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すっきりした玄関を実現する、シューズクロークをつくろう
玄関先に、靴のまま入れる収納場所があると便利です。靴やお出かけグッズ、外出用コート、スポーツ用品や家事グッズなどを収納できる、シューズクロークのプランのヒントをご紹介します。
ブラッキン・ヘザー
2021年10月17日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
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最近、玄関の収納スペースとして注目を浴びているシューズクローク(シューズクローゼットとも)。忙しい一日を終えた後に帰宅する家族を迎え、訪れた人にとっては第一印象となる家の顔、玄関は、いつもすっきりさせておきたいもの。靴はもちろん、玄関周りや屋外で使うものを収納する理想的なスペースがシューズクロークです。この記事では、設置するメリットとタイプ、使い方をまとめました。
シューズクロークをつくるメリット
シューズクロークをつくる第一の目的は、玄関をいつでもすっきりした状態に保つこと。ある意味、生活感のあるものを「隠す」のが役割ともいえます。
- 玄関に靴があふれず、すっきりする
シューズクロークをつくる第一の目的は、玄関をいつでもすっきりした状態に保つこと。ある意味、生活感のあるものを「隠す」のが役割ともいえます。
- 外で使うアイテムを収納して外出の準備を楽に
たとえば、真冬にいったん外へ出て、寒いと思って手袋やマフラーを取りに引き返したことはありませんか? あるいは、真夏の屋外に出たとたん、太陽がまぶしくてサングラスを取りに家の中へ。一度履いた靴を脱いで手袋やサングラスを取りに行くのは面倒だし、時間がない場合は遅刻の原因にもなってしまいます。シューズクロークに外出グッズが置いてあれば、手間も時間も節約可能。外で使うアイテムを収納するスペースとして使えば、生活動線もぐんと短縮されます。
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- 家の中に持ち込まないことで他のエリアがすっきり
外出用コートも同様です。汚れや花粉がついたコートをそのまま椅子の上に置いたり、脱ぎ散らかしたりしていませんか? シューズクロークにコートを掛けておければ、家が格段にきれいになり、散らかるストレスも改善されるでしょう。
外に物置がない場合は、玄関周りで使うほうきやちりとり、じょうろなどのガーデニング用品も、シューズクロークが収納場所になります。夏にはキャンプやアウトドア用品、目につく場所には防災用品を備えておけば、いざというときに安心です。
案外場所をとる食品用の宅配ボックスや、家の中に置く場所がない飲料水のストックも置けます。また、ネット通販の多いこの時代、かさばる段ボールもここが便利。平らにした段ボール箱を束ねて、ゴミの回収日まで一角に置いておくこともできます。
案外場所をとる食品用の宅配ボックスや、家の中に置く場所がない飲料水のストックも置けます。また、ネット通販の多いこの時代、かさばる段ボールもここが便利。平らにした段ボール箱を束ねて、ゴミの回収日まで一角に置いておくこともできます。
シューズクロークのタイプ
普段履く靴は取り出しやすい下駄箱に、季節外の靴や特別の日用の靴はシューズクロークの中へ。さらに、傘やベビーカーなどもここに収納できるので、玄関はいつもすっきりします。
- ウォークインタイプ
普段履く靴は取り出しやすい下駄箱に、季節外の靴や特別の日用の靴はシューズクロークの中へ。さらに、傘やベビーカーなどもここに収納できるので、玄関はいつもすっきりします。
こちらの家では下駄箱を置かずに、玄関を上がったところにシューズクロークを設置。靴を履くときの動線を考えた場合、靴は玄関ホールにあると便利です。いったんサンダルなどを履いて土間に行かなくても、その日に履く靴を玄関ホールのシューズクロークから取り出し、そのまま土間に置いてすぐ履けます。
- ウォークスルータイプ
こちらの家では家族用に広いスペースを取り、たくさんの棚を取り付けています。玄関には飾るアイテム以外は何も置かず、靴はすべてシューズクロークの中に収める方式です。
こんな小さな壁だけでも、玄関を2つの空間に区切ることが可能です。また完全に閉め切らないことで、空間が開放的に感じられます。上がったところにコートやジャケットを掛けるクロークがあるのも賢いアイデア。
こちらも壁一枚で玄関を2つの空間に分けています。手前はお客さんを迎えるすっきりした空間。埋め込みのスリッパ収納も、スマートなアイデアですね。
奥は家族が毎日使う側。靴を置く棚をホールに近い位置に設置することで、框から下りることなく靴を取り出せるようになっています。ホールにはコート用のラックがあり、土間には自転車も縦にして置けるぐらいに広々としたシューズクロークです。
奥は家族が毎日使う側。靴を置く棚をホールに近い位置に設置することで、框から下りることなく靴を取り出せるようになっています。ホールにはコート用のラックがあり、土間には自転車も縦にして置けるぐらいに広々としたシューズクロークです。
シューズクローク設計のヒント
写真のシューズクロークはウォークスルーで、2ヶ所が引き戸。普段は開けっ放しで、来客時だけ閉められるのも引き戸のメリットです。引き戸をつけるスペースもない場合は、来客時だけ下ろせるロールスクリーンでも対応できます。
- 隠したいときには引き戸が便利
写真のシューズクロークはウォークスルーで、2ヶ所が引き戸。普段は開けっ放しで、来客時だけ閉められるのも引き戸のメリットです。引き戸をつけるスペースもない場合は、来客時だけ下ろせるロールスクリーンでも対応できます。
- 床材はタイル? フローリング?
ベビーカーや傘、子供のサッカーボールなど、濡れていたり汚れがついているものを置くには、やはりタイルの床が便利。濡れたレインコートも、下がタイルなら安心して掛けられます。
でも先程説明したように、靴が取り出しやすいのはサンダルを履いて取りに行かなくてもすむ位置。ホール側、または框をまたいだあたりの位置が理想です。家の間取り上、それが必ずしも可能とは限りませんが、写真のウォークスルータイプのように、靴の出し入れがしやすくするためにタイルの上にすのこなどを敷くのも一案です。
- ライフスタイルによって中身を工夫
写真は中古マンションをリノベーションして設けた、ウォークスルーのシューズクローク。入り口の正面の壁に姿見を取り付け、玄関側に十分下がって全身の身だしなみチェックができます。
シーズンオフの靴は箱のまま保管すれば中がすっきり見え、靴の汚れも防止できます。趣味のサーフィンに対応した仕様で、奥にはサーフボードを立て掛ける場所を確保し、ウェットスーツを掛けるフックも設けています。
シーズンオフの靴は箱のまま保管すれば中がすっきり見え、靴の汚れも防止できます。趣味のサーフィンに対応した仕様で、奥にはサーフボードを立て掛ける場所を確保し、ウェットスーツを掛けるフックも設けています。
スタイリッシュなシューズクロークは設備も完璧。靴を収納する棚もあれば、その正面にはコートが掛けられるクロークエリアも。さらにうれしいのが手洗いシンクがあること。帰宅後にすぐにここで手を洗えるのはとても便利です。特に小さな子供やペットのいる家には魅力的です。
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