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ピンク✕ブラック! 甘くシャープな北欧の人気インスタグラマーの家
仕事中のケガをきっかけにブロガーに。今では世界中で数万人がフォローする、デンマークの超人気インテリアブロガー、インスタグラマーの家をご紹介します。
Sanne Kragelund
2017年5月19日
この家を初めて訪れる人はきっと「パートナーはいったいこの色についてどう思っているんだろう?」と考えてしまうはず。「夫は色覚障害なので、白黒モノトーンの家に暮らしていると信じているわ」と笑うのは、ブログ 「Krea Pernille(クレア・ペアニレ)」を主宰するデンマーク人ブロガーのペアニレ・リースさん。デザインはリースさんの得意分野で、2016年にはデンマーク有数のインテリアデザイン誌『ボーリ・マガシーン』の「スタイリスト・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、また2014年にはインテリアブランド〈バイラッセン〉の主催するスタイリストコンテストに入賞している。彼女が暮らすのは、デンマーク西部の町、ホルステブロ。ピンクをベースとし、綿密につくりあげられたインテリアの美しい住まいだ。
どんなHouzz?
住まい手:ペアニレ・リースさん(32歳)、夫のダンさん(35歳)、ノアくん(11歳)とアルバ・ヴィオラちゃん(7歳)の2人の子どもたち、犬のコンラッド。
ホームオーナーについて:リースさんはブログ「Krea Pernille(クレア・ペアニレ)」と、同名のインスタグラムアカウントを運営。2014年にはパートナーのターニャ・ルイーセ・ウィジャ・ニールセンさんと共同でグラフィックデザインの会社〈リヴィンク〉を立ち上げ、ポスターやピローからカスタマイズ仕様のユニークなカップまで、さまざまなアイテムを制作している。
所在地:デンマーク、西ユトランド地方、ホルステブロ
規模:延床面積125平方メートル。加えて90平方メートルの地下室がある。
竣工年:1938年
注目ポイント:この建物は、もとはワッフル製造ベーカリーだった。
住まい手:ペアニレ・リースさん(32歳)、夫のダンさん(35歳)、ノアくん(11歳)とアルバ・ヴィオラちゃん(7歳)の2人の子どもたち、犬のコンラッド。
ホームオーナーについて:リースさんはブログ「Krea Pernille(クレア・ペアニレ)」と、同名のインスタグラムアカウントを運営。2014年にはパートナーのターニャ・ルイーセ・ウィジャ・ニールセンさんと共同でグラフィックデザインの会社〈リヴィンク〉を立ち上げ、ポスターやピローからカスタマイズ仕様のユニークなカップまで、さまざまなアイテムを制作している。
所在地:デンマーク、西ユトランド地方、ホルステブロ
規模:延床面積125平方メートル。加えて90平方メートルの地下室がある。
竣工年:1938年
注目ポイント:この建物は、もとはワッフル製造ベーカリーだった。
「私は昔からずっとクリエイティブな性格でした。それから、何かをやるといったん心を決めたら、すごく頑固なんです」とリースさんは言う。また、彼女のインスタグラムを見ているとそうは思えないが、不器用でせっかちなところもあると言う。「アイデアを思いついてから行動に移すまでがいつも早いんです」と笑うリースさん。それをいちばんよく表しているのが、彼女の暮らす家だろう。
ダイニングテーブル:〈ヘイ〉;ダイニングチェア:ウィッシュボーンチェア《CH24》 by ハンス・J・ウェグナー〈カール・ハンセン&サン〉;ランプ:ノルディック・テールズ;アートワーク:リヴィンク
ダイニングテーブル:〈ヘイ〉;ダイニングチェア:ウィッシュボーンチェア《CH24》 by ハンス・J・ウェグナー〈カール・ハンセン&サン〉;ランプ:ノルディック・テールズ;アートワーク:リヴィンク
ブロガーとしてのキャリアは、苦境のなかから始まった。リースさんは福祉・ヘルスケア業界でアシスタントとして働いていたのだが、仕事中に背中に重いけがをしてしまい、そのため休職せざるを得なくなってしまう。寝たままの状態が何か月も続いたころ、友人に勧められて始めたのがインスタグラムだった。「私はソファに横になっているきり、何の役にも立っていなくて。以前はそのソファを買えるだけのお金を稼いでいたことすら、不思議に思えるほどでした」とリースさんは語る。
このたいへんな時期をとおして、インテリアデザインへの情熱が目覚めていった。リースさんはインテリアや写真についての知識とスキルを深め、インスタグラムで大きな注目を集めるようになる。わずか1年後、フォロワー数は1万人に達し、現在では6万人以上にフォローされている。
このたいへんな時期をとおして、インテリアデザインへの情熱が目覚めていった。リースさんはインテリアや写真についての知識とスキルを深め、インスタグラムで大きな注目を集めるようになる。わずか1年後、フォロワー数は1万人に達し、現在では6万人以上にフォローされている。
大好きなインテリアやリノベーションを手掛けるようになったほかにも変化があった。仕事を長期間休んでいたことで節約せざるを得なくなり、その結果、経済的にもよい発見があったとリースさんは言う。「事故の前はかなり浪費していたんですが、今ではずっと計画的になりました」。
ピンク礼讃ともいえるような、リースさんの住まい。とはいえ、カラフルな色ならなんでも好きというわけではなく、オレンジや赤は苦手だと言う。「目が痛くなるから。だからクリスマスカラーも嫌いなんです。」リースさんのクリスマスツリーは白のプラスチック製で、飾りつけはピンクのオーナメントと、てっぺんにゴールドの星を載せるそう。デコレーションは、室内のピンク・白・グレーの色合いとマッチすることが必須なのだ。「ピンクは、ほとんど何にでも合うから好きなんです」とリースさんは言う。最近では、ダイニングルームのドアと壁をトレンドのバーガンディ色にペイントした。
