インテリアに欠かせない脇役、壁と床をつなぐ部材「巾木」
小さいけれど大切な役割を担う部材、「巾木」。素材の種類や合わせ方の基本、インテリアにおける役割と使い方の例を見てみましょう。
家づくりを考える際、「巾木」という部材にこだわりますか? もしそうであれば、インテリアの達人といっても過言ではありません。たとえ小さくて目立たない部分でも、巾木はインテリアの重要な役割を担う存在です。
巾木とは、床と壁のつなぎ目、壁の最も下に取り付ける細長い板のことです。さて、なぜ巾木をつける必要があるのでしょうか。主要な目的は、壁が汚れたり、破損したりするのを避けるためです。たとえば掃除機をかけるときのことを考えてみてください。なるべく隅々まできれいにしようと思うと、おそらく掃除機の吸い込み口が、壁に何度も接触するでしょう。こんなときの壁へのダメージを避けるために、巾木はとても重要な役割を果たしています。いっぽう、施工する側からいうと、壁と床を隙間なくくっつけるというのはとても難しい作業である関係上、巾木という部材をつけることで、隙間を隠すという意図もあります。
壁の下の部分を保護する、そして、美しい仕上がりを実現する役割を担う巾木。今、みなさんの部屋についている巾木も、材質、カラー、サイズ、デザインなどを見比べ、室内のインテリアにマッチするようセレクトされたものなのです。
巾木とは、床と壁のつなぎ目、壁の最も下に取り付ける細長い板のことです。さて、なぜ巾木をつける必要があるのでしょうか。主要な目的は、壁が汚れたり、破損したりするのを避けるためです。たとえば掃除機をかけるときのことを考えてみてください。なるべく隅々まできれいにしようと思うと、おそらく掃除機の吸い込み口が、壁に何度も接触するでしょう。こんなときの壁へのダメージを避けるために、巾木はとても重要な役割を果たしています。いっぽう、施工する側からいうと、壁と床を隙間なくくっつけるというのはとても難しい作業である関係上、巾木という部材をつけることで、隙間を隠すという意図もあります。
壁の下の部分を保護する、そして、美しい仕上がりを実現する役割を担う巾木。今、みなさんの部屋についている巾木も、材質、カラー、サイズ、デザインなどを見比べ、室内のインテリアにマッチするようセレクトされたものなのです。
建具とセットがスタンダード
巾木のカラーは、ドアもしくはドア枠と合わせるというのがスタンダード。国内建材メーカーには、ドアなどの建具は枠とセットになっており、ナチュラルブラウン、ダークブラウン、ホワイト系など数種のカラーが取り揃えられています。これらは一般的には合板に樹脂の化粧シートを貼って仕上げた、「化粧巾木」と呼ばれるものです。巾木と廻り縁(天井と壁のつなぎ目に使う板)はたいてい同じカラーバリエーションが揃っているので、迷ったときは同じカラーを選んでおけば失敗しないといわれます。
巾木のカラーは、ドアもしくはドア枠と合わせるというのがスタンダード。国内建材メーカーには、ドアなどの建具は枠とセットになっており、ナチュラルブラウン、ダークブラウン、ホワイト系など数種のカラーが取り揃えられています。これらは一般的には合板に樹脂の化粧シートを貼って仕上げた、「化粧巾木」と呼ばれるものです。巾木と廻り縁(天井と壁のつなぎ目に使う板)はたいてい同じカラーバリエーションが揃っているので、迷ったときは同じカラーを選んでおけば失敗しないといわれます。
壁と同じ色でなじませる
この部屋では壁と同色の、とてもシンプルな巾木を取り付けています。巾木を目立たせたくない、あるいはコストをかけたくないという場合は、こんな具合にとけこませるのがいちばんです。
この部屋では壁と同色の、とてもシンプルな巾木を取り付けています。巾木を目立たせたくない、あるいはコストをかけたくないという場合は、こんな具合にとけこませるのがいちばんです。
個性的な壁紙を引き立てる
この部屋のポイントになっているのは、個性的なパターンの壁紙。モノトーンのモチーフを引き立たせるには、やはりホワイトの巾木がよいでしょう。シンプルながらどっしりとした存在感のある巾木で、大きなリピートの壁紙の模様をしっかりと支えています。
この部屋のポイントになっているのは、個性的なパターンの壁紙。モノトーンのモチーフを引き立たせるには、やはりホワイトの巾木がよいでしょう。シンプルながらどっしりとした存在感のある巾木で、大きなリピートの壁紙の模様をしっかりと支えています。
壁材と同じ素材を使う
森の中のウィークエンドハウスのような、気取らないナチュラル感を醸し出しているのは、壁に横張りにした節のある木材。床から天井まで張り上げています。この場合も、巾木用の同じ板材を取り付けてなじませ、巾木が目立たないようにしています。
森の中のウィークエンドハウスのような、気取らないナチュラル感を醸し出しているのは、壁に横張りにした節のある木材。床から天井まで張り上げています。この場合も、巾木用の同じ板材を取り付けてなじませ、巾木が目立たないようにしています。
床材と同じ素材を使う
