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Houzzツアー : ゆったりした暮らしを求め、移住した北海道での快適リノベーション
夫婦でノートに綴っていた、理想の家のアイデアが形に。北の大地で暮らしを楽しむきめこまかな工夫を広やかな空間にちりばめた、3人家族の住まい。
takako kawaguchi
2016年10月27日
長男の誕生をきっかけに、東京から、実家のある北海道・札幌への移住を検討し始めたオーナー夫妻。環境を重視した物件選びの中で、閑静な住宅街に建ち、小学校や駅にも近く、実家ともほどよい距離感という好条件の中古物件を見つけ、購入とリノベーションを決意した。
家づくりを始める前から、日々の心地いい暮らしのためにと、さまざまな夢やアイデアを一冊のノートに綴ってきた夫妻。少しずつふくらませてきた自分たちらしい暮らしへの思いは、あたたかく快適な住まいという形をとって、北の大地で実現した。
家づくりを始める前から、日々の心地いい暮らしのためにと、さまざまな夢やアイデアを一冊のノートに綴ってきた夫妻。少しずつふくらませてきた自分たちらしい暮らしへの思いは、あたたかく快適な住まいという形をとって、北の大地で実現した。
手に入れた中古物件の1階にあったLDKは、隣り合った和室も含めてそれぞれが細かく仕切られ、閉鎖的な印象だった。和室は不要とのオーナーの意向を汲み、リビングと和室空間をつなげて、広々としたLDKにリノベーションする案を提案したのが、設計・施工を手掛けた〈RENOVES/リノベ札幌〉。オーナー夫妻は、RENOVESの現地見学会イベント「RENO CAFE」に定期的に通うことでスタッフとのコミュニケーションを重ね、自分たちにとっての“家”とは何か、イメージを深めていったのだそう。
LDKのレイアウトについて、担当者の高田氏は「キッチンに立つ奥様からどのような風景が見えるのかを大切に考えました。リビングで遊ぶお子様の笑顔、食事を楽しむダイニングの様子、窓の外の風景、壁際の勉強スペースなど、すべてが一望できる配置が特徴となっています」と語る。ダイニングの真上にあった2階の居室1つ分を思い切って吹き抜けにし、北国では貴重な陽光をたっぷりと室内に取り込めるようにしたことも、この家のリノベーションの大きなポイントになっている。
LDKのレイアウトについて、担当者の高田氏は「キッチンに立つ奥様からどのような風景が見えるのかを大切に考えました。リビングで遊ぶお子様の笑顔、食事を楽しむダイニングの様子、窓の外の風景、壁際の勉強スペースなど、すべてが一望できる配置が特徴となっています」と語る。ダイニングの真上にあった2階の居室1つ分を思い切って吹き抜けにし、北国では貴重な陽光をたっぷりと室内に取り込めるようにしたことも、この家のリノベーションの大きなポイントになっている。
どんなHouzz?
