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Houzzツアー : 収納付き仕切り壁で自由自在に間取りを変えられる家
スペインのHouzzから、家族連れでもカップルでも、滞在する人の好みに合わせて、可動式仕切り壁で間取りを自在に変えられる家をご紹介します。友達や親族で共有する別荘にうってつけのアイデアです。
Miguel Barahona
2016年3月17日
スペインのアストゥリアス州にあるこのアパートを所有する幸運なオーナーは、メキシコ在住のマリア・ホセさんとエンリケさん夫妻。エンリケさんがアストゥリアス州出身ということもあり、夫妻は時間があればスペインに滞在している。ある日、インターネットで建築設計事務所〈PKMN〉が手がけたプロジェクトの動画を見た二人は、すぐに購入したマンションの設計を依頼することにした。スペインには、夫婦だけで滞在することもあれば、子供達や友達が一緒のときもある。滞在は数日から数週間。そんなわけで、自由自在に間取りを変えられることが条件だった。だが、広さが70平方メートルとなると、知恵が必要だ。そこで建築家たちは、可動式の仕切り壁を使って、ロフトタイプのアパートの間取りを自在に変える仕組みを考えだした。
どんなHouzz?
居住者:マリア・ホセさんとエンリケさん夫妻
所在地:スペイン、アストゥリアス州サリナス
延床面積:70平方メートル
設計:PKMN/ ペケナス・グランデス・カーサス
設計および施工期間:設計に2ヵ月半、施工に2ヵ月半
どんなHouzz?
居住者:マリア・ホセさんとエンリケさん夫妻
所在地:スペイン、アストゥリアス州サリナス
延床面積:70平方メートル
設計:PKMN/ ペケナス・グランデス・カーサス
設計および施工期間:設計に2ヵ月半、施工に2ヵ月半
〈All I Own House〉を知った夫妻は、自分たちが買ったアパートのリノベーションにも同じような方法が使えると考えた。当初はマリア・ホセさんのほうがこのアイデアに積極的で、エンリケさんはやや慎重だったが、プロジェクトが終わるころには、エンリケさんのほうがすっかりのめりこんでいた。とにもかくにも、家族全員が仕上がりに大いに満足している。孫たちにとって、祖父母の家で過ごす休暇は楽しみがつまった時間になっている。
リノベ前はベッドルームが1つあり、廊下と動線ゾーンがかなり場所を占めていた。また、テラスが2か所あったが、このあたりは気候が寒い上、北風が吹きつける立地にあるため、あまり使われていなかった。
リノベ前はベッドルームが1つあり、廊下と動線ゾーンがかなり場所を占めていた。また、テラスが2か所あったが、このあたりは気候が寒い上、北風が吹きつける立地にあるため、あまり使われていなかった。
固定された壁や引戸のついた大型収納戸棚は使いたくなかったため、多機能かつシンプルな解決策を採用することに。
まずキッチンとバスルーム以外は壁をすべて取り壊し、大きなワンルームに。テラス部分も室内に取り込んだ。
次に、最大90度まで回転する装置を2つ設置し、滞在時の必要に応じてスペースを仕切れるようにした。操作はとても楽なので、日に何度でも部屋の仕切りを変えることができる。
まずキッチンとバスルーム以外は壁をすべて取り壊し、大きなワンルームに。テラス部分も室内に取り込んだ。
次に、最大90度まで回転する装置を2つ設置し、滞在時の必要に応じてスペースを仕切れるようにした。操作はとても楽なので、日に何度でも部屋の仕切りを変えることができる。
この仕切り壁にはたくさんの機能がある。仕切ると同時に、仕切られた空間の個性も生み出してくれる仕掛けである。
仕切り壁の両側にはさまざまな機能があり、壁の向きによって部屋の大きさや使い方を替えることができる。例えば、ある仕切り壁の片面にはテレビ、反対側には折りたたみ式のダブルベッドが収納されている。別の仕切り壁は片面が本棚、反対側はシングルベッドが収納されている。固定された壁には、ダブルベッドと折りたたみ式のテーブル、収納戸棚と本棚が設置されている。要するに、テトリスのような組み合わせブロック構造になっており、非常に便利でかつシンプルに使える装置なのである。
