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インテリアの専門家が顧客とより良い関係を築くための 5 つのヒント

プロジェクトの遅延や資材価格の高騰などに左右されることなく、顧客と素晴らしい関係を築くことは決して不可能なことではありません。

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皆さんはいつも顧客満足度向上のために努力を重ねていらっしゃることでしょう。コロナ禍による価格高騰や調達の遅延など、不安要素の多いこのご時世に、顧客満足度を保つ秘訣はあるのでしょうか?インテリアデザイナーの方々に、今後の見通しを明るくし、顧客と良好な関係を保つためのヒントを伺いました。

1. 状況を曖昧にしない

このパンデミックは「経験したことのない混乱を招き、我々の業界を大きく変えてしまいました」と語るのは、Carolynleona 社の創立者でデザイナーのリズ・ゴールドバーグさん。最初の混乱は商品調達の大幅な遅延で「現時点で 1 年間入荷待ちの商品もあります」と彼女は言います。時には納期がどんどん先延ばしになることもあり、予断を許さない状況が続いています。

価格も高騰しています。「多くの取引先が 2021 年に価格を引き上げ、追加料金を課しています」と COCO To The Trade の創立者であり買付担当のメアリー・ゴーマンさんは言います。「その後もサーチャージを含めて再び価格が上がり、今、さらに追加料金を課そうとしています」

このような現実を軽視したまま顧客に対応すると、後で泣きを見ることになるかもしれません。そのため、顧客には価格やスケジュールが常に変動する可能性があることを率直に伝えた方が賢明です。「顧客との契約書に新型コロナウィルス感染症拡大にあたっての補足項目を追加し、サプライチェーンが抱える問題や免責について詳細に記載し、その情報をそのまま伝えています」とゴールドバーグさん。さらに彼女は 10% の前払金を請求することで、価格変更のたびに顧客の承諾を得る手間を省いています。また、すべての請求書に、一部の例外を除き、商品の返品やキャンセルはできないことを明記しています。

「我々は想定されることや、正しく納品されるよう最大限の努力をすることを繰り返し伝えていますが、その過程では必ずと言っていいほどトラブルが発生するものです」とゴールドバーグさんは言います。

2. 変化を注視する

価格や出荷状況は常に変わるため、取引先との密なやり取りは必須です。ゴールドバーグさんがデザイン案件の提案書を作成する際は必ず価格を確認し、さらに顧客へ提示する直前に再確認するといいます。そして、プレゼンでも「価格変動および納期遅延の可能性」を説明します。彼女は常に取引先、代理店、そして顧客とのコミュニケーションを大切にしながら、セルフチェックを欠かさずにおこなっています。

特にコロナ渦では、仕入れ先との協力が不可欠だと話すのはデザイナーのカレン・ウルフさん。「幸いなことに、我々は取引先と非常に強い関係を築くことができています。彼らを信頼しているので、コラボレーションもしやすいのです」

お互いが同じ目標を持ったチームの一員であるという意識があれば、気兼ねなく確認の電話をかけることもできます。

3. ていねいに何度も共有する

デザイン案件では、常に顧客と手を取り合ってプロジェクトを進めていくことが求められています。さらに、価格や納期、スケジュールが大きく変動しやすい状況においては、より頻繁なコミュニケーションが求められ、顧客への共感を示すことも必要となってきます。「顧客と最新情報を共有し、我々が常に最善を尽くしていることや、商品の状況を把握するため取引先と密にやり取りをしていること、そして、いつもクライアントの味方であることを伝えることが、今まで以上に重要となってきています」と語るのはゴールドバーグさん。そういう彼女も、週に一度プロジェクトの進捗状況を報告するようにしているそうです。

また、顧客の立場に立って考え、コミュニケーションを取ることが重要だというゴールドバーグさんは、顧客へ連絡する際に、次の一言を添えるそうです。「このたびは納期が遅れましたことを、心よりお詫び申し上げます。状況の把握に努め、進捗があり次第ご連絡いたします」

新しく技術を導入することで、コミュニケーションの簡潔化を図るデザイナーもいます。「Houzz Pro を使って情報を整理し自動化することで、顧客とのコミュニケーションの効率化を図っています」と話すのはデザイナーのディアナ・デュフェックさん。請求書の情報を探したりメールを見返したりする時間を省くことができれば、その分を自分が心から楽しめる作業に割くことができるのです。

4. 解決策を工夫する

遅延や価格の高騰はやむを得ないことですが、一時的でも解決策を生み出すことは、顧客の満足度を向上させることにつながります。「我々を救ってくれたのは、提携先である地元の家具レンタルの会社でした」と話すのはゴールドバーグさんです。「一時的にソファを貸し出してもらうことで、注文したソファが届くまでの間、顧客を床に座って待たせずにすみました」

ウルフさんは、海外から輸入する代わりにオーダー品に切り替えたといいます。「輸入品は最近納期が長くなっているので、使用を減らすことにしました。海外からの輸入品と特注品の価格差はほとんどありません。若干高くても、唯一無二で品質の高いものが手に入ります」

骨董品やアップサイクル品を選択したり、顧客が所有する家具の張地を替えたりすることによって、地球にやさしい解決策を講じることもできます。元の状態や必要な作業により、コスト削減になる場合もならない場合もありますが、少なくとも、納品までの過程がはるかに予測可能になると同時に、ごみの削減に貢献していることになります。

5. 顧客の期待値を超える

折りに触れて顧客に対する気遣いを示していれば、もしも自分の手に余るような問題が発生したとしても、その埋め合わせになることがあります。顧客が興味を持っていそうなものを贈ったり、リビングを季節に合わせてコーディネートしてあげるといったサービスをプレゼントすることを検討してみましょう。もし自分のブランドを持っていれば、小さな置物でもちょっとした家具でも、顧客に喜んでもらえそうなものはありませんか? こちらの Houzz ディスカッションは英語ですが、意外なものも含めてたくさんのギフト アイデアが紹介されているので参考にしてみてください。

顧客と良い関係を築き、お互いに誠意を持ち、率直なコミュニケーションを維持することができれば、たとえプロジェクトの途中でトラブルがあったとしても、完成した暁には水に流すことができるでしょう。

「基本的に、人はとても忍耐強く、親切な存在だと思っています」と話すのは Laura Design Company 社のローラ・イリオンさんです。「ですから、あなたが口先だけの約束をせず、期待外れな結果を出さない限り、クライアントは待つことを厭わないものです」

顧客を待たせる必要があるか・ないかに関わらず、今回ご紹介したヒントは、どのような場合においてもビジネスの見通しを明るくしてくれるでしょう。

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