コメント
コンパクトスペースの賢い味方、ネストテーブル
狭いスペースで大活躍のネストテーブルは、サイズ違いの複数のテーブルが入れ子式に収納された、便利な多機能家具。さまざまな種類と使い方をご紹介します。
西谷典子|Noriko Nishiya
2017年7月8日
ネストテーブル(英語ではネスト・オブ・テーブル、ネスティング・テーブルとも呼びます)とは、サイズが異なる同じデザインが入れ子になって収納されているテーブルのこと。必要なときに引き出して使えて、スペースも節約でき、リビングや寝室から子供部屋、玄関までどんな部屋でも重宝する多機能家具のひとつです。今回はコンパクトスペースを有効に使えるネストテーブルのさまざまなタイプと、その使い方をご紹介します。
はじまりは4つで1組の「カルテット・テーブル」
現代のネストテーブルは3つで1セットのものが多いですが、登場した当初は4つで1セットでした。18世紀後半にイギリスの家具デザイナー、トーマス・シェラトンがこのテーブルを流行らせたといわれますが、当時の名前はカルテット・テーブル。4つの小さなテーブルを重ねたものでした。貴族の邸宅のドローイングルームと呼ばれる居間に置かれることが多く、貴婦人が刺繍をするときのサブテーブルや、紳士たちのカードゲーム用のテーブルとして、当時から多目的に使われていました。
現代のネストテーブルは3つで1セットのものが多いですが、登場した当初は4つで1セットでした。18世紀後半にイギリスの家具デザイナー、トーマス・シェラトンがこのテーブルを流行らせたといわれますが、当時の名前はカルテット・テーブル。4つの小さなテーブルを重ねたものでした。貴族の邸宅のドローイングルームと呼ばれる居間に置かれることが多く、貴婦人が刺繍をするときのサブテーブルや、紳士たちのカードゲーム用のテーブルとして、当時から多目的に使われていました。
コーナーソファとは相性抜群
写真のようなL字型のソファに組み合わせて使うと、ネストテーブルの使い勝手のよさがわかります。座る場所に応じて気軽にテーブルを移動するのは、普通のコーヒーテーブルではできません。写真のような形や大きさが違うデザインもあり、インテリアのアクセントとしても楽しく便利に使えそうです。
写真のようなL字型のソファに組み合わせて使うと、ネストテーブルの使い勝手のよさがわかります。座る場所に応じて気軽にテーブルを移動するのは、普通のコーヒーテーブルではできません。写真のような形や大きさが違うデザインもあり、インテリアのアクセントとしても楽しく便利に使えそうです。
カジュアルな食事のサブテーブルとして
ダイニングテーブルに着席しての食事ではなく、リビングのソファでカジュアルにゲストをもてなすシチュエーションでも、ネストテーブルは大活躍。思い思いの場所に座ったゲストが近くにプレートとグラスなどを置け、料理のサービング用としても使えます。普段は花や本などをディスプレイしても。
ダイニングテーブルに着席しての食事ではなく、リビングのソファでカジュアルにゲストをもてなすシチュエーションでも、ネストテーブルは大活躍。思い思いの場所に座ったゲストが近くにプレートとグラスなどを置け、料理のサービング用としても使えます。普段は花や本などをディスプレイしても。
書斎のサイドテーブルとして
書斎に1台置いておけば、書類を仕分けするときのサブデスクとして使えます。仕事が終わったらコンパクトにしまい、すっきりしたスペースに。ただし、しまうことが苦手な人は要注意。単に書類の積み上がったテーブルが増えていくことになりかねないので、使い終わったら必ず入れ子状態に戻す、というルールをつくりましょう。
書斎に1台置いておけば、書類を仕分けするときのサブデスクとして使えます。仕事が終わったらコンパクトにしまい、すっきりしたスペースに。ただし、しまうことが苦手な人は要注意。単に書類の積み上がったテーブルが増えていくことになりかねないので、使い終わったら必ず入れ子状態に戻す、というルールをつくりましょう。
寝室でもフレキシブルに
ネストテーブルは寝室でも重宝。ベッドサイドに必要なランプのほか、寝る前に読む本や飲み物を入れるグラスやマグなども置け、引き出せば朝食のトレイを置くことだってできます。写真のようなポップなカラー、しかも色違いのものを選べば部屋を彩るアクセントに。
ネストテーブルは寝室でも重宝。ベッドサイドに必要なランプのほか、寝る前に読む本や飲み物を入れるグラスやマグなども置け、引き出せば朝食のトレイを置くことだってできます。写真のようなポップなカラー、しかも色違いのものを選べば部屋を彩るアクセントに。
子供の成長に合わせて
ネストテーブルは基本的に低めなので、キッズ用のテーブルとしても使えます。友達が来たらテーブルを引き出して遊び、終わったら部屋の隅へまとめてお片付け。オークのような木製のがっしりとしたつくりなら、少々手荒に扱っても心配はありません。サイズも3種類あるので、子供の成長とともに用途を変えながら使い続けられます。
ネストテーブルは基本的に低めなので、キッズ用のテーブルとしても使えます。友達が来たらテーブルを引き出して遊び、終わったら部屋の隅へまとめてお片付け。オークのような木製のがっしりとしたつくりなら、少々手荒に扱っても心配はありません。サイズも3種類あるので、子供の成長とともに用途を変えながら使い続けられます。
クリアタイプで軽やかに
