本棚をつくるなら、家のどこに?
本の収納場所は書斎やリビングに限りません。階段まわりや廊下、トイレやキッチンの一部をブックシェルフにした、本好きの人の参考になるプランをご紹介します。
ブラッキン・ヘザー
2017年11月6日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
... もっと見る
本が好きな人は、本に囲まれて暮らしたいと思うものです。味わいのある本がインテリアの主役となる家もよく見かけます。読書家や多くの蔵書を所有する人たちは、どんな場所に本棚を設けているのでしょうか。本棚は奥行きをそれほど取らないので、リビングや書斎以外のどのような場所にも案外つくれるもの。デッドスペースを上手に使い、空間を生かしながら、本棚や本のディスプレイを部屋の主役にしてみてはいかがでしょう。この記事では、上手にスペースを活用している本棚の設置例をご紹介したいと思います。
ドアや窓のまわりに
ドアを囲むようにつくられたビルトインの本棚。天井の高さがあればドアの上のちょっとしたスペースでも、本が一列分並べられます。ダークグリーンの壁と白い本棚のコントラストも、部屋のエントランスを強調するような、素敵なアクセントになっています。
ドアを囲むようにつくられたビルトインの本棚。天井の高さがあればドアの上のちょっとしたスペースでも、本が一列分並べられます。ダークグリーンの壁と白い本棚のコントラストも、部屋のエントランスを強調するような、素敵なアクセントになっています。
窓を囲む本棚は、まるで外の素晴らしい緑の景色を強調するようなフレームに見えます。階段の踊り場を利用した、優雅な読書スペースです。
吹き抜けやロフトスペースに
すっきりした吹き抜けの広間から見える場所にある、2階のライブラリー。本棚が見渡せることで、空間全体に味わい深さが加わっています。このような吹き抜けのある空間や、中2階、ロフトなどの共有スペースを、家族の読書コーナーに使うのも人気のあるスタイルです。
すっきりした吹き抜けの広間から見える場所にある、2階のライブラリー。本棚が見渡せることで、空間全体に味わい深さが加わっています。このような吹き抜けのある空間や、中2階、ロフトなどの共有スペースを、家族の読書コーナーに使うのも人気のあるスタイルです。
ドアまわりと、その周囲の吹き抜けを活用した大きな本棚。全体のバランスを考えて、大きめの本は低い位置に並べ、高い位置には小さめの本、さらにその上は適度な間を開けてデコレーションを飾っていることに注目。上のほうを軽めにすることで、下から見たときの圧迫感を感じにくくなります。
低めの窓の上につくられた珍しいタイプの本棚。雪見窓のイメージでしょうか。外からの目隠しをしながら、自然光を取り入れ、さらにしっかりと収納スペースを確保する、オリジナリティのあるアイデアです。
構造上の凹凸を利用して
下がり天井や梁を活かした、一列だけの本棚。この本棚があることで、ひとつながりのスペースにあるキッチンとリビングダイニングが、2つの空間にさりげなく区切っられているように見えます。
下がり天井や梁を活かした、一列だけの本棚。この本棚があることで、ひとつながりのスペースにあるキッチンとリビングダイニングが、2つの空間にさりげなく区切っられているように見えます。
階段スペースを利用する
最近よく見る、階段スペースを利用した本棚。好きな本を手に取ってそのまま階段に座って読める、居心地よさそうな階段周りの読書コーナーです。この家では一段一段、無駄なくしっかりと階段収納を確保。狭いスペースですが、あえてオープンにせず、こぢんまりとした雰囲気を活かしています。
最近よく見る、階段スペースを利用した本棚。好きな本を手に取ってそのまま階段に座って読める、居心地よさそうな階段周りの読書コーナーです。この家では一段一段、無駄なくしっかりと階段収納を確保。狭いスペースですが、あえてオープンにせず、こぢんまりとした雰囲気を活かしています。
どの高さでも、階段のどの位置からでも、本に手が届くように考えて設計された本棚。上の写真とは反対に、オープンの階段であることで、本棚が書斎の開放的なインテリアの一部として活きています。
広い踊り場の壁に造り付けられた大きな本棚。階段周りのスペースを上手に活用した、小さな書斎とも呼べそうな場所です。
階段下も本棚としてぜひ活用したいスペース。階段の奥行きをいっぱいに使ってしまうと、深すぎて本が収納しにくいので、本棚は手前のほうに造り付け、階段の面と合わせればすっきり見えます。埃がたまりやすい下の方を引き出しにしているのもよいアイデア。見せたくないものもさっと隠せて便利です。
階段のデザインの美しさを活かしながら、周辺を上手に活用しているパリのアパルトマン。階段と本棚、そして本棚の裏側の階段下の部分には、ちょっとした収納スペースがあるようです。3つの要素がコンパクトに、おしゃれにまとまったこのアイデア、スペースに限りのある日本の家でも真似できそうです。
廊下にミニライブラリーをつくる
普通は単なる「通路」としてしか使われない廊下ですが、ここに本棚を置けば素敵な空間に。圧迫感が気になるようなら腰高に設定し、上に絵や写真、お気に入りのアートを飾ることもできます。なかなか個性が出しにくい長い廊下も、かなり印象的な空間になるはずです。
普通は単なる「通路」としてしか使われない廊下ですが、ここに本棚を置けば素敵な空間に。圧迫感が気になるようなら腰高に設定し、上に絵や写真、お気に入りのアートを飾ることもできます。なかなか個性が出しにくい長い廊下も、かなり印象的な空間になるはずです。
キッチンカウンター下をブックシェルフに
すっかりポピュラーになったアイランドキッチン。ダイニングやリビングに向いた側のカウンター下を本棚にするのは、広さや収納が限られた空間でぜひ活用したいアイデア。LDからアクセスがよく、片付けやすい位置なのでとても便利です。写真のアイランドには本や雑誌がすっきりと収まり、さらに真っ白なキッチンに温かみを与えています。
すっかりポピュラーになったアイランドキッチン。ダイニングやリビングに向いた側のカウンター下を本棚にするのは、広さや収納が限られた空間でぜひ活用したいアイデア。LDからアクセスがよく、片付けやすい位置なのでとても便利です。写真のアイランドには本や雑誌がすっきりと収まり、さらに真っ白なキッチンに温かみを与えています。
トイレの壁に本棚を
トイレは不思議な空間です。コンパクトであり、長く過ごす場所ではないからこそ、ちょっと変わった工夫を施すのに最適。たくさんのポスターやフレームを壁に飾ったこのトイレで、ことさら目にとまるのは正面の本棚。読み終わって保管しておきたい本の収納に困ったときは、こんなアイデアを真似してもいいのでは?
