新しいメタリックカラー、優しいトーンの「ギルバー」をインテリアに
ゴールドとシルバーの中間の色「ギルバー」は、最近トレンドのメタリックカラー。 インテリアにとても使いやすい色として注目されています。
ブラッキン・ヘザー
2017年1月10日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
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昨年の秋あたりから、インテリアブランドの展示会でよく見かけるようになったメタリックカラー「ギルバー」。ゴールドとシルバーを合わせたような中間色のことで、Gold + Silver = Gilverと書くとわかりやすいかもしれません。ゴールドほど派手ではなく、シルバーに少し温かみを加えたような、優しく上品なメタリックカラーです。フォーマルからカジュアルまで、さまざまなスタイルのインテリアでも使いやすい色という印象を受けました。
ギルバーは、ファッション界では数年前から話題になっていた色です。どんな肌色の人でも肌のトーンを生かし、また、他の服の色とも合わせやすいというのが、ハリウッドセレブやデザイナーたちから支持されている理由です。インテリアでも、グレージュ(グレーとベージュの間の色)やグレイッシュブルーなどの中間色が人気を集めている今、ますます注目されるメタリックカラーとなっていくでしょう。今回はそんなギルバーを使ったさまざまな部屋を見ながら、この色の魅力と取り入れ方のポイントをご紹介します。
ギルバーは、ファッション界では数年前から話題になっていた色です。どんな肌色の人でも肌のトーンを生かし、また、他の服の色とも合わせやすいというのが、ハリウッドセレブやデザイナーたちから支持されている理由です。インテリアでも、グレージュ(グレーとベージュの間の色)やグレイッシュブルーなどの中間色が人気を集めている今、ますます注目されるメタリックカラーとなっていくでしょう。今回はそんなギルバーを使ったさまざまな部屋を見ながら、この色の魅力と取り入れ方のポイントをご紹介します。
ゴールドとシルバーの間の色
ゴールドほど黄みが強くなく、シルバーほど冷たい印象にならないのがギルバーの特徴。金と銀の2色を合わせると、温かみのある、ソフトなメタリックカラーになるのです。
今後、特にファブリックでこの色のものが出てきて、ちょっとしたトレンドになりそうなので、ぜひ注目していてください。この数年、ベーシックカラーとして定着しているグレーやグレージュに、少しメタリックのアクセントに加えたいときにもぴったりなカラーです。
ゴールドほど黄みが強くなく、シルバーほど冷たい印象にならないのがギルバーの特徴。金と銀の2色を合わせると、温かみのある、ソフトなメタリックカラーになるのです。
今後、特にファブリックでこの色のものが出てきて、ちょっとしたトレンドになりそうなので、ぜひ注目していてください。この数年、ベーシックカラーとして定着しているグレーやグレージュに、少しメタリックのアクセントに加えたいときにもぴったりなカラーです。
壁にゴールドを使うとやや派手すぎ、かといってシルバーだとインパクトが足りず、やや冷たい印象になってしまう……。そんな場合にちょうどいいのが、両方の長所を併せ持ったギルバー。温かみとほどよいゴージャスさがあり、同時にちょっとモダンな雰囲気も感じさせます。
メタリック色のミックスをつなぐ役割
ダークブルーの壁に飾ってある鏡をよく見ると、ゴールドや黒、シルバーのフレームのものが混ざっています。ゴールドとシルバーを同じ空間で使うのはなかなか難しいのですが、ギルバーを少し使うことで2つの異なるメタリックカラーのつなぎとなり、きれいに調和します。ブルー系によく似合うグレージュのソファは、きれいな光沢のあるベルベット。ギルバーの輝きのような風合いなので、背景の鏡のフレームともしっくりとなじんでいます。
ダークブルーの壁に飾ってある鏡をよく見ると、ゴールドや黒、シルバーのフレームのものが混ざっています。ゴールドとシルバーを同じ空間で使うのはなかなか難しいのですが、ギルバーを少し使うことで2つの異なるメタリックカラーのつなぎとなり、きれいに調和します。ブルー系によく似合うグレージュのソファは、きれいな光沢のあるベルベット。ギルバーの輝きのような風合いなので、背景の鏡のフレームともしっくりとなじんでいます。
こちらは、アンティーク調のミラーやフォトフレーム、スツールなどのある小さなシーンに、クールな輝きのシルバーや温かみのあるシルバー、くすんだゴールドなど、さまざまなトーンのメタリック色が混在しています。ヘッドボードのファブリックもシルバーっぽいグレー。こういった複数のメタリックカラーのミックスも、仲介役のギルバーを加えればしっくり。ここではナイトテーブルに置かれたランプスタンドと、ベッドの上のウォールミラーのフレームにギルバーのニュアンスがあり、全体を自然になじませる役割を果たしています。
ベージュと合わせてマイルドなゴージャスさを
メタリックカラーのハーモニーで上品なゴージャスさを表現したリビング。暖炉まわりの壁を、周囲のべージュの壁と同じトーンのギルバーでまとめ、質感によるコントラストでやわらかなアクセントに仕上げています。