透明なアクリル素材のネストテーブルなら、限られたスペースでも存在を主張しないのですっきりした印象に。ソファが大きめだったり、存在感のあるタイプだったりする場合は特にぴったり。フレキシブルに使えるうえ、バランスのよいボリュームにスタイリングできます。
透明なアクリル素材のネストテーブルなら、限られたスペースでも存在を主張しないのですっきりした印象に。ソファが大きめだったり、存在感のあるタイプだったりする場合は特にぴったり。フレキシブルに使えるうえ、バランスのよいボリュームにスタイリングできます。
ユニークなタイプが見つかる、アンティークやヴィンテージ
アンティークやヴィンテージのネストテーブルにも、さまざまな面白いデザインがあるので、いくつかご紹介しましょう。写真のテーブルは1台のサイドテーブルに見えますが、実は扇形の天板のミニテーブルが下におさまっているネストテーブル。こんなよく考えられた多機能デザインも数多くあります。
アンティークやヴィンテージのネストテーブルにも、さまざまな面白いデザインがあるので、いくつかご紹介しましょう。写真のテーブルは1台のサイドテーブルに見えますが、実は扇形の天板のミニテーブルが下におさまっているネストテーブル。こんなよく考えられた多機能デザインも数多くあります。
1930年頃につくられたものですが、人口増加で家が狭くなり、コンパクトな空間に合った家具が必要とされた、当時の時代背景が見えてきます。こういった合理的で無駄のないデザインには普遍性があり、現代のインテリアにもすんなり溶け込みます。
個性的で頑丈なタイルトップ
北欧デザインから影響を受けたタイルトップのネストテーブルは、1950年代から登場します。タイルのデザインも個性的で、フォークロアテイストや、抽象的でアーティスティックなデザインなど多彩です。タイルトップのテーブルは比較的重いタイルを支えるためにしっかりと頑丈につくられたものが多く、長く使えておすすめです。
北欧デザインから影響を受けたタイルトップのネストテーブルは、1950年代から登場します。タイルのデザインも個性的で、フォークロアテイストや、抽象的でアーティスティックなデザインなど多彩です。タイルトップのテーブルは比較的重いタイルを支えるためにしっかりと頑丈につくられたものが多く、長く使えておすすめです。
エレガントで機能的なガラストップ長方形のコーヒーテーブルの下に、2つの正方形のサブテーブルがついた、エレガントでいて機能的なデザイン。高価なウォールナットのアンティークのネストテーブルには、ガラスの天板が付いているものがよくあります。このタイプはお手入れも簡単で、天板にシミをつける心配もありません。ガラス天板が木材を色あせから防ぐ役割もあるので、長くきれいな状態を保てます。
貴族用の多機能テーブルとして誕生した200年以上前から、人々に愛されているネストテーブル。現代では素材のバリエーションも増え、好みのインテリアスタイルに合わせてさまざまなタイプが選べるようになりました。家のどこに置いても大活躍するアイテムだけに、今回ご紹介した以外にも、まだまだ違った使い道がたくさん見つかるのではないでしょうか。
こちらもあわせて
家具を長く大切に使うために、必要なケアと使い方の注意とは?
家具を買うときに考えたい5つのこと。長く使える家具選び
タイムレスデザインの名作椅子《アーコールチェア》
アンティークの基本的な知識、選び方や扱い方のポイント
アンティークを現代の住まいにミックスさせるポイント10
教えてHouzz
ネストテーブルを使っていますか? どこでどんなふうに使っていますか?
こちらもあわせて
家具を長く大切に使うために、必要なケアと使い方の注意とは?
家具を買うときに考えたい5つのこと。長く使える家具選び
タイムレスデザインの名作椅子《アーコールチェア》
アンティークの基本的な知識、選び方や扱い方のポイント
アンティークを現代の住まいにミックスさせるポイント10
教えてHouzz
ネストテーブルを使っていますか? どこでどんなふうに使っていますか?
おすすめの記事
リビングの記事
ソファのサイズ選びの基本とバランスのよいレイアウトとは?
壁に寄せる? 部屋の真ん中に置く? 2人掛けと3人掛けのどちらがいいの? 1人掛けやアームチェア、オットマンとの組み合わせは? ソファのベストな配置について考えてみましょう。
続きを読む
コーディネート・スタイリング
床と家具の木の色を揃えずに、バランスよく見せる7つの方法
ナチュラルな木目を活かした家具をフローリングの部屋に置くとき、木の色を同じに揃えなければと思い込んでいませんか? 濃さや質感が違っても、素敵にまとめる方法はいろいろあります。
続きを読む
インテリア
造作家具と置き家具、どちらを選ぶ?それぞれのメリット・デメリットとは
壁に固定し、空間と一体にするかたちで造り付ける「造作家具」と、そのまま空間に置いて使う「置き家具」。それぞれの特徴とメリット・デメリットを、インテリアのプロが解説します。
続きを読む
コーディネート・スタイリング
世界に一つだけのお気に入り、プロに作ってもらうオーダーメイドアイテム
自分にぴったりのものが見つからないなら、希望を伝えてオーダーメイドで作ってもらう手があります。専門家が親身に相談にのってくれるでしょう。
続きを読む
インテリア
ソファライフが快適になる!サイドテーブルのアイデア
ソファで過ごす時間をもっと快適にしたいなら、サイドテーブルをプラスするのがおすすめ。インテリアコーディネーターが、サイドテーブルの選び方や組み合わせ方のコツもご紹介します。
続きを読む