STUDIO"ONE DROP",TOKYO
以前はレストランだった平屋の木造建築。
20坪ほどの建物だが、太い古材をふんだんに使った贅沢な空間には狭さを感じない。
アパレルブランドを運営する夫妻がここを見つけ、自社のアトリエにしようと決めた。
彼らのナチュラルな感性が生む虚飾のないデザインには、タイムレスな普遍性が感じられる。
室内の漆喰壁や古材はできるだけ残し、建具の塗装と、家具や照明器具の入れ換えで空間全体を引き締めた。
客席部分は、ダーク系の暖色を基調としたワークスペースへ、
厨房部分は、淡いモノトーンのストレージへと姿を変えた。
外装は、既存の木枠やレンガを生かしつつ、
屋根はチャコール、壁はグレーベージュに塗り替えてイメージを一新。
掃出窓の外には新たにデッキを設け、内部空間に拡がりを持たせた。
建物の良さを生かして取り込みながら、サーフェスの色味や質感のアレンジメントによって、
ブランドイメージが空間的に表現されていった。