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リビングで家族揃ってストレッチ。自由に間取りが変更できる35畳のLDK
築28年のヴィンテージマンションの最上階を、ご主人自らのデザインでリノベーション。広々としたLDKを中心に、子育て世代の夫妻がフレキシブルに暮らしを楽しむ住まいができました。
Rieko Ozawa
2017年9月6日
Houzzコントリビューター、編集&ライター。子どもの頃からの間取り好きが高じてインテリア&ハウジング雑誌の編集者に。その後フリーランスとなり、居心地がよくておしゃれな住まいづくりの情報を発信し続ける。築30年のメゾネットマンションを、仲間の協力を得ながら少しずつ改装し、快適で楽しい住まいに構築中。広告会社に勤める夫と二人暮らし。
Houzz contributors, Editor & Writer. I have been interested in the floor plan since I was a child. Then, I became an editor of the INTERIOR & HOUSING magazine. We bought a maisonette dwelling unit built in early 1980s and have been renovating little by little with my partner.
Houzzコントリビューター、編集&ライター。子どもの頃からの間取り好きが高じてインテリア&ハウジング雑誌の編集者に。その後フリーランスとなり、居心地がよくておしゃれな住まいづくりの情報を発信し続ける。築30年のメゾネットマンションを、仲間の協力を得ながら少しずつ改装し、快適で楽しい住まいに構築中。広告会社に勤める夫と二人暮らし。
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空間デザイナーのご主人と不動産業の奥様が、まもなく誕生するわが子と3人で、快適に自分たちらしく暮らせる住まいを思い描き、イメージしたのは、仕切りのない大空間のLDK。
「光あふれるLDKで、毎朝、家族でストレッチがしたい!」そんな思いを胸に、福岡市街に立つ築28年のヴィンテージマンションを、ご主人自らの設計でリノベーション。家族そろってのびのびとストレッチができる35畳のLDKと、大容量のウォークインクローゼットのある、イメージ通りの住まいを手に入れた。
「光あふれるLDKで、毎朝、家族でストレッチがしたい!」そんな思いを胸に、福岡市街に立つ築28年のヴィンテージマンションを、ご主人自らの設計でリノベーション。家族そろってのびのびとストレッチができる35畳のLDKと、大容量のウォークインクローゼットのある、イメージ通りの住まいを手に入れた。
広いLDKは、家具の配置と、床や壁の切り返しでゆるやかにゾーニング。「ふだん店舗用に使っている素材やデザイン、アイデアを、いかに住居に反映できるかも、自分なりのテーマでした」と、ご主人の高桑慶彦さん。コンクリートや鉄のハードな質感と、軽やかな木の風合いの取り合わせが、アメリカ・ポートランドや西海岸のインテリアを思わせる、リラックスした空間。
床材は2種のフローリングとタイルを併用。オーク材のフローリングをヘリンボーン張りにし、一部をアカシア材の順張りにして廊下に見立てるなど、床材を変えることで、平面的にならず、空間に奥行き感が生まれた。
どんなHouzz?
家族構成:30代夫婦+子供1人
居住地:福岡県福岡市
間取り:1LDK+W.I.C.
専有面積:85.15平方メートル
構造:RC造
リノベーション竣工:2016年
設計・施工:タフデザインプロダクト
床材は2種のフローリングとタイルを併用。オーク材のフローリングをヘリンボーン張りにし、一部をアカシア材の順張りにして廊下に見立てるなど、床材を変えることで、平面的にならず、空間に奥行き感が生まれた。
どんなHouzz?
家族構成:30代夫婦+子供1人
居住地:福岡県福岡市
間取り:1LDK+W.I.C.
専有面積:85.15平方メートル
構造:RC造
リノベーション竣工:2016年
設計・施工:タフデザインプロダクト
「季節やシーンに合わせて家具のレイアウトを変えて、いろんな雰囲気をフレキシブルに楽しめる空間も狙いました」と慶彦さん。配線ダクトレールや、シーンごとに分散した照明スイッチなど、多彩なレイアウトに対応する照明計画にもぬかりがない。
将来的には子供の成長に合わせ、家具で間仕切ったり、壁を立てて子供部屋にしたりと、空間をフレキシブルに活用していくプランだ。
将来的には子供の成長に合わせ、家具で間仕切ったり、壁を立てて子供部屋にしたりと、空間をフレキシブルに活用していくプランだ。
キッチンは〈LIXIL〉のシステムキッチンをベースにカスタマイズ。造作のカウンターとテーブルで囲んで、使い勝手と見た目のよさを兼ね備えたキッチンをつくり上げた。「子供が生まれてしばらくは片時も目が離せないので、料理をしながら子供に目が届くよう、オープンキッチンは必須でした」と奥様は話す。
キッチン脇のLDから死角になる場所に、約2畳のパントリーを設け、調理器具やストック食材、日用品などを集中的に収納。「吊戸棚がない分、収納が少ないので、パントリーをつくって本当によかったです」。
