コメント
窓を大きく、天井を高く! リノベーションで実現した、明るく風通しのいい家
シンプルで、心地よい家こそ最高の家。予算ができるたびに少しずつ手を加えて実現した、明るく心地よい西海岸の家をご紹介します。
Kathleen McCleary
2017年5月11日
インテリアデザインのプロは、自宅をどうデザインしているのだろう? ゴージャスな広い空間に高価でドラマティックなアイテムをコーディネートしているのだろう、と思っている人も多いだろう。でも、インテリアデザイナーのレイラ・ジャウォースキーさんと夫のスコットさんはそうではない。6年前、アメリカ西海岸のサクラメントにある1980年代築の分譲住宅を購入したが、サイズはほどほどだし、予算に余裕はないため、インテリアはシンプルにまとめたいと考えた。「住みやすくて、凝りすぎていない家が好きなんです。子どもひとりと犬もいますしね。モノがあふれかえる感じにはしたくなかったんです」とレイラさんは言う。
Photos by Davies Imaging
どんなHouzz?
住まい手:〈デザインショップ・インテリア〉のレイラ・ジャウォースキーさん、夫のスコットさん、息子のジェイクくん(5歳)
所在地:カリフォルニア州サクラメント
規模:111平方メートル。ベッドルームx2、バスルームx2
夫妻は何段階かにわけてリノベーションをしていった。まず、壁を塗り替える、新しいカーペットを入れるなど目に見える部分を一新し、住みごこちをよくした。3年後には裏庭にプールを設置。そして最後に家全体のリノベーションに着手。キッチンとバスルームもそっくり入れ替えた。「リノベーションを考えている人によくするアドバイスが、一度に全部リノベーションできるとは限らないから、時間をかけて進めていきましょう、ということ。私自身、最初のリノベーションで当時の貯金を使い果たしたので、何年かして、新しい家具を買いました」とレイラさん。
リビングルームの壁のひとつに約245×150センチの窓を取りつけ(写真正面)、さらに暖炉をはさんだ両側にガラス扉を入れて開放感を出した。「とても小さい家なので明るくしたかったんです」とレイラさん。中間色中心のソフトな色使いにしたのもそのためだ。「主張の強すぎるものはありません」。
家具は新しいものとリユース品をとりまぜたエクレクティックなスタイル。コーヒーテーブルはネットオークションサイトで購入した60ドルの品に、知り合いのカウンタートップの加工会社にホワイトクォーツの端材をカットしてもらい、天板として載せた。「私のスタイルはかなりミッドセンチュリー寄りですが、時代がとまったキッチュなスタイルにはしたくないので、違う要素も取り入れるようにしています」。
どんなHouzz?
住まい手:〈デザインショップ・インテリア〉のレイラ・ジャウォースキーさん、夫のスコットさん、息子のジェイクくん(5歳)
所在地:カリフォルニア州サクラメント
規模:111平方メートル。ベッドルームx2、バスルームx2
夫妻は何段階かにわけてリノベーションをしていった。まず、壁を塗り替える、新しいカーペットを入れるなど目に見える部分を一新し、住みごこちをよくした。3年後には裏庭にプールを設置。そして最後に家全体のリノベーションに着手。キッチンとバスルームもそっくり入れ替えた。「リノベーションを考えている人によくするアドバイスが、一度に全部リノベーションできるとは限らないから、時間をかけて進めていきましょう、ということ。私自身、最初のリノベーションで当時の貯金を使い果たしたので、何年かして、新しい家具を買いました」とレイラさん。
リビングルームの壁のひとつに約245×150センチの窓を取りつけ(写真正面)、さらに暖炉をはさんだ両側にガラス扉を入れて開放感を出した。「とても小さい家なので明るくしたかったんです」とレイラさん。中間色中心のソフトな色使いにしたのもそのためだ。「主張の強すぎるものはありません」。
家具は新しいものとリユース品をとりまぜたエクレクティックなスタイル。コーヒーテーブルはネットオークションサイトで購入した60ドルの品に、知り合いのカウンタートップの加工会社にホワイトクォーツの端材をカットしてもらい、天板として載せた。「私のスタイルはかなりミッドセンチュリー寄りですが、時代がとまったキッチュなスタイルにはしたくないので、違う要素も取り入れるようにしています」。
