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かわいくて優秀! 「テラコッタ」を用いた庭・玄関のアイデア
素朴な焼き物テラコッタ。他の色とのなじみのいい「テラコッタ色」をインテリアに用いることも近年ブームになっていますが、庭や玄関、床ではどう使うのがいいのでしょうか?
舩村佳織
2017年9月30日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
古くから人々の生活と共にあるテラコッタ。素焼きの素朴な風合いが、どんなものとも相性が良い万能なマテリアルです。屋内はもちろん、庭でもさまざまなアイデアで活躍してくれます。そんなテラコッタを生かすアイデアをご紹介します。
テラコッタとは
粘土の素焼きを「テラコッタ」と言います。テラ(terra)は「土」、コッタ(cotta)は「焼いた」という意味です。陶器の原型とも言える単純な焼き物で、新石器時代から存在していたと言われています。日本にも粘土の素焼きの埴輪などが縄文時代から作られていたことがわかっています。このように世界各地で粘土の素焼きは生まれていましたが、テラコッタと言えば、イタリアが本場。テラコッタの語源はイタリア語です。イタリアでは屋根の瓦や壺、食器等の生活必需品がテラコッタで作られていました。柔らかい粘土の特性を利用した細かな細工を施した芸術品も生まれ、テラコッタという名前が世界に広まりました。
粘土の素焼きを「テラコッタ」と言います。テラ(terra)は「土」、コッタ(cotta)は「焼いた」という意味です。陶器の原型とも言える単純な焼き物で、新石器時代から存在していたと言われています。日本にも粘土の素焼きの埴輪などが縄文時代から作られていたことがわかっています。このように世界各地で粘土の素焼きは生まれていましたが、テラコッタと言えば、イタリアが本場。テラコッタの語源はイタリア語です。イタリアでは屋根の瓦や壺、食器等の生活必需品がテラコッタで作られていました。柔らかい粘土の特性を利用した細かな細工を施した芸術品も生まれ、テラコッタという名前が世界に広まりました。
本場イタリアは街中でテラコッタが使われています。屋根や鉢、タイルなど……。憧れてしまうようなすてきなテラコッタのコーディネートがたくさん見つかります。
そんな真似したくなるテラコッタのアイデアを海外のHouzzの写真からご紹介します。
そんな真似したくなるテラコッタのアイデアを海外のHouzzの写真からご紹介します。
テラコッタポット
園芸をやっている方ならひとつは持っているのではないでしょうか? テラコッタの鉢は植物の色合いを引き立て、植物をより美しく見せてくれます。また見た目だけでなく、植物を元気に育てる手助けもしてくれます。テラコッタは通気性・排水性に優れ、根腐れ防止に役立ちます。また、鉢内の温度が高くならず、暑い夏も少ないダメージで過ごせます。特に加湿が苦手な植物と相性◎。
園芸をやっている方ならひとつは持っているのではないでしょうか? テラコッタの鉢は植物の色合いを引き立て、植物をより美しく見せてくれます。また見た目だけでなく、植物を元気に育てる手助けもしてくれます。テラコッタは通気性・排水性に優れ、根腐れ防止に役立ちます。また、鉢内の温度が高くならず、暑い夏も少ないダメージで過ごせます。特に加湿が苦手な植物と相性◎。
植物が好きな方はついつい庭が鉢だらけになっていませんか?そんな方も、テラコッタで鉢を統一すればごちゃごちゃにならず、まとまりのある鉢植えスペースが出来上がります。素材が統一されていれば、形やサイズがバラバラでも問題ありません。
色んな種類の植物を植えて、ごちゃっとしつつもかわいいカジュアルな雰囲気が魅力的です。
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広いスペースがない方でも、小さなテラコッタの鉢をベランダに並べてみるとそのかわいらしさに満足できるかと思います。ハーブや野菜などを育てるのにぴったりです。マンションの方でも気軽に始められそうですね。また、お庭があっても菜園だけは鉢で、という方は多いです(野良猫が庭をトイレにしてしまうから……! という理由があるのだそう)。ちょこっと欲しい分だけ小さなキッチンガーデンをテラコッタの鉢で育ててみるのはいかがでしょうか?
