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Houzz ツアー:年月とともに味わいを増す素材を生かした「新しいのに古いものが似合う」家
住み慣れた街で「いつかは戸建てを」という夢を早々にかなえた一家。リノベーションで手に入れた、どこか懐かしさも感じられる気さくな表情の住まい。
Nayo Suzuki
2015年7月7日
ライター&エディター。建築・インテリアを学んだ後、インテリアデコレーターとして働きながら、インテリアのライター業をスタート。現在はライター&エディター業に専念し、雑誌のインテリアページ、カタログ、書籍などを手がける。趣味はインテリアとアート鑑賞。
ライター&エディター。建築・インテリアを学んだ後、インテリアデコレーターとして働きながら、インテリアのライター業をスタート。現在はライター&エディター業に専念し、雑誌のインテリアページ、カタログ、書籍などを手がける... もっと見る
古くより、大きな邸宅がゆったりと並ぶ横浜の本牧エリア。Iさんが暮らすのは、そんな静かな住宅街に建つ築10年の戸建てをリノベーションした住まい。もともと本牧にあるマンションに暮らしていたIさんは、都心へのアクセスがよいうえに、公園や緑が多く、子育てがしやすいこのあたりの環境が好きで、「いつかは戸建てで、地に足をつけた暮らしをしたい」と軽い気持ちで思っていたそう。たまたま見に行った物件が気に入り、思いのほか早く家を購入することに。「新しくてピカピカっていうのがあまり好きではなくて、中古物件を中心に探していました。それを自分たちらしくリノベーションして暮らしたいと思って。リノベーションは雑誌の事例を見て、いいなと思っていたフィールドガレージさんにお願いしました」。
Iさんがリクエストしたのは、リノベーションをして新しくなっても古いものが似合う家、日当たりと風通しがよくて、木と鉄を使った家にしたい…など。さらに「帰宅して玄関の扉を開けた瞬間の子どもたちの顔が見たかったので、キッチンから玄関が見えるようにしてもらいました」とも。経年変化を楽しめる素材を選び、好きなブルーをポイントにした、どことなく懐かしさも感じられる住まいが完成。この家に引っ越して、子どもたちは階下への音の心配をすることもなくなり、のびのびと遊べるようになったとか。「高気密・高断熱のマンション暮らしでは感じられなかった、夏は暑くて冬は寒いという当たり前のことを、子どもたちが感じられるようになったのもよかったなと思います。雨の音や風の音を身近に感じることもできますしね」。
Iさんがリクエストしたのは、リノベーションをして新しくなっても古いものが似合う家、日当たりと風通しがよくて、木と鉄を使った家にしたい…など。さらに「帰宅して玄関の扉を開けた瞬間の子どもたちの顔が見たかったので、キッチンから玄関が見えるようにしてもらいました」とも。経年変化を楽しめる素材を選び、好きなブルーをポイントにした、どことなく懐かしさも感じられる住まいが完成。この家に引っ越して、子どもたちは階下への音の心配をすることもなくなり、のびのびと遊べるようになったとか。「高気密・高断熱のマンション暮らしでは感じられなかった、夏は暑くて冬は寒いという当たり前のことを、子どもたちが感じられるようになったのもよかったなと思います。雨の音や風の音を身近に感じることもできますしね」。
手前がリビング、スチール枠のガラスの間仕切りの奥は、ご主人のワークスルーム兼子どもたちのスタディルーム。間の柱には石を貼ってポイントにしている。1階の壁は珪藻土で、リビングの折り上げ天井には木材を貼った。木、スチール、石と年月を経るごとに味わいの増す自然素材を組み合わせている。
ソファ:five by five/ アクタス
ソファ:five by five/ アクタス
左側の壁のスチール枠に型ガラスをはめ込んだ窓は、風通しを確保し、廊下に明るい光をもたらす。ご主人は大の音楽好きで、ここには専用のDJブースを設置している。機器を乗せる専用棚はフィールドガレージにオーダー。学生時代から集めた200枚近いCDはカラフルなケースに収納。I邸のリビングには週末になると音楽がノンストップで流れる。
「ここは思いきってラフに仕上げました」。玄関から直接出入りできるご主人のワークルーム兼子どもたちのスタディルーム。将来はここに子どもたちの勉強机を置く予定。フローリングもあえてラフなイメージの無垢材を選び、半屋外的な土間のような空間となっている。
玄関が見えるようにつくられたキッチン。収納につけた型ガラスの扉が、レトロな味わいを醸し出している。ツーバイフォー工法の構造上残さなければならなかった柱は、H鋼にし、色を塗った。
キッチンはオーダーで製作。もともとあった壁は取り払い、リビングダイニングから出入りしやすようにした。壁に貼ったブルーのタイルがポイントになっている。
シンクの下はオープンにし、木箱やキャスター付きの台を奥さまがDIYで製作。使いやすく工夫されている。引き出し部分の取っ手は業務用を選択。
玄関から廊下にかけては、床にブルーのタイルを貼り、ドアはネイビーにペイント、壁にもブルーを塗るなど、ブルーの濃淡でまとめた。扉もガラス入りにし、明かり取りの窓を設けることで、暗くなりがちな廊下が明るい空間になっている。奥の扉の先がキッチン。
壁紙のポイント使いも効いている。月の満ち欠けが描かれた壁紙は寝室の壁に。壁紙はWALPAで購入した。
レトロな印象の横長のタイルを壁のアクセントにした、シンプルでいてしゃれたトイレ。
もう1つのトイレには大胆な柄の壁紙を選んで、表情を変えた。
床暖房を設置しているが、ほとんど使うこともなく、夏は窓を開ければ冷房も必要ないとか。家じゅうに心地よい風が通り抜ける、家族が自然にくつろげる住まいだ。
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