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ガーデンファニチャー選び、イメージづくりのヒント
「庭で何をしたいか」を想像して、そのシーンのイメージをふくらませていくと、「どんな形のものがいいか」よりもぴったりのものを探せるかもしれません。週末に写真を見ながら、じっくり考えてみませんか?
上野朝子|Asako Ueno
2016年5月22日
あなたは庭で何をしたいですか? 読書? おしゃべり、それとも昼寝? 陽の光のもとでティータイムも素敵。夕暮れ時の心地よい風を感じながらバーベキューもいいですね。ガーデン家具選びは、形から入るより、そこでどんなことをしたいかをまず想像してみるといい、と私は思うのです。「あれもこれもするんじゃないかしら?」と考えてしまうと、家具選びも、庭のイメージも、すべて「無難なもの」になって、かえって使いづらい=ワクワクしないスペースになってしまうのではないでしょうか。
まずは、庭で何かをしている自分を想像してみましょう。そして次に、どんなスタイルがいちばんリラックスできるか、考えてみましょう。たとえば私の場合は、庭で読書がしたい。だからついウトウト居眠りできる、足が伸ばせる椅子がほしい。または、陽だまりの中で、家族や気の合う友人と、お茶を片手にのんびりとおしゃべりするシーン。そして好きな庭のテイストとしては、カントリー風のナチュラルな感じもいいけれど、どちらかといえば、シンプルで清潔感のある、そしてリラックスできる空間が好ましい……と、こんなふうにイメージをまとめていきます。では、さっそくいろいろな実例を見ながら、さらにイメージをふくらませてみましょう。
まずは、庭で何かをしている自分を想像してみましょう。そして次に、どんなスタイルがいちばんリラックスできるか、考えてみましょう。たとえば私の場合は、庭で読書がしたい。だからついウトウト居眠りできる、足が伸ばせる椅子がほしい。または、陽だまりの中で、家族や気の合う友人と、お茶を片手にのんびりとおしゃべりするシーン。そして好きな庭のテイストとしては、カントリー風のナチュラルな感じもいいけれど、どちらかといえば、シンプルで清潔感のある、そしてリラックスできる空間が好ましい……と、こんなふうにイメージをまとめていきます。では、さっそくいろいろな実例を見ながら、さらにイメージをふくらませてみましょう。
読書や昼寝のできる場所
背の高い、ベッドのような大きなソファのコーナー。これならどんな姿勢でも本が読めそうです。ふたりくらいはゆうに座れるし、昼寝もできそうですね。家具だけでなく、落ち着ける環境の工夫もいろいろ。板壁のサイディングとソファの土台が同じ素材でできているので、面積を多く使っているのに印象はすっきりしています。マットレスの色も、落ち着きのある草色で、板の部分とのなじみもいい。よく見ると、収納が目的のような引き出しがついています。雑多な庭道具はすべてここに入っているのでしょうか。こまかいものが視界に入ってこない心地よさを感じます。部屋から持ってきたかごも、インテリアと続き感があっておしゃれです。
背の高い、ベッドのような大きなソファのコーナー。これならどんな姿勢でも本が読めそうです。ふたりくらいはゆうに座れるし、昼寝もできそうですね。家具だけでなく、落ち着ける環境の工夫もいろいろ。板壁のサイディングとソファの土台が同じ素材でできているので、面積を多く使っているのに印象はすっきりしています。マットレスの色も、落ち着きのある草色で、板の部分とのなじみもいい。よく見ると、収納が目的のような引き出しがついています。雑多な庭道具はすべてここに入っているのでしょうか。こまかいものが視界に入ってこない心地よさを感じます。部屋から持ってきたかごも、インテリアと続き感があっておしゃれです。
ゆらゆら揺れながら……
アメリカの古い一軒家によくある風景です。玄関ポーチにしつらえたハンギングチェアで本を読む姿が目に映ります。日本ではなかなか難しそうですが、憧れる人も多いはず。検討してみてもいいのではないでしょうか。
アメリカの古い一軒家によくある風景です。玄関ポーチにしつらえたハンギングチェアで本を読む姿が目に映ります。日本ではなかなか難しそうですが、憧れる人も多いはず。検討してみてもいいのではないでしょうか。
こちらは日本の例ですが、縁側にハンギングチェアを設置しています。木の素材や色みを統一して、風景に溶け込ませる工夫が見られます。これならたとえ狭いスペースでも邪魔に感じることもなく、いいアイデアです。
ハンモックを木陰に吊るした、リラックス感満載なのんびりムードの庭。こちらに置かれている家具は寄せ集めのようですね。テーブルもあり、食べて、喋って、本を読んで、寝て、テーマはきっと「気取らずにリラックスする庭」でしょうか。