暖炉と炉床の古いレンガは外し、六角形のタイルを貼った。床は暖炉のきわまでコンクリート床にし、暖炉の手前の炉床が場所をとってしまうのを避けた。暖炉をはさんだ左右のガラス扉は外開きで取りつけ、「内開きにして狭い部屋のスペースをとらないようにしました」とレイラさん。
幅を90センチから150センチに広げた大きな窓と舟底天井の効果で、キッチンに広さと軽やかさが感じられる。吊り天井を撤去して、隣の部屋と天井高を揃えたのだ。レイラさんいわく、キッチンは「ミッドセンチュリーの家具を入れたモダンなファームハウススタイル」。
オープンシェルフで空間にさらに開放感が出ている。ここでも先の同じメーカーに依頼し、〈イケア〉のキャビネットにホワイトクォーツの天板を、アイランドキッチンのカウンターとオープンシェルフの棚板用にパイン材を加工してもらった。
オープンシェルフで空間にさらに開放感が出ている。ここでも先の同じメーカーに依頼し、〈イケア〉のキャビネットにホワイトクォーツの天板を、アイランドキッチンのカウンターとオープンシェルフの棚板用にパイン材を加工してもらった。
息子のジェイクくんは自分の部屋にバットマンを取り入れたい、とリクエスト。隣の部屋のクローゼットだったスペースをこの部屋のアルコーブに改造し、実矧ぎ(さねはぎ)継ぎにしたパネルを壁に貼ってベッドをおさめた。。夫のスコットさんは材料費60ドルほどでロフト式ベッドをDIY。ロフト式ベッドの下に置いた〈イケア〉の子供用ベッドはジェイク君の友達が泊まりにくるときにちょうどいい。壁は黒でペイントしたが、床、天井、トリミングの明るい白と透け感のあるカーテンで「暗い感じはまったくしません」とレイラさん。
クローゼットのガラスの引き戸には、マスキングテープでバットマンの舞台「ゴッサム・シティ」描いた。(スコットさんが実際に絵を描く様子はこちらの動画で)。棚と机を一体化したユニットは、ホームセンター〈ロウズ〉で入手した配管パイプと安い棚板を使った夫妻の手作り。「友だちが来たときに一緒に座って遊んだりお絵かきしたりできる場所があるといいなと思ったので」とレイラさん。
プレイルームにはもともと部屋側に開く両開きのドアがついていた。これを120センチ幅のポケットドアに変え(写真左手)、空間より広く使えるように改造。写真右手にあったフレンチドアは幅を120センチから150センチに広げて外開きに。収納ユニットは〈イケア〉のおもちゃ箱3つの上に、同じく〈イケア〉のメディア用キャビネットを並べたもの。
建築的なディテールも取り入れている。装飾窓枠や壁面のモールディング、実矧ぎ(さねはぎ)継ぎの天井、主寝室の腰壁の羽目板などだ。「以前、東海岸で住んでいた家は築150年だったので、味のあるディテールがどうしてもほしかったのです」とレイラさん。
ナイトテーブルはヴィンテージ品。プロに頼んで塗り直してもらい、取っ手を付け替えた。
ナイトテーブルはヴィンテージ品。プロに頼んで塗り直してもらい、取っ手を付け替えた。
現在バスタブがある場所は、リノベーション前は廊下の一部で、洗濯機と乾燥機がスペースを占めていた。
「スペースを作るには、洗濯機をガレージへ移動してシャワーブースの中にバスタブを入れるのが唯一の方法
独立型のバスタブの場合、水栓金具類は床付けでなくバスタブ本体に取り付けられる。「その方がずっと安くすみます」とレイラさん。
「スペースを作るには、洗濯機をガレージへ移動してシャワーブースの中にバスタブを入れるのが唯一の方法
独立型のバスタブの場合、水栓金具類は床付けでなくバスタブ本体に取り付けられる。「その方がずっと安くすみます」とレイラさん。
面台のキャビネットは、苦労して探した末に見つけたミッドセンチュリーの食器棚の下半分を使っている。
「幅は122センチでないとだめ。見つけるのは至難の業でした」。
「幅は122センチでないとだめ。見つけるのは至難の業でした」。
約365x305センチのゲストハウスは当初、レイラさんが仕事場として使っていた。〈モダン・スペース・アンド・シェッド〉の組み立て式小屋で、パーツの状態で送られてくる。景観設計を手がけるなじみのスタッフたちに組み立ててもらった。
ゲストハウス内部。グラフィックなパターンの壁紙と、インド周辺地域の布を重ねて作った「カンタ」と呼ばれるキルトが特徴だ。
