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すぐ始められるわが家の省エネルギー戦略。「環境家計簿」をつけてみましょう
「地球にやさしいエコな暮らし」は今の時代、みなさん心がけていることだと思いますが、その効果を客観的に把握するためのひとつの試みとして、「環境家計簿」をつけてみることをおすすめします。
大志くん
2015年10月8日
Houzz コントリビュータ―
これまで、ハウスメーカーでより快適に安心して暮らせる住宅を確実にお引き渡しできることを目指して参りました。これからは、住まうモノから住み続けるコトにギアチェンジ。いまあるモノを活かすにはどのように考えるコトが必要か。そんなモノコト文化の発想転換を社会に発信することに日々奮闘中。永く使うコト、活かすコトの素晴らしさに共感して頂くよう。まずは住まいから考えていければと思います。
Houzz コントリビュータ―
これまで、ハウスメーカーでより快適に安心して暮らせる住宅を確実にお引き渡しできることを目指して参りました。これからは、住まうモノから住み続けるコトにギアチェンジ... もっと見る
「環境家計簿」をご存じでしょうか。環境家計簿というのは、生活の家計簿のように支出の区分を環境への負荷に分けて算出する記録帳です。省エネルギー対策はもちろん、「3R」と言われている 1. リフォーム(既存のものを直して使う)、2. リデュース(できるだけ資源を使わない)、3. リサイクル(既存のものを再利用する)、以上の3つを指針に、安全、安心で快適な環境づくりのために、私たちが今すぐに取り組める試みでもあります。そして、地域環境への配慮などを判断の材料とし、家庭生活に応じてCO2の排出量に換算できるものなのです。
環境家計簿とは
環境家計簿は、すぐにつけ始めることができます。最初に、住んでいる場所や家の広さ、家族構成にもよりますが、CO2排出量の記録のもととなる電気やガス、水道代などの使用明細書を月ごとに保管しておきます。次に、ウェブ検索で使いやすそうなソフトを探し、ダウンロードして、家計簿のように実績を入力すると、あとは自動集計で1か月あたりのCO2排出量に換算してくれます。季節ごとのデータの移り変わりを検証することもできます。
ソフトにはいろいろありますが、いくつか例を挙げておきます。
環境LOHAS 全国地域別環境家計簿
京セラグループ環境家計簿
たとえば太陽光発電は、電気をつくった分だけ使用エネルギーをリデュースする(減らす)ことができますが、そのほかにもいろいろな戦略を考えてみましょう。ここからは、住まいの工夫や日々の暮らしの中で実践できる取り組みの例をご紹介します。
環境家計簿は、すぐにつけ始めることができます。最初に、住んでいる場所や家の広さ、家族構成にもよりますが、CO2排出量の記録のもととなる電気やガス、水道代などの使用明細書を月ごとに保管しておきます。次に、ウェブ検索で使いやすそうなソフトを探し、ダウンロードして、家計簿のように実績を入力すると、あとは自動集計で1か月あたりのCO2排出量に換算してくれます。季節ごとのデータの移り変わりを検証することもできます。
ソフトにはいろいろありますが、いくつか例を挙げておきます。
環境LOHAS 全国地域別環境家計簿
京セラグループ環境家計簿
たとえば太陽光発電は、電気をつくった分だけ使用エネルギーをリデュースする(減らす)ことができますが、そのほかにもいろいろな戦略を考えてみましょう。ここからは、住まいの工夫や日々の暮らしの中で実践できる取り組みの例をご紹介します。
解体材と古民家の古材をリサイクル
解体材を再利用して、ホールのアクセントウォールに。一度不要となった解体材も、このように上手に活かすことで、インテリアに味わいや重厚感が出てきます。どこに使うか、使った後にどんなアクセントで空間になじませるか、また、ほかの仕上げ材やお気に入りの絵画と家具をどうアレンジするか、などをプランすることは楽しく、新しい価値が生まれ、環境戦略に役立つ以上のメリットがあります。お客様にも目につくところに活用すると、招き入れるときの出会いを演出してくれそうです。
解体材を再利用して、ホールのアクセントウォールに。一度不要となった解体材も、このように上手に活かすことで、インテリアに味わいや重厚感が出てきます。どこに使うか、使った後にどんなアクセントで空間になじませるか、また、ほかの仕上げ材やお気に入りの絵画と家具をどうアレンジするか、などをプランすることは楽しく、新しい価値が生まれ、環境戦略に役立つ以上のメリットがあります。お客様にも目につくところに活用すると、招き入れるときの出会いを演出してくれそうです。
続いては古民家の古材を床や化粧材にリサイクルした例。キッチンの色やデザインにも配慮した、この味わいのある空間は何代にもわたって引き継がれるでしょう。受け継がれた部材ならではの、温かみのあるイメージが記憶される家となり、安らぎも蓄積されるはずです。
熱を逃がしにくい木製サッシ
熱が逃げない分を省エネ量に換算。窓枠フレームの材料にもアルミ製、アルミに樹脂を被覆したもの、木製のものなどさまざまな種類がありますが、寒い地域では、熱の損失量が少ない木製のものが使われています。木はアルミに比べて1000分の1くらい熱を通しにくいとされています。
壁材に比べて開口部は熱が逃げやすいので、窓ガラスの種類も現在は二重ガラス(ペアガラス)が多く使われています。
熱が逃げない分を省エネ量に換算。窓枠フレームの材料にもアルミ製、アルミに樹脂を被覆したもの、木製のものなどさまざまな種類がありますが、寒い地域では、熱の損失量が少ない木製のものが使われています。木はアルミに比べて1000分の1くらい熱を通しにくいとされています。