幅広の無垢材を使ったフローリングと、窓まわりにあしらった枠材をお揃いに。天井にも床材と同じ材を使って、なんだかフランスの田舎のおしゃれな家のような雰囲気です。そしてもちろん巾木にも、床材や枠材と同じ材を使用。統一感のある上質な空間になっています。
幅広の無垢材を使ったフローリングと、窓まわりにあしらった枠材をお揃いに。天井にも床材と同じ材を使って、なんだかフランスの田舎のおしゃれな家のような雰囲気です。そしてもちろん巾木にも、床材や枠材と同じ材を使用。統一感のある上質な空間になっています。
梁と色を揃える
白いタイル張りの床と白い壁に、天井のダイナミックな飾り梁が効いています。ドアとドア枠、そして比較的背の高い巾木に同色のダークブラウンを使用。面積を多めに取ることで、梁とのつながりをつくり、同時に空間を引き締める役割も果たしています。
白いタイル張りの床と白い壁に、天井のダイナミックな飾り梁が効いています。ドアとドア枠、そして比較的背の高い巾木に同色のダークブラウンを使用。面積を多めに取ることで、梁とのつながりをつくり、同時に空間を引き締める役割も果たしています。
ポイントになる色でペイント
開口枠と巾木のカラーを揃えるというアプローチはスタンダードですが、この部屋のように、まったく異なるアクセントカラーを枠や巾木に使う方法もあります。きれいなカラーを選んで塗装を施せば、一気に個性的になり、おしゃれ度もアップ。
開口枠と巾木のカラーを揃えるというアプローチはスタンダードですが、この部屋のように、まったく異なるアクセントカラーを枠や巾木に使う方法もあります。きれいなカラーを選んで塗装を施せば、一気に個性的になり、おしゃれ度もアップ。
横のラインを意識する
チョークボードを使った壁のある、スクール風のインテリア。黒板部分を白い縁で囲み、腰下とその上で壁のカラーを変えています。その境界となる見切り材と天井近くの廻り縁、そして巾木と横のラインの繰り返しが印象的。このように「枠」や「ライン」を強調すると、きちんとしたトラディショナルなイメージをつくり出すことができます。
チョークボードを使った壁のある、スクール風のインテリア。黒板部分を白い縁で囲み、腰下とその上で壁のカラーを変えています。その境界となる見切り材と天井近くの廻り縁、そして巾木と横のラインの繰り返しが印象的。このように「枠」や「ライン」を強調すると、きちんとしたトラディショナルなイメージをつくり出すことができます。
上に伸ばせば腰壁に
こちらは、巾木をそのまま上に伸ばしたような腰壁。これも、平面的になりがちな壁に表情や立体感を生み出すよい方法です。巾木にはもともと、冒頭でご説明したような役割がありますが、その役割に注目しつつ、色や素材にこだわってデザインしていけば、インテリアに個性を持たせる、重要なエレメントになり得るのです。
こちらは、巾木をそのまま上に伸ばしたような腰壁。これも、平面的になりがちな壁に表情や立体感を生み出すよい方法です。巾木にはもともと、冒頭でご説明したような役割がありますが、その役割に注目しつつ、色や素材にこだわってデザインしていけば、インテリアに個性を持たせる、重要なエレメントになり得るのです。
和室の巾木、畳寄せと雑巾摺り
和室の話も少し。畳を使用する和室の床では、洋間の巾木に代わるものとして「畳寄せ」と呼ばれる部材を取り付けて、畳と壁が接する部分にできる隙間を埋めます。その他、床の間や押し入れの床は板張りにすることが多いもの。この場合の巾木に代わる部材は「雑巾摺り」と呼びます。掃除機が当たる場所につける「巾木」と、役割が同じことが名前からもわかりますね。
こちらもあわせて
肌に心地よく、目にも楽しめる、最適なフローリング材を選ぼう
素材の特徴が決め手となる「床材」選び
壁装をハイセンスに活かすウィンドウトリートメント〈塗装壁・板壁・モールディング編〉
巾木のある空間写真をもっと見る
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和室の話も少し。畳を使用する和室の床では、洋間の巾木に代わるものとして「畳寄せ」と呼ばれる部材を取り付けて、畳と壁が接する部分にできる隙間を埋めます。その他、床の間や押し入れの床は板張りにすることが多いもの。この場合の巾木に代わる部材は「雑巾摺り」と呼びます。掃除機が当たる場所につける「巾木」と、役割が同じことが名前からもわかりますね。
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Ikumi Noguchiさま、ペットがいるお住まいでそういう状況であると、そうでないお家よりも深刻ですよね。そこにダニが発生する可能性も無きにしも非ず。上記のような対策をこうじられてはいかがでしょうか。
稲垣さま、コメントありがとうございます^^ 廻縁は施さずにいられても、巾木はそうはいきませんよね。施工上、100%ぴったりと擦り付けるのは、不可能に近いですから。そもそもの目的である「カベの保護」という点では、靴から受けるダメージも大きいはず。西洋の文化が日本の住宅に入り込んだところで、少し意味合いが変わったように感じます。
Harumi Takeguchiさま、説得力のあるコメントありがとうございました!