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3月のデザインイベント・展覧会情報
春の便りが聞こえてくる3月、全国各地のデザイン、建築、暮らしの展覧会をご紹介します。
Houzz Japan
2017年3月1日
Houzz Japan 公式アカウント
今月もさまざまな切り口でデザインや建築、そして暮らしの展覧会が開催されます。全国各地から聞こえて来る桜や春の花の便りに誘われて、いつもより遠くに足を伸ばしてみるのもいいかもしれません。自然に惹かれるなら「鹿児島陸の図案展」や「藤森照信展」を、「侘び」の世界を知りたいなら、樂家の器が一堂に揃う東京国立近代美術館をぜひ訪れてください。
【福岡】
鹿児島陸の図案展
会場:三菱地所アルティアム
会期:3月12日まで
入場料:400円
植物や動物をモチーフに独自の世界観で図案を施した器やオブジェで知られる陶芸家・アーティスト、鹿児島陸。福岡を拠点に国内はもとより、ロサンゼルス、ロンドン、台湾でも個展を開くなど海外でも活躍する。個性的な絵柄を独自の構成力で描く図案と独自の技法に世界中が注目している。今回はこれまで開催してきた図案展のアーカイブに加えて、ひとつひとつ異なる図案が施されたハンドメイドの器を壁一面に並べた展示をはじめ、平面作品にフォーカスしたプロダクト、さまざまなブランドとコラボレートした作品の紹介、多彩な素材による表現を通じて鹿児島陸の世界観を味わうことができる。
鹿児島陸の図案展
会場:三菱地所アルティアム
会期:3月12日まで
入場料:400円
植物や動物をモチーフに独自の世界観で図案を施した器やオブジェで知られる陶芸家・アーティスト、鹿児島陸。福岡を拠点に国内はもとより、ロサンゼルス、ロンドン、台湾でも個展を開くなど海外でも活躍する。個性的な絵柄を独自の構成力で描く図案と独自の技法に世界中が注目している。今回はこれまで開催してきた図案展のアーカイブに加えて、ひとつひとつ異なる図案が施されたハンドメイドの器を壁一面に並べた展示をはじめ、平面作品にフォーカスしたプロダクト、さまざまなブランドとコラボレートした作品の紹介、多彩な素材による表現を通じて鹿児島陸の世界観を味わうことができる。
また、期間中、太宰府天満宮宝物殿でも「鹿児島陸の造形展」が同時開催されている。こちらは太宰府天満宮の6千本にも及ぶ梅の木を鹿児島陸の手によってデフォルメされた陶製の造形作品を展示のメインに据えなら、高さ2メートルの積層段ボールでつくられた梅の木の庭を回遊しながら、造形表現の愉しさを間近で感じることができる初の試みとなっている。両展覧会の会場構成は〈設計事務所ima(イマ)〉の小林恭さんと小林マナさんが担当している。◆詳しくはこちら
【東京】
マルセル・ブロイヤーの家具:Improvement for good
会場:東京国立近代美術館(ギャラリー4)
会期:3月3日〜5月7日
入場料:430円
1920年、バウハウスに入学し、初代校長ヴァルター・グロピウスの指導のもとに行われていた実験的な教育のなかでデザインを学んだマルセル・ブロイヤーは、23歳のときたっぷりとしたクッションや大仰な布張りといったそれまでの重々しい椅子のイメージを一新した《クラブチェア B3》(ワシリーチェア)を考案する。戦後、パリのユネスコ本部や、ニューヨークの旧ホイットニー美術館(現・メトロポリタン美術館)を手がけ建築家としても大成した。
今回、国内の美術館に所蔵される4つの異なるモデルの《クラブチェア B3》を筆頭に、ブロイヤーの家具デザインに見られるいくつものバージョンの違いに注目しながら、国内外の家具コレクション約40点が展示される。家具から建築へと創造の幅を広げたブロイヤー。そのデザインの核心は家具に凝縮されている。バウハウス時代から、スイス、イギリス、そして建築へと移行したアメリカ時代と、ブロイヤーのデザインを追うことでモダンデザインへの理解を改めて深めることができる。◆詳しくはこちら
マルセル・ブロイヤーの家具:Improvement for good
会場:東京国立近代美術館(ギャラリー4)
会期:3月3日〜5月7日
入場料:430円
1920年、バウハウスに入学し、初代校長ヴァルター・グロピウスの指導のもとに行われていた実験的な教育のなかでデザインを学んだマルセル・ブロイヤーは、23歳のときたっぷりとしたクッションや大仰な布張りといったそれまでの重々しい椅子のイメージを一新した《クラブチェア B3》(ワシリーチェア)を考案する。戦後、パリのユネスコ本部や、ニューヨークの旧ホイットニー美術館(現・メトロポリタン美術館)を手がけ建築家としても大成した。
今回、国内の美術館に所蔵される4つの異なるモデルの《クラブチェア B3》を筆頭に、ブロイヤーの家具デザインに見られるいくつものバージョンの違いに注目しながら、国内外の家具コレクション約40点が展示される。家具から建築へと創造の幅を広げたブロイヤー。そのデザインの核心は家具に凝縮されている。バウハウス時代から、スイス、イギリス、そして建築へと移行したアメリカ時代と、ブロイヤーのデザインを追うことでモダンデザインへの理解を改めて深めることができる。◆詳しくはこちら
