コメント
開運と繁栄をスタイリッシュに実現した「風水リノベーション」の中古マンション
白をベースとした空間に、差し色として繁栄を運ぶオレンジを使い、モダンでポジティブなパワーがあふれる家が実現しました。
Verlaine Marquez
2017年10月26日
ベッドルーム3部屋からなるこのアパートメントの内装を決めたのは、デザインだけではない。風水も重要な役割を担った。「明るく居心地のいいモダンな家に少し色を取り入れたい、というのがオーナーの希望でしたが、何より大事なのが風水の教えをきちんと実践したデザインにする、という点でした」と、〈Proj. B Studio〉のデザインディレクター、ビー・オウさんは話す。オウさんはもともとオーナー夫妻を紹介してくれた照明デザイナーと一緒にプロジェクトに取り組んだ。
オーナー夫妻は、風水の原理をクリエイティブに解釈して取り入れてほしいとオウさんのデザインチームに一任した。とはいえ、オウさんの方も風水師に助言を求めたという。「私たちのデザインスタジオと、クライアント、風水師、照明デザイナーが共同でデザインのプロセス全体に取り組んだという点で、記憶に残るプロジェクトになりました。そうしてできあがったのが、一見そうは見えないのですがあらゆる面で風水の法則に従った、『風水の家』なのです」。
オーナー夫妻は、風水の原理をクリエイティブに解釈して取り入れてほしいとオウさんのデザインチームに一任した。とはいえ、オウさんの方も風水師に助言を求めたという。「私たちのデザインスタジオと、クライアント、風水師、照明デザイナーが共同でデザインのプロセス全体に取り組んだという点で、記憶に残るプロジェクトになりました。そうしてできあがったのが、一見そうは見えないのですがあらゆる面で風水の法則に従った、『風水の家』なのです」。
どんなHouzz?
住まい手:30代のカップル
所在地:シンガポール、ダウンタウン・コア地区近郊のホルト・ロード
規模:116平方メートル
施工期間:2ヵ月半設計:〈Proj. B Studio〉
玄関は斜めに配置されている。変則的な配置とがらんと空いた玄関のコーナー部分を引き立てるため、靴を収納するキャビネットを造作した。表面に化粧レンガを張った壁の仕上げが、キャビネットのクリーンなラインにさりげない質感のおもしろさを添えている。
住まい手:30代のカップル
所在地:シンガポール、ダウンタウン・コア地区近郊のホルト・ロード
規模:116平方メートル
施工期間:2ヵ月半設計:〈Proj. B Studio〉
玄関は斜めに配置されている。変則的な配置とがらんと空いた玄関のコーナー部分を引き立てるため、靴を収納するキャビネットを造作した。表面に化粧レンガを張った壁の仕上げが、キャビネットのクリーンなラインにさりげない質感のおもしろさを添えている。
リビングとダイニングがひと続きになったスペースで特徴的なのが、天井まで壁一面に設けたキャビネット。「この部屋の中心に低い仕切りが必要、というシンプルな条件から始まりました。オーナー夫妻の生年月日と出生時刻を元にした風水の教えのひとつです」とオウさん。
「これを起点にしてパターンを構成し、抽象画をイメージした背景を概念化しました。暖色の組み合わせを取り入れるという風水の原則から、全体を白の背景にして暖色の中からオレンジ1色を選んでアクセントにする、という結論にたどりつきました」。複数設けたニッチにオーナーが出張先で見つけたアートやオブジェを飾り、空間に個性を出している。
無垢なホワイトを基調にごく控えめに木のトーンを加えた色づかいを、惜しみなく降りそそぐ自然光がさらに引き立てる。
オーナー夫妻が選んだ絵は、表面に質感が感じられる白い背景に、オレンジ色の法衣を着た僧の列が寺へ巡礼に向かうさまが描かれている。「全体が白でオレンジをアクセントにしたインテリアに自然になじんでいるところが気に入っています」とオウさん。リビングスペースの中心になるアートだ。
床から天井までのキャビネットを廊下にも設け、同じく格子状のモチーフにオレンジ色のニッチとアルコーブを1ヵ所ずつ入れた。アルコーブには額に入れた書を飾っている。
玄関の右手にあるキッチンはガラスの引き戸を閉めれば独立した空間になる。調理スペースはすべて白で統一し、クリーンですがすがしい家全体の雰囲気を踏襲している。
白でまとめながらもにぎやかな一角が、キャビネットに取り付けたマグネットガラスボード。ここに冷蔵庫用のマグネットを貼り、メモも書き込める。
白でまとめながらもにぎやかな一角が、キャビネットに取り付けたマグネットガラスボード。ここに冷蔵庫用のマグネットを貼り、メモも書き込める。
風水では、キッチンのコンロとシンクは高さを変えるとよいとされる。
スターベッドルームについての風水の教えのひとつが「玄関とベッドの間に半透明の仕切りを置くこと」。そこで、ベッドサイドテーブルを仕切りで分け、片側をベッドで使うテーブルに、反対側をプランターにした。床から天井まで届く仕切りはヘッドボードも貫いている。
寝室にもレンガ仕上げの壁を取り入れ、淡いトーンの部屋に深みと質感が加わった。グリーンがさわやかな空気を生んでいる。
リビング同様、ベッドルームにもバルコニーからの自然光がたっぷり入る。一方バスルームはあたたかな照明の光がともる。つやのある白いキャビネット扉と広いガラス面が空間を明るくし、広く感じさせる。
「長いプロセスだったのは確かですが、やりがいがありました。風水と機能性と美しさをすべて共存させるデザインができましたから」とオウさんは話す。
教えてHouzz
ご感想をおきかせください。
「長いプロセスだったのは確かですが、やりがいがありました。風水と機能性と美しさをすべて共存させるデザインができましたから」とオウさんは話す。
教えてHouzz
ご感想をおきかせください。
おすすめの記事
Houzzがきっかけの家(国内)
ジョージア・オキーフ邸をイメージした、4人家族の暮らしにフィットする家
文/永井理恵子
Houzzで見つけた建築家に依頼して、予算内で夢の住まいを実現!通りかかった人に「素敵ですね!」とよく褒められる、シンプルながらスタイリッシュなお宅です。
続きを読む
日本の家
ゲストへの思いやりの心をしつらえた、離れのある家
文/杉田真理子
東京から訪れるゲストのため、母屋のほかにゲストルームの離れをしつらえた住まい。伝統的な日本家屋の美しさが、自然の中で引き立つ家です。
続きを読む
Houzzがきっかけの家(国内)
家族で自然を満喫。極上の浴室と広々としたデッキを備えた軽井沢の別荘
3人の子供たちの成長期に家族で軽井沢ライフを楽しむため、オーナーは時間のかかる土地探し&新築計画を見直し、中古物件を購入。Houzzで見つけた長野県の建築家に改修を依頼して、飛躍的に自然とのつながりが感じられる住まいに変身させました。
続きを読む
リノベーション
建築家がゲストハウスに再考したガレージ
多目的スペースへと作り替えられた空間とカーポートの追加によって、スタイリッシュにアップデートされた、歴史あるニューイングランド様式の住宅をご紹介します。
続きを読む
世界の家
ビルバオのグランビア通りに佇む、1950年代のクラシカルなフラットハウス
既存のモールディングが美しい85平方メートルのリビング、ダイニング、ホームオフィスをもつ、エレガントなフラットをご紹介します。
続きを読む