車椅子にやさしい、障害物と角のない明るい住まい
公団住宅の一室が、ミニマルで明るい雰囲気の癒しの空間に変身。車椅子での移動も自由にできます。
Verlaine Marquez
2019年5月19日
この部屋のリノベーションを担当したCharkのシャーメイン・ウォンとジェイコブ・イシャクは、5つの部屋があるこの公団住宅の住まいを「障害物と角のない家」に作り替えました。
「オーナーの女性は転倒して、背骨を強く打ち、骨折してしまったのです。その事故によって彼女は歩けなくなってしまいました。リハビリを経て今は車椅子を使って移動することができるようになりました。回復し、また歩けるようになりたいと、彼女は強く願っています」とウォンは言います。
デザイナーたちはこの住まいを、車椅子で自由に動き回ることができる癒しの空間となるよう、設計しました。
「オーナーの女性は転倒して、背骨を強く打ち、骨折してしまったのです。その事故によって彼女は歩けなくなってしまいました。リハビリを経て今は車椅子を使って移動することができるようになりました。回復し、また歩けるようになりたいと、彼女は強く願っています」とウォンは言います。
デザイナーたちはこの住まいを、車椅子で自由に動き回ることができる癒しの空間となるよう、設計しました。
どんなHouzz?
住まい手:30代半ばの夫婦と2人の幼い息子たち
場所:デルタアベニュー(シンガポール)
面積:110平方メートル
プロジェクト期間:5か月(デザインに2.5か月、改修工事に2.5か月)
たくさんの自然光が入り、風通しの良い公団住宅。Charkのデザイナーたちは、最小限のアプローチを用いて、これらのもともとのデザインを強調することにしました。
「私たちは区切りのないオープンプラン、シンプル、そしてすっきりとした日本のミニマリズムにインスパイアされています」とウォンは言います。白と淡いグレーの色合いに塗られた壁は、自然光を反射させ、風通しの良い雰囲気に仕上がっています。
もともとあったアーチは木材風のラミネート外装材で強調するようにしました。
「木材アーチは、あらゆる場所を1つの連続したスペースとしてつなぐためにつくったものです」と彼女は言います。同じく、家具やリビングスペースの周囲も、角にはアーチ状の丸みを持たせています。
住まい手:30代半ばの夫婦と2人の幼い息子たち
場所:デルタアベニュー(シンガポール)
面積:110平方メートル
プロジェクト期間:5か月(デザインに2.5か月、改修工事に2.5か月)
たくさんの自然光が入り、風通しの良い公団住宅。Charkのデザイナーたちは、最小限のアプローチを用いて、これらのもともとのデザインを強調することにしました。
「私たちは区切りのないオープンプラン、シンプル、そしてすっきりとした日本のミニマリズムにインスパイアされています」とウォンは言います。白と淡いグレーの色合いに塗られた壁は、自然光を反射させ、風通しの良い雰囲気に仕上がっています。
もともとあったアーチは木材風のラミネート外装材で強調するようにしました。
「木材アーチは、あらゆる場所を1つの連続したスペースとしてつなぐためにつくったものです」と彼女は言います。同じく、家具やリビングスペースの周囲も、角にはアーチ状の丸みを持たせています。
アパート全体のフローリングは、すべて同じ高さに統一し、バリアフリーアクセスのしやすさを強化しました。また、幼児が自由に走って遊ぶことができ、子どもに優しい床の表面となるように、木材風のビニールフローリングをほぼすべてのスペースに採用しています。
「ドライキッチン、ダイニングスペース、正面玄関からベッドルームへの直通の廊下を確保するために、ウェットキッチンを小さくしました」とウォン。
デザイナーたちは、家族の思い出の品をディスプレーしたり置く場所として、やはり白とグレーの天井まで届くキャビネットをつくりました。その向かいには、息子のための遊びと勉強のためのスペースがあります。
デザイナーたちは、家族の思い出の品をディスプレーしたり置く場所として、やはり白とグレーの天井まで届くキャビネットをつくりました。その向かいには、息子のための遊びと勉強のためのスペースがあります。
オーナー女性が身体的な制限を感じなくて済むように、デザイナーとオーナーは密に協力し合いました。
「オーナーたちは、デザインとリノベーション、どちらの過程に関わってくれました。女性オーナーは、彼女の日常の動きや家事を楽にするためには、比率と寸法がどれほど重要かということを施工業者に示すべく、車椅子で試運転を行うこともありました」とウォンは話します。
「オーナーたちは、デザインとリノベーション、どちらの過程に関わってくれました。女性オーナーは、彼女の日常の動きや家事を楽にするためには、比率と寸法がどれほど重要かということを施工業者に示すべく、車椅子で試運転を行うこともありました」とウォンは話します。
典型的な独立型のダイニングエリアではなく、デザイナーたちはペニンシュラ型のカウンターを選び、それをすでにあった柱に取り付けました。これは戦略的にウェットキッチンとリビングルームの間に置くことにしています。
「ヘルパーさんがキッチンで作業をしている間、ガラスの引き戸からリビングの様子をみて、女性オーナーが合図をした時に手助けすことができるようにするためです。オーナーはアラームやサウンドデバイスを使用したくないのです」とウォン。
「ヘルパーさんがキッチンで作業をしている間、ガラスの引き戸からリビングの様子をみて、女性オーナーが合図をした時に手助けすことができるようにするためです。オーナーはアラームやサウンドデバイスを使用したくないのです」とウォン。
キッチンは、淡い色の木のキャビネットが空間に明るさをもたらしてくれています。幾何学模様のタイルは油はね防止ですが、視覚的にも興味を引きます。
「キッチンはリビングやダイニングスペースの一部として考えるように設計されているので、床のタイルは木材風のビニール製の床に合うように特別にセレクトされています」(ウォン)
キッチンのタイルデザインの写真を見る
「キッチンはリビングやダイニングスペースの一部として考えるように設計されているので、床のタイルは木材風のビニール製の床に合うように特別にセレクトされています」(ウォン)
キッチンのタイルデザインの写真を見る
ミニマリスト的なアプローチは、プライベートな空間、特に主寝室にも見られます。他の部屋と同じような暖かさ、明るさは静かな雰囲気を作り出しています。
ベッドフレームとベッドサイドテーブルは一体として設計されており、壁にもつながっています。 明るい木製のフロアリングとシームレスになっている一方で、淡い壁とはかすかなコントラストを醸し出しています。
ベッドフレームとベッドサイドテーブルは一体として設計されており、壁にもつながっています。 明るい木製のフロアリングとシームレスになっている一方で、淡い壁とはかすかなコントラストを醸し出しています。
枕元の一端には、内蔵型の小さな化粧台が設置されています。使い手が便利なように、フリップトップミラー付きのテーブルがあります。
「明るさ」はこの家のデザインに深く息づいています。浴室も明るく、風通しがよいように、気配りがしてあります。
フレームなしの大きな鏡の内部はキャビネットとして使われ、鏡は視覚的にスペースを広げ、照明の届く範囲を最大限に広げてくれる役割を果たしてくれます。
「浴室の壁に取り付けられたミラーキャビネットは、将来的に高さ調整が必要になった時に取り外しもできるようなっています」(ウォン)
車椅子でもすべてに手が届くキッチン。料理が楽しくなるリノベーション
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フレームなしの大きな鏡の内部はキャビネットとして使われ、鏡は視覚的にスペースを広げ、照明の届く範囲を最大限に広げてくれる役割を果たしてくれます。
「浴室の壁に取り付けられたミラーキャビネットは、将来的に高さ調整が必要になった時に取り外しもできるようなっています」(ウォン)
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