狭くて小さな庭でも広く見せるテクニック
活用しきれていない小さい庭はありませんか? せっかくの庭、楽しまないともったいない!
舩村佳織
2017年1月17日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
都市部の住宅事情では、一戸建てで広い敷地を確保することが難しいものです。設計段階では建物が優先となってしまい、特に庭は小さいものになってしまいがち。しかし、狭すぎる庭では何もできない! と諦めてはいけません。工夫次第で、小さな庭が実際よりも広く感じられるようになることも。ここでは人の感覚の性質を利用して、小さい庭を広く感じさせるテクニックをご紹介します。
視界を区切る
庭の全てが見渡せないように袖垣などで一部を遮蔽すると、奥の広がりを頭の中で想像して、実際よりも広く感じる効果があります。
圧迫感が気になる場合は、完全な遮蔽物ではなく樹木やフェンスを利用すれば、光や風を適度に取り込むこともできます。
庭の一部に壁があると、見せたい植物やオブジェのスクリーンとしても活用することができます。
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植栽で奥行きを出す
人が空間の広さを認識するときに、一番頼っているのが視覚です。植栽の配置によって遠近感を強調すると、視覚的な庭のサイズ感を大きく変えることができます。狭いスペースを広く使うため、つい植物は端に植えようと考えてしまいますが、これはNG。近くと遠くに植物を植えてある方が遠近感が強調されて、実際よりも庭が広く感じられます。また、緑のボリュームが多く見える効果もあり、これも庭を広く見せることに役立ちます。
人が空間の広さを認識するときに、一番頼っているのが視覚です。植栽の配置によって遠近感を強調すると、視覚的な庭のサイズ感を大きく変えることができます。狭いスペースを広く使うため、つい植物は端に植えようと考えてしまいますが、これはNG。近くと遠くに植物を植えてある方が遠近感が強調されて、実際よりも庭が広く感じられます。また、緑のボリュームが多く見える効果もあり、これも庭を広く見せることに役立ちます。
フォーカルポイントを作る
庭の一部に視線が集まるようなフォーカルポイントがあると、空間にメリハリが生まれ、のっぺりと何も無い空間よりも狭さが気にならなくなります。ベンチや椅子はフォーカルポイントとして、和洋問わずとてもおすすめ。空間に使用の意図が生まれ、印象的な景色が作れます。
その他にもシンボルツリーやオブジェ、景石など、お気に入りの資材を見つけてみましょう。
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和風の庭のフォーカルポイントには蹲(つくばい)も非常におすすめです。蹲に水を入れることで、不規則なゆらぎや輝きが空間に奥行をつくり出してくれます。
資材の大きさ・色を変える
私たちは大きいものは近く、小さいものは遠く感じる遠近感を持っています。また、明るい色は手前に、暗い色は奥に感じます。この感覚を利用し、資材の大きさ・色に工夫を加えましょう。庭の入り口付近は大きく明るい色の資材を、奥に小さく暗い色の資材を使うことで遠近感を強調することができます。これにより、実際よりも奥行きを感じさせる庭に。これは玄関前のアプローチに特に有効なテクニックです。
私たちは大きいものは近く、小さいものは遠く感じる遠近感を持っています。また、明るい色は手前に、暗い色は奥に感じます。この感覚を利用し、資材の大きさ・色に工夫を加えましょう。庭の入り口付近は大きく明るい色の資材を、奥に小さく暗い色の資材を使うことで遠近感を強調することができます。これにより、実際よりも奥行きを感じさせる庭に。これは玄関前のアプローチに特に有効なテクニックです。
曲線をつくる
庭に通り道をつくるなら、最短距離ではなく、曲線をつくって遠回りをするようにつくりましょう。線を長くすることで、歩く距離が長くなり庭自体を広く感じます。また、視覚的にもまっすぐの道よりも遠近感が強調されるので、広さがあるような錯覚を起こします。
曲線に合わせて植栽を配置すれば、奥行きをさらに強調することができるでしょう。
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曲線に合わせて植栽を配置すれば、奥行きをさらに強調することができるでしょう。
起伏をつける
ゆるやかな起伏を作ってみると、意外にも庭が広がって見えます。起伏を作ることで庭の表面積が増え、のびやかな表情が加わるためです。このテクニックは鑑賞がメインの庭に特におすすめ。起伏は室内から見える場所に作るのがポイントです。傾斜が急すぎると逆に圧迫感を感じるので、高さを出しすぎないように気を付けましょう。
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斜めのデザインを取り入れる
斜めのラインをデザインに取り入れると、視界の広がり方に多面性が生まれ、空間を広く認識します。また、単純な形の庭よりも視線が動きやすく、遠近感が狂い狭さを感じにくくなります。
既成概念を取り払って、斜めのデザインを有効に活用してみてください。面白い空間の使い方が見えてくるはずです。
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背景をつくる
壁を作ると圧迫感から庭が狭く見えるのでは?と思い、敬遠する人が多いのですが、思い切って背景を作ることによって、雑然としていた庭の空間が際立ち、スペースとして活用しやすくなります。
圧迫感が気になる方は、ウッドフェンスを選べば板間広げることで、風通しや採光も調整することができます。
敷地外の状態も考慮し、しっかりとしたプランで高さや幅を決めていきましょう。
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足元のリズムを乱す
歩きにくい庭は実際よりも広く感じられます。飛び石の配置にちょっと工夫を加えれば、感覚が大きく変わってきます。スタスタと歩けないような、大きさが不揃いな石を使って、テンポを乱すように石を打ちます。すると、庭に滞在する時間が増え、広い庭のような錯覚が生まれます。
庭を広く感じさせるいくつかのテクニックをご紹介しました。活用しきれてない小さな庭をお持ちの方、ぜひ参考にしてみてください。もしかすると、ご自宅の庭は思っている以上に広い庭かもしれませんよ。
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ありがとうございます!参考になりましたら幸いです。