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子供部屋の色選び:幼少期の健やかな成長を促す色とは?
ベビーから就学前の幼少期、子供たちが過ごす部屋づくりに最適な色とは? 色と子育ての環境について、カラーのプロが解説します。
カツウラアキツ
2017年11月17日
大人になれば自分の好みや目的に応じて何でも自由に決められますが、子供のことになると、親としては「本当にこの選択でよいのか」「この子のためになることなのか」と立ち止まって考える機会が多くなるものです。インテリアを考える際にも、同じことが言えるのではないでしょうか。
このシリーズでは、子供部屋の配色を「理由のある色」で整えることで、視覚を通じてベビーからティーンまでの子供たちの心身の健やかな成長を助けるヒントをご紹介します。今回は、小学校に入る前までの幼少期の子供部屋を中心に考えてみます。
このシリーズでは、子供部屋の配色を「理由のある色」で整えることで、視覚を通じてベビーからティーンまでの子供たちの心身の健やかな成長を助けるヒントをご紹介します。今回は、小学校に入る前までの幼少期の子供部屋を中心に考えてみます。
子供の健やかな成長に向く色とは?
笑顔があふれ、豊かな感受性を育み、身体もよく動かせて、年頃になったら自然と勉強に集中できる子供部屋は理想です。健やかに賢く感性豊かに育てるためには、どんな部屋を与えればいいのだろうかーー。子供部屋づくりに取り組む親のこうした想いをサポートしていくために、色づかいはとても大切です。
笑顔があふれ、豊かな感受性を育み、身体もよく動かせて、年頃になったら自然と勉強に集中できる子供部屋は理想です。健やかに賢く感性豊かに育てるためには、どんな部屋を与えればいいのだろうかーー。子供部屋づくりに取り組む親のこうした想いをサポートしていくために、色づかいはとても大切です。
明るい有彩色を上手に使う
一般に子供たちの好きな色は、赤、青、黄色など原色をはじめとする明るい色。これらの有彩色を積極的に取り入れることが、子供部屋の色づかいのポイントです。でも、日本の住宅では子供部屋のベースカラーも白が多いのが現実。白は部屋を広く見せ、清潔感を感じさせる色ですが、すべての光を反射するため、実は刺激がある強い色で、リラックスというより緊張感を感じさせる効果もあります。
一般に子供たちの好きな色は、赤、青、黄色など原色をはじめとする明るい色。これらの有彩色を積極的に取り入れることが、子供部屋の色づかいのポイントです。でも、日本の住宅では子供部屋のベースカラーも白が多いのが現実。白は部屋を広く見せ、清潔感を感じさせる色ですが、すべての光を反射するため、実は刺激がある強い色で、リラックスというより緊張感を感じさせる効果もあります。
ベースカラーが白の場合は、鮮やかな色をアクセントカラーとして取り入れましょう。白、黒、グレーなどの無彩色は、その前にある有彩色をとても魅力的に見せてくれます。
子供の個性によって、少し色づかいをコントロールすることもできます。たとえばやや落ち着きのなさが気になる子なら、興奮色である赤をやめて、紫寄りのピンクや心を安定させてくれるグリーンなどを取り入れるとよいでしょう。
インテリアデザイナー・コーディネーターを探す
子供の個性によって、少し色づかいをコントロールすることもできます。たとえばやや落ち着きのなさが気になる子なら、興奮色である赤をやめて、紫寄りのピンクや心を安定させてくれるグリーンなどを取り入れるとよいでしょう。
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ブラックボードの壁
近年子供部屋などのインテリアに取り入れられることの多いチョークボードペイント (黒板ペイント)。黒板の壁へのお絵描きは、子供たちにとって紙の上だけでは感じられないダイナミックさを味わえます。数色のチョークの色が混ざり合い広うアートが生まれたり、家族のコミュニケーションの場となったり。勉強する場所にも向いています。
黒板のような暗い色は重さを感じさせるので、下の方に配置すると安定したバランスになり、子供の背丈にもぴったりの高さになります。写真のように、壁一面を2ブロックに分けても素敵です。
子供と暮らす家を楽しく快適にするアイデア
近年子供部屋などのインテリアに取り入れられることの多いチョークボードペイント (黒板ペイント)。黒板の壁へのお絵描きは、子供たちにとって紙の上だけでは感じられないダイナミックさを味わえます。数色のチョークの色が混ざり合い広うアートが生まれたり、家族のコミュニケーションの場となったり。勉強する場所にも向いています。
黒板のような暗い色は重さを感じさせるので、下の方に配置すると安定したバランスになり、子供の背丈にもぴったりの高さになります。写真のように、壁一面を2ブロックに分けても素敵です。
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ベビー期から幼少期は認識しやすい色を
視覚が未熟なベビー期から、色彩感覚が育っていく就学前の幼少期までは、特にはっきりした色を部屋に取り入れるようにしましょう。
新生児は、生後数週間まで色の認識が未発達で、白や黒などモノトーンしか識別できませんが、3カ月頃までには赤を皮切りに、青や黄色、オレンジやピンクなどわかりやすい色から認識できるようになるといわれます。この大切な時期に鮮やかな色を身近に置くことで、子供の表現力や感受性を養うことにもつながります。
視覚が未熟なベビー期から、色彩感覚が育っていく就学前の幼少期までは、特にはっきりした色を部屋に取り入れるようにしましょう。
