「お弁当女子」のキッチンは、世田谷のゆったり1Kにある
どんなに朝が早くても、どんなに仕事が忙しくても、お弁当はしっかりつくる。そんな女性のキッチンのこだわりとは?
Yu Ebihara
2018年7月27日
Houzz Japan editorial team staff. / ハウズ ジャパンのエディトリアルスタッフです。
築30年のヴィンテージマンションに住む、マスコミ勤務・ときどきDJの鈴木麻友美さん。45㎡という広々とした部屋での「ひとり暮らし」は3年目になった。大阪に住む夫とは離れているが、ひとりもまた楽しい。週末はホームパーティーをするし、毎日料理をしたくなるキッチンがあるから。家でゆっくり食べられない日でも、どんなに朝が早くても、お弁当生活を1年がんばってきた。そんな「お弁当女子」のキッチンをご紹介。
どんなキッチン?
住まい手:鈴木麻友美さん(30代・マスコミ勤務兼DJ)
所在地:東京都世田谷区の賃貸マンション
間取り:45㎡ 1K(間仕切りで1LDKのように使っている)
逗子から現在の世田谷区のマンションに越してきて3年。「いつかはまた湘南エリアに住みたいと思っていますが、夫の転勤もあるので、ひとり暮らしの今はここが一番いい場所だと思っています」と鈴木さん。
“ひとり暮らしにちょうどいい”を実践するために、「物はできるだけ増やさない」をマイルールに、シンプルで快適な生活を心がけている。
住まい手:鈴木麻友美さん(30代・マスコミ勤務兼DJ)
所在地:東京都世田谷区の賃貸マンション
間取り:45㎡ 1K(間仕切りで1LDKのように使っている)
逗子から現在の世田谷区のマンションに越してきて3年。「いつかはまた湘南エリアに住みたいと思っていますが、夫の転勤もあるので、ひとり暮らしの今はここが一番いい場所だと思っています」と鈴木さん。
“ひとり暮らしにちょうどいい”を実践するために、「物はできるだけ増やさない」をマイルールに、シンプルで快適な生活を心がけている。
キッチンに立つ鈴木さん。L字型のキッチンは、リビング・ダイニングも見渡せる。ホームパーティーの時には、お客さんの具合を見ながら、料理を出すことができる。
「テレビや窓から空を眺めながら料理ができるのも気に入っています」
数年前、鈴木さんのマンションでは全室がリノベーションされた。水回りなどの設備は古いものの、きれいで使いやすく改修されている。
「テレビや窓から空を眺めながら料理ができるのも気に入っています」
数年前、鈴木さんのマンションでは全室がリノベーションされた。水回りなどの設備は古いものの、きれいで使いやすく改修されている。
この部屋を選んだ決め手となったのが、賃貸マンションでは珍しい備え付けのガスオーブンがあることだった。機能は最小限だが、ガスなので火力が強く、料理好きな鈴木さんの心をわしづかみにしたのだという。
取材の日の3日前にも友人たちとホームパーティーを開いたそうで、大量のワインの空き瓶が。つまみなども、鈴木さんが手づくりで振る舞う。得意なパーティー料理は「茶碗蒸しとパエリア。どちらもオーブンで簡単に大量につくれるのでいいんですよ」と鈴木さん。
〈SANAA〉の軽やかなデザインの椅子が部屋のアクセントになっている。
〈SANAA〉の軽やかなデザインの椅子が部屋のアクセントになっている。
Amazonで購入したという赤いミルクウォーマーは湯を沸かしたりソースを温めたりと大活躍。
さらに、鈴木さんがキッチンで愛用しているのが〈turk(ターク)〉のフライパン。いい具合に“育った”タークの収納定位置は、引っ掛け収納の端。
「このフライパンで肉を焼いたり目玉焼きをつくると絶品。パエリアをつくるときにもタークでつくってそのままオーブンへ入れるだけなので楽なんです」
さらに、鈴木さんがキッチンで愛用しているのが〈turk(ターク)〉のフライパン。いい具合に“育った”タークの収納定位置は、引っ掛け収納の端。
