心穏やかに過ごす、年末年始の時間を充実させるために
心静かにゆく年を見送り、来る年を迎えるシーズン。みなさんの家では、どんなふうに年末年始を過ごしますか? 素敵なリラックス&リフレッシュの時間にするためのヒントをどうぞ。
ブラッキン・ヘザー
2016年12月28日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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いよいよ今年も、残すところ数日となりました。みなさんにとって、今年はどんな一年でしたか? そしてどんな年末年始を過ごしますか? もうここまできたら気持ちはのんびりゆったりと、心静かに一年を振り返りながら過ごしたいですね。仕事納めの後、お休みに入ってからは、新しい年を迎えるために、少しずつ身も心もほぐしていきましょう。スローダウンとリフレッシュのための、充実した年末年始の過ごし方のヒントをご紹介します。
日本のお正月ならではの特別な数日間
ヨーロッパに住んでいた頃、主人がよく、「日本のお正月が恋しい」と言っていたことを思い出します。年末は31日まで、新年は1月2日から通常業務。つまりお休みは元日のみです。大晦日も夕方まで普通に仕事をして、カウントダウンの準備はそのあと。国によってお祝いのしかたは異なりますが、欧米ではほとんどの場合、パーティーは大晦日に行い、元日は疲れをとるためのんびり過ごす休日という感じです。 元旦に教会へ行くこともありますが、日本のように初詣や挨拶回りの習慣はなく、お正月料理やお飾りに類するものや、年賀状などもありません。
ヨーロッパに住んでいた頃、主人がよく、「日本のお正月が恋しい」と言っていたことを思い出します。年末は31日まで、新年は1月2日から通常業務。つまりお休みは元日のみです。大晦日も夕方まで普通に仕事をして、カウントダウンの準備はそのあと。国によってお祝いのしかたは異なりますが、欧米ではほとんどの場合、パーティーは大晦日に行い、元日は疲れをとるためのんびり過ごす休日という感じです。 元旦に教会へ行くこともありますが、日本のように初詣や挨拶回りの習慣はなく、お正月料理やお飾りに類するものや、年賀状などもありません。
それはそれで気楽だったかもしれませんが、日本に帰ってみると、やっぱり日本のお正月はいいなあ、としみじみ思うようになりました。自分自身の暮らしや心構えのリセットといった意味でも、新年を迎える準備を整えていくのは大切な時間。ちょっと大変な大掃除やお正月準備にはそれぞれに深い意味もあって、年神様に敬意を払い、大切に迎える文化の素晴らしさを強く感じます。日本のお正月ならではの独特なおごそかさ、穏やかさはそのうえに成り立っていて、本当に素晴らしいと思うのです。
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家事は最小限かつ役割分担で
さて、12月最終週ともなれば、慌ただしさもあと数日。家族で最低限の役割分担を決めることで、一人の負担が減るだけではなく時間も短縮でき、年末の気ぜわしさも少しは軽くなるのではないでしょうか。リラックスした年末年始を過ごすために、家族全員で力を合わせるのも素敵な時間の過ごし方だと思います。
さて、12月最終週ともなれば、慌ただしさもあと数日。家族で最低限の役割分担を決めることで、一人の負担が減るだけではなく時間も短縮でき、年末の気ぜわしさも少しは軽くなるのではないでしょうか。リラックスした年末年始を過ごすために、家族全員で力を合わせるのも素敵な時間の過ごし方だと思います。
ちなみに、わが家の役割分担の一例は料理です。イギリス式クリスマスの準備を私が担当する代わりに、お正月に食べる料理は基本的に主人の当番です。料理好きの主人にとっては、得意の筑前煮と合鴨のローストを作るのが、毎年の年末の楽しみになっているそうで、キッチンでマイペースにお酒を飲みながら料理をしています。その間、私はおせちを数品作ることもありますが、あとは音楽を聴きながら本を読むなど、好きなことをして過ごし、愛犬は足元で熟睡。それが今のわが家の、穏やかな年末の光景です。
早起きして初日の出を見る
そしていよいよ新年。初日の出を拝むために早起きをするのも新しい年のよいスタートになります。わが家も早朝に近所の日の出スポットに出かけますが、暗い明け方、近所の人たちが笑顔で新年の挨拶を交わしながら日の出を見に歩いていく風景が、私はとても好きです。ちょっと眠いけれど、新しい年への希望や前向きな気持ち、静かで穏やかな雰囲気が、冷たく凛とした空気を通して伝わってきます。これも、日本のお正月の最も素敵な瞬間かもしれません。
