みんなのHouzz:「ミニマリスト」な生活をしてみたいと思いますか?
必要最小限のもので暮らす「ミニマリスト」のライフスタイルが最近注目を集めています。シンプルを極めた暮らし、してみたいと思いますか? 賛成・反対、両方のご意見をお待ちしています。
Houzz Japan
2016年2月4日
Houzz Japan 公式アカウント
このところ、住まいやライフスタイルの取材をしていると、「ミニマリスト」という言葉をよく耳にします。実際、「ミニマリスト」は昨年の流行語の1つにも選ばれました。本当に必要なものだけで生活するミニマリストの暮らしについて、みなさんはどう思われますか? 清潔で暮らしやすそう? それとも、殺風景で落ち着かない? 賛成・反対、両方のご意見をお待ちしています。
日本のミニマリストに世界が注目
先日、11ヵ国のHouzzに掲載された記事「世界のHouzzから:断捨離? それともミニマリストになる? 各国の片づけの達人たちに学ぶ、「整理された美しい空間のつくり方」では、『ぼくたちに、もうモノは必要ない』がベストセラーになっている日本のミニマリスト、佐々木典士さんが紹介され、反響を呼びました。佐々木さんは、不要なモノを持たなくなったことで、かえって自分にとって何が大切なのかがわかり、目の前にある「今」という瞬間を楽しめるようになった、と話しています。ミニマリストの生活感に、みなさんは共感しますか?
先日、11ヵ国のHouzzに掲載された記事「世界のHouzzから:断捨離? それともミニマリストになる? 各国の片づけの達人たちに学ぶ、「整理された美しい空間のつくり方」では、『ぼくたちに、もうモノは必要ない』がベストセラーになっている日本のミニマリスト、佐々木典士さんが紹介され、反響を呼びました。佐々木さんは、不要なモノを持たなくなったことで、かえって自分にとって何が大切なのかがわかり、目の前にある「今」という瞬間を楽しめるようになった、と話しています。ミニマリストの生活感に、みなさんは共感しますか?
「ミニマリストの暮らしから見えてきた、究極のシンプルライフ」でも、ミニマリストの暮らしからライフスタイルのヒントを集めています。日本のミニマリストには、簡素を旨とする禅の修行の影響もあるのでは、と指摘する人もいます。
インテリアスタイルとしてのミニマリスト
アメリカのインテリアのプロがさまざまなインテリアスタイルを解説する記事でも、ミニマリストがとりあげられています。「あなたのスタイルは?:ミニマリスト」の記事では、目に触れるモノをできるだけ減らし、部屋をすっきりと見せるインテリアのスタイルを「ミニマリスト」と定義しています。ミニマリストなインテリア、トライしてみたいと思いますか?
アメリカのインテリアのプロがさまざまなインテリアスタイルを解説する記事でも、ミニマリストがとりあげられています。「あなたのスタイルは?:ミニマリスト」の記事では、目に触れるモノをできるだけ減らし、部屋をすっきりと見せるインテリアのスタイルを「ミニマリスト」と定義しています。ミニマリストなインテリア、トライしてみたいと思いますか?
タイニーハウス・ムーブメント
アメリカを始めとして、世界各地で、小さな小屋で暮らす「タイニーハウス」というライフスタイルのムーブメントが起こっています。「Houzzツアー:タイニーハウスを建てて人生を変える」でとりあげた小屋もその1例。建築コストを抑え、住宅ローンに縛られることなく、生活コストもぐっと抑えた暮らしは魅力的だと思いますか?
こちらもおすすめ
タイニーハウスの記事特集
アメリカを始めとして、世界各地で、小さな小屋で暮らす「タイニーハウス」というライフスタイルのムーブメントが起こっています。「Houzzツアー:タイニーハウスを建てて人生を変える」でとりあげた小屋もその1例。建築コストを抑え、住宅ローンに縛られることなく、生活コストもぐっと抑えた暮らしは魅力的だと思いますか?
こちらもおすすめ
タイニーハウスの記事特集
タイニーハウスに暮らす人の中には、「13㎡の小屋で送る、オフグリッドのシンプルでミニマルな快適生活」でとりあげた若手女性建築家のように、オフグリッド、つまり、電力供給に頼らず、自立したエコな生活を実践する人もいます。
そういえば偉大な建築家のル・コルビュジエも、晩年は地中海に面したカップ=マルタンの小屋で暮らしていました。人間の住まいを突き詰めていくと、小さな暮らしにたどりつくのでしょうか?
そういえば偉大な建築家のル・コルビュジエも、晩年は地中海に面したカップ=マルタンの小屋で暮らしていました。人間の住まいを突き詰めていくと、小さな暮らしにたどりつくのでしょうか?