この家のことをリースさんは「大きな白い箱」と呼ぶ。リースさんの仕事場があるダイニングルームは、その箱の中央に位置する。「ニュートラルなベースがないと、いろんな色を使ったり、思いついたアイデアを自由に取り入れる余地がなくなります」とリースさん。たくさんのインテリアアイテムとのあいだにいきいきとしたコントラストをつくってくれる、グリーンの植物を取り入れることも大好きだ。
現在は、リビングルームの模様替えをしたいと考えていると言う。「私はいつもフィーリングに従うんですが、この部屋のインテリアはつまらないと感じるようになってきましたね。」インテリアに情熱をささげるリースさんに引きかえ、パートナーほうはそれほど執着がない。「だから、私がスケッチしたり絵を描いたりして、ダンが私のアイデアをもとに買い出しに行く係なんです」とリースさんは言う。「ほんとうにいろんな面で助けてもらっています。私と暮らすなんて大変だと思うんですが、ダンは彼が私にとってどれだけ大切な存在か、わかってくれているんです。」
ソファ: Couz
ソファ: Couz
ワッフルベーカリーだったころに比べると、家はかなり変化している。1938年につくられた建物で、2008年にリースさん夫婦が購入したときには、階段を含め、家じゅうにカーペットが敷き詰められていたという。パートナーの協力で、一大リノベーションを決行した。その後も常に手を加え続けてはいるが、この魅力ある古い家が大好きなのだとリースさんは語る。
「ホルステブロで私が育った家も、これによく似ていました。」こぢんまりと心地よくカラフルな、丁寧にしつらえられた家で、重厚感のある木の家具や黒いレザーソファが置かれていたそうだ。「90年代のことですね」とリースさん。
「リビングルームは、たくさんのお客さんを招くことを想定してデザインしました。居心地のよさと、私らしい明るいスタイルを大事にしています。」また、グレーはいくらあってもいいとリースさんは言う。「グレーにはたくさんのバリエーションがあるので、私のデザインが生きてきます。」真ちゅうも、リースさんにとって特別な素材だ。
キッチンではブルーが目立つ。リースさんはコレクターで、〈ロイヤルコペンハーゲン〉の《ブルーフルーテッド》シリーズの陶器は迷うことなく手に入れたと言う。「コレクションするのが大好きで、常にいくつか狙っているアイテムがあるんです」とリースさん。「これはスタイルが美しくて、やっぱりデンマークデザインは最高ですよね!」
しかし、キッチンには満足していないと言う。「インテリアはあまり気に入ってないんです。ロイヤルコペンハーゲンの陶器を飾る棚をつくったことで、わりとよくなりましたが、キッチンはまだまだ古くさい印象ですね」。
キッチンはそのまま玄関ホールにつながっている。〈ムート〉のグラフィカルな黒いドットは、ウォールハンガーも兼ねている。
ホールの空間は、機能性とスタイルを兼ね備えている。「ホールには、コートや靴、帽子や手袋を収納するためのじゅうぶんなスペースが必要ですが、ごちゃごちゃしたり、不格好にならないように要注意です。」というわけで、靴はキャビネットの中に隠し、明るい照明、すっきりとしたインテリア、趣味の良いアートで魅力的な空間をつくり出している。
ホールの空間は、機能性とスタイルを兼ね備えている。「ホールには、コートや靴、帽子や手袋を収納するためのじゅうぶんなスペースが必要ですが、ごちゃごちゃしたり、不格好にならないように要注意です。」というわけで、靴はキャビネットの中に隠し、明るい照明、すっきりとしたインテリア、趣味の良いアートで魅力的な空間をつくり出している。
家が建っているのは街の中心部。3階建てで、レクリエーションに使っている広い地下室もあるが、そこはリノベーションしていない。子どもたちがもう少し大きくなると地下室に部屋をつくることにしているので、時期を待っているのだ。地上の階には子ども部屋とベッドルーム、バスルームがある。
雲のようなかたちの照明がポイントの階段は、まるでステップを上がるにつれて夢の世界に入っていくようだ。「空を思わせるので、とても気に入っています。上のほうの階にぴったりですね」とリースさん。
部屋はすべて白くペイントした。「床が古くて、きれいにするのが難しかったので、新しく張り替えるかわりに白く塗りました」とリースさんは言う。白い床が、周囲の明るいトーンと軽やかなハーモニーをつくり出している。「表面がすべて白いから、デザインの選択肢が広がりますね」。
「この斜めになった壁にうんざりして、どうしようかと考えたときに、ベッドのアイデアが生まれました」とリースさん。傾斜壁の部屋にキャノピー付きベッドを取り入れるなんて無理……と思うかもしれないが、〈クレア・ペアニレ〉の手にかかれば、そんな不可能も可能に。リースさんが努力して考案し、描いたスケッチをもとに、パートナーが材料を買ってきて制作してくれた。「このベッドのいちばん気に入っているところは、手づくりで、私のデザインであること。単なるベッド以上の存在です」とリースさんは言う。壁も自分たちで剥がし、レンガの地を露出させている。「家じゅうの白とのコントラストをつくりたかったんですが、うまく行きました」。
壁際は絵画やおきにいりのアクセサリーをかけたり並べたりして、コーナーとして演出。
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