驚くことに、すでにジョギングやウォーキングをしている人たちもたくさん見かけます。そんな人たちを見て、「新年をヘルシーにスタートするのもいいな、来年は私も!」と誓うのも毎年のこと。しかし、未だにジョギングをしながら初日の出を迎えたことはありません……。
そしていよいよ新年。初日の出を拝むために早起きをするのも新しい年のよいスタートになります。わが家も早朝に近所の日の出スポットに出かけますが、暗い明け方、近所の人たちが笑顔で新年の挨拶を交わしながら日の出を見に歩いていく風景が、私はとても好きです。ちょっと眠いけれど、新しい年への希望や前向きな気持ち、静かで穏やかな雰囲気が、冷たく凛とした空気を通して伝わってきます。これも、日本のお正月の最も素敵な瞬間かもしれません。
驚くことに、すでにジョギングやウォーキングをしている人たちもたくさん見かけます。そんな人たちを見て、「新年をヘルシーにスタートするのもいいな、来年は私も!」と誓うのも毎年のこと。しかし、未だにジョギングをしながら初日の出を迎えたことはありません……。
新年の抱負を決める
誓いで思い出しましたが、イギリスやアメリカでは “New Year’s Resolution” といって、新年の抱負を語るのが毎年年始恒例のこととされます。「今年こそ痩せる」「今年は節約して貯金をする」「タバコをやめる」「新しい習い事をする」などが最もポピュラーな抱負であり、結果的には最も守られない抱負であることとしても知られています(笑)。基本的には新年の抱負は三日坊主で終わってしまう、と英語圏の国では半分ジョークにもなっていますが、大それた抱負ではなくても、少しがんばればなんとかこなせる、現実的なゴールを決めるというのいいですね。新しい一年を前向きにスタートする気持ちも大切です。
誓いで思い出しましたが、イギリスやアメリカでは “New Year’s Resolution” といって、新年の抱負を語るのが毎年年始恒例のこととされます。「今年こそ痩せる」「今年は節約して貯金をする」「タバコをやめる」「新しい習い事をする」などが最もポピュラーな抱負であり、結果的には最も守られない抱負であることとしても知られています(笑)。基本的には新年の抱負は三日坊主で終わってしまう、と英語圏の国では半分ジョークにもなっていますが、大それた抱負ではなくても、少しがんばればなんとかこなせる、現実的なゴールを決めるというのいいですね。新しい一年を前向きにスタートする気持ちも大切です。
ポジティブワードをボードに書く
今年の目標を決める以外に、実はわが家で毎年1月1日に行うのが、自分や家族に対しての願い事を黒板いっぱいに書くことです。健康や幸せ、平和な日々や仕事の成功、友情や冒険など、ポジティブなキーワードを書いて、階段ホールの正面の壁に立てかけています。その黒板を一年間、毎日何回も見ながらポジティブな気持ちをリセット。主人にも、毎日このボードを見ると気持ちが穏やかに、前向きになると言われたことがありました。ちょっと体調が悪くなったり、嫌な出来事があったりしても、そのあとには必ずよいことがあるという、自分や家族への励みにもなります。幸せな人生にとって最も大切なことを思い出させてくれるボードです。
写真は2016年のもの。キーワードはいつもそれほど変わりませんが、書き直す作業が気持ちのリセットになるので、旧年のものは消して新しく書くようになりました。みなさんもぜひ、家族でそんな時間をつくってみてはいかがでしょう? 黒板でなくても、大きな紙に書いたり、コルクボードにカードを貼り付けたり、付箋に書いて貼ってもOK。家族みんなで考えながら書くと、前向きで楽しい時間になりそうです。
今年の目標を決める以外に、実はわが家で毎年1月1日に行うのが、自分や家族に対しての願い事を黒板いっぱいに書くことです。健康や幸せ、平和な日々や仕事の成功、友情や冒険など、ポジティブなキーワードを書いて、階段ホールの正面の壁に立てかけています。その黒板を一年間、毎日何回も見ながらポジティブな気持ちをリセット。主人にも、毎日このボードを見ると気持ちが穏やかに、前向きになると言われたことがありました。ちょっと体調が悪くなったり、嫌な出来事があったりしても、そのあとには必ずよいことがあるという、自分や家族への励みにもなります。幸せな人生にとって最も大切なことを思い出させてくれるボードです。
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基本は作りおきと買いおき、和洋折衷もまた楽しい
父がイギリス人なので、普段の食生活は洋風料理が基本だった子供時代、お正月のための特別な料理はなく、お雑煮や磯辺巻きを食べて過ごしました。しかも実家のお雑煮は、クリスマスに焼いたターキーの骨を使ってとったスープがベースとなった不思議なもの。 でもそれがなんともおいしくて、私にとっては「お袋の味」になっています。ちなみに現在はお雑煮は主人まかせ。主人は主人で自分のこだわりがあるそうなので、私はいっさい口出しはしません。それに、純日本風が好きな主人に新年早々、ターキー味のお雑煮なんて出したら、きっとがっかりするに違いないでしょう(笑)。
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手持ちの器と身近な小道具でしつらえる、お正月のテーブル
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お雑煮や栗きんとん、伊達巻きなど、今では日本式のお正月料理が何よりも楽しみです。でも、3日目ぐらいになると逆に、洋風の味が恋しくなってきます。そのため、1月3日頃に食卓にのぼるのは、チーズとバゲット、そしてワイン、ということも多いです。日持ちするチーズ、ハムやパテなどを年末に買っておけば、新年には買い物に行かずにすみ、手間もかからないご馳走を簡単にテーブルに並べることができます。バゲットも冷凍しておけばオーブンで温めるだけ。
準備が簡単で洗い物も少ないお鍋を囲むのも、もちろんよいアイデアです。三が日は極力買い物には行かない、料理はしない、洗い物も最低限に、そして頃合いをみて和から洋にスイッチして気楽に。翌日からは仕事始めの人も多いと思います。お正月休みの最後の夜はそんなリラックスした雰囲気で過ごせるといいですね。
準備が簡単で洗い物も少ないお鍋を囲むのも、もちろんよいアイデアです。三が日は極力買い物には行かない、料理はしない、洗い物も最低限に、そして頃合いをみて和から洋にスイッチして気楽に。翌日からは仕事始めの人も多いと思います。お正月休みの最後の夜はそんなリラックスした雰囲気で過ごせるといいですね。
普段なかなかできないことをする時間に
お正月を家でのんびり過ごす人にとって、大きな楽しみのひとつは箱根駅伝のテレビ観戦ではないでしょうか。元陸上部だった主人もこれだけは見逃したくないようで、1月2日と3日は終日テレビの前に釘付けです。そこで私はその時間を、普段なかなかできないお菓子やパン作り、趣味のことに手をつける機会にしています。ずっと読もうと思っていた本を読んだり、小さな手作りなどに集中する時間も、お正月の間に意識して取ってみるといいかもしれません。
小さなお子さんのいる家では一緒にかるたや書き初めなど、昔ながらのお正月遊びをするのも、普段なかなかできないことのひとつですね。
お正月を家でのんびり過ごす人にとって、大きな楽しみのひとつは箱根駅伝のテレビ観戦ではないでしょうか。元陸上部だった主人もこれだけは見逃したくないようで、1月2日と3日は終日テレビの前に釘付けです。そこで私はその時間を、普段なかなかできないお菓子やパン作り、趣味のことに手をつける機会にしています。ずっと読もうと思っていた本を読んだり、小さな手作りなどに集中する時間も、お正月の間に意識して取ってみるといいかもしれません。
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長めの散歩に出かける
お天気が悪くなければ、近所にお散歩に出かけるのもいいでしょう。多少寒くても、浜辺や河原、公園でのんびり歩けば頭もすっきり、リフレッシュ。私が住む場所の近くの河原では、散歩する人のほか、凧揚げをしている家族でいっぱい。ついつい微笑むようなのどかな風景です。
渋滞や駐車場の混雑のストレスのない、歩いて行ける場所にある神社への初詣もおすすめです。わが家も毎年、歩いて初詣に出かけます。30分ぐらいの距離なので結構いい運動になり、お正月料理をたくさん食べたあと、少し体を動かすのにもよい機会です。
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みなさんにもきっと、それぞれのご家庭ならではのお正月の過ごし方があることでしょう。せっかくの長いお休みですからぜひ、身も心も休めてリフレッシュし、新しい一年への英気を養う時間にしましょう。穏やかでリラックスした年末年始になることを、心より願っています。
Have a Happy New Year!
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