新生児は、生後数週間まで色の認識が未発達で、白や黒などモノトーンしか識別できませんが、3カ月頃までには赤を皮切りに、青や黄色、オレンジやピンクなどわかりやすい色から認識できるようになるといわれます。この大切な時期に鮮やかな色を身近に置くことで、子供の表現力や感受性を養うことにもつながります。
色と素材感で愛情を伝える
ちなみに幼少期は、色に加えて素材感にこだわることも大切です。本物の木のぬくもりやふわふわしたファブリック、ざらざらした石肌の感触など、リアルな触感は子供のいきいきとした感覚を育みます。自然素材は優しい穏やかな色合いが多く、視覚的にも安心感があります。包み込むような安心感と愛情を素材感と色で表現することで、自分が愛されている存在であることを伝えましょう。
床や壁にナチュラルな素材を使ったり、ソフトな感触のカーペットやラグを敷くだけでもよい刺激となります。おもちゃやブランケットでナチュラルな素材感を感じさせるのもおすすめです。
ちなみに幼少期は、色に加えて素材感にこだわることも大切です。本物の木のぬくもりやふわふわしたファブリック、ざらざらした石肌の感触など、リアルな触感は子供のいきいきとした感覚を育みます。自然素材は優しい穏やかな色合いが多く、視覚的にも安心感があります。包み込むような安心感と愛情を素材感と色で表現することで、自分が愛されている存在であることを伝えましょう。
床や壁にナチュラルな素材を使ったり、ソフトな感触のカーペットやラグを敷くだけでもよい刺激となります。おもちゃやブランケットでナチュラルな素材感を感じさせるのもおすすめです。
子供の自立を助ける色づかい
成長に伴い、子供の自立を促す部屋づくりも重要な課題となってきます。「ちゃんとお片付けしないとダメでしょ!」は、親も子もなるべく言いたくない、聞きたくないセリフのひとつ。幼少期からお片付けの習慣をつけるには、赤・青・黄・緑などのわかりやすい色ではっきり分けたお片付けボックスが有効です。
色の名前は親子共通の言語となるので、語彙の少ない幼児でも話が通じやすいのがメリットです。玩具や絵本をしまう場所を決め、ちゃんとできたら思いきりほめてあげましょう。
成長に伴い、子供の自立を促す部屋づくりも重要な課題となってきます。「ちゃんとお片付けしないとダメでしょ!」は、親も子もなるべく言いたくない、聞きたくないセリフのひとつ。幼少期からお片付けの習慣をつけるには、赤・青・黄・緑などのわかりやすい色ではっきり分けたお片付けボックスが有効です。
色の名前は親子共通の言語となるので、語彙の少ない幼児でも話が通じやすいのがメリットです。玩具や絵本をしまう場所を決め、ちゃんとできたら思いきりほめてあげましょう。
大きくなって好みがはっきりしてきたら、子供の好きな色で引き出しの色を塗り分けるのもいいアイデア。ファッションにこだわりだす年齢になれば、インテリアの微妙な色の違いも楽しめるようになります。
チョークボードペイントも少し使えば、絶妙のアクセントに。幼少期にお絵描きボードで遊んだ使い方とはまた違う、おしゃれな活用ができます。
子供と暮らす家を楽しく快適にするアイデア
チョークボードペイントも少し使えば、絶妙のアクセントに。幼少期にお絵描きボードで遊んだ使い方とはまた違う、おしゃれな活用ができます。
子供と暮らす家を楽しく快適にするアイデア
子供の自立を促したいもうひとつの場面として「朝一人で起きること」を挙げる方は多いようです。朝、きちんと起きることは時間管理の最初のハードルです。すっきりと目覚められるように、はっきりとした暖色のパワーを借りましょう。鮮やかな暖色系には主張の強い色が多いので、大きな面積ではなく、ファブリックの柄や小物など、あくまでインテリアの一部でOKです。
安心して寝られる環境を色で
小学校に入る頃になると、親と離れて自分一人で寝る子も増えてきます。子供の気質によっては、一人で寝るのはまだ怖いと感じることもあるかもしれません。一人で安心して眠れる環境をつくるなら、天井に寒色系の色を配してみてはいかがでしょう。ブルー系の色は、副交感神経に働きかけ、気持ちを落ち着かせてリラックスさせる効果があります。写真のような、子供たちが大好きな色のひとつである空色なら、圧迫感も感じさせず、心地よい空間を演出してくれます。
信頼感と落ち着きの色、心を静め集中力を高めるブルーをインテリアに!
小学校に入る頃になると、親と離れて自分一人で寝る子も増えてきます。子供の気質によっては、一人で寝るのはまだ怖いと感じることもあるかもしれません。一人で安心して眠れる環境をつくるなら、天井に寒色系の色を配してみてはいかがでしょう。ブルー系の色は、副交感神経に働きかけ、気持ちを落ち着かせてリラックスさせる効果があります。写真のような、子供たちが大好きな色のひとつである空色なら、圧迫感も感じさせず、心地よい空間を演出してくれます。
信頼感と落ち着きの色、心を静め集中力を高めるブルーをインテリアに!
天井や壁が一般的なホワイト系なら、照明の色を工夫するのも一案です。夜の光源は、光量の少ない白熱灯のような暖色系の照明にし、穏やかで温かい光を部屋全体に反射させましょう。朝昼は明るく爽快に過ごす時間、夜は安らぎをもたらす時間、というリズムを光の色で癖づけさせることにより、夜の心地よい睡眠へと導くことができます。これは、大人の部屋でも言えること。子供部屋だけでなく、リビングや主寝室でも取り入れて、快適な空間を楽しんでください。
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子供の「地頭力」を育む片付けと収納
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