普通なら外に設置するハンモックを、ガーデンハウスを建てて、その中に吊るしています。日陰が調整できるうえに、守られている感じもあって、外の風を感じながらゆらゆらと瞑想するのもいいですね。
充実のアウトドアダイニング
庭全体に思い切ってウッドデッキを敷いています。壁面に鏡を設置して、広く見せる工夫も斬新。庭なのに、リビングとダイニングがもうひとつできたような設定です。「冬はどうするの? 暑い夏は?」と心配するより、ベストシーズンを楽しむほうに着眼点をおくと、庭のアイデアの幅も広がりそうです。
庭全体に思い切ってウッドデッキを敷いています。壁面に鏡を設置して、広く見せる工夫も斬新。庭なのに、リビングとダイニングがもうひとつできたような設定です。「冬はどうするの? 暑い夏は?」と心配するより、ベストシーズンを楽しむほうに着眼点をおくと、庭のアイデアの幅も広がりそうです。
キッチンの窓を開放して、外側にカウンターをつけて、スツールを並べています。「飲む、食べる」が目的のコーナーを、家の中と外をつなげてつくってしまうとは! 屋外の開放感を味わいながら、料理を外に持って行く手間も、片付ける手間も省ける、いいアイデアですね。
バーベキューをすることが多い家なら、やはりまず設備にお金をかけてみましょう。少し値段の張るものを選んだとしても、コストパフォーマンスがいいはずです。マンションのバルコニーなら、いかにもアウトドアなものよりも、こんなスタイリッシュなイメージのものを選んだほうが、部屋がひとつ増えたような雰囲気になって、広がりが出るのではないでしょうか。
大自然の中の庭らしく
森林浴が楽しめそうな、森の中の家。ウッドデッキの上には、景色を眺めるためのウッドチェアと、外で食事が楽しめるテーブルにベンチ、丸太のスツールは切り倒した木を使ったお手製でしょうか。自然に溶け込む色合いが心落ち着きます。
森林浴が楽しめそうな、森の中の家。ウッドデッキの上には、景色を眺めるためのウッドチェアと、外で食事が楽しめるテーブルにベンチ、丸太のスツールは切り倒した木を使ったお手製でしょうか。自然に溶け込む色合いが心落ち着きます。
ミニマルな禅のイメージ
ミニマルでモダンなのに、温かさを感じる庭ですね。それはきっと、石、水、緑、と自然のさまざまな要素が、すっきりと入っているからでしょう。庭の手入れも簡単そうです。ここでお抹茶を野点でいただくのも素敵です。
ミニマルでモダンなのに、温かさを感じる庭ですね。それはきっと、石、水、緑、と自然のさまざまな要素が、すっきりと入っているからでしょう。庭の手入れも簡単そうです。ここでお抹茶を野点でいただくのも素敵です。
凛とした中にやわらかさを感じる庭。清潔感もあって、落ち着きます。ワンポイントに仏像というのもいいですね。ヨガもできそうな、石板とウッドの平らな床、ガーデンチェアは折りたたみ式。色を増やさないことも大事なポイントです。
ガーデニングの合間に
庭いじりがテーマの庭なら、こんなヴィンテージのガーデンチェアをさりげなく置いておくのはどうでしょう。グリーンとの相性もよく、新しい椅子よりも雰囲気があって絵になります。ちょっとひと休みするのにも、いいですよ。
庭いじりがテーマの庭なら、こんなヴィンテージのガーデンチェアをさりげなく置いておくのはどうでしょう。グリーンとの相性もよく、新しい椅子よりも雰囲気があって絵になります。ちょっとひと休みするのにも、いいですよ。
眺めのいい場所
庭の花を愛でるスポットをつくりましょう。壁面と同じ色合いにすると、景色の中に溶け込んで、グリーンや花が引き立ちます。クッションを花の色と同じにして、このコーナーのアクセントにするとこんなに素敵です。
庭の花を愛でるスポットをつくりましょう。壁面と同じ色合いにすると、景色の中に溶け込んで、グリーンや花が引き立ちます。クッションを花の色と同じにして、このコーナーのアクセントにするとこんなに素敵です。
日本人ならやはり
いろんな庭を見てきましたが、忘れてはならないのが縁側の存在です。海外で暮らしているからでしょうか、和のスタイルが恋しくなることが多い今日この頃です。縁側は、読む、横になる、語り合う、味わう、など、いろんなことができる、究極のガーデンファニチャーに思えてきました。
いろんな庭を見てきましたが、忘れてはならないのが縁側の存在です。海外で暮らしているからでしょうか、和のスタイルが恋しくなることが多い今日この頃です。縁側は、読む、横になる、語り合う、味わう、など、いろんなことができる、究極のガーデンファニチャーに思えてきました。
最後に、縁側の変形のような、造り付けのベンチのある庭を。掘りごたつのように中央を低くして、座の部分はグラウンドと同じレベルになっています。この庭の魅力は、やはり庭が広く見えること。デザイン性が高く、焚き火も調理もできる庭。座ってみたいと思うのは私だけではないはずですが、いかがですか?
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