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知って、飾って、食べて楽しむ、春の七草
春の七草といえば七草粥ですが、可憐な姿を活かしてブーケにして飾るなど、実は楽しみ方はいろいろあります。
Rie Yoshihara
2018年1月4日
フレンチ&ナチュラルなインテリア雑貨のオンラインショップ。白いインテリアとシャビー、ジャンクな古びた風合いの似合うインテリアを提案。
DIYでリフォームした自宅ですべての撮影を行っています。
個人では、著書あり。
「手作りで楽しむナチュラルインテリア」「小さな手作りとナチュラルインテリア」(以上主婦の友社)「私の手仕事」(毎日コミュニケーションズ)
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1月7日は「人日(じんじつ)の節句」。無病息災を願って七草粥をいただく風習がよく知られていますが、この節句の由来や、春の七草それぞれの植物の別名や姿を知っていますか? この記事では、改めてこの節句と七草粥の意味を紐解きつつ、実はとても可憐な姿をしている七草を、食べるだけでなくインテリアでも楽しむご提案をしたいと思います。
1月7日は「人日の節句」
「人日(じんじつ)」とは、元日から1日ずつ鶏、狗、羊など動物を当てはめ、その日はその動物を大切にするという中国の風習からきたもの。7日目が「人」で、人日の節句となったといわれています。この日は「七草の節句」とも呼ばれ、七草粥を食べて邪気を払い、一年の無病息災と五穀豊穣を祈る日となりました。日本に古くから伝わる「若菜摘み」(年の初めに芽を出し始めた野の草を摘み取る風習)に、中国の「七種菜羹(しちしゅさいかん)」という、旧暦1月7日に7種類の野菜を入れた「羹(あつもの/熱いお吸い物)」を食べて無病を祈る習慣が結びついたとされています。
「人日(じんじつ)」とは、元日から1日ずつ鶏、狗、羊など動物を当てはめ、その日はその動物を大切にするという中国の風習からきたもの。7日目が「人」で、人日の節句となったといわれています。この日は「七草の節句」とも呼ばれ、七草粥を食べて邪気を払い、一年の無病息災と五穀豊穣を祈る日となりました。日本に古くから伝わる「若菜摘み」(年の初めに芽を出し始めた野の草を摘み取る風習)に、中国の「七種菜羹(しちしゅさいかん)」という、旧暦1月7日に7種類の野菜を入れた「羹(あつもの/熱いお吸い物)」を食べて無病を祈る習慣が結びついたとされています。
春の七草とは?
春の七草は、五七五七七の和歌調で伝わる、「せり」「なずな」「お(ご)ぎょう」「はこべら」「ほとけのざ」「すずな」「すずしろ」の7種類です。七草は「七種」と書いても「ななくさ」と読みます。
古い文献では、鎌倉時代初期から「ななくさ」という言葉が登場していたようです。七草の由来ともいわれる日本の「若菜摘み」の風習や行事は『万葉集』や『古今和歌集』、『土佐日記』、『枕草子』などにも見られます。
春の七草は、五七五七七の和歌調で伝わる、「せり」「なずな」「お(ご)ぎょう」「はこべら」「ほとけのざ」「すずな」「すずしろ」の7種類です。七草は「七種」と書いても「ななくさ」と読みます。
古い文献では、鎌倉時代初期から「ななくさ」という言葉が登場していたようです。七草の由来ともいわれる日本の「若菜摘み」の風習や行事は『万葉集』や『古今和歌集』、『土佐日記』、『枕草子』などにも見られます。
ここで、春の七草をひとつずつご説明しましょう。
せり(芹)
せりは、お店でも気軽に手に入ります。若葉はよい香りがし、おひたしや鍋の具材として、料理によく使われます。田んぼや川など、水のある場所に自生しています。
なずな(薺)
別名ペンペン草といえば、わかる方が多いのではないでしょうか? 両手にはさんでクルクル回すと、葉がゆれてペンペンという音がします。かつては冬の貴重な野菜だったようで、若苗を食用にします。
おぎょう(御形)
おぎょうは、別名ハハコグサと呼ばれ、可愛い黄色の花を咲かせます。こちらも道端や空き地に自生する植物です。ごぎょうとも呼ばれますが諸説あり、「日本の植物学の父」といわれる植物学者、牧野富太郎によれば「おぎょうが正しい」ということです。
はこべら(繁縷)
ハコベのこと。これも空き地などに自生している、いわゆる「雑草」として認識されている草です。小さめの葉が特徴で、おひたしなどにできます。
ほとけのざ(仏の座)
黄色い花をつける、田平子(たびらこ)のこと。春の七草のほとけのざは、このキク科のコオニタビラコを指し、春になると見かける紫色の花のシソ科のホトケノザとは違う種類です。紫の花の方のホトケノザは食用にはできないので、注意が必要です。
すずな(菘)