写真:《高過庵》
撮影:増田彰久
【茨城】
藤森照信展ー自然を生かした建築と路上観察
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
会期:3月11日〜5月14日
入場料:800円
近代建築史、都市史研究の第一人者として多くの業績を残したのち、45歳で神長官守矢史料館(長野県茅野市、1991年)を設計、建築家としてデビューした藤森照信。以後、約25年のあいだに40余の独創的な建築作品を創り続けてきた。
屋根にタンポポやニラが植えられた住宅、皮付きの木材を柱にした鳥の巣箱のような茶室など、藤森照信の作品は建築の通念を軽やかに超えた新しさと、遠い過去を想起させる懐かしさを併せ持つ、独創的な建築として知られている。
撮影:増田彰久
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会期:3月11日〜5月14日
入場料:800円
近代建築史、都市史研究の第一人者として多くの業績を残したのち、45歳で神長官守矢史料館(長野県茅野市、1991年)を設計、建築家としてデビューした藤森照信。以後、約25年のあいだに40余の独創的な建築作品を創り続けてきた。
屋根にタンポポやニラが植えられた住宅、皮付きの木材を柱にした鳥の巣箱のような茶室など、藤森照信の作品は建築の通念を軽やかに超えた新しさと、遠い過去を想起させる懐かしさを併せ持つ、独創的な建築として知られている。
写真:《多治見市モザイクタイルミュージアム》
撮影:増田彰久
建築と自然との関係を取り戻すべく藤森が取り組んできた「自然素材をどう現代建築に生かすか」「植物をどう建築に取り組むか」というテーマから、代表な建築をスケッチ、模型や写真で紹介するとともに、これまで手がけた建築の屋根、壁、左官等の素材見本、家具などが展示される。会期中、藤森照信設計の新作茶室《せん茶》にて茶会も催されるなど、さまざまなイベントが企画されている。◆詳しくはこちら
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漱石と建築:文豪が見た明治・大正の日本の街並みと住まい
撮影:増田彰久
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【東京】
茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術
会場:東京国立近代美術館
会期:3月14日〜5月21日
入場料:1400円
16世紀、織田信長、豊臣秀吉によって天下統一が図られた時代に花開いた桃山文化のなかで樂家初代長次郎によって始められた樂焼。窯焚きのとき以外は職人による分業を行わず、一子相伝によって、約450年間継承されてきた。手捏ねによって制作され、形ができた段階で、箆(へら)によって土をそぎ落とし形造る手法は極めて彫刻的で造形性に富んでいる。
豊臣秀吉から「樂」の字を賜るまで、「今焼」と呼ばれていたように、当時から前衛芸術として、千利休が愛した侘びの世界が茶碗に広がる。
ロサンゼルス・カウンティ美術館、サンクトペテルブルク・エルミタージュ美術館などで開催され、約19万人を動員。さらに充実度を増して、京都に続きいよいよ東京国立近代美術館に凱旋する。千利休が愛した初代長次郎の黒樂茶碗「大黒」をはじめ、歴代の重要文化財のほとんどを一挙公開。現代の視点で初代長次郎をはじめ、歴代、それぞれの時代感覚を反映させ、独自の美を追求してきた「今」を目にすることができる。◆詳しくはこちら
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写真上段:「煕代勝覧」(部分)江戸時代・1805年(文化 2)頃ドイツ・ベルリン国立アジア美術館蔵
写真下段:「乾隆八旬万寿慶典図巻」(部分)清時代・1797年(嘉慶 2)中国・故宮博物院蔵 日本初公開
【東京】
江戸と北京
18世紀の都市と暮らし
会場:東京都江戸東京博物館
会期:4月9日まで
入場料:1400円
江戸の人口が100万人を超え、都市として発展を遂げた18世紀は、北京が清朝の首都として最も繁栄を極めた時代でもあった。日本と中国は古くから文化交流を重ねてきた。江戸時代の鎖国下においても、貿易は公認され、長崎を窓口として交流を続けてきた長い歴史がある。
この展覧会では18世紀を中心に、江戸と北京の都市の街並みや、生活文化を比較し両都市の共通性や差異を明らかにすることで相互理解を深める機会になっている。また北京の首都博物館秘蔵のコレクションから、清時代の芸術文化を伝える名品も展示され、江戸の人々も憧れた絵画や陶磁器など優れた美術品を目にするまたとない機会になっている。◆詳しくはこちら
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