屋外のパティオの上には、家の端から端まで届く、間口12.8メートルのスチールの屋根がついている。〈イケア〉のユニット式ソファは「一般的な屋外用ソファではないですが、厚手のキャンバス地のカバーなので、プールから上がって濡れたままで座っても丈夫なんです」とレイラさん。
コーヒーテーブルはセールで手に入れ、キッチンのカウンタートップに使ったホワイトクォーツの余りを天板にした。奥のダイニングテーブルは組み立て式のピクニックテーブル2台をスコットさんが生まれ変わらせた。「ベンチの部分を外して1.5メートル間隔をあけたあと、長さ4.5メートルの厚板を天板とベンチシートに取り付けました」。15人から20人ほどが座れるようになった。感謝祭には周りに屋外用のヒーターをいくつか置き、ゲストを招いてディナーを楽しんだそうだ。
Houzzツアーをテーマ別に読む
My Houzz/日本/北米/中南米/ヨーロッパ/北欧/中東/アジア/オセアニア/新築/リノベーション/別荘/二世帯住宅/賃貸住宅/My Houzz
Houzzの写真を部屋別に見る
キッチン/バス・トイレ/ベッドルーム/リビング/ダイニング/庭・アウトドア/ベビー・キッズルーム/書斎・ホームオフィス/収納・クローゼット/エクステリア(外観)/地下室/玄関/ガレージ・物置小屋/ホームジム/ホームバー/ホームシアター/ファミリールーム/サンルーム/廊下/ランドリールーム/階段/ワインセラー/プール/庭/テラス・中庭/ポーチ・ベランダ/デッキ
コメントをどうぞ!
ご感想をおきかせください。
コーヒーテーブルはセールで手に入れ、キッチンのカウンタートップに使ったホワイトクォーツの余りを天板にした。奥のダイニングテーブルは組み立て式のピクニックテーブル2台をスコットさんが生まれ変わらせた。「ベンチの部分を外して1.5メートル間隔をあけたあと、長さ4.5メートルの厚板を天板とベンチシートに取り付けました」。15人から20人ほどが座れるようになった。感謝祭には周りに屋外用のヒーターをいくつか置き、ゲストを招いてディナーを楽しんだそうだ。
Houzzツアーをテーマ別に読む
My Houzz/日本/北米/中南米/ヨーロッパ/北欧/中東/アジア/オセアニア/新築/リノベーション/別荘/二世帯住宅/賃貸住宅/My Houzz
Houzzの写真を部屋別に見る
キッチン/バス・トイレ/ベッドルーム/リビング/ダイニング/庭・アウトドア/ベビー・キッズルーム/書斎・ホームオフィス/収納・クローゼット/エクステリア(外観)/地下室/玄関/ガレージ・物置小屋/ホームジム/ホームバー/ホームシアター/ファミリールーム/サンルーム/廊下/ランドリールーム/階段/ワインセラー/プール/庭/テラス・中庭/ポーチ・ベランダ/デッキ
コメントをどうぞ!
ご感想をおきかせください。
おすすめの記事
Houzzがきっかけの家(国内)
ジョージア・オキーフ邸をイメージした、4人家族の暮らしにフィットする家
文/永井理恵子
Houzzで見つけた建築家に依頼して、予算内で夢の住まいを実現!通りかかった人に「素敵ですね!」とよく褒められる、シンプルながらスタイリッシュなお宅です。
続きを読む
日本の家
ゲストへの思いやりの心をしつらえた、離れのある家
文/杉田真理子
東京から訪れるゲストのため、母屋のほかにゲストルームの離れをしつらえた住まい。伝統的な日本家屋の美しさが、自然の中で引き立つ家です。
続きを読む
Houzzがきっかけの家(国内)
家族で自然を満喫。極上の浴室と広々としたデッキを備えた軽井沢の別荘
3人の子供たちの成長期に家族で軽井沢ライフを楽しむため、オーナーは時間のかかる土地探し&新築計画を見直し、中古物件を購入。Houzzで見つけた長野県の建築家に改修を依頼して、飛躍的に自然とのつながりが感じられる住まいに変身させました。
続きを読む
リノベーション
建築家がゲストハウスに再考したガレージ
多目的スペースへと作り替えられた空間とカーポートの追加によって、スタイリッシュにアップデートされた、歴史あるニューイングランド様式の住宅をご紹介します。
続きを読む
世界の家
ビルバオのグランビア通りに佇む、1950年代のクラシカルなフラットハウス
既存のモールディングが美しい85平方メートルのリビング、ダイニング、ホームオフィスをもつ、エレガントなフラットをご紹介します。
続きを読む