おなじみ、野菜の蕪(かぶ)のことです。
すずしろ(蘿蔔)
こちらもおなじみ、大根のことです。
普段暮らしている私たちのそばに自生しているものが、意外と多いことに気づかされます。
せり(芹)
せりは、お店でも気軽に手に入ります。若葉はよい香りがし、おひたしや鍋の具材として、料理によく使われます。田んぼや川など、水のある場所に自生しています。
なずな(薺)
別名ペンペン草といえば、わかる方が多いのではないでしょうか? 両手にはさんでクルクル回すと、葉がゆれてペンペンという音がします。かつては冬の貴重な野菜だったようで、若苗を食用にします。
おぎょう(御形)
おぎょうは、別名ハハコグサと呼ばれ、可愛い黄色の花を咲かせます。こちらも道端や空き地に自生する植物です。ごぎょうとも呼ばれますが諸説あり、「日本の植物学の父」といわれる植物学者、牧野富太郎によれば「おぎょうが正しい」ということです。
はこべら(繁縷)
ハコベのこと。これも空き地などに自生している、いわゆる「雑草」として認識されている草です。小さめの葉が特徴で、おひたしなどにできます。
ほとけのざ(仏の座)
黄色い花をつける、田平子(たびらこ)のこと。春の七草のほとけのざは、このキク科のコオニタビラコを指し、春になると見かける紫色の花のシソ科のホトケノザとは違う種類です。紫の花の方のホトケノザは食用にはできないので、注意が必要です。
すずな(菘)
おなじみ、野菜の蕪(かぶ)のことです。
すずしろ(蘿蔔)
こちらもおなじみ、大根のことです。
普段暮らしている私たちのそばに自生しているものが、意外と多いことに気づかされます。
七草をインテリアに
お粥に入れて食べるほかに、七草を少しインテリアとして飾ってみました。
こちらはペンペン草。ただ束ねてブーケにしただけですが、小さなハートの形をした葉っぱが可愛くて、とても絵になる植物です。冬から春にかけて育つ草で、七草粥でいただくのは、この草の若葉です。
お粥に入れて食べるほかに、七草を少しインテリアとして飾ってみました。
こちらはペンペン草。ただ束ねてブーケにしただけですが、小さなハートの形をした葉っぱが可愛くて、とても絵になる植物です。冬から春にかけて育つ草で、七草粥でいただくのは、この草の若葉です。
こちらは、ハコベ。自生しているまま、根から掘り起こして、小さな鉢植えに。可愛いインテリアグリーンになりました。長く伸びていくので、観賞用としてもおすすめです。小さな白い花が咲いて、とても愛らしいのです。
ハハコグサは、少し厚みのあるふわふわした葉っぱに、黄色い可愛らしい花をつけます。ちょうど春先に咲いた花たちと一緒に飾ってみました。雑草と呼んで目に留めずにおくのはもったいないくらいの可憐さです。
寄せ植えのアレンジ
この七草のアレンジは、実は知人の植木屋さんが作ったもので、ナズナとハコベ、ハハコグサは我が家の庭や隣接する畑で苗を摘んだもの。それをかごに植え込んでお正月の七草アレンジに仕立てました。七草の名前を筆書きしたカードも、アレンジの素敵なポイントになります。
苗の状態で見極めるのはなかなか難しいけれど、もし七草だとわかったら根っこごと掘り起こして保管しておき、こんなふうに仕立てるのもいいですね。大根や蕪なら種から育てれば、若苗が手に入ります。7種類すべてではなくても、手に入るものだけでじゅうぶん。ただ、実際に食用にする場合は必ず、本当に食べられるものかどうか、きちんと確認するようにしましょう。
この七草のアレンジは、実は知人の植木屋さんが作ったもので、ナズナとハコベ、ハハコグサは我が家の庭や隣接する畑で苗を摘んだもの。それをかごに植え込んでお正月の七草アレンジに仕立てました。七草の名前を筆書きしたカードも、アレンジの素敵なポイントになります。
苗の状態で見極めるのはなかなか難しいけれど、もし七草だとわかったら根っこごと掘り起こして保管しておき、こんなふうに仕立てるのもいいですね。大根や蕪なら種から育てれば、若苗が手に入ります。7種類すべてではなくても、手に入るものだけでじゅうぶん。ただ、実際に食用にする場合は必ず、本当に食べられるものかどうか、きちんと確認するようにしましょう。
スーパーで売っている七草粥セットでしか七草を知らなかった方も多いのではないでしょうか。でも七草は意外と、私たちの身近なところに自生していたりするのです。寒い冬をじっと耐えて、春の日差しの到来を待つ力強い草から、昔の人は生命の力をもらっていたのだなと改めて思いました。
言い伝えや行事も、その本質を知ることで、さらに心を込めて祈ったり願ったりすることができそうですね。七草粥を食べて、また一年、元気で過ごせますように。
こちらもあわせて
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