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Houzzツアー:木と窓が際立つ、シンプルで心地よい《御殿場の家》
デザインも暮らしもシンプルに――施主の希望と建築家のセンスが見事にマッチした、心地よい木の家をご紹介します。
永松典子
2016年9月14日
静岡の編集プロダクションとして、冊子、パンフレット、雑誌、ウェブ、映像など各種編集に携わりながら、住宅、建築、インテリアなどの取材撮影対応も致します。オリジナルの冊子、タブロイド誌などの制作も承ります。
また、海外に向けて静岡を発信すべく、FIEJAというウェブサイトの運営、インバウンド促進のためのタブロイド誌の発行もしつつ、静岡への移住定住、文化、芸術、商業の活性化も目指しています。
静岡の編集プロダクションとして、冊子、パンフレット、雑誌、ウェブ、映像など各種編集に携わりながら、住宅、建築、インテリアなどの取材撮影対応も致します。オリジナルの冊子、タブロイド誌などの制作も承ります... もっと見る
東には箱根の山々、西には富士山を望む、緑豊かな御殿場の地。まるで避暑地のような、閑静な住宅地の一角に建つ大きな窓が印象的な木の家。
会社を営むホームオーナーと〈ツクリト建築設計事務所〉の高田昌彦さんの出会いは、オーナーが実家の隣の土地に新居を建てようと工務店などを探していたときのこと。静岡の住宅雑誌で高田さんが建築した家の写真を一目見て、ご夫婦揃って気に入り、すぐに高田さんにアクセスした。「何年経っても飽きのこない、シンプルな家をお願いします、と基本的には高田さんにお任せしました。」と話すお二人。こうして、デザインも暮らしもシンプルに、木と窓が際立つ御殿場の家が完成した。
どんなHouzz?
所在地:静岡県御殿場市
住まい手:夫婦+子ども4人の6人家族
延床面積:173.90平方メートル
竣工:2015年
建築設計:ツクリト建築設計事務所
会社を営むホームオーナーと〈ツクリト建築設計事務所〉の高田昌彦さんの出会いは、オーナーが実家の隣の土地に新居を建てようと工務店などを探していたときのこと。静岡の住宅雑誌で高田さんが建築した家の写真を一目見て、ご夫婦揃って気に入り、すぐに高田さんにアクセスした。「何年経っても飽きのこない、シンプルな家をお願いします、と基本的には高田さんにお任せしました。」と話すお二人。こうして、デザインも暮らしもシンプルに、木と窓が際立つ御殿場の家が完成した。
どんなHouzz?
所在地:静岡県御殿場市
住まい手:夫婦+子ども4人の6人家族
延床面積:173.90平方メートル
竣工:2015年
建築設計:ツクリト建築設計事務所
All photo by SOBAJIMA,Toshihiro
30坪ある広々とした1階には、光が降り注ぐ窓面全体からキッチンに続くL字型の動線に広い土間があり、中央には杉の床に囲まれた畳敷きの和室がまるで家の中の縁側のように鎮座している。和室の板の間部分にはあえてかんなをかけない、風合いを生かした杉材が用いられ、素足にも優しく柔らかい感触で、夏涼しく、冬暖かい空間を実現している。
30坪ある広々とした1階には、光が降り注ぐ窓面全体からキッチンに続くL字型の動線に広い土間があり、中央には杉の床に囲まれた畳敷きの和室がまるで家の中の縁側のように鎮座している。和室の板の間部分にはあえてかんなをかけない、風合いを生かした杉材が用いられ、素足にも優しく柔らかい感触で、夏涼しく、冬暖かい空間を実現している。
中央の畳敷きの和室は上からロールスクリーンをおろせば、1つの個室に変化する。奥様の自宅マッサージの施術スペースや来客用の寝室など、多用途に使用できる。家族の動線も確保しながら、プライベートな空間を作り出した。
とにかくシンプルに暮らしたいという奥様のこだわりで、キッチン収納を下段に大きく取り、見せたい器やスタイリッシュな家電のみを上部の棚にレイアウト。IHコンロとシンクの高さが平らになるように特注した木のダイニングテーブルは、5m弱の大きさで存在感抜群。来客時はもちろん、4人の子どもたちとの家族の食事もゆったりと楽しむことができる。
ダイニングテーブルの壁側は土間に椅子、和室側は掘りごたつのように腰かけることができる。お子さんたちもダイニングテーブルで宿題をしたり、読書やテレビなど、奥様が食事の支度をしながらも常に全体を見渡すことができ、家族の存在を感じられるのだとか。それぞれの時間を過ごす場所として個々のスペースを十分に確保しながら、家族がひとつでいられる感覚。ご夫婦はとても満足しているそう。
1階に設けられた土間は、掃き出し窓を開け放てば光と風をダイレクトに感じることができ、そこが室内であることを忘れてしまうほど。一見、コンクリート張りの土間は冬の時期冷たく、寒さが増すように思うが、昼間の陽光をたっぷりと蓄熱し、むしろ温かささえ感じるのだとか。もちろん、夏はひんやりと心地よい。愛犬も自由に土間を行き来し、人と犬の暮らしをケージに入れるのではなく、土間の高低差でうまく分け、どちらにとっても快適な暮らしを実現している。
さらに目を惹くのは、ダイニングの吹き抜けに土間から2階の天井まで続く暖炉の煙突。富士山の溶岩をタイルとして使用し、自然そのままをできるだけ生かした形状で、アトランダムに配置されたタイル壁面と煙突が、木と白壁を主体とした空間に大人のアクセントを効かせている。ナチュラルな色合いの白壁は、〈ツクリト建築設計事務所〉の高田さんの提案で、ホタテ貝を原料とした漆喰壁を使用。調湿、消臭、抗カビなどの効能があり、お子さんの喘息も止まったのだとか。健康にも寄与し、室内の清々しい空気も作り出すホタテ貝の壁はご家族の満足度も高い。
2階には子ども部屋4室が並び、窓や棚の位置などそれぞれのお子さんの好みを取り入れながら、各自のスペースを確保。それに加えて、共有の10畳ほどのスペースがあり、遊びや勉強スペースとしてお友だちもたくさん訪れるコミュニケーションの場所となっている。そのためお子さんたちは各々の部屋にばかりいることなく、逆に2階の共有スペースや1階のリビングダイニングにいることが増えたのだとか。「家のあちらこちらで声が聞こえることで、家族の一体感を感じます。」と奥様は語る。
スクエアのファサードは大きな窓と木の外壁が際立ち、ナチュラルな中にもエッジの効いたスタイリッシュさがほどよいバランスだ。夏には前庭の芝生にプールを出し、子どもたちの笑い声であふれ、夜には月や星を眺めながら、夫婦でグラスを傾ける。御殿場の地で開放的に暮らすこの家は家族の心を豊かにする工夫が満載だ。
教えてHouzz
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