「このフライパンで肉を焼いたり目玉焼きをつくると絶品。パエリアをつくるときにもタークでつくってそのままオーブンへ入れるだけなので楽なんです」
有線が備え付けだったのも、部屋のお気に入りの部分。家に来たお客さんが皆驚く、築30年だからこその機能。ラジオとはまた違う趣の選曲が魅力だ。
「#地味弁」で綴る、日々のランチ事情
鈴木さんがお弁当をつくり始めたきっかけは、同僚の女性が毎日持参していた手づくり弁当だ。もともと少食なので、曲げわっぱの500ccほどのサイズがちょうどよかったのだという。
「その年の秋に結婚式があったので、ダイエットを兼ねてお弁当づくりをはじめたら、今ではライフワークになりました」
鈴木さんがお弁当をつくり始めたきっかけは、同僚の女性が毎日持参していた手づくり弁当だ。もともと少食なので、曲げわっぱの500ccほどのサイズがちょうどよかったのだという。
「その年の秋に結婚式があったので、ダイエットを兼ねてお弁当づくりをはじめたら、今ではライフワークになりました」
photo by @kingmayummy
Instagramで「#地味弁」のハッシュタグとともに毎日お弁当をアップしているが、“地味弁”だなんてとんでもない! 栄養バランスが考えられたお弁当はとてもおいしそうだ。
「仕事柄、夜の飲み会も多いので、外食がある日には量を控えめにしたり、ヘルシーなものにしたり。外食も好きだからこそ、ランチのお弁当でバランスを取っています」
見た目も味もアクセントになるので使用頻度の高い実山椒。初夏に生の実を塩漬けにし、1年間にわたってチビリチビリと使っていく。翌週のお弁当の具材を週末にまとめて仕込んで冷凍保存したりして、朝にやることを少しでも減らしたりする工夫も。忙しい日でもお弁当づくりを続けられるワザとコツを鈴木さんは持っている。
Instagramで「#地味弁」のハッシュタグとともに毎日お弁当をアップしているが、“地味弁”だなんてとんでもない! 栄養バランスが考えられたお弁当はとてもおいしそうだ。
「仕事柄、夜の飲み会も多いので、外食がある日には量を控えめにしたり、ヘルシーなものにしたり。外食も好きだからこそ、ランチのお弁当でバランスを取っています」
見た目も味もアクセントになるので使用頻度の高い実山椒。初夏に生の実を塩漬けにし、1年間にわたってチビリチビリと使っていく。翌週のお弁当の具材を週末にまとめて仕込んで冷凍保存したりして、朝にやることを少しでも減らしたりする工夫も。忙しい日でもお弁当づくりを続けられるワザとコツを鈴木さんは持っている。
おすすめ調味料
鈴木さんに、お弁当づくりに欠かせない、お気に入り食材を紹介してもらった。
まずは、台湾のお土産でもらった〈細粒籽油工房〉という小さな工房でつくられた希少なコールドプレスのごま油。さらりとしていて風味が抜群。
鈴木さんに、お弁当づくりに欠かせない、お気に入り食材を紹介してもらった。
まずは、台湾のお土産でもらった〈細粒籽油工房〉という小さな工房でつくられた希少なコールドプレスのごま油。さらりとしていて風味が抜群。
〈トレーダー・ジョーズ〉のミル付きソルト&ペッパー。レモンペッパーや、ガーリック風味など、さまざまな種類を揃えている。味を引き締めるために仕上げにガリリと挽く。
〈イワタニ〉のバーナーもお弁当づくりには欠かせない。明太子を少し炙ると、お弁当やお酒のおつまみにぴったり。グリルで炙るよりも手軽にできる。
ストーリーを重視した器のラインナップ
お気に入りの食器は、丹波立杭焼の〈俊彦窯〉。
「レコードや音楽を選ぶのと一緒で、洋服や器もストーリーを重視します。丹波焼を集めるようになったきっかけは、私の母の実家が丹波篠山にあるということもあったのですが、御年73歳になる作家の清水俊彦さんの人柄にも惹かれて。こういうふうに、器を買うときには実際に作家の方とお会いして、その方から直接買うことも多いです」