トイレは不思議な空間です。コンパクトであり、長く過ごす場所ではないからこそ、ちょっと変わった工夫を施すのに最適。たくさんのポスターやフレームを壁に飾ったこのトイレで、ことさら目にとまるのは正面の本棚。読み終わって保管しておきたい本の収納に困ったときは、こんなアイデアを真似してもいいのでは?
トイレにつくる本棚は、上のようにちょっとユーモラスでエキセントリックなイメージが多いですが、左の写真のトイレは、一転して落ち着いた雰囲気の空間です。狭いトイレでも、本棚を壁に埋め込むことで邪魔にならず、違和感なく溶け込んでいます。
ベッド下に本を収納する
寝る前にベッドで本を読む人が欲しいのは、寝室の本棚。でも狭くてスペースがない、寝室の落ち着いた雰囲気を壊したくないなどの声も聞きます。そんな場合におすすめなのは、ベッドの下の本棚。ベッドカバーで隠してもOKですが、写真のようにちらりと見えてもユニークです。
寝る前にベッドで本を読む人が欲しいのは、寝室の本棚。でも狭くてスペースがない、寝室の落ち着いた雰囲気を壊したくないなどの声も聞きます。そんな場合におすすめなのは、ベッドの下の本棚。ベッドカバーで隠してもOKですが、写真のようにちらりと見えてもユニークです。
専用の読書室や書庫をつくる
本が好きな人なら誰もが憧れるのは、こぢんまりした専用室や書庫でしょう。本棚に包まれたような気持ちになれる小さなスペースに、好きな椅子やクッションを置いて、くつろぎながら小説の世界に没頭できそうですね。
この家のHouzzツアーを読む
幅4mの家に光を満たし、めりはりの効いたワイド感を生み出した「7つの工夫」
こちらもあわせて
世界の読書家たちが暮らす「本と本棚が主役の家」
本の収納&ディスプレイを、もっと素敵に見せるアイデア12
コメント募集中
ご感想をお聞かせください。
本が好きな人なら誰もが憧れるのは、こぢんまりした専用室や書庫でしょう。本棚に包まれたような気持ちになれる小さなスペースに、好きな椅子やクッションを置いて、くつろぎながら小説の世界に没頭できそうですね。
この家のHouzzツアーを読む
幅4mの家に光を満たし、めりはりの効いたワイド感を生み出した「7つの工夫」
こちらもあわせて
世界の読書家たちが暮らす「本と本棚が主役の家」
本の収納&ディスプレイを、もっと素敵に見せるアイデア12
コメント募集中
ご感想をお聞かせください。
おすすめの記事
キッチンの記事
家事をストレスフリーに! キッチンカウンター下収納の使い方と収納アイデア
オープンタイプのキッチンが人気の今、キッチンカウンター下収納はその後の使いやすさを左右する重要な検討事項です。種類別カウンター下収納の特徴を参考に、家族が使いたくなるキッチンまわりをつくりましょう。
続きを読む
トイレ・洗面所の記事
家じゅうのタオルやシーツをすっきり収納。リネンクローゼットのすすめ
バスまわりやベッドまわりのリネン、ストックも含めてどこにしまっていますか? 点在させるのではなく1ヶ所にまとめる、リネン専用の収納庫があると便利です。
続きを読む
小さな住まい
幅や間口の狭い部屋を快適に使う13のアイデア
幅や間口の狭い部屋は使いにくいものと思い込んでいませんか? 家具の選び方や配置、色使いで、実際よりも広く使いやすい空間を作り出すことができます。
続きを読む
片付け・収納・家事
収納を考えるよい機会。衣替えをしながら、クローゼットの中身も見直しましょう
衣替えを済ませた方もこれからの方も、洋服の収納法やクローゼットの使い方、この機会に見直してみませんか。
続きを読む
片付け・収納・家事
調味料とスパイスの収納アイデア・実例30選
調味料やスパイスを美しく、しかも使いやすく整理整頓・収納すれば、見た目だけでなく無駄を防ぎ、調理や掃除の時短にもつながります。
続きを読む
採光重視ではないガラス窓の前に本棚を作りました。ジャンルやシリーズの間にはピクルスやオリーブオイルのガラス瓶を置いてブックエンドに。光も楽しみます。
ran komaさん、コメントありがとうございます。ピクルズやオリーブオイルのガラス瓶をブックエンドにするのもおしゃれなアイディアですね。ちらっと入ってくる光も良い感じになっているのでは!