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リビングは2階に。窓からの緑の眺めを楽しむ家
インテリアデザインの会社を経営する夫婦が自分たちのために設計した家は、緑の木立を眺めながらくつろげる室内が魅力の住まいです。
Louise O'Bryan
2017年10月5日
子どもたちが独り立ちしたタイミングで、自分たちだけの小さな住まいを設計・新築するという一生に一度のチャンスを手に入れた、オーストラリアに住むオーナー夫妻。家を建てたのは、敷地の端の、かつては草木が茂り放題だった一画。ふたりは最初から最後まで緊密に関わりながら家づくりを進めていった。
ミシェル・フィールゼンドさんはインテリアデザイン会社、ア・フレッシュ・タッチ・インテリアズを運営しており、豊富な経験と専門知識を自分たちのプロジェクトにも生かすことができた。
設計コンセプトの考案から竣工まで、合計13か月を経て、コンパクトながら機能的な2階建ての家が完成。2つのベッドルームとバスルームは1階に、オープンプランのリビングスペースは2階にあり、リビングからは周囲に広がる木立の美しい眺めが見渡せる。
ミシェル・フィールゼンドさんはインテリアデザイン会社、ア・フレッシュ・タッチ・インテリアズを運営しており、豊富な経験と専門知識を自分たちのプロジェクトにも生かすことができた。
設計コンセプトの考案から竣工まで、合計13か月を経て、コンパクトながら機能的な2階建ての家が完成。2つのベッドルームとバスルームは1階に、オープンプランのリビングスペースは2階にあり、リビングからは周囲に広がる木立の美しい眺めが見渡せる。
どんなHouzz?
住まい手:インテリアデザイナーのミシェル・フィールゼンドさん、企業で事業開発マネージャーを務める夫のサイモンさん、ラサ・アプソのミックス犬のウィルバー。
所在地:ビクトリア州アシュバートン
規模:延床面積は室内190平方メートル、エクステリア67平方メートル。ベッドル
ーム×2、バスルーム(トイレ含む)×2、パウダールーム
設計:ア・フレッシュ・タッチ・インテリアズ
施工:BHプレステージ・ホームズ
思わず座りたくなる窓際のベンチや、ひろびろとしたバルコニーなど、端正にデザインされた家のいたるところから周囲の木々が目に入り、あたたかな安らぎの雰囲気が生まれている。インテリアにも、外の景色を引き入れるように、アーストーンや有機的なテクスチャーを取り入れている。オーナーのミシェル・フィールゼンドさんはプロのインテリアデザイナーで、エクステリアも室内も、みずからデザインを担当したが、これはまさに夢のプロジェクトだったと言う。「私はトレンドを追うよりも、クライアントそれぞれの好みや個性、ライフスタイルを反映したオリジナリティのあるインテリアをつくるのが好きなんです。それを自分の家でも心がけていきました」。
住まい手:インテリアデザイナーのミシェル・フィールゼンドさん、企業で事業開発マネージャーを務める夫のサイモンさん、ラサ・アプソのミックス犬のウィルバー。
所在地:ビクトリア州アシュバートン
規模:延床面積は室内190平方メートル、エクステリア67平方メートル。ベッドル
ーム×2、バスルーム(トイレ含む)×2、パウダールーム
設計:ア・フレッシュ・タッチ・インテリアズ
施工:BHプレステージ・ホームズ
思わず座りたくなる窓際のベンチや、ひろびろとしたバルコニーなど、端正にデザインされた家のいたるところから周囲の木々が目に入り、あたたかな安らぎの雰囲気が生まれている。インテリアにも、外の景色を引き入れるように、アーストーンや有機的なテクスチャーを取り入れている。オーナーのミシェル・フィールゼンドさんはプロのインテリアデザイナーで、エクステリアも室内も、みずからデザインを担当したが、これはまさに夢のプロジェクトだったと言う。「私はトレンドを追うよりも、クライアントそれぞれの好みや個性、ライフスタイルを反映したオリジナリティのあるインテリアをつくるのが好きなんです。それを自分の家でも心がけていきました」。