玄関前に左右対称に置けば、トラディッショナルな雰囲気に。カジュアルだけでなく、使い方によって違った雰囲気が楽しめます。歴史のある伝統的な素材のため、どんなシーンにもマッチするのがテラコッタのすごいところ。庭の雰囲気を変えたいときも、使いまわしやすいですよ。
テラコッタタイル
時代を問わず、いつでも人気のテラコッタタイル。テラコッタ風タイルも非常に多いですが、本当のテラコッタの風合いにはやはり敵いません。ではなぜテラコッタ風商品がたくさんあるのでしょうか?
テラコッタタイルは表面がザラザラしていて独特の風合いを持ち、汚れが付きやすいです。そのためメンテナンスを考慮してテラコッタ風タイルを選ばれる方が多いです。
また、本物のテラコッタタイルには屋外使用の際に大きな弱点があります。それは凍結。テラコッタは吸水性があり、その水が凍ると膨張により割れてしまいます。そのため凍結の恐れがある地域ではテラコッタタイルを使うことは避けなければなりません。テラコッタタイルの表面に塗る防水処理もありますが、それでも寒冷地では避けた方がよいでしょう。
時代を問わず、いつでも人気のテラコッタタイル。テラコッタ風タイルも非常に多いですが、本当のテラコッタの風合いにはやはり敵いません。ではなぜテラコッタ風商品がたくさんあるのでしょうか?
テラコッタタイルは表面がザラザラしていて独特の風合いを持ち、汚れが付きやすいです。そのためメンテナンスを考慮してテラコッタ風タイルを選ばれる方が多いです。
また、本物のテラコッタタイルには屋外使用の際に大きな弱点があります。それは凍結。テラコッタは吸水性があり、その水が凍ると膨張により割れてしまいます。そのため凍結の恐れがある地域ではテラコッタタイルを使うことは避けなければなりません。テラコッタタイルの表面に塗る防水処理もありますが、それでも寒冷地では避けた方がよいでしょう。
しかしメンテナンスの手間を考えても、本物のテラコッタタイルの温かみは良いものです。使うほどに深まる風合い、一枚一枚違った表情が作り上げる優しい雰囲気。これらテラコッタタイルの魅力は本物ならではでしょう。
家づくりにテラコッタタイルかテラコッタ風タイルで迷われたときは、ぜひ本物のテラコッタに挑戦していただきたいです。
凍結の心配がない地域の方は、テラコッタタイルをテラスやアプローチにいかがでしょうか?もちろんテラコッタの鉢とも相性が良いですよ。
家づくりにテラコッタタイルかテラコッタ風タイルで迷われたときは、ぜひ本物のテラコッタに挑戦していただきたいです。
凍結の心配がない地域の方は、テラコッタタイルをテラスやアプローチにいかがでしょうか?もちろんテラコッタの鉢とも相性が良いですよ。
四角いタイルだけでなく、多角形のタイルも人気です。一目ぼれで、どうしても! という方も多い材料です。テラコッタが材料なので、個性的な形のタイルも主張しすぎず優しく周りに馴染みます。
デザインタイルと組み合わせて地中海風に。
階段の立ち上がりにデザインタイルを。窓や鉢もブルーを使い、コーディネートされています。
鮮やかなブルーのファニチャー、真っ白な壁とのコーディネート。まさに地中海!
テラコッタ瓦
低めの塀に笠置としてテラコッタ瓦を使用。背の高い塀ではありませんが、笠置に瓦を使用することで、クローズ感が強まります。同じ瓦でも黒っぽいものだと和風のイメージが強いですが、テラコッタは明るい印象のまま、しっかりとした境界を作り出します。
低めの塀に笠置としてテラコッタ瓦を使用。背の高い塀ではありませんが、笠置に瓦を使用することで、クローズ感が強まります。同じ瓦でも黒っぽいものだと和風のイメージが強いですが、テラコッタは明るい印象のまま、しっかりとした境界を作り出します。
テラコッタは魅力を語ろうとすると書ききれないほど! 素朴だからこそどんなものとも相性が良く、長く使える優秀な素材です。これから家づくりを考えている方、ぜひテラコッタを取り入れてみてはいかがでしょうか? まずは気軽に鉢から、テラコッタを手に取ってもらえると嬉しいです。
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テラコッタの施工事例があれば、コメント欄で写真を共有してください!
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