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大理石をとりいれた美しい部屋7選
高級素材の代表格、大理石。美しい模様やテクスチャーを効果的にとりいれる方法を、実例とともにご紹介します。
杉田真理子
2017年2月7日
絶妙な色調と独特な模様、角度によってさまざま見え方が変わる光沢。ヨーロッパ、とくにイタリアを中心に産出される大理石は、ホテルやデパート、美術館等、高級感のある建物を中心に、幅広く使用されています。高級石材として人気がある傍ら、新しい加工・輸送技術の発展や人工大理石の普及により、現代の一般家庭でも身近な存在となってきています。今回は、素材としての大理石にスポットをあて、その魅力を読み解きながら、様々な部屋やスタイルに応用されている大理石の10の事例を紹介していきます。
大理石とは?
自然石には様々な種類がありますが、大理石は、炭酸カルシウムを主成分とする石灰岩からできた変成岩の1つです。貝や動物の遺骸等が海の底で積み重なって固まってできた石灰岩が、さらに熱と圧力によって結晶化したものが大理石となります。つまり大理石は
何百万年もの間、地中にひっそりと埋もれながら徐々に生成された大地の賜物です。生成にかかったその長い時を思えば、自然の神秘を感じますよね。
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奥深い色合いと独特な模様が特徴の大理石は、切り出す箇所や加工の仕方によって様々な表情を見せ、同じものが二つとありません。これは、天然石ならではの醍醐味とも言えるでしょう。柔らかく加工が容易であり、磨くと光沢が出るため、例えば彫刻を施した装飾などで様々な形・色・質感を楽しむことができます。また、磨き上げられた大理石の壁面や床、カウンターは、洗練されオーセンティック印象を生むため古くから愛されてきました。
1. 床から壁面まで、大胆に大理石を使用
そんな大理石ですが、どのような場所に使われているのでしょうか? やはり大理石といえば、美術館や城などの大規模な建物に、床部分や装飾を含む壁面として古く使用されてきました。有名なところではではインドのタージ・マハル、古代ギリシアのパルテノン神殿がありますが、現代では一般家庭でも頻繁に使われる素材となりました。
写真のように、一部壁面を含む床一面に大理石をあしらえば、重厚感があり非日常的な部屋が完成です。
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2. 一部のみ取り入れて、あくまでも現代風に
こちらは、モスグリーンの壁と戸棚、ゴールドの取っ手などのパーツ、木目調の家具が印象的なキッチンのバックスプラッシュとワークトップに、大理石を使用した例です。異素材の見事な組み合わせが、逆に大理石の存在とそのアラベスク模様の美しさを際立たせます。そして仕上がりは、あくまでもコンテンポラリーでカジュアルです。
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3. 白を基調とした北欧風スタイルのスパイスとして
こちらは床も壁も真っ白、無駄な装飾を削ぎ落とした非常にモダンな空間に、ところどころアクセントとして大理石を使用している例です。シンプルさを保ちつつも、バックスプラッシュに模様の美しい大理石を使用し、まるで飾り棚のような雰囲気に仕上がっています。ナチュラルな印象の木材のチェアに合わせた、大理石天板のテーブルも素敵です。
こちらは床も壁も真っ白、無駄な装飾を削ぎ落とした非常にモダンな空間に、ところどころアクセントとして大理石を使用している例です。シンプルさを保ちつつも、バックスプラッシュに模様の美しい大理石を使用し、まるで飾り棚のような雰囲気に仕上がっています。ナチュラルな印象の木材のチェアに合わせた、大理石天板のテーブルも素敵です。
4. 大理石の丸テーブルで、あくまでもシンプルに
現代の技術では、大理石を薄くカットし、その板で他の素材にかぶせたり、覆ったりすることも可能になりました。そのため、表面は大理石の質感がしっかり出ていながら、従来よりも軽量かつ安価に大理石アイテムを楽しめるようになったといいます。このような大理石天板の丸テーブルなら、気軽に現代のアパートメントにも導入できてしまいます。シンプルかつクラシックなスタイルが素敵です。
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5. 大理石天板のアイランドキッチンは永遠の憧れ
高級な重厚感がある大理石を使用したキッチンカウンターやテーブルは、永遠の憧れ。アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした人工大理石という選択肢も最近は充実しており、いずれも安価に、単なる作業台ではないデザイン性の高いキッチンを演出してくれます。大理石的な艶や模様、質感が、料理を美味しく見せてくれます。
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6. バスルームで特別l気分を味わうなら、大理石がいちばん!
贅沢なバスタイムを味わいたいのならば、高級感のある大理石仕様がいちばんです。人工大理石でバスタブを作っているメーカーも多くありますが、贅沢に天然大理石を全面に使用しているものも。清潔感があるだけでなく、天然石だからこそのどしりとした重厚感に、お風呂の時間が何倍にも楽しみになること間違いなしです。
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こちらも同じく、大理石が浴槽に使われている例ですが、上の例と比べるとその模様や色合いが大きく異なることがわかります。同じ大理石といえど、岩に含まれる鉱物の種類やその密度により、その色合いはさまざまです。アクセサリーなどにもよく利用されるヘマタイト、クロライト、パイライトなどの鉱物の含有量によって、パールのような純白のものから、レンガのような赤や深いグレー系の大理石まで種類は様々。前述のように、材の切り出し方と形、方向、配置によっても見え方が変わってくるので、同じ浴槽といえども種類によって全く違う顔を見せてくれるのです。
7. 大理石のオブジェをアクセントに
大理石の採取・加工技術が大きく進歩したのは、ほんのここ数十年のことだといいます。採取の効率が上がり供給が増えただけでなく、コンピューター技術の向上によって手作業では不可能であったデザインや表面加工も身近なものとなりました。大理石を使って新しい形状を生み出す実験的な試みも行われています。今でこそ一般家庭で身近となった大理石のオブジェ類も、一昔前には想像もつかなかった形状なのかもしれない……そう思うと、テクノロジーの進化を感じます。
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まだまだ広がる、大理石の可能性
現代だからこそ可能になった、新しい大理石の使い方といえばこちら。ミケーレ・デ・ルッキと、何かと話題の絶えないフランスの若手デザイナーフィリップ・ニグロが〈ピバマルミ〉のためにデザインしたランプシェード《アプレイオ》です。大理石、という素材そのものは古くから愛されてきましたが、このように、その使われ方は常に変化を続けています。これまでになかった技術を使用して大理石を加工し、新しいプロダクトを生み出していくことで、変化していく私たちの生活に合わせ、素材のあり方も進化しています。インテリアデザインを楽しむ際、このような素材の使われ方に注意をはらってみるのも、また一興ではないでしょうか。
教えてHouzz
大理石を家にとりいれてみたい場所はありますか?
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