仕切り壁の両側にはさまざまな機能があり、壁の向きによって部屋の大きさや使い方を替えることができる。例えば、ある仕切り壁の片面にはテレビ、反対側には折りたたみ式のダブルベッドが収納されている。別の仕切り壁は片面が本棚、反対側はシングルベッドが収納されている。固定された壁には、ダブルベッドと折りたたみ式のテーブル、収納戸棚と本棚が設置されている。要するに、テトリスのような組み合わせブロック構造になっており、非常に便利でかつシンプルに使える装置なのである。
どの回転式仕切り壁も、ベッド、収納戸棚、本棚といったプラスアルファの要素をもっている。
バスルームとキッチンはそれぞれに独立して、こちらも可動性がある。70平方メートルの延床面積のうち、この2つが占める部分をのぞく50平方メートルの空間は、仕切り壁によって自由な使い方をすることができる。
バスルームとキッチンはそれぞれに独立して、こちらも可動性がある。70平方メートルの延床面積のうち、この2つが占める部分をのぞく50平方メートルの空間は、仕切り壁によって自由な使い方をすることができる。
自由に間取りを変えられる部分は、床にストーンタイルを敷いた。コンクリート色の大判タイルが、空間全体に統一感を与えている。
可動式の仕切り壁の構造は複雑だ。ステンレスチューブを中密度繊維板で覆い、床と天井に設置されたベアリングを軸にして回転する。
一般的なシステムも利用しているが、仕切り壁はすべて〈PKMN〉が考案したもの。端に取り付けたキャスターに重さを分散しているため、手で押せばわずかな力で簡単に回転させることができる。各壁の内部には配電盤が組み込まれており、家電製品用のコンセントと照明も設置されている。
一般的なシステムも利用しているが、仕切り壁はすべて〈PKMN〉が考案したもの。端に取り付けたキャスターに重さを分散しているため、手で押せばわずかな力で簡単に回転させることができる。各壁の内部には配電盤が組み込まれており、家電製品用のコンセントと照明も設置されている。
こうして、通常なら数軒の家に盛り込まれる複数のアイデアが盛り込まれた、他にはない個性的な家が完成した。
可動式仕切り壁の置き方で、家族連れでもカップルでも、自由自在な使い方ができる家。そこで、間取りの例をいくつか見ていこう。
まず、ビーチを見渡せる20平方メートルの主寝室と10平方メートルのゲスト用寝室に分ければ、3人まで泊まることができる。
まず、ビーチを見渡せる20平方メートルの主寝室と10平方メートルのゲスト用寝室に分ければ、3人まで泊まることができる。
次に、海側に大きなベッドスペースをとり、25平方メートルのリビングをとることも可能。カップルでの長期滞在に最適だろう。
3つめの間取りとしては、30平方メートルのリビングに10平方メートルの機能的な寝室(ダブルベッドとシングルベッド)という仕切り方も可能。使い勝手の非常に良い独立したクローゼットもあるので、家族連れで過ごす休暇に最適だ。
3つめの間取りとしては、30平方メートルのリビングに10平方メートルの機能的な寝室(ダブルベッドとシングルベッド)という仕切り方も可能。使い勝手の非常に良い独立したクローゼットもあるので、家族連れで過ごす休暇に最適だ。
4つめの使い方としては、大胆なワンルームを提案したい。広々とした50平方メートルの空間の中に、リビング、ダイニングルーム、ベッドスペースをとり、張り出し窓からの光を楽しむ。ダブルベッドは、日中は収納しておけるので空間を広く使える。クローゼットも独立しており、現代的な間取りだ。カップルや友人同士で過ごす休暇におすすめだ。
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