シンプルを極めるミニマリストの暮らしについて、みなさんはどう思われますか? ぜひご意見をコメント欄でお聞かせください。
おすすめの記事
リビングの記事
コンパクトリビングの賢いスペース活用法
コンパクトな空間は、ひとつひとつの要素が持つ「意味」が大切。スペースを最大限に生かしながら、快適に過ごせるテクニックと実例をご紹介しましょう。
続きを読む
インテリア
狭い寝室のためのベッドとベッドまわりのアイデア
寝室をリラックスできる空間にし、ぐっすり眠るのは重要です。狭い寝室を快適にするための、インテリアのアイデアをチェックしてみましょう。
続きを読む
片付け
幅や間口の狭い部屋を快適に使う13のアイデア
幅や間口の狭い部屋は使いにくいものと思い込んでいませんか? 家具の選び方や配置、色使いで、実際よりも広く使いやすい空間を作り出すことができます。
続きを読む
タイニーハウス
工夫がいっぱい!ポートランドの森にあるタイニーハウス
小さな空間を使いこなすために、デザインに工夫を凝らし、廃品を再利用したタイニーハウス。コンパクトでも快適な空間を実現するためのアイデアをご覧ください。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
モダニスト住宅が並ぶシーランチに建つ、建築家とデザイナーの別荘
カリフォルニアのソノマ海岸に計画された、多くのモダニスト住宅が建つ別荘地に、デザイナー夫妻が自分たちのために設計したスタイリッシュな住まいです。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
50平米の小さな家で4人家族が送るシンプルでサステナブルな暮らし
文/Houzz
床面積わずか52平方メートルの家に暮らす夫妻と2人の子供の4人家族。家庭菜園からの収穫で野菜や果物はほとんど自給自足しているとのこと。シンプルでサステナブルな生活を通して、家族の絆が育まれていきます。
続きを読む
家づくりのヒント
パリの20平米以下のお部屋に学ぶ!狭い空間をおしゃれに住みこなす工夫まとめ
文/藤間紗花
「小さな家だから、インテリアを思うように楽しめない……」と悩んでいませんか? 狭小でもインテリアを楽しむ、パリのアパルトマンににみられるアイデアをご紹介します。
続きを読む
ものが少ないシンプルな空間ほうが気分もいいし掃除も楽だし暮らしたいのですが、なかなかモノを減らせないのが悩みです。ミニマリストの生活には憧れています
基本的には個人の好みの問題だと思いますが、面白い例がいくつかありますのでご紹介します。
英国でも世紀末の不安感に呼応して、1995年ごろから、禅の精神に心の安寧を求め、それをインテリアにも持ち込んだZenミニマリストスタイルが一世を風靡した時代がありました。ジョンポーソンやクラウディアシルベスタリンが寵児となり、ソリッドウッドの床材、コンクリート打ちっぱなし、白のしっくい壁、コーニスなど建築的装飾を一切排し、窓は庭に向けて全面解放し外の空間と一体化する、家具は長方形のソリッドウッドを組み合わせたシンプルなもの、建具が家具にとって代わり収納壁にすべてを格納、といった具合です。
しかし、それも世紀末を超えて一気に振り子が触れるように終息しました。
その理由はマーケットの原理を当てはめると簡単です。
クライアントからすると、今まで積み重ねてきた人生の集大成ともいえる、コレクションや好きなものに囲まれた生活、また座り心地のいいお気に入りのアンティーク椅子が否定されたわけです。またそれにより、商品が圧倒的に売れなくなりました。
尖鋭的なプロが編み出した「かっこいい生き方を反映する」と思われたスタイルが、自らの立つべき市場を収縮(コントラクション)させてしまったのです。伝統産業への攻撃とも取られ、その反発はすさまじいものでした。
こうして、英国は一時のミニマリズムブームを脱し、今は好きなものや歴史を経た大切なものを上手に暮らしに沿わせる「エクレクティック」という手法を確立し、さらにアートによる空間の豊かさを追求して、今は大アートブームを迎えています。
ロンドンオリンピックはこの英国アイデンティティ確立の追い風となり、オリンピック前後でインテリアやアートも含むクリエイティブ産業は、市場規模、従事者数、輸出規模何れにおいても、1.5倍を超える伸びを示しています。
日本建築は、室内に見えるエレメントの多さゆえ、建築だけでバランスが取れてしまう空間です。だから置くものは最小限選び抜かれたものである必要がある。
これに対して西洋の建築は無地のキャンバス、あるいは箱です。そこに物を入れることにより、空間が完成する。どの考え方を選び、どのように物を入れるかを主導するのは、空間セオリーを理解するプロの仕事です。
プロが「ミニマルが崇高である」と、インテリアの本質を理解せず、ミニマルな建築要件だけで空間を完成させてしまうことは、時に暴力的で横暴です。それから逃れて私のところに涙ながらに訴えに来たお客様も複数名おられます。「人生を映す家を作りたい」という思いを、建築という大義に否定されるのですから。
桂離宮は日本建築の最高峰ともいわれます。シンプルなイメージがありますが、「美はディテイルに宿る」の言葉通り、伝統工芸の粋がちりばめられた、非常に豊かな空間であり、決してミニマルではない。
ミニマルは深いテーマを含んでいるので、こういったプラットフォームで様々な角度から取り上げられるのは、とてもいい「考える機会」を与えてくれますね。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。澤山乃莉子