住まい手:夫婦、子供1人、犬1匹
所在地:北海道札幌市
間取り:3LDK+ドライルーム+書斎+パントリー
敷地面積:194平方メートル
延床面積:111.79平方メートル
構造:木造2階建て
設計・施工:RENOVES/リノベ札幌(株)
リノベーション竣工:2016年7月
22.5畳のLDKは、天候の悪いときや冬の日でも、育ち盛りの長男と愛犬のチワワが楽しく遊べる、快適で広々としたスペース。「祖父母を招いて夕食を共にし、一緒にトランプをしたり子供を撮影した動画を見たりしたい」という夢を叶えた場所でもある。
階段下は愛犬の寝場所やケージ置き場としてちょうどいい一角。床材に使用した〈サンゲツ〉のフロアタイルも、愛犬が足を滑らせないように気を配り、サンプルで何度も検証して採用したものだそう。
ダイニングテーブルの奥に見える収納付き壁面カウンターは、長男が宿題をしたり、夫妻がパソコンなどの作業も行える、家族みんなの便利な共有スペースとなっている。
住まい手:夫婦、子供1人、犬1匹
所在地:北海道札幌市
間取り:3LDK+ドライルーム+書斎+パントリー
敷地面積:194平方メートル
延床面積:111.79平方メートル
構造:木造2階建て
設計・施工:RENOVES/リノベ札幌(株)
リノベーション竣工:2016年7月
22.5畳のLDKは、天候の悪いときや冬の日でも、育ち盛りの長男と愛犬のチワワが楽しく遊べる、快適で広々としたスペース。「祖父母を招いて夕食を共にし、一緒にトランプをしたり子供を撮影した動画を見たりしたい」という夢を叶えた場所でもある。
階段下は愛犬の寝場所やケージ置き場としてちょうどいい一角。床材に使用した〈サンゲツ〉のフロアタイルも、愛犬が足を滑らせないように気を配り、サンプルで何度も検証して採用したものだそう。
ダイニングテーブルの奥に見える収納付き壁面カウンターは、長男が宿題をしたり、夫妻がパソコンなどの作業も行える、家族みんなの便利な共有スペースとなっている。
リノベーション前のダイニングとキッチン。キッチンは奥まったクローズ空間となっており、リビングの様子が感じられない状態だった。このキッチン部分はリノベーション後、パントリーとして生まれ変わっている。
リビングの隣にあった和室。最近のリノベーションではLDKでまとまった空間を確保するため、このようなリビング脇の和室をなくすケースが増えているという。
家の中で最も明るく、吹き抜けの開放感を満喫できる部分をダイニングにしたのは「料理や食べることが大好き」というオーナー夫妻らしい選択である。
対面式カウンターキッチンは「ゲストの顔を見ておしゃべりしながら、お茶やスイーツの用意をしたい」という奥様の希望を叶えたスタイル。カウンターはタモ集成材のワイドな3m幅で、皿をたくさん並べて盛り付けがしやすいようにと、夫妻の普段のクッキングシーンをイメージして設計したものだとか。防水機能を高めるため、ウレタン塗装で仕上げている。カウンター下は飾り棚と、日用品などの収納棚に。
対面式カウンターキッチンは「ゲストの顔を見ておしゃべりしながら、お茶やスイーツの用意をしたい」という奥様の希望を叶えたスタイル。カウンターはタモ集成材のワイドな3m幅で、皿をたくさん並べて盛り付けがしやすいようにと、夫妻の普段のクッキングシーンをイメージして設計したものだとか。防水機能を高めるため、ウレタン塗装で仕上げている。カウンター下は飾り棚と、日用品などの収納棚に。
ワインにも詳しく、ゆったりとワインを飲んだりみんなで食事をしながら楽しい時を過ごすことが、オーナー夫妻にとってとても大切なくつろぎの時間。この家づくりは、そんな思いがベースとなっている。
こちらのワインコルクを使ったボードは、RENOVESからのプレゼント。「oeuf」とはフランス語で「卵」の意。夫妻が足しげく通った思い出のレストランの名前だそうで、それをオブジェにした、粋な計らいである。
炊飯器など、収納したいものをヒアリングしてぴったり収まるよう造作したキッチン壁面収納。オープン棚には普段使いのカップなどを見せながら収納している。建具の塗装は現場で何度も調色を重ねた、こだわりのカラー。
吹き抜けの上窓から陽射しが降り注ぐキッチンの中。奥様が「料理番組みたいに材料を広げて、パンやお菓子を作れたら」と思い描いていた通りの、広々と開放感があって明るいキッチンが実現した。3mの幅があるので、夫妻並んで料理をする場合でもゆとりを感じられるという。
