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Houzzツアー:北欧デザインに遊び心をプラスした、 シンガポールの公団住宅のリノベーション
かっこよくて、すっきりとした美しさのなかにセクシーさと遊び心をプラスした、シンガポール、プンゴル・ウォークの公団住宅のリノベ事例をご紹介します。
Bernice Calupas
2016年10月7日
「ホームオーナー夫妻の好みはクリーンな空間なんです」と話すのは、〈フリースペース・インテント〉のデザイナー、レイモンド・シャオさん。シャオさんが手がけた4LDKの公団住宅は、新婚のホームオーナー夫妻にとって初めての住まいだ。夫妻の希望はスカンジナビアスタイル。ニュートラルな色づかい、ミニマルなライン、機能的な家具調度を揃えるスタイルだ。ただし、ありがちなスカンジナビアスタイルの家とひと味違うのは、ミッドセンチュリーモダンなデザインを愛し、アニメ好きだという住まい手の個性をしっかり活かした家、という点だ。
どんなHouzz?
住まい手:20代後半の新婚カップル
所在地:シンガポール、プンゴル・ウォークにある4部屋の公団住宅
規模:約91平方メートル
リビングダイニングのエリアに一歩入ると、白木の家具と全体の色づかいから、スカンジナビアスタイルを目指したことがすぐにわかる。アクセントになったコンクリートスクリードの壁にかかかっているピンクの自転車が遊び心を感じさせる。シャオさんによると、もとのままの壁では個性がなく「クリーンすぎる」と感じていた。コンクリートの素地そのままの壁に、昔ながらのかごつき自転車がそっけない仕上げの壁に対してかわいらしいアクセントになっているが、それは、「この自転車がとてもクリーンでピンクでソフトな印象だから」とシャオさんは説明する。
住まい手:20代後半の新婚カップル
所在地:シンガポール、プンゴル・ウォークにある4部屋の公団住宅
規模:約91平方メートル
リビングダイニングのエリアに一歩入ると、白木の家具と全体の色づかいから、スカンジナビアスタイルを目指したことがすぐにわかる。アクセントになったコンクリートスクリードの壁にかかかっているピンクの自転車が遊び心を感じさせる。シャオさんによると、もとのままの壁では個性がなく「クリーンすぎる」と感じていた。コンクリートの素地そのままの壁に、昔ながらのかごつき自転車がそっけない仕上げの壁に対してかわいらしいアクセントになっているが、それは、「この自転車がとてもクリーンでピンクでソフトな印象だから」とシャオさんは説明する。
白いキャビネットは、白でペイントしたレンガ壁にほぼ溶け込んでいる印象だ。このキャビネットには、夫妻の中には本や小物を収納している。夫妻の強いリクエストの1つだったオープンシェルフが、空間に広がりを感じさせる。
この部屋でもうひとつ目を引くのが、ダイニングテーブルの上の照明。長さがばらばらのペンダントライトはコードを黒とオレンジにし、全体をソフトな色でまとめた空間に鮮やかなパンチを効かせている。
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スローなデザインをとりいれた、北欧スタイルの豊かな暮らしとは?
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素材の質感で遊びたいという夫妻の希望で取り入れたのが、先に述べたコンクリート壁と上の写真の白いレンガ壁。リビングダイニングの端から端までのびるレンガ壁は、当初、よくあるラスティックな茶色のレンガを使うつもりだったが、夫妻は「男性的になりすぎるかも」と感じていた。そこでレンガを白に塗り、床もあわせて白いタイルを入れて、空間が広く感じられるようにした。
質感に加えて、夫妻が希望を出したのがソフトなカラー。デザイナーからパントン社の「2016年の色」2色、ローズクォーツ(淡いピンク)とセレニティ(淡いブルー)を提案すると、夫妻はすぐに気に入って、自転車の色と、リビングの壁、ソファに取り入れた。
ガラスを入れた室内壁は、丸みを帯びたやわらかな印象のオーガニックな形。窓の向こうは映画や趣味を楽しむメディアルームになっている。室内壁のおかげで、自然光をより多く採り込めるようになったし、このアパートの横並びの窓の効果を最大に活かした設計になっている。
ガラスを入れた室内壁は、丸みを帯びたやわらかな印象のオーガニックな形。窓の向こうは映画や趣味を楽しむメディアルームになっている。室内壁のおかげで、自然光をより多く採り込めるようになったし、このアパートの横並びの窓の効果を最大に活かした設計になっている。
メディアルームは居心地のよいくつろげるスペース。ゆったり座れるソファベッドを入れ、ゲストルームとしても使えるようにした。アニメのキャラクターを描いた色あざやかなポスターを壁に掛け、漫画本のコレクションもこの部屋に収めている。
ホームオフィスは、スカンジナビアとミッドセンチュリーモダンにヒントを得たスタイルでまとめた。テーマカラーはリビングと同じ、淡いピンクとブルー。こちらは床をオーク材のフローリングにし、ぬくもりと深みを感じる雰囲気に。オープンシェルフには、こじんまりした部屋に広がりを感じさせる効果もある。
「夫妻も私も、単調すぎて味気ない家にはしたくなかったんです」とシャオさんは言う。夫妻と一緒に色の使いかたを考え、今の落ち着いたトーンにまとまった。書斎にはコンテンポラリーなアートを飾り、明るい印象にしている。
伝統的なスタイルでありながら、シンガポールらしさもとりいれたい、というのがキッチンについての夫妻の希望だった。「キッチンのキャビネット全体をコンクリートで作りました」とシャオさん。1970年代から80年代にかけてシンガポールで広く普及していた、コンクリート製のキャビネットにヒントを得たものだ。当時、コンクリート素材は木よりも安価で、耐久性も高く頑丈だったのだ。
白のタイルのおかげで、シンプルでむだな装飾のないすっきりしたキッチンになっている。既存のキッチンだけでは狭いという夫妻の意見で、I型キッチンをダイニングエリアと玄関スペースまで拡張した。ホワイトアッシュ色の木材を使ったキャビネットやシェルフで拡張し、ダイニングルームにたっぷり収納できるスペースを確保した。いわゆる「ドライキッチン(水まわりスペースが小さいもしくはないタイプのキッチン)」で、キッチンとダイニングスペースをシームレスに繋げることができた。
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