信頼のおけるベテラン施工チームとともに、ふたりは家づくりの冒険に乗り出したが、やはり冒険物語には困難が付きもの。プロジェクトが始まる前から、近隣住民からの懸念に対処するため、何度も地域の自治体と話し合いを持った。「建設中、古いオークの木を保護する必要があったんです。また、将来的に木の根によるダメージを防ぐため、基礎打ちと同時に地中にコンクリートで防壁をつくる追加費用もかかりました」とフィールゼンドさんは言う。
このような問題はあったものの、周りの環境はデザインの大きなインスピレーションでもあり、その結果、あたたかく包み込むようなインテリアをつくり出すことができた。「当然ながら、木をたくさん取り入れたいと思っていたので、木がアクセントとして映えるような色合いを選びました。さらに、鮮やかな色彩を、調度やアート、いくつかのドアなどで加えています」とフィールゼンドさん。
このような問題はあったものの、周りの環境はデザインの大きなインスピレーションでもあり、その結果、あたたかく包み込むようなインテリアをつくり出すことができた。「当然ながら、木をたくさん取り入れたいと思っていたので、木がアクセントとして映えるような色合いを選びました。さらに、鮮やかな色彩を、調度やアート、いくつかのドアなどで加えています」とフィールゼンドさん。
ひとつながりのキッチン・ダイニング・ラウンジエリアは、人が集まりやすいなごやかな雰囲気だ。横長に伸びる窓からは、光と風景をたっぷりと取り込む。「キッチンの脇には、作業スペースのある広いパントリー、収納エリア、それに隠れたパウダールームもあります。どちらかというとコンパクトな家ですが、収納も生活空間も、必要以上にじゅうぶん用意されています」とフィールゼンドさんは言う。
ほとんどの窓やドアにはペアガラスを使っている。さらに、2階には高い位置にルーバー窓をつくり、通風を良くし、涼しく過ごせる工夫をしている。キッチンとリビングエリアはバルコニーにつながっており、暖かい時期にはこのバルコニーがおもてなしの場所になる。
家全体をとおして、壁、床、窓まわりに使われているのは、大人のムードを感じさせるグレートーンだ。落ち着いた空間を演出するだけでなく、ふたりが集めてきたユニークな宝物を飾る背景としてもぴったりの色だ。
いくつかまとめて配置した木製ビーズの照明が、グレーの壁に引き立つアイキャッチになっている。家の各所に使われている、あたたかみのある木のディテールとも呼応する。
2つのベッドルームは、同じくダークグレーの色調でまとめながら、さりげなくマスタードイエローをプラスして明るさを加えている。ラグジュアリーな透け感のあるカーテンと、その後ろの遮光カーテンの向こうには、小さな庭に出られる両開きドアがある。特注のワードローブには、ひとつひとつ旋盤加工で制作された木製の取っ手を使っている。
マスターベッドルームとつながるオンスイートのバスルームは、プライベートな中庭に面しており、半分屋外のようなトロピカルなバスタイムが楽しめる。中庭は段のあるデザインだが、これはビジュアル的な効果を狙っているだけでなく、豪雨にそなえた雨水管を隠す目的がある。「雨水管を敷地の裏側から表へと、端から端まで掘らなくてはならなかったんです。これがいちばん大変で、費用もかかったところですね。でも、段をつけて大きな鉢植え植物を置いたことで、見た目は気にならなくなりました」
オンスイートバスルームにも、引き続き黄色のアクセントを取り入れている。深みのある木の洗面台で、素朴でラスティックな印象に仕上がった。
ゲスト用ベッドルームは、1階の玄関を入った脇にある。こちらも、両開きのドアを開けると庭に出られ、家全体のつながりが感じられる。マスターベッドルームに使われているのと同じカーペットが、ナチュラルでリラックスした雰囲気によく似合う。
パウダールームには、モロッコ風タイルを使って変化をつけ、カッパーのペンダント照明とともにエギゾチックな雰囲気を演出。
大変だった作業も終わり、住み始めてしばらく経ったいま、木に囲まれたふたりの暮らしはどうだろうか?「外に見える木の眺めは素晴らしくて、飽きることがありません。そして家の中は、あたたかく居心地のよいインテリアで、家族や友達を呼んでいっしょに楽しんでいます」とフィールゼンドさんは言う。「家がこの環境に包み込まれるように建っているのもいいですね。私たちの小さな夢の家、パーフェクトな住まいです」
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