。自分たちらしいオリジナリティあふれる居心地のよい空間に向け、家づくりはまだまだ続いているようです。
ガレージのような雰囲気を出すために壁はラーチ合板、床はモルタルとラフな素材を選び、見せる収納アイデアはショップのディスプレイを参考にしたとか。入居後はご夫婦で棚を作るなど、DIYも始めたというNさん。自分たちらしいオリジナリティあふれる居心地のよい空間に向け、家づくりはまだまだ続いているようです。
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