キッチン脇のLDから死角になる場所に、約2畳のパントリーを設け、調理器具やストック食材、日用品などを集中的に収納。「吊戸棚がない分、収納が少ないので、パントリーをつくって本当によかったです」。
カウンターを一部くりぬいて、植物を植え込むアイデアが光る。店舗デザインからヒントを得た。
慶彦さんは、東京、金沢、大阪、名古屋、福岡を拠点に、店舗と住宅の設計を手掛ける〈タフデザインプロダクト〉の福岡オフィス代表。将来的に転居することも視野に入れ、住み替え(売却)しやすい物件を選ぶことも重要なポイントだった。
10軒以上の物件を内見し、決め手となったのは、新耐震基準の物件であること、市街地へのアクセスのよさ、最上階で1世帯1フロアあること、希少な延床85平方メートル、専有バルコニーがあること、三面採光で明るく風通しがよいこと、リノベーションしやすい構造(ラーメン構造、二重床)だったこと。「結婚式の準備と並行して設計と工事を進め、挙式の前日に完成、翌日に引っ越しというドタバタなスケジュールになってしまって(笑)。とにかく大変でしたが、それもよい思い出です」。
10軒以上の物件を内見し、決め手となったのは、新耐震基準の物件であること、市街地へのアクセスのよさ、最上階で1世帯1フロアあること、希少な延床85平方メートル、専有バルコニーがあること、三面採光で明るく風通しがよいこと、リノベーションしやすい構造(ラーメン構造、二重床)だったこと。「結婚式の準備と並行して設計と工事を進め、挙式の前日に完成、翌日に引っ越しというドタバタなスケジュールになってしまって(笑)。とにかく大変でしたが、それもよい思い出です」。
3面採光のLDKにおいて唯一の壁面には、ビスが打ちにくい石膏ボードの代わりに、OSB合板を下地に用いてデコレーションウォールに。内側にライティングも仕込んで、ウォールデコをライトアップ。
レイアウトによっては、この面にテレビを置くことも。「テレビはレイアウトに合わせていろいろな場所に置くことを想定して、3か所にテレビ用コンセントを配備しました」。
レイアウトによっては、この面にテレビを置くことも。「テレビはレイアウトに合わせていろいろな場所に置くことを想定して、3か所にテレビ用コンセントを配備しました」。
LDKの一角には絨毯を敷いた小上がりを設け、子育てスペースに。ストレッチにも活用している。
「仕事が忙しくて、運動がしたくてもなかなか時間が取れない。自宅で毎朝、家族そろってストレッチやヨガができれば、コミュニケーションの時間にもなるし、多少は運動不足解消になるかなと思って。何はともあれ健康第一ですから(笑)」と慶彦さん。
「仕事が忙しくて、運動がしたくてもなかなか時間が取れない。自宅で毎朝、家族そろってストレッチやヨガができれば、コミュニケーションの時間にもなるし、多少は運動不足解消になるかなと思って。何はともあれ健康第一ですから(笑)」と慶彦さん。
窓側の天井にラダーを設置して植物のハンギングコーナーに。室内干し用のラックやバッグ類を吊るす収納としても活用している。
「美容室の設計をすることが多いのですが、美容室って収納が工夫されているんです」。梁や柱などの凹凸や壁の厚みを活かして棚をつくったり、居室用のドアにして部屋があるように見せるなど、応用できるアイデアは極力取り込んだという。
「美容室の設計をすることが多いのですが、美容室って収納が工夫されているんです」。梁や柱などの凹凸や壁の厚みを活かして棚をつくったり、居室用のドアにして部屋があるように見せるなど、応用できるアイデアは極力取り込んだという。
玄関はホールを広く取り、LDK側のガラス扉から光を取り込むことで、マンションとは思えない、開放感のある空間に。シンプルなアイアンの壁付けライトを空間のアクセントに用いた。
玄関からLDKに続く廊下を有効活用し、ファミリーライブラリーに。「表紙のビジュアルを楽しめるよう、マガジンラックスタイルにしました。奥行きがあるので、かなりの量が収納できます」。増えがちな雑誌や本はここに収まるだけと決めて、物量をコントロール。
唯一の個室は寝室に。「寝室にも窓があるので、朝、心地よく目覚めることができます」。小さなデスクを置いて、ベッドサイドテーブル兼ドレッサーに。
壁の下地に使ったOSB合板の端材を再利用した作業台は、人が集まるときにも活躍する。使わないときは折りたたんでスペースを有効活用。ストレッチとヨガのスタジオに様変わりする。
お酒が好きで、飲み仲間の多い二人。「子育て時期は外で飲み歩けないので、友達を家に呼んでしまおうという魂胆(笑)。大勢集まってもくつろげる広いLDKにして大正解でした」。
仕事と子育てに向き合いながら、忙しく日々を送る家族の暮らしを受けとめる懐深い住まい。有機的に姿を変えていくであろうこの空間の、成長と変化が楽しみだ。
Houzzツアーをテーマ別に読む
My Houzz/日本/北米/中南米/ヨーロッパ/北欧/中東/アジア/オセアニア/新築/リノベーション/別荘/二世帯住宅/賃貸住宅
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お酒が好きで、飲み仲間の多い二人。「子育て時期は外で飲み歩けないので、友達を家に呼んでしまおうという魂胆(笑)。大勢集まってもくつろげる広いLDKにして大正解でした」。
仕事と子育てに向き合いながら、忙しく日々を送る家族の暮らしを受けとめる懐深い住まい。有機的に姿を変えていくであろうこの空間の、成長と変化が楽しみだ。
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