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くつろぎとセンスをアピールする「アプローチ」のアイデア
道路から家の玄関までの空間、パブリックとプライベートの中間領域ともいえるアプローチのデザインは、家の印象を左右する大切なもの。この記事では新築やリフォームのときに参考にしたい、日本のリアルな事例に注目します。

小川のぞみ
2017年1月6日
玄関や門は家の顔といわれますが、家への導入空間であるアプローチもまた同様です。帰宅するたびに自分や家族がほっとでき、大切なゲストを気持ちよく迎えてくれるデザインとは? 我が家のセンスをさりげなく感じさせるコツとは? コンパクトながら工夫された国内の事例をご紹介しながら、魅力あるアプローチ作りを探りたいと思います。
まずは、特徴的なアプローチのある3例から見ていきましょう。
まずは、特徴的なアプローチのある3例から見ていきましょう。
1. 住宅密集地におけるアプローチの工夫
奥行きを感じる路地のようなアプローチは、和モダンなテイストで落ち着きのある空間です。
実は、東京都心の住宅密集地であり、建築可能面積が8坪強、前面道路が狭いという条件の場所ですが、奥へといざなうアプローチが空間を広く感じさせてくれます。
奥行きを感じる路地のようなアプローチは、和モダンなテイストで落ち着きのある空間です。
実は、東京都心の住宅密集地であり、建築可能面積が8坪強、前面道路が狭いという条件の場所ですが、奥へといざなうアプローチが空間を広く感じさせてくれます。
2. 雑木とサンルームで森のようなスペースに
限られたスペースのアプローチを森のカフェのように、とリフォームした事例。緑と白が爽やかな印象で、ナチュラルなくつろぎに溢れています。
既存の木を生かすだけでなく、新たに雑木の木々を植え、森感を高めたことがポイントです。夏は木陰ができるように考えられており、居心地のよさもうかがえます。
限られたスペースのアプローチを森のカフェのように、とリフォームした事例。緑と白が爽やかな印象で、ナチュラルなくつろぎに溢れています。
既存の木を生かすだけでなく、新たに雑木の木々を植え、森感を高めたことがポイントです。夏は木陰ができるように考えられており、居心地のよさもうかがえます。
3. タイルを主役にしてリゾーティに
メンテナンスしやすいタイルを使ったアプローチは、迷路のようなデザインが目を引きます。階段、玄関前、テラスと続く白さがリゾートっぽく開放的です。
植栽はアクセント程度でまとめているのでグリーンのお手入れが苦手な人には最適で、とても参考になるデザインです。
続いて、アプローチのディテールに注目してみます。
メンテナンスしやすいタイルを使ったアプローチは、迷路のようなデザインが目を引きます。階段、玄関前、テラスと続く白さがリゾートっぽく開放的です。
植栽はアクセント程度でまとめているのでグリーンのお手入れが苦手な人には最適で、とても参考になるデザインです。
続いて、アプローチのディテールに注目してみます。
4. 階段に緑を散りばめる
高原の散策路をイメージしたという前庭兼アプローチは、植栽の配置のみならず、無機質な階段と緑のコンビネーションにセンスを感じます。
ズレのある階段は興味をそそり、家に吸い寄せられるような役割を果たしているといえるでしょう。
高原の散策路をイメージしたという前庭兼アプローチは、植栽の配置のみならず、無機質な階段と緑のコンビネーションにセンスを感じます。
ズレのある階段は興味をそそり、家に吸い寄せられるような役割を果たしているといえるでしょう。
ひとつひとつ積み上げられた石材と芝生の階段に魅力を感じる空間です。駐車場から大きな芝生の庭へと繋いでくれ、期待感を高めてくれるアプローチとなっています。
経年変化が楽しめる自然素材満載の階段は、上り下りするたびに住む人も訪れる人も癒してくれることでしょう。
経年変化が楽しめる自然素材満載の階段は、上り下りするたびに住む人も訪れる人も癒してくれることでしょう。
5. シンボルツリーをアクセントに
玄関近くにシンボルツリーを配置すると、その家のアイコン的な存在に。出迎えてくれているような愛らしい存在感で、室内の温かさを連想させます。
写真の例では、コンクリートや石材が持つモダンさのなかで、ほっこりとした雰囲気を放ってくれています。
玄関近くにシンボルツリーを配置すると、その家のアイコン的な存在に。出迎えてくれているような愛らしい存在感で、室内の温かさを連想させます。
写真の例では、コンクリートや石材が持つモダンさのなかで、ほっこりとした雰囲気を放ってくれています。
玄関手前のアプローチのフォーカルポイントとなっているのは、ビーチスタイルが薫るシンボルツリーです。
少ない植栽でも、ポイントとなる木を植えるだけでアプローチが華やぐことが分かります。
少ない植栽でも、ポイントとなる木を植えるだけでアプローチが華やぐことが分かります。
6. アプローチの壁を主役に
門扉は設けず、壁を主役としたアプローチの例です。表札は壁で兼ね、植物、夜に映えるLEDライトなどアイデア満載で参考になります。
門扉は設けず、壁を主役としたアプローチの例です。表札は壁で兼ね、植物、夜に映えるLEDライトなどアイデア満載で参考になります。
7. 素材で意外性のあるアプローチに
アプローチをつくる門や壁には石やコンクリート、木などを使うことが多いもの。ここに、ガラスという透過性のある素材を使っている点に、意外性を感じます。ガラスのもつクールな質感が、コンテンポラリーで高級感のあるポイントとなっています。
こちらもあわせて
シンボルツリーを探す
玄関アプローチの写真をもっと見る
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