犬も猫も、家族みんなが笑ってのんびりくつろげる家
犬4匹に猫2匹、家の隅には亀も1匹と、にぎやかな一家が今回の主役。動物大好きなオーナーが配慮したのは、動物たちも家を自由に動き回り、快適に過ごせる家づくりでした。
chihiro suzuki
2019年2月3日
オーナーが、愛犬家仲間のシキナミカズヤ建築研究所の敷浪一哉さんに家づくりを依頼したのは6年ほど前。家を建てるなら、と前々から話していて、やっとその願いが叶ったそう。お互い犬を飼う者同士、犬の目線になって、どんな家なら犬も快適に暮らせるか、話を重ねる作業はとても楽しかったとオーナーと敷浪さんは声を揃える。
どんなHouzz?
所在地:兵庫県加西市
住まい手:夫婦と犬4匹、猫2匹、亀1匹
延床面積:107.23平方メートル
敷地面積:499平方メートル
構造:木造軸組
竣工:2014年
設計:敷浪一哉(シキナミカズヤ建築研究所)
どんなHouzz?
所在地:兵庫県加西市
住まい手:夫婦と犬4匹、猫2匹、亀1匹
延床面積:107.23平方メートル
敷地面積:499平方メートル
構造:木造軸組
竣工:2014年
設計:敷浪一哉(シキナミカズヤ建築研究所)
この家に住む前は、賃貸アパート暮らしだったオーナー。その当時から犬と猫がいたので、床がすべりやすかったり、限られた時間しか日向ぼっこができなかったりなど、不便に感じたことはすべて解決したいと思っていたそう。「新しい家は “犬と猫を飼育しやすい家” というよりは、“犬と猫の暮らしに寄り添う家” を目指しました」と敷浪さん。住まい方をていねいにヒアリングして、間取りや使う素材を長い時間をかけて決めていったそう。
暮らしの中心となるリビングの床は、 小さなガラス玉と小石が運られた洗い出しに。これなら年を取って足腰が弱くなった犬でも、ふんばりがきいて安心だ。光がさんさんと降り注ぐ大きな窓は既製品で、引き違いを床よりも下げて取り付けることで、サッシの存在感を消しているのがポイント。すぐに庭に出られるので、犬や猫は自宅にいながら、自分のペースで外の空気を吸ったり、家のなかで暖をとったり、涼んだりできるようになっている。
暮らしの中心となるリビングの床は、 小さなガラス玉と小石が運られた洗い出しに。これなら年を取って足腰が弱くなった犬でも、ふんばりがきいて安心だ。光がさんさんと降り注ぐ大きな窓は既製品で、引き違いを床よりも下げて取り付けることで、サッシの存在感を消しているのがポイント。すぐに庭に出られるので、犬や猫は自宅にいながら、自分のペースで外の空気を吸ったり、家のなかで暖をとったり、涼んだりできるようになっている。
リビングの隣にあるダイニング。「LDKはセミオープンにすることで空間に広がりをもたせつつ、無駄に大きくならないようにしました。部屋によって床と天井の仕上げを微妙に変化させています」と敷浪さん。ダイニングの床は、掃除がしやすく、ひんやりとした素材感のモルタルに。暑さに弱い犬にぴったりで、夏場はみんなここに集まるそう。
扉のないセミオープンな設計は、犬や猫にとってもメリットが。自由に部屋を行き来できるので、「扉を開けて」などの要求「ワン!」「ニャー!」の鳴き声の回数が減ったという。
扉のないセミオープンな設計は、犬や猫にとってもメリットが。自由に部屋を行き来できるので、「扉を開けて」などの要求「ワン!」「ニャー!」の鳴き声の回数が減ったという。
ダイニングからリビングを見たところ。人がくつろぐすぐ隣を犬や猫が横断していくのは、この家では日常茶飯事。誰もがマイペースに、ストレスフリーな生活を送っている。
写真右側にある薪ストーブは、オーナーの希望で設置した。安全性が考慮された、あまり熱くならないタイプなので、木製の階段の横に置いても大丈夫だそう。「部屋全体がじんわりと暖まり、家族団らんの時間が、より居心地のいいものになりました」とオーナー。
薪ストーブのある部屋の写真を見る
写真右側にある薪ストーブは、オーナーの希望で設置した。安全性が考慮された、あまり熱くならないタイプなので、木製の階段の横に置いても大丈夫だそう。「部屋全体がじんわりと暖まり、家族団らんの時間が、より居心地のいいものになりました」とオーナー。
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キッチンと同じ高さレベルにあるこちらは、写真家である奥様の書斎。床はキッチンと同じモルタルで仕上げた。ラワンランバーコア材を使った壁一面の造作家具には、愛犬の写真や書類、犬や猫にまつわる雑貨などを飾っている。
写真右側にあるフローリングの廊下の先には、この家で唯一こもり感のある寝室がある。その通り道には、DIYで作った猫の小屋とベッドを置いた。
写真右側にあるフローリングの廊下の先には、この家で唯一こもり感のある寝室がある。その通り道には、DIYで作った猫の小屋とベッドを置いた。
敷地内に大小5つの庭があるのも、この家ならではの工夫。それぞれの庭に「見る、使う、光を入れる」という役割を与え、なかには犬猫だけが出入りでき、人間が入ることのできない庭もつくった。
空間が連続し視野が広がることで、隣接する部屋と庭がひとつになり、家のなかにいても自然を感じられるようになる。犬たちは常にいちばん居心地のいい場所を求めて、家じゅうを探索しているそう。
外に駐車場があるため、納屋として使っているスペース。薪やアウトドア用品をストックして、ときには犬たちが遊ぶこともあるのだとか。左側に写っている男の子は敷浪さんの息子さん。犬好きなオーナーと敷浪さん家族は、家づくりが終わったあとも折に触れて交流しているそう。
外観は「杉板張りと瓦屋根の家が多い街並みに沿うよう、素材を近づけ、素朴な三角屋根の小屋のようなフォルムを目指しました」と敷浪さん。田んぼの中にあるため、周りからの視線が気にならないよう、窓の位置にも配慮した。
オーナー自作のウッドフェンスがあるので、リビングから庭にダッシュしてもOK! 家の横にドッグランがある、何とも幸せな環境で、今日も一家はのびのびと暮らしている。
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