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キッチンレイアウトの基本:Ⅰ型・Ⅱ型キッチンのデザインバリエーション
人気の高いⅠ型キッチンとⅡ型キッチンはデザインも豊富。対面式オープンキッチンで工夫が必要とされる油汚れや水はね対策、ダイニングテーブルとつながるカウンターなどのバリエーションをご紹介します。
田村敦子|Atsuko Tamura
2018年3月2日
Freelance Editor
前回の記事「今さら聞けないキッチンレイアウトの基本:Ⅰ型とⅡ型」で、キッチンのⅠ型とⅡ型の基本的なレイアウトについてご説明しました。ポイントは以下の通りです。
Ⅰ型(1列型)
コンロとシンクが1列に並んだ、最もシンプルでコンパクトな形。壁との関係により、壁付けタイプ、アイランドタイプ、ペニンシュラタイプと大別される。壁付けタイプに作業台としてのカウンターをプラスしたレイアウトもある。
Ⅱ型(2列型)
コンロとシンクが2列に分かれて配置されたキッチン。並列の片方をダイニングに向けたアイランドやペニンシュラタイプのカウンターにして、対面式キッチンの形をとることが多い。
この記事では、Ⅰ型アイランド、ペニンシュラタイプの油汚れや水はね対策を考慮したデザインや、キッチン本体にテーブルやカウンターをつなげたデザインなど、Ⅰ型とⅡ型のデザインバリエーションをご紹介します。
Ⅰ型(1列型)
コンロとシンクが1列に並んだ、最もシンプルでコンパクトな形。壁との関係により、壁付けタイプ、アイランドタイプ、ペニンシュラタイプと大別される。壁付けタイプに作業台としてのカウンターをプラスしたレイアウトもある。
Ⅱ型(2列型)
コンロとシンクが2列に分かれて配置されたキッチン。並列の片方をダイニングに向けたアイランドやペニンシュラタイプのカウンターにして、対面式キッチンの形をとることが多い。
この記事では、Ⅰ型アイランド、ペニンシュラタイプの油汚れや水はね対策を考慮したデザインや、キッチン本体にテーブルやカウンターをつなげたデザインなど、Ⅰ型とⅡ型のデザインバリエーションをご紹介します。
Ⅰ型アイランド、ペニンシュラタイプの油汚れ、水はね対策
料理をしながらダイニングが見渡せ、家族や来客とコミュニケーションできる対面式のオープンキッチンは人気がありますが、コンロがダイニング側に向いているということは、調理の際に油はねや油分を含んだ湯気、料理の匂いが、キッチンの外に広がってしまう恐れがあります。
今はレンジフードの機能もかなり向上していますが、キッチンのレイアウトやデザインで解決できることもあります。たとえば、上の写真のⅠ型ペニンシュラタイプのキッチンでは、コンロ前にガラスの衝立を設けています。小さな工夫ですが、あるのとないのとでは大違いです。
料理をしながらダイニングが見渡せ、家族や来客とコミュニケーションできる対面式のオープンキッチンは人気がありますが、コンロがダイニング側に向いているということは、調理の際に油はねや油分を含んだ湯気、料理の匂いが、キッチンの外に広がってしまう恐れがあります。
今はレンジフードの機能もかなり向上していますが、キッチンのレイアウトやデザインで解決できることもあります。たとえば、上の写真のⅠ型ペニンシュラタイプのキッチンでは、コンロ前にガラスの衝立を設けています。小さな工夫ですが、あるのとないのとでは大違いです。
このⅠ型アイランドタイプのキッチンでは、コンロ前にだけ耐熱ガラス製の壁を設置。視界をさえぎらないので、オープンキッチンの開放感はそのままに、汚れ対策に一役買っています。
こちらはⅠ型ペニンシュラタイプ。カウンターに数十センチ程度の立ち上がり部分をつくると、油汚れや水はねが防止でき、さらにダイニング側から手元が見えにくくなるので、よく採用されるデザインです。
Ⅰ型ペニンシュラタイプのキッチンの応用といえる形。カウンターが接する側のブリックウォールをコンロ前まで伸ばし、油煙や匂いがダイニング側に広がるのを防いでいます。
Ⅰ型キッチンのコンロ前にだけ壁を立てるデザインは、セミオープンスタイルのキッチンにとてもよく見られます。写真は、バックスプラッシュにお手入れしやすいキッチンパネルを使った例。
コンロ前の壁とシンク手元の立ち上がり壁で汚れ防止。こちらのバックスプラッシュには、背面の収納カウンターのワークトップと色違いの長方形タイルが使われています。
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テーブルとつながる「おもてなしキッチンカウンター」
オープンスタイルや対面式キッチンの普及で、料理する場所と食べる場所、もてなす場所が近くなってきているのも近年の傾向。ここからは、キッチンのワークトップをそのまま延長してダイニングテーブルにした例、ドリンクなどが楽しめるバーカウンターを設置した例など、おもてなし要素のあるカウンターのデザインを見ていきましょう。
オープンスタイルや対面式キッチンの普及で、料理する場所と食べる場所、もてなす場所が近くなってきているのも近年の傾向。ここからは、キッチンのワークトップをそのまま延長してダイニングテーブルにした例、ドリンクなどが楽しめるバーカウンターを設置した例など、おもてなし要素のあるカウンターのデザインを見ていきましょう。
Ⅰ型ペニンシュラカウンターとつながる、ぴったり高さを合わせたテーブル。一体感がありつつも、キッチンのワークトップは機能的なステンレス製、テーブルはぬくもりのある木製と、それぞれの用途にぴったりの素材を使い分けています。
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こちらはⅡ型ペニンシュラタイプのシンクつきカウンターに、少し高さを変えたカウンターテーブルを造り付けた例。カウンターと平行にダイニングテーブルを置いたような自然さです。
キッチンとダイニングを結びつける存在となっているカウンターテーブル。Ⅱ型アイランドタイプのシンク付きカウンターのワークトップをそのまま伸ばし、ダイニングテーブルの天板にしています。床の素材を切り替えることで、キッチンとダイニングをさりげなくゾーニングしていることにも注目。
ステンレスのⅠ型アイランドカウンターを囲むように木の天板をまわし、大人数の食事にも対応できるデザインに。
Ⅱ型アイランドカウンターとダイニングテーブルが一体となったおもてなしスペース。カウンター下の一部が、レコードジャケットや本などを見せながら飾れる棚になっているのも素敵です。
Ⅰ型アイランドカウンターからつながったダイニングテーブルを奥に大きく伸ばし、さらにテーブルの周囲を高くして座敷風のシートに。和の雰囲気と掘り炬燵風の座り心地を実現した、ユニークなオープンキッチンです。
Ⅱ型アイランドカウンターの両端のコーナーに、バーカウンターとダイニングテーブルをはめこんだデザイン。広々とした空間を活かした、回遊できるレイアウトです。
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