長い時間を過ごすキッチンだから、大好きなタイルに囲まれて過ごしたいと選んだのが、インテリアのアクセントにもなっているこちらのタイル。〈名古屋モザイク工業〉の《ニューヨーカーグラス15角》で、光の当たり具合によって色味のニュアンスが変わるガラス製モザイクタイルである。
リノベーション前はキッチンだった奥まったスペースは、今はパントリーとして壁面収納もプラス。「お住まいになった後、収納したいものが増えていく可能性があったので、壁面はアイアンラックなどを増減して収納の融通が利くパンチングボードを採用しました」と高田氏。奥のカウンターは奥行きがあり、かさばる飲料類などのストックに便利なほか、椅子に座ればちょっとした作業もできる高さに設定されている。
1階のリビングの階段脇には、コートやバッグなど、日常使いのものをサッと置けるオープン収納を設置。LDの扉は雑誌で見たデザインを参考にして造作したのだそう。
グリーンの色味は現場でオーナーが立ち合いながら、色の三原色を職人が混ぜ合わせて作成した深みのあるオリジナルカラー。ガラスは、プライベートに配慮して「見えそうで見えない」独特の質感が魅力の石目調タイプをチョイス。
この家のユニークな特徴のひとつでもあるのが、2階に上がった先にあるこちらのドライルームだ。洗濯好きな奥様の念願のスペースである。「立ったままアイロンがかけられること、洋服をたためること」というリクエストに応える形で、アイロンカウンターを造作。天井のランドリーアイテムは〈NASTA〉の《エアフープ》で、グッドデザイン賞受賞のスタイリッシュなデザイン。
ドライルームの隣には収納量たっぷりのファミリークローゼットが。洗濯物をたたんだらすぐにクローゼットへ収納できる、スムーズで快適な動線となっている。
夫妻の寝室は、手持ちのベッドの高さに合わせてニッチを設置。照明器具や携帯の充電器をおけるサイズとし、コンセントや照明スイッチもこの中に設けている。
約6畳の子供部屋は、空色の壁が床や扉のカラーとマッチ。天井クロスには蓄光の星がちりばめられ、夜にはキラキラと輝いてファンタスティック。楽しい気分で眠りにつける仕掛けになっている。
「小説を読みふけるのが至福のひととき」というご主人のためにつくられたのが、こちらの書斎。本に合わせた棚の奥行きや段数、色づかいにもこだわりが満ちている。パソコンでの調べものなど、一人で作業に没頭するにはうってつけの「こもり感」のある広さだ。
玄関は砂利洗い出しの土間仕上げ。昔からある手法で耐久性に優れ、独特の味わいが魅力である。床下には暖房のパイピングを配してあり、それは靴にかかった雪をとかしたり、ゲストに温かい靴で帰ってもらうことができるという、寒冷地ならではの工夫なのだそう。扉は〈LIXIL〉の断熱玄関ドア《ジエスタ》を採用した。
玄関脇には約1.1畳のシューズインクローゼットを確保。天井までの高さの造作棚はスノーブーツなどアイテムに合わせて好きな高さに調節可能だ。上着などの一時置き場もあるのが、大変実用的で参考になる。
札幌市の閑静な住宅街で見つけた中古物件。ゆったりと子育てを楽しめる環境が整っていることが、購入の決断の決め手になった。リノベーション前は見た目もやや重たく、年月を経た印象。
内部だけでなく、断熱改修や耐震改修、そして屋根も、積もった雪が自然に風に飛ばされたり解けたりして処理される「無落雪屋根」に改良。雪下ろしの必要がなく、落雪の危険性を回避し、土地の有効活用にもつながっている。無駄をそぎ落としたシャープな白い外観は、フレッシュで美しい。
週末には近くに住む親族や友人ファミリーが集い、ワインや料理、お菓子を囲んでわいわいと賑やかなときを過ごせる家。「移り住んでよかったね」と笑顔で語らう家族3人と愛犬の豊かで快適な暮らしをずっとあたたかく包み、見守っていくことだろう。
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週末には近くに住む親族や友人ファミリーが集い、ワインや料理、お菓子を囲んでわいわいと賑やかなときを過ごせる家。「移り住んでよかったね」と笑顔で語らう家族3人と愛犬の豊かで快適な暮らしをずっとあたたかく包み、見守っていくことだろう。
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