〈俊彦窯〉の皿は、和食も洋食も合うため使用頻度が高いのだという。清水俊彦さんのつくる器は、古丹波に由来する自然釉や、灰釉(かいゆう)、赤土部釉(あかどべゆう)を用いた、こっくりと深い艶が美しい。
お気に入りの食器は、丹波立杭焼の〈俊彦窯〉。
「レコードや音楽を選ぶのと一緒で、洋服や器もストーリーを重視します。丹波焼を集めるようになったきっかけは、私の母の実家が丹波篠山にあるということもあったのですが、御年73歳になる作家の清水俊彦さんの人柄にも惹かれて。こういうふうに、器を買うときには実際に作家の方とお会いして、その方から直接買うことも多いです」
〈俊彦窯〉の皿は、和食も洋食も合うため使用頻度が高いのだという。清水俊彦さんのつくる器は、古丹波に由来する自然釉や、灰釉(かいゆう)、赤土部釉(あかどべゆう)を用いた、こっくりと深い艶が美しい。
誰かのためにではなく、自分のために点てるお茶
朝の茶事と言うべく、朝の一服は鈴木さんのルーティーンだ。抹茶茶碗は、唐津焼など気に入ったものをコツコツと集め続けてきた。中には夫の家族が代々受け継いできた、由緒あるものも。
「茶の湯の作法を、と言うより茶の精神が私にぴったりと合っていて。月曜の朝や金曜に、心のリセットの意味で一服点てることが多いですね」
誰かのためではなく、自分のためにお茶を点てる時間をつくり、自分の内面を見直して襟を正すのが、鈴木さんにとっては贅沢な時間なのだという。
多治見市出身で、建築を学んだ陶芸家・松永圭太の茶碗が最近のお気に入り。
朝の茶事と言うべく、朝の一服は鈴木さんのルーティーンだ。抹茶茶碗は、唐津焼など気に入ったものをコツコツと集め続けてきた。中には夫の家族が代々受け継いできた、由緒あるものも。
「茶の湯の作法を、と言うより茶の精神が私にぴったりと合っていて。月曜の朝や金曜に、心のリセットの意味で一服点てることが多いですね」
誰かのためではなく、自分のためにお茶を点てる時間をつくり、自分の内面を見直して襟を正すのが、鈴木さんにとっては贅沢な時間なのだという。
多治見市出身で、建築を学んだ陶芸家・松永圭太の茶碗が最近のお気に入り。
学生の頃からダブを愛し、フェスに参戦し、週末はDJとして活躍する鈴木さん。自宅でも機材のスペースは十分に確保している。
逗子に住んでいた頃から飼い始めた2匹の性格の異なる猫が鈴木さんの家にはいる。トラちゃんは、来客の多い鈴木家で人馴れしているのか、少しだけ人間の気を引こうとする。ミミちゃんは、鈴木さんのベッドに潜って出てこない甘えん坊さん。
アートにも造詣が深い鈴木さん。杉本博司の作品は家宝だ。
毎日お弁当を詰める、お茶を点てる、猫と戯れる、そしてアート作品を眺める。自分の好きなものと過ごす時間を大切にする鈴木さんの暮らし方には、オンとオフを上手に切り替え、リラックスタイムを豊かにするヒントがたくさん詰まっていた。
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毎日お弁当を詰める、お茶を点てる、猫と戯れる、そしてアート作品を眺める。自分の好きなものと過ごす時間を大切にする鈴木さんの暮らし方には、オンとオフを上手に切り替え、リラックスタイムを豊かにするヒントがたくさん詰まっていた。
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目玉焼用に小さいサイズを買うべきか地味に悩んでいます。パエリアと目玉焼きは一つのフライパンで兼用されているのですか?又、今お使いのサイズは何センチですか?宜しくお願い致します。
鈴木さんにお尋ねしたところ、
パエリアパン30センチ弱とフライパン20センチ強、2つもってますが、仕上がりには変わりはなく、小さくても大きくても重いのは変わらないので、サイズは気にしないで大丈夫だと思います!
とのことです。ご参考になさってください。