壁材に比べて開口部は熱が逃げやすいので、窓ガラスの種類も現在は二重ガラス(ペアガラス)が多く使われています。
魔法瓶やお鍋をお手本に気密性をアップ
魔法瓶には熱を逃がさない工夫がされています。手前のお鍋も重量のあるふたで熱を閉じ込めています。建物も同じように寒さ対策として中から外へ熱が逃げない工夫が必要です。魔法瓶やお鍋のように建物を密閉することを考えてみましょう。
外部に面する壁には断熱材を使いますが、一般的には比重(重さ)の高いものが効果があるとされています。また、外からの隙間風が入らないよう、部屋の暖気がもれないよう気密性を高めることにも配慮してみましょう。たとえば、ドアに戸当たり用のパッキン材をつけることなどでも効果が期待できます。すぐできる省エネ対策として、熱を遮断して隙間を塞ぐことの大切さを考えてみてください。
魔法瓶には熱を逃がさない工夫がされています。手前のお鍋も重量のあるふたで熱を閉じ込めています。建物も同じように寒さ対策として中から外へ熱が逃げない工夫が必要です。魔法瓶やお鍋のように建物を密閉することを考えてみましょう。
外部に面する壁には断熱材を使いますが、一般的には比重(重さ)の高いものが効果があるとされています。また、外からの隙間風が入らないよう、部屋の暖気がもれないよう気密性を高めることにも配慮してみましょう。たとえば、ドアに戸当たり用のパッキン材をつけることなどでも効果が期待できます。すぐできる省エネ対策として、熱を遮断して隙間を塞ぐことの大切さを考えてみてください。
縁側にも隠れた秘密
縁側は、住まいにとってかなり古くから内と外の中間領域の役割を担っています。冬場は太陽の熱を直接肌で感じられます。夏は日差しを直接部屋に取り込まず、暑さを緩和させる役目があります。
これからは庭木の紅葉や景色を眺めるのもゆったりとした椅子を置くことでスローライフが体感できるはず。
縁側は、住まいにとってかなり古くから内と外の中間領域の役割を担っています。冬場は太陽の熱を直接肌で感じられます。夏は日差しを直接部屋に取り込まず、暑さを緩和させる役目があります。
これからは庭木の紅葉や景色を眺めるのもゆったりとした椅子を置くことでスローライフが体感できるはず。
緑の効果を活かして
樹木の緑陰効果もエネルギー削減に貢献してくれます。落葉樹を植えると葉の落ちた寒い時期には太陽光をもらさずに取り込めます。また、緑のカーテンといわれる壁面や屋上部分の緑化も、外からの熱を緩和する効果があり、寒い季節は室内の熱を閉じ込めることができます。
樹木の緑陰効果もエネルギー削減に貢献してくれます。落葉樹を植えると葉の落ちた寒い時期には太陽光をもらさずに取り込めます。また、緑のカーテンといわれる壁面や屋上部分の緑化も、外からの熱を緩和する効果があり、寒い季節は室内の熱を閉じ込めることができます。
自然環境と共生する
プランターの緑や水は感覚的にも涼しげです。植物への朝晩の水やりは蒸散効果で熱を奪う効果も持続され、シャワー水が視界に入ると、それだけでも自然に還ったような心地よい気持ちが残ります。このような感覚的な省エネルギー手法にも着目してみましょう。
プランターの緑や水は感覚的にも涼しげです。植物への朝晩の水やりは蒸散効果で熱を奪う効果も持続され、シャワー水が視界に入ると、それだけでも自然に還ったような心地よい気持ちが残ります。このような感覚的な省エネルギー手法にも着目してみましょう。
ゴミを少なくできるだけリサイクル
1人1日あたりの可燃ごみの排出量はだいたい1kgぐらいと言われています。ゴミを少なくする配慮が必要です。分別を徹底することで、捨てたもののリサイクルを活性化しましょう。ゴミ箱の置き場所をこの機会に見直してみるのも一案です。たとえばこのようにキッチン収納にビルトイン。捨てる場所がわかりやすくなり、分ける時も迷いません。それでいてキッチンまわりにありがちなゴミ箱の置き場にも悩まないはず。
1人1日あたりの可燃ごみの排出量はだいたい1kgぐらいと言われています。ゴミを少なくする配慮が必要です。分別を徹底することで、捨てたもののリサイクルを活性化しましょう。ゴミ箱の置き場所をこの機会に見直してみるのも一案です。たとえばこのようにキッチン収納にビルトイン。捨てる場所がわかりやすくなり、分ける時も迷いません。それでいてキッチンまわりにありがちなゴミ箱の置き場にも悩まないはず。
雨水をリサイクル
考え方はごくごくシンプルですが、降った雨の水を貯めて水まきや洗車に再利用するのも賢い対策です。最近はポンプ付きのものもありますので、使いやすくなってきました。自治体によっては、雨水利用の製品や台所の生ごみ処理機に対する助成制度もあるようです。
考え方はごくごくシンプルですが、降った雨の水を貯めて水まきや洗車に再利用するのも賢い対策です。最近はポンプ付きのものもありますので、使いやすくなってきました。自治体によっては、雨水利用の製品や台所の生ごみ処理機に対する助成制度もあるようです。
環境家計簿を蓄積してみましょう
日本のCO2排出量は、企業や家庭からの使用段階のものが3割以上を占めており、10年以上前から減少の傾向が見られません。
まずは、家族の環境大臣を任命して、毎月のデータを蓄積してみてください。それぞれの明細書が届いた日の日課にしてもよいでしょう。1年後、2年後の集計がどうなっているのか。エコライフの推移を家族で、地域で確認しあうことが、やがて地球のエコにつながってくるのではないでしょうか。
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