メタリックカラーのハーモニーで上品なゴージャスさを表現したリビング。暖炉まわりの壁を、周囲のべージュの壁と同じトーンのギルバーでまとめ、質感によるコントラストでやわらかなアクセントに仕上げています。
ランドリールームの収納扉の面材をすべてギルバーに。他のメタリックカラーならちょっと過剰な感じになってしまうかもしれませんが、ギルバーの落ち着いた明るい輝きならベージュ系のタイルとの調和もよく、ほどよい豪華さも出すことができます。
温かみのある木の家具にもよく似合う
ライトブルーの壁を背景に置かれた木のチェスト。このシーンにバランスよく使われているのが、ギルバーのミラーや照明のブラケット、そして絵の額縁です。ここで使われているのがシルバーだったら、壁も寒色なので全体的にクールな印象になり、温かみを感じさせる家具が少し浮いてしまっていたかもしれません。ギルバーを使うことで、こういった「温度差」が解決され、より完成度の高いコーディネートになっています。
ライトブルーの壁を背景に置かれた木のチェスト。このシーンにバランスよく使われているのが、ギルバーのミラーや照明のブラケット、そして絵の額縁です。ここで使われているのがシルバーだったら、壁も寒色なので全体的にクールな印象になり、温かみを感じさせる家具が少し浮いてしまっていたかもしれません。ギルバーを使うことで、こういった「温度差」が解決され、より完成度の高いコーディネートになっています。
天井に明るい輝きを
天井をギルバー色に塗った、ラグジュアリーなダイニングルーム。天井にメタリックカラーを選ぶのはちょっと変わった発想ですが、色自体に輝きがあり、光を反射するので、天井を白より濃い色に塗った際の重さもあまり感じずにすみ、ちょっとドラマチックな印象になります。セピア色のアートとも呼応し、引き立て合うカラーセレクトです。
天井をギルバー色に塗った、ラグジュアリーなダイニングルーム。天井にメタリックカラーを選ぶのはちょっと変わった発想ですが、色自体に輝きがあり、光を反射するので、天井を白より濃い色に塗った際の重さもあまり感じずにすみ、ちょっとドラマチックな印象になります。セピア色のアートとも呼応し、引き立て合うカラーセレクトです。
ゴールドの派手さを軽減する
ギルバーは、ゴールドが多く使われている部屋の派手さを少しトーンダウンさせるのにも役立ちます。ゴールドがそれほど金ピカに感じなくなり、全体が落ち着いた印象になるのです。反対にシルバーが多い部屋では、ギルバーを取り入れると少し温かみが加わり、優しい雰囲気に。
ゴールドとシルバーの中間の色なので、どちらの割合が多いかによって、クールでマイルドなゴールドとも、温かみのあるシルバーとも呼べるギルバー。「調整役」としても便利な色といえるでしょう。
ギルバーは、ゴールドが多く使われている部屋の派手さを少しトーンダウンさせるのにも役立ちます。ゴールドがそれほど金ピカに感じなくなり、全体が落ち着いた印象になるのです。反対にシルバーが多い部屋では、ギルバーを取り入れると少し温かみが加わり、優しい雰囲気に。
ゴールドとシルバーの中間の色なので、どちらの割合が多いかによって、クールでマイルドなゴールドとも、温かみのあるシルバーとも呼べるギルバー。「調整役」としても便利な色といえるでしょう。
デコラティブな小家具との相性は抜群
このエレガントなヴィンテージのコンソールも、美しいギルバー色。グレーのモザイクタイル床のバスルームに、温かみのあるシルバーにも見えるこの色が映えています。ちょっとデコラティブなデザインの古い家具をお持ちでしたら、ギルバーに塗装してみるのはいかがでしょう。シルバーに少しゴールドのペイントを混ぜても、このような温かみのあるトーンが出せると思います。
このエレガントなヴィンテージのコンソールも、美しいギルバー色。グレーのモザイクタイル床のバスルームに、温かみのあるシルバーにも見えるこの色が映えています。ちょっとデコラティブなデザインの古い家具をお持ちでしたら、ギルバーに塗装してみるのはいかがでしょう。シルバーに少しゴールドのペイントを混ぜても、このような温かみのあるトーンが出せると思います。
ペイントを混ぜて作れる色
最後に、最近わが家に加わったギルバー色のアイテムをご紹介します。この鏡のフレームはもともとゴールドだったのですが、時間とともに表面の塗装が剥がれてきてしまっていました。ゴールドに再び塗り直すか、ブルーグリーンの壁に合わせて寒色系のシルバーに塗るか迷っていましたが、ギルバーという色があることを知り、問題はすんなり解決! 実はこれは、ゴールドとシルバーのペイントを混ぜて作った色です。ゴールドとシルバーの割合を少しずつ調整しながら、最終的に納得したのが、やや多めのゴールドに、黄みを抑える程度にシルバーを加えたミックス具合。まさに、私が好きな「中間」の色に塗ることができ、大満足です。
探すと意外にちょうどいいトーンが見つからないギルバーですが、このように自分でペンキを混ぜれば作れる色です。家具や建具などのパーツを塗るのは、トレンドカラーのよい取り入れ方のひとつ。ぜひ試してみてください。
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ギルバーを部屋に取り入れるとしたら、どこにしたいですか?
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