My Houzz: 裏庭の小さな離れを借りて暮らす、アーティストのクリエイティブなオフィス兼自宅
シャビーシックスタイルのインテリアデザイナーのオフィス兼自宅。賃貸に手を加えて、空間や色を有効に使い、自然光がたっぷり降りそそぐ、狭さを感じさせない心地よいスペースに。
Susannah Thai
2016年12月20日
インテリアデザイナー、ジェーン・ブラウンさんのワンルームの賃貸住宅は、シドニー中心部の喧騒とはかけ離れた、鳥たちが楽しげに飛び交うベルビュー・ヒルの静かな緑の中にたたずんでいる。大家の一家の裏庭に立つワンルームの離れは、爽やかな空気と明るい光にあふれていて、ブラウンさんのデザイナーとしての創造性を刺激してくれる。広さがないため、リビングとオフィススペースは兼用だが、クライアントとの打ち合わせやデザインの仕事にぴったりの場所になっている。
どんなHouzz?
住まい手:ジェーン・ブラウンさん
所在地:オーストラリア、ニューサウスウェールズ州シドニー、ベルビュー・ヒル地区
規模:50平方メートル
「不思議の国のアリス」のウサギ穴へ入っていくような気分で母屋の奥の庭にある階段を下りていくと、陰にひっそりと隠れた魅力的なスタジオが現れる。「グラニー・フラット(おばあちゃんの離れ)」と呼ばれる小さな建物で、同じ敷地内にある母屋の裏にある別棟だ。
階段を下りきると、高さのあるスツールとホットピンクのドアマットが迎えてくれる。玄関のドアが開くのを待つ間、わくわくした気持ちが高まる。
住まい手:ジェーン・ブラウンさん
所在地:オーストラリア、ニューサウスウェールズ州シドニー、ベルビュー・ヒル地区
規模:50平方メートル
「不思議の国のアリス」のウサギ穴へ入っていくような気分で母屋の奥の庭にある階段を下りていくと、陰にひっそりと隠れた魅力的なスタジオが現れる。「グラニー・フラット(おばあちゃんの離れ)」と呼ばれる小さな建物で、同じ敷地内にある母屋の裏にある別棟だ。
階段を下りきると、高さのあるスツールとホットピンクのドアマットが迎えてくれる。玄関のドアが開くのを待つ間、わくわくした気持ちが高まる。
室内は決して広いとは言えないが、ブラウンさんはお気に入りの白を基調にしながら鮮やかな色をアクセントとして使い、空間を広く見せている。凹凸がなくクールな印象の壁から、ふわふわしたシープスキンのラグ、フローリングに使ったテラコッタのタイルにぬくもりある木のドアにいたるまで、さまざまな質感を組み合わせて、美しいと感じさせる要素を幾重にも重ねている。
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白の使い方に加えて、鏡を効果的に配置し、空間を広く錯覚させるわざも駆使している。
さわやかな印象のベッドルームからは、フルサイズの掃き出し窓越しに、裏庭にそびえるオークの木が見える。直射日光があたりすぎるときは竹製のすだれを下ろせば、日差しをカットし、風通しを確保できる。
「少ないことは豊かなこと」という言葉があるが、これを表現しているのが、ゆったりくつろげる読書コーナーだ。掃き出し窓の脇に白でまとめたチェアと小物を置き、香りのよいシダの鉢を合わせた。読書を楽しむ午後のひとときに最高のスペースだ。
リビングは、部屋の両端にあたるキッチンとベッドルームの間、読書コーナーの向かい側にあたる。ゲストが来たときに座ってもらうのもたいていはここだ。クッションカバーの大半は、旅先で見つけた世界各地の生地で自作したもの。ひとつひとつのカバーにストーリーがあり、空間に個性を添えている。
読書好きなブラウンさんの本への熱い思いを表しているのが、こちらの「本でできた本棚」。高さをそろえた本を壁に沿って並べていき、ガラス板をのせた上に本を並べて次の段を作り、3段まで積んだ。本が倒れないよう、読書テーブルを兼ねたダイニンのテーブルで支えている。
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キッチンはL字型。建物内のコーナーはすべて有効に使っている。オーブンも使わないときには物入れにしている。
シャビーシックなスタイルは、日の当たる小さなデッキにも。キッチン脇の掃き出し窓を一歩出ると、朝日を浴びながら朝食をとったり、クライアントと打ち合わせしたりするのに最高の場所になる。
すぐ前にある家に住む家主とブラウンさんが共同で使っている裏庭。それぞれの建物から10メートルほどの奥行きがある。
バスルーム兼ランドリー。ごく小さなスペースながら、収納を積み上げて縦の空間を有効に使い、生活に必要な設備をすべて収めている。
庭の眺めを遮ってしまわないよう、半透明のスクリーンをカーテン代わりに使った。戸外の木々が影を作り、壁に自然のアートを映し出す。ここでも空間を縦に使った収納を取り入れて、狭いスペースを有効に使っているため、狭さを感じない。
バスルームのドア裏に中古のマントルピースを取りつけ、簡単な棚に。ここでメークなどの身支度をする。
まぶしいほどの白と差し込む太陽の光、大切にしているものと小さなスペースを賢く活用する工夫。すべてを活かしてできた、究極